定年まで近づいてくると失業保険や年金はどうなるんだろうと疑問が出てきませんか?
実は60歳で定年退職するよりも、59歳で退職する方が失業保険が多くもらえるケースがあるんです。
59歳で会社都合退職すると、給付日数と受給開始時期でのメリットがあります。
しかし59歳で自己都合退職する場合は受給開始時期に制限があります。
加えて、退職金が減る可能性・働かなかった分の賃金が減るなどのデメリットもあります。
賃金日額の上限で59歳か60歳かどちらで退職した方がいいのか変わってきます。
自分はどちらで退職した方がいいのか確認する必要がありますね。
何十年も働いてきたんだから、できれば多くお金をもらって退職したいですよね。
知らないと大きく損してしまうので、ここで詳しくみていきましょう。
59歳で退職するデメリットとは?
主なデメリットを調べてみました。
- 定期収入が減る
- 年金が減る可能性がある
- 退職金が減る可能性がある
- 自己都合退職だと失業保険の受給開始時期が遅くなる
初めて聞くような言葉も出てきて混乱してしまいそうですね。
少し詳しくみていきましょう。
定期収入が減る
大きいデメリットの一つですよね!
60歳まで働くとその分の賃金も発生しますが、退職した月からは無くなります。
数ヶ月かもしれませんが、50代男性の平均月収33万円11ヶ月分は363万円になります。
59歳で退職するのにも、ギリギリまで働いた方が収入は増えますね。
年金が減る可能性がある
年金は普段あまり意識していないので、考えるのが難しいですよね。
本来は60歳まで支払わなければいけないため、60歳未満で退職する場合は影響が出ます。
今まで払ってきた金額や、退職するタイミングによっても違ってきます。
退職金が減る可能性がある
企業によってそれぞれ違うので確認が必要です。
定年まで働くと退職金を多くもらえる企業があるようです。
59歳で退職する場合と定年で退職する場合の退職金の差を調べる必要があります。
自己都合退職だと失業保険の受給開始時期が遅くなる
定年退職、会社都合退職の場合は給付制限がなく受給できます。
ですが自己都合退職の場合2〜3ヶ月の給付制限があります。
受給までの期限が長くなってしまうため定期収入とともに保険金も受給できないという期間が発生してしまいます。
収入がない期間、どう生活するのか計画しておく必要がありますね。
59歳で退職するメリットとは?
デメリットもありますが、メリットもありました。
- 会社都合退職の場合、失業保険の給付日数が多くなる
- 基本手当の日額の上限が高い
- 割増退職金をもらえる可能性がある
会社都合退職の場合、失業保険の給付日数が多くなる
会社都合退職をした場合、最高330日間受給することができます。
自己都合退職の場合は最高150日間の受給になるので、かなり差があります。
59歳で退職する場合は会社都合退職が圧倒的に多く失業保険が受給できます。
しかし会社都合退職をするには、早期退職募集などが出ていないと基本的に難しいです。
他に考えられる理由は倒産や解雇などがありますね。
基本手当の日額の上限が高い
59歳で退職の日額の上限は8265円、60歳で退職の日額の上限は7096円です。
1,169円の差がありますので、150日間受給したとするとすると175,350円の差が出ます。
あくまでも上限での計算になりますが、大きな差ですね。
割増退職金をもらえる可能性がある
割増退職金とは、早期退職者に対して退職金を割増することです。
デメリットでは退職金が減る可能性を上げましたが、割増退職金で増える可能性もあります。
ですがこれも早期退職の募集などがあることが条件なので難しい場合が多いかも知れません。
知らなきゃ損!59歳で退職する場合の失業保険
ここまでデメリットとメリットについて調べてきました。
自己都合退職や会社都合退職の場合での違いなど難しいですよね。
わかりやすく解説していきたいと思います。
年齢 | 59歳で退職 | 60歳で退職 | |
退職種類 | 会社都合退職 | 自己都合退職 | 定年退職 (自己都合退職) |
基本手当日額上限 | 8265円 | 7096円 | |
受給開始時期 | 給付制限なし | 給付制限あり | 給付制限なし |
給付日数 | 90日〜330日 | 90日〜150日 |
会社都合退職
これまで説明してきたように早期退職募集などで退職する方法です。
他には倒産や解雇も会社都合退職に含まれます。
なかなか自分で選択することは難しい場合がありますよね。
選べる場合は59歳で退職すると失業保険を一番有利に受給できます。
自己都合退職
59歳で会社都合退職でない場合は、自己都合退職になります。
60歳で定年退職する場合も自己都合退職に含まれます。
基本手当日額上限
59歳で退職ー8,265円
60歳で退職ー7,096円
(令和3年8月1日現在)
引用 ハローワーク
日額の上限は離職する前半年間の毎月支払われた賃金の合計を180日で割った金額に対して50%~80%(60歳~64歳は45%~80%)です。
60歳で賃金日額の上限額15770円を超える場合は手当の上限が7,096円になってしまいます。
この場合は59歳で手当の上限額8,265円なので59歳で退職した方が多くもらえるということになりますね。
受給開始時期
会社都合退職と定年退職(60歳)で退職する場合には制限がありません。
その場合は待機期間の7日後から受給が開始されます。
しかし自己都合退職の場合制限が設けられており、2〜3ヶ月後に受給が開始されます。
期間が長いため、退職後の収入が長い間ゼロになってしまいます。
ここは注意ポイントとなりますね。
給付日数
会社都合退職した場合
引用 ハローワーク
自己都合退職した場合
引用 ハローワーク
会社都合退職した場合59歳では最高で330日、60歳で最高で240日です。
自己都合退職の場合は年齢に関わらず20年以上働いていると150日となります。
要するに、59歳で会社都合退職が一番給付日数が長いということになりますね。
失業保険を一番有利に受給できるのは?
ここまで見てきた条件から、有利な受給をできるのはどの場合なのでしょうか?
デメリット、メリットを考えても59歳で会社都合退職するのが一番有利と言えそうです。
59歳で会社都合退職をした場合、受給開始に制限がありませんね。
そして日額の上限が60歳の場合よりも高くなり、給付日数も最高で330日と長くもらえます。
可能であればですが、条件が合う方は59歳で退職することも考えてみるといいですね!
知らなきゃ大損!?59歳退職するデメリット!失業保険を詳しく解説まとめ
- 定期収入が減る
- 年金が減る可能性がある
- 退職金が減る可能性がある
- 自己都合退職だと失業保険の受給開始時期が遅くなる
- 会社都合退職の場合、失業保険の給付日数が多くなる
- 59歳で退職すると基本手当の日額の上限が高い
- 59歳で退職する場合、割増退職金をもらえる可能性がある
- 59歳で会社都合退職するのが失業保険上一番有利
59歳で退職するデメリット、メリットをまとめました。
失業保険も詳しく見ていきましたが、普段から見ていない言葉がたくさん出てきましたね。
有利に失業保険を受給できるように参考になれば幸いです。