甘茶を飲んだことはありますか?
甘茶とはアマチャの若葉から作ったお茶です。砂糖と違った甘さで、人によってはまずいという方もいます。
なぜ甘茶はまずいと言われるのかについてまとめました。
美味しい甘茶のいれ方や甘茶の効能についてもご紹介します。
甘茶はまずい!?甘茶が少し苦手といわれる理由はどうして?
甘茶がまずいと言われる理由は慣れ親しんでいる味ではないからです。
独特な甘みがあり、この甘さが苦手という方が多いです。
たしかに甘茶はスーパーやコンビニでは見かけないですよね。
お茶の専門店でも扱ってない場合が多く、飲む機会は少ないので飲み慣れている方は少ないと思います。
確かに甘茶はとても甘く、砂糖の1000倍という表現がされているほどです。
しかし甘茶に砂糖は入っておらず、製造過程で生まれるフィロズルチン、またはイソフィロズルチンという甘味成分によるものです。
アマチャの葉には苦味成分が含まれますが、発酵させることで変化し、強い甘味成分になります。
そのため甘ったるい味が苦手な人は、まずいと感じてしまいそうです。
茶葉でもティーバッグでも!甘茶を美味しくいれるコツをご紹介!
甘茶はひと手間をかけて丁寧にいれると、まろやかで美味しくなります。
美味しくいれるコツは3つです。
- お湯の温度
- 茶葉の浸し時間
- 茶葉の量
お湯の温度
甘茶をいれる時は熱湯を使います。
この場合の熱湯とは、小さな泡がプクプクと出てきた湧き始めのお湯ではなく、ボコボコと大きな泡が出るまで沸騰させたお湯のことを指します。
また、お湯を注ぐポットやカップをあらかじめ温めておくと良いです。
そうすると注いだお湯の温度が下がりにくく、美味しいお茶が入れられます。
茶葉の浸し時間
パッケージに書かれている時間で甘茶を入れることが大事です。
甘茶は長い時間浸していると苦くなります。苦味成分であるタンニンが沢山出て、甘みが薄れてしまうためです。多少苦くても飲めますが美味しさは半減します。
そのため、パッケージの指示通りに作ってみてください。
茶葉の量
甘茶をティーバッグではなく茶葉からいれる場合は、量を少なめにすると良いです。
1リットルのお湯に対して2~3gが適量です。茶葉の量を少なめにすることで、より甘みを引き立たせまろやかになります。
注意
甘茶が濃すぎると甘味が減ったり、吐き気などの中毒症状を起こしたりすることがあります。
また、食中毒を起こす危険があるので注意が必要です。
以前、濃い甘茶を飲んだ園児や小学生が集団で食中毒を起こした事件がありました。甘茶には、青梅と同様に青糖配合体がわずかに含まれることが原因だとそうです。
そのため特に体の小さい子どもに甘茶を与える際は、必ず分量を守って作りましょう。
甘茶はまずい!?甘茶とはどんなお茶?
甘茶とは、ユキノシタ科の植物であるアマチャの若葉を蒸して揉み、乾燥させたお茶のことです。
ちなみにアマチャとはヤマアジサイやガクアジサイの変異種で、アジサイによく似た日本独自の植物です。
お茶としてだけでなく、ノンカロリーの甘味料として、また日本特有の生薬や化粧品など、さまざまなものに加工され活用されています。
花まつり
花まつりとはお釈迦様の生誕を祝う仏教行事です。
甘茶は4月8日の花まつりで、仏像に注ぎかける神聖な飲み物として親しまれています。
そのため、花まつりでは甘茶を振る舞い無病息災を祈念するならわしがあります。
甜茶との違い
甘みのあるお茶と言えば甘茶の他に、甜茶を思いうかべる方もいるのではないでしょうか。
甘茶と甜茶は似ていますが、全く別のお茶で使われている植物が違います。
- 甘茶はアマチャという日本生まれの植物から
- 甜茶は様々な木の葉から
主に、甜葉懸鈎子(てんようけんこうし)、牛白籐(ぎゅうはくとう)、ヤクシマアジサイといった薬草から作られたお茶のことを指します。
ちなみに甜茶は固有名詞ではなく、このようにして作られる甘い中国薬草茶の総称だそうです。
甘茶には健康効果がたくさん!どんな成分や効能があるの?
甘茶はとても甘いので、カロリーが高いイメージがあると思います。
しかし実はノンカロリー・ノンカフェインなので妊娠中に飲むことが可能です。
さまざまな健康効果も期待できるため、無病息災を祈っていただく神聖なものとしても知られています。
成分
【甘茶に含まれている成分】
- フィロズルチン/イソフィロズルチン
- タンニン
- ルチン
フィロズルチン/イソフィロズルチン
甘茶の甘さは砂糖ではなく、この甘味成分です。
アマチャは乾燥させることによって、初めて甘みが得られます。この成分の甘さは、砂糖の主成分であるショ糖の400倍以上あります。
清涼飲料水やガムなどに用いられる人工甘味料の主成分であるサッカリンの甘さの2倍もあるといわれています。
タンニン
甘茶の渋みや苦味成分のことで、植物に含まれているポリフェノールの総称です。
ポリフェノールには抗酸化作用があり、美容効果が期待できます。
また、口臭対策用の歯磨き粉によく使用される柿渋にも含まれています。
よく耳にするカテキンもタンニンの一種ですが、茶カテキンとは違います。様々な飲み物や食べ物に含まれています。
飲み物であれば緑茶、紅茶、ワイン、ココア、コーヒーです。食べ物であれば柿、いちご、チョコレート、ブルーベリーに含まれています。
ルチン
ポリフェノールの一種で、別名ビタミンPと呼ばれています。多くの果物や野菜に含まれています。
ほうれん草やアスパラガスといった葉野菜、オレンジやグレープフルーツ、レモンといった柑橘類、クランベリーなどベリー類の果実にも含まれています。
効能
【甘茶が持つ主な効能】
- ダイエット効果
- 下痢の緩和
- 抗アレルギー作用
- アンチエイジング効果
- 虫歯や口臭予防
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デトックス効果・利尿作用
他にも血行促進やリラックス効果、糖尿病・肥満症の改善も期待できます。
ダイエット効果
脂肪を分解することなく、体外へ排出する働きがあります。
甘茶の甘味成分であるフィロズルチンは、糖類ではないので血糖値に影響を与えず、ダイエットや糖尿病予防に役立ちます。
カロリーが低いので、甘いものが食べたい時やダイエット中にもおすすめです。利尿作用もあることから、ダイエットに最適な飲み物です。
下痢の緩和
甘茶には腸の粘膜の痙攣を抑える働きがあります。そのため下痢を止める効果が期待できます。
抗アレルギー作用
抗アレルギーや抗菌作用は特に優れており、市販薬に匹敵するくらいの効果が期待できます。
感染症の予防や、花粉症の症状の緩和に役立ちます。
アンチエイジング効果
メラニン生成を抑制したり、抗酸化作用で肌を健やかに保つ効果があります。
毛穴を引き締める作用があるので、毛穴ケアにもいいと言われています。
また優れた抗酸化作用もあるので、動脈硬化の予防にも役立ちます。
虫歯や口臭予防
虫歯の原因のミュースタンス菌の増殖を抑える効果があります。
更に口臭や体臭を抑えてくれる効果も期待できるので、エチケット対策として飲む人もいるそうです。
食後に歯磨きができないときは、甘茶を飲むと口臭や歯周病予防に効果が期待できます。
デトックス効果・利尿作用
血流を改善することでデトックス効果や利尿作用があります。
そのため甘茶を飲むと水分代謝が良くなり、冷え性やむくみの改善に役立ちます。
甘茶はまずいって本当?甘茶が少し苦手といわれる理由はどうして? まとめ
- 甘茶がまずい理由は、慣れ親しんでいる味ではないから
- 甘茶は砂糖の1000倍の甘さ
- 甘茶は花まつりに欠かせないお茶
- 甘茶にはリラックス効果や血行促進などの効果がある
- 甘茶を美味しくいれるコツはお湯の温度、茶葉の浸し時間、茶葉の量
甘茶はとても甘いですが、砂糖が使われておらず健康効果が期待できます。
ですが好き嫌いは人にもよるので、買う前に味見をしておくといいですね。