ベーキングパウダーが「体に悪い」と言われているのはご存知ですか?
この記事では、ベーキングパウダーが体に悪いと言われる理由を解説します。
また、おすすめのベーキングパウダーやベーキングパウダーの代用品などもご紹介しています。
ぜひご参考ください!
Contents
ベーキングパウダーは体に悪い?大量摂取に注意!
ベーキングパウダーとは、お菓子やパン作りによく使用される膨張剤で「ふくらし粉」とも言います。
熱を加えることで炭酸ガスが発生するので、生地を寝かさなくても焼いた時に膨らますことができます。
便利なベーキングパウダーですが、「体に悪い」と言われることがあるんです。
その理由は、ベーキングパウダーに含まれる成分が影響しています。
ベーキングパウダーには大量摂取すると体に悪影響な成分が入っており、理解して使わないと危険かもしれません。
ベーキングパウダーの成分について解説していきますので、ご参考ください!
アルミニウム
アルミニウムはミョウバンとして知られている膨張剤です。
重曹と一緒に使われ、熱を加えることで炭酸ガスが発生し、生地が膨らみます。
アルミニウムは土の中にも多く存在しており、野菜や飲料水などにも含まれているため、知らないうちに摂取しています。
そんなアルミニウムですが、厚生労働省のホームページに毒性についての記載があります。
ラットを用いた動物実験では、アルミニウムを多量に投与したときに腎臓や膀胱への影響や握力の低下などが認められています。
食品の安全性を評価している国際機関(JECFA:FAO/WHO合同食品添加物専門家会議)では、人が一生涯摂取し続けても健康への悪影響がないと推定される暫定的な許容量(暫定耐容週間摂取量)として、体重1kg、一週間当たり、2mgという値を設定しています。
なお、一時期、アルツハイマー病とアルミニウムの関係があるといった情報もありましたが、現在は、この因果関係を証明する根拠はないとされています。
1週間当たりの摂取量が体重1kgあたり2mgなので、幼児がアルミニウム入りのベーキングパウダーを使ったお菓子などを食べると、1日の摂取量をすぐに超えてしまいますね。
お子さんがいる家庭はもちろん、大人の方も注意したい成分だと思います。
現在では、「アルミニウム不使用」のベーキングパウダーが色々な会社から販売されています。
アルミニウムが心配な方は、そういった商品を選ぶようにしましょう。
第一リン酸カルシウム
第一リン酸カルシウムは、リン酸二水素カルシウムとも言い、ベーキングパウダーの他にも食品のカルシウムの補給などの役割で使うこともあります。
一見体に悪くないように見えますが、大量摂取によって体の関節にカルシウムが沈着してしまい、痛みを伴うことがあるようです。
ただし、ベーキングパウダーに含まれる第一リン酸カルシウムの量はそれほど多くはなく、普通に食べている分には大量摂取することはありません。
体に悪いとは言い切れませんが、心配な方は「第一リン酸カルシウム不使用」のベーキングパウダーを選ぶと良いでしょう。
コーンスターチ
コーンスターチとは、とうもろこしを原料とするでん粉のことです。
揚げ物の衣などに使うことでサクッとした食感に仕上げることができます。
また、とろみ付けに使用されることもあり、カスタードクリームなどに使われることがあります。
片栗粉に似ていますが、以下のような違いがあります。
- 片栗粉:温度が下がると粘度が落ちる。
- コーンスターチ:温度が下がっても粘度は変わらない
そんなコーンスターチですが、遺伝子組み換えされたとうもろこしが使われていることがあります。
(とうもろこしは害虫を農薬などで駆除しきれないことがあり、遺伝子組み換えで虫に強くしているのです。)
日本では厚生労働省が安全と認めたもののみ遺伝子組み換え作物の使用を許可していますが、やはり心配な方もいると思います。
心配な方は、「コーンスターチが遺伝子組み換えでない」旨が記載されたベーキングパウダーを使用しましょう。
重曹
重曹は炭酸水素ナトリウムという成分が主となる膨張剤です。
大量摂取すると体内の塩分が増え、血圧が上昇したりむくみが生じたりすることがあります。
また、誤って粉末のまま重曹を大量摂取してしまうと、胃の中で胃酸に反応し炭酸ガスが発生するため、腹部の膨張感や腹痛などを引き起こす可能性もあります。
とはいえ食品に含まれる程度であれば大量摂取する可能性は低いので、あまり気にしなくても大丈夫です。
ベーキングパウダーはアルミフリーが良い!?おすすめ商品5選!
アルミニウムなどを大量摂取すると体に良くないということがわかりました。
最近では、「アルミニウム不使用」「アルミニウムフリー」のベーキングパウダーが多くの会社から出ています。
ですので、ベーキングパウダーを選ぶ際は、最低限アルミニウム不使用のものを選ぶと良いと思います。
また、少ないですが商品によっては「第一リン酸カルシウム不使用」「遺伝子組み替えでないコーンスターチ使用」のものがあります。
おすすめのベーキングパウダーを5つピックアップしたので、ぜひご参考ください。
風と光 ベーキングパウダー
引用:Amazon
- アルミニウム不使用
- 第一リン酸カルシウム不使用
- 有機コーンスターチ使用(遺伝子組み換えでない)
- 10g×4袋(個包装)
- 業務用あり(1kg)
通常は個包装の商品ですが、Amazonで業務用も販売されていました。
アルミニウム不使用に加えて第一リン酸カルシウムも不使用なのが良いですね。
また、コーンスターチも遺伝子組み換えでないものを使用しています。
どれにするか迷った場合は、このベーキングパウダーが1番おすすめです!
KUKKU Baking ベーキングパウダー
引用:Amazon
- アルミニウム不使用
- 第一リン酸カルシウム使用
- コーンスターチ使用(遺伝子組み換えについて記載なし)
- 4g×5袋(個包装)
※4gはベーキングパウダー小さじ1相当です。
こちらの商品は計量の手間がなく、1回で使い切ることができるのがおすすめポイントです。
計量が面倒な方や、たまにしかお菓子作りをしないという方にぴったりです。
ただし、コーンスターチが遺伝子組み換えかどうか書かれていませんでしたので、その点は注意です。
ホームメイド ベーキングパウダー(共立食品)
引用:Amazon
- アルミニウム不使用
- コーンスターチ使用(遺伝子組み換えでない)
- 10g×3袋(個包装)
こちらも個包装で使いやすく、たまにしかお菓子作りをしない方にもおすすめなベーキングパウダーです。
TOMIZ ベーキングパウダー(富澤商店)
引用:Amazon
- アルミニウム不使用
- 第一リン酸カルシウム使用
- コーンスターチ使用(遺伝子組み換えについて記載なし)
- 缶入り100g/プラスチック容器入り450g
大容量なので、頻繁にお菓子作りやパン作りをする方におすすめです。
コーンスターチが使用されていますが、遺伝子組み換えかどうかの記載は見当たりませんでした。
心配な方は別のベーキングパウダーの方が良いかもしれません。
アイコク ベーキングパウダー(富澤商店)
引用:Amazon
- アルミニウム不使用
- 第一リン酸カルシウム使用
- コーンスターチ使用(遺伝子組み換えについて記載なし)
- 缶入り100g/プラスチック容器入り450g
こちらも大容量なので、頻繁にベーキングパウダーを使う方におすすめ。
コーンスターチが使用されていますが、こちらも遺伝子組み換えかどうかの記載は見当たりませんでした。
気になる方は別のベーキングパウダーを検討してみてください。
ベーキングパウダーの代用は?重曹やドライイーストなどが使えます!
ベーキングパウダーは簡単に生地を膨らますことができて便利ですが、他にも同じように生地を膨らますことができるものがあります。
「ベーキングパウダーを使いたくない」「普段使用しているベーキングパウダーを切らしてしまった」という方に向けて、ベーキングパウダーの代用品をご紹介します。
重曹(食用のもの)
重曹(食用)はベーキングパウダーに含まれているものですが、単体でも生地を膨らませることができます。
重曹は入れすぎると生地の黄ばみや苦味の原因になることがあるので、入れすぎには注意しましょう。
また、マヨネーズと重曹を合わせて使用すると、よりふっくら仕上がるようです。
甘いものを作るときには不向きかもしれませんが、パンなどを作る際に試してみてはいかがでしょうか。
ドライイースト
ドライイーストはパンを膨らませるために使われる「イースト菌」を乾燥させたもののことです。
ドライイーストも、ベーキングパウダーの代用として使うことができます。
ただし、ベーキングパウダーと違って、「生地を発酵させる」必要がありますので注意してください。
また、ベーキングパウダーより「もちもち」とした食感になります。
そのため、ドーナツやマフィンなどを作るときなどに使うと良いと思います。
ホットケーキミックス
ホットケーキミックスもベーキングパウダーの代用として使うことができます。
ホットケーキミックスには、小麦粉やベーキングパウダー、砂糖などがあらかじめ混ぜられています。
そのため、お菓子作りに慣れていない方でも簡単にお菓子を作ることができます。
ただし、ベーキングパウダーがあらかじめ混ぜられているので、「ベーキングパウダーを使いたくない」という方には不向きです。
また、当たり前ですが出来上がりはホットケーキの風味が出ますので、苦手な方はおすすめしません。
ベーキングパウダーの代用にならないもの
以下のものは、ベーキングパウダーの代用にはなりません。
- 炭酸水
- コーンスターチ
- 片栗粉
など
ベーキングパウダーは炭酸ガスを発生させて生地を膨らますので、「炭酸水は炭酸が入っているし、多少膨らむんじゃないの?」と思う方もいるかもしれません。
ですが、炭酸水は調理の過程ですぐに炭酸が抜けてしまうので、代用することはできません。
また、コーンスターチはベーキングパウダーに使用されていますが、単体では生地を膨らませる役割がありません。
コーンスターチは焼いた後にサクッとした食感を出す役割があるので、クッキーなどに使用するのはOKです。
片栗粉もコーンスターチ同様に、生地を膨らます効果はないですが、サクッとした食感を出すことは可能です。
ベーキングパウダーは体に悪い!?その理由とおすすめ商品5選!のまとめ
まとめ
- ベーキングパウダーが体に悪いと言われる理由は、ベーキングパウダーに含まれる成分が影響している。
- アルミニウムは1週間辺りの摂取量が体重1kgあたり2mgのため、摂取量を超えてしまいやすい。
- 第一リン酸カルシウムは体に悪いとは言い切れないが、大量摂取しない方が良い。
- コーンスターチは、遺伝子組み換えされたとうもろこしが使われていることがある。
- 重曹は大量摂取すると血圧上昇やむくみの原因になるが、食品に含まれる程度であれば問題ない。
- ベーキングパウダーを選ぶ際は「アルミニウム不使用」のものを選ぶと良い。
- 「第一リン酸カルシウム不使用」「遺伝子組み替えでないコーンスターチ使用」の商品も稀にある。
- ベーキングパウダーは、重曹・ドライイースト・ホットケーキミックスなどで代用可能。
- ホットケーキミックスにはベーキングパウダーが混ざっているので、「ベーキングパウダーを使いたくない」という方には不向き。
- 炭酸水・コーンスターチ・片栗粉はベーキングパウダーの代用にならない。
ベーキングパウダーが体に悪いと言われる原因は、アルミニウムなどが使用されているからであることがわかりました。
このような添加物を大量摂取しないように、最低限「アルミニウム不使用」の商品を選ぶようにしましょう。
また、ベーキングパウダーを使用せず他のもので代用することも可能ですので、お菓子作りの際に試してみてはいかがでしょうか。