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B-CASカードはどこで買える?B-CASカードって?疑問を解説

結論からお伝えすると、B-CASカードは購入はできません。購入するものではなく、ない場合は再発行申請をします。

B-CASカードはTVを視聴するためになくてはならないものです。

なぜ購入ではなく再発行なのか?B-CASカードの疑問を詳しくお伝えします!

 

 

B-CASカードって何?TVの歴史からカードが必要な理由を解説!

B-CASカードとは、株式会社ビーエス・コンディショナルアクセスシステムズ(以下B-CAS社)が取り扱っているICカードです。

デジタル放送を受信できる機器 〜TVやBlu-rayレコーダーなど〜 を購入すると必ず同梱されています。

B-CASカードがないとTVが見れません

昔のアナログ放送の時はブラウン管のTVで、B-CASカードなんてなかったですよね。

B-CASカードはデジタル放送が始まってから使用されるようになったものなんです。

 

アナログ放送とは?デジタル放送へ変わった理由

アナログ放送はVHFとUHFという電波を利用していました。

VHFとUHFは電波を一方的に送信する方式で、距離が遠くなればなるほど徐々に音声や画像のクオリティーが劣化していく性質があります。

他の電波干渉も受けやすく距離が遠いと雑音が入ったり映りが悪くなったりするのです。

またいいところもあって、電波を連続的に送信するので、受信側のTVのチャンネルを変えてもすぐに切り換わるのでタイムラグがありません

昔はTVやラジオ以外の電波や周波数帯を使用する機器があまりなかったので、当時はさほど大きな問題ではありませんでした。

ですが携帯の普及で多くの周波数帯が利用されるようになり、アナログ放送で使用できる周波数帯が少なくなってしまいました

またTV側で一方的に電波を受信でき、いくらでも録画した番組をコピーできたため、番組の著作権が保護できていませんでした

アナログ放送にはタイムラグが起こらないメリットはあるけれど、以下の理由でデジタル放送へ変わることになったのです。

  • 距離があると音声や映像のクオリティが悪くなること
  • 周波数帯が少なくなったこと
  • 著作権の保護ができないこと

 

デジタル放送とは

デジタル放送は2003年12月1日より地上デジタル放送が主要都市から開始され、2006年12月1日に全国で視聴できるようになりました。

映像と音声をデジタル化することで映像を圧縮し、少ないデータ量で高品質な映像と音声を送信することができる新しい方式です。

 

おじいさん
どういうこと?

 

アナログ放送のままで映像と音声をそのままの情報のまま送信するとデータ量が大きくなりとても広い周波数帯が必要でした。

ですが携帯の普及により電波の周波数帯が少なくなってしまったためアナログ放送で電波を送信し続けることが難しくなりました。

そこで少ない周波数帯で送信ができる新しい方式、デジタル放送が開発されたんですね。

 

B-CASカードが必要な理由

NHKBS・地上の無料民間放送では20044から放送番組の著作権保護のためにB-CASカードを利用することになりました。

デジタル放送は繰り返し録画をしても映像や音声のクオリティそのままに複製することが出来てしまいます。

アナログ放送の場合、コピー(ダビング)すれば映像も音声も劣化していきますよね。

デジタル放送は映像と音声のクオリティそのままにコピーが出来ます

すると、コピーをした映像をを何度でもディスクに落とせるので、何枚も複製して違法販売ビジネスも可能となります。

これを防ぐためにB-CASカードにはコピー制御信号がつけられています

TVがデジタル放送を受信の際にB-CASカード信号も受信しコピー回数を制限するのです。

同時にデジタル放送はデータ信号を暗号化して送信されるので、暗号化を解除しなければ視聴できません。

B-CASカードのICチップがその暗号を解除し放送が視聴できるようにしています。

デジタル放送はTVやレコーダーががあるだけでは受信できない方式なのでB-CASカードがないと視聴できないのです。

 

 

B-CASカードはどこで買える?実は再発行しか出来ません!

「B-CASカード どこで買える」

と検索すると、発行元のB-CAS社で購入できると出てくるのが多いのですが、

B-CASカードは購入できません。

正確には再発行できるだけで、購入できるというのとはちょっと違うのです。

 

 

B-CASカードの所有権はどこにある?

私も理解していませんでしたが、実は、TVなどのデジタル放送受信機に必ず同梱されているB-CASカードの所有権は、購入した人にはありません

B-CASカードの所有権はB-CAS社にあったんです。

当社は電波産業会(ARIB)の規格を守っていることを条件に、受信機メーカーと契約を結び、B-CASカードを発行しています。
B-CASカードは、契約先の受信機メーカーに支給され、その後テレビやレコーダーなどの製品に同梱されて視聴者の手元に届きます。

テレビやレコーダーなどの受信機を購入されると、取扱説明書などと一緒に、B-CASカードが同梱されています。B-CASカードは契約約款と共に台紙にシュリンクラップされており、ラップを剥がしてカードを取りだすことで、お客様が契約約款に同意されたことになります。B-CASカードは、システムのセキュリティの観点から、所有権が弊社に帰属しています。この、契約約款の主旨は、カードの不正使用や改竄の防止などが主な目的で、一般の視聴に使用されている限りは、契約上の問題が起きることはありません。

引用: B-CAS社

 

おばあさん
B-CASカードは自分のものではなかったんだ…

 

B-CASカードの再発行とは?

B-CASカードは購入した機器に同梱されているものですが、ICチップにほこりや汚れがついて接触不良を起こすことがあります。

そうするとTVが視聴できません。通常は抜き差しで元に戻ります

ただ抜き差した時に手の油脂がついたままになったり、何らかの理由で結露がつき、時間が経ってから破損することがあります。

また、中古のTVを購入したら B-CASカードがなかった…ということもあります。

そんな時、新しい B-CASカードが必要ですよね。

B-CASカードは個人所有できないものですから、発行元のB-CAS社のHPから再発行のお申込みできるようになっています。

B-CASカードの破損、紛失、または盗難等により再発行が必要になった場合は、再発行費用は2,160円(送料、消費税込み)となります。HPからお申込み可能です。

引用:B-CAS社

 

B-CASカードは中古品販売されているけど購入してもいいの?

本来、所有権がB-CAS社にあるB-CASカードは転売できません。なぜなら所有権の侵害になるからです。

それでもB-CASカードはAmazonやヤフオクなどで中古品として販売されています。

B-CAS社での再発行ではなく、中古品を購入しても罪に問われることはないようですがトラブルになった時は自己責任なので、おすすめしません。

ただB-CASカードの使用者の変更は可能です。B-CAS社のHPから申請が必要となっています。

近年はこのB-CASカード不正改ざんカードという改造したカードにして逮捕されたというニュースもありました。

不正改ざんカードとは有料で視聴する番組を、無料で視聴できるような違法カードです。そんなものがあるとは…

こういった違法カードを販売すること、わかっていて購入することは犯罪です。警察に捕まりますから、目にしても購入してはいけません。

所有のTVやレコーダーに同梱されていた B-CASカードは機器を処分する際には B-CAS社へ返却するか、

ICチップの部分をハサミを入れて切断して処分が必要です。

受信機器を廃棄または譲渡する場合、カスタマーセンターに連絡してカード返却の手続きをする代わりに、お客様自身が切断して破棄することもできます。

破棄する際は、必ず金色のICチップの部分にハサミを入れて切断して下さい。

お客様が破棄する場合、B-CAS社への連絡は不要ですが、以下の点に注意してください。
・有料放送と契約中のカードを破棄する場合は、当該放送局に連絡して契約カードの変更、解約等の手続きを行ってください。
・使用中のカードを誤って破損したり廃棄してしまった場合の再発行は有償になります。
・カードの故障等での交換の際は、古いカードを破棄せず必ず返却願います。

引用:B-CAS社

 

 

B-CASカードがなくても視聴できるTVがある?

2018年から始まった4K/8K放送。視聴するには4K/8K内蔵チューナーのTVが必要です。

東京オリンピックに備えてと、4K/8K TVに買い替えた人も多かったと思います。

実はこの4K/8K TVには B-CASカードが同梱されていません。変わってA-CASチップというものが内蔵されています。

 

え?どうして??
おかあさん

 

B-CASカードの不正改ざんカードの犯罪が多くなり、その利用を防ぐために B-CASカードに変わる新しい方式が必要となったのです。

そういえば、私の家のTVは4K TVだった!確かに B-CASカードはありませんでした…

今後4K/8K TVが主流になれば、B-CASカードは無くなっていくのでしょうね。

 

 

B-CASカードはどこで買える? B-CASカードって?疑問を解説まとめ

  •  B-CASカードは購入できない。できるのは再発行
  • アナログ放送はデータが大きく広い周波数が必要で、距離がある遠方までは映像も音声もクオリティを保てない。また著作権保護できない。
  • アナログ放送は放送のタイムラグがないというメリットもある
  • デジタル放送はデータを圧縮して小さいデータ量で少ない周波数帯で送信できるので距離があっても映像と音声のクオリティが保たれる。またコピー正常制御がついているので著作権保護ができる。
  • B-CASカードがないとデジタル放送の視聴ができない
  • B-CASカードの所有権はB-CAS社にあり、再発行ができるのはB-CAS社だけ
  • B-CASカードの転売は違法ではないが所有権の侵害になる
  • B-CASカード不要になったら B-CAS社に返却または破棄が必要
  •  B-CASカードが不要な4K/8K TVがある

いかがでしたでしょうか?アナログ放送からデジタル放送になった経緯をよくわかっていなかったので、今回調べたことはとても勉強になりました。

多くの人が私も同じように何となくの知識なのかもしれません。

この記事を読んで、よくわからなかったことがクリアになっていただけたら嬉しいです。

今後は B-CASカードか必要なくなることで不正利用されない世の中になればいいですね。