「お気に入りの服なのにチャックが外れてしまった!」
そんな時、あなたならどうしますか?
修理に出すのは面倒だしお金もかかるし…
そもそもチャックが外れただけで修理に出していいのかわからない…
そして結局捨ててしまったという経験、1度はありませんか?
私も修理に出すのが面倒で何度か捨ててしまったことがあります。
でも、チャックが外れただけで捨てるなんてもったいないですよね。
実は、フォークやペンチ、リップクリームなどの身近なものを使って、自分でチャックを直せる場合があるんです!
どのように外れているかによって対処の仕方は異なりますが、詳しく解説していきますのでぜひ参考にしてくださいね。
【チャックの直し方】フォークがあればチャックの金具が外れても直せます!
フォークを使ったチャックの直し方
チャックの金具が両側の生地から完全に外れてしまっても、フォークがあれば自分で直すことができます。
フォークなら家に必ずあるはずなので、専用の道具などを使わずに直せるのはありがたいですよね。
では、直し方を詳しく解説していきますね。
フォークを使ったチャックの直し方
①チャックの金具の下側から、写真のようにフォークを刺す
②チャックの金具の上側から、ギザギザがついている布の両側を同時に入れる
③両方のギザギザの部分が金具に入ったら、開け閉めして直ったかどうか確認する
これで、外れたチャックを元に戻すことができます!
私は不器用なので少し苦戦しましたが、それでも短時間で直すことができました。
チャックの金具が外れた時はぜひ試してみてくださいね!
チャックのパーツにはそれぞれ名前がついています!
チャックには、パーツごとに名前がついています。
スライダー
チャックを開け閉めするときに、エレメントを噛み合わせる役割の金具のこと。
エレメント
チャックの両サイドにあるギザギザがついている部分のこと。
務歯(むし)とも言います。
テープ
エレメントと洋服などの生地をつないでいる部分の生地のこと。
ポリエステル製のものが多いです。
また、スライダーの部分はさらに細かく名前がついています。
引手
チャックを開け閉めする時につまむ部分。
柱
引手がついている少し出っ張っている部分。
胴体
エレメントを噛み合わせる役割がある部分。
小さい部品なのに、こんなに細かく名前がついているなんてすごいですよね!
チャックの種類は主に3種類!
チャックの素材は主に大きく分けて3種類あります。
金属ファスナー
エレメントが金属製になっているものです。
他のファスナーよりも古くからあり、ジーンズなどによく使われています。
重厚感がありますが、保管状態によっては錆びやすいというデメリットがあります。
樹脂ファスナー(コイルファスナー)
エレメントが樹脂製のもので、コイル状になっています。
コイル状になっていることで柔軟性が高まります。
また、エレメントの部分が主張しないので、エレガントな雰囲気になります。
樹脂製なので、色が豊富です。
ビスロンファスナー
樹脂製のエレメントがテープに射出成形されたものです。
コイルファスナーよりもエレメントが主張しているので、子ども服やカジュアルな服などによく使われています。
コイルファスナーと同じく色が豊富です。
※射出成形とは、プラスチックなどを加熱して溶かしたものを、金型に入れて冷やし固める成形方法のことです。
身の回りのものを見ると、色々なチャックが使われていて面白いですよ。
新しい服を買う時や、ハンドメイドをする時などの参考にもなりそうですね。
チャックとファスナーってどう違うの?
「チャック」と呼ぶ人もいれば、「ファスナー」と呼ぶ人もいますよね。
あるいは「ジッパー」と呼ぶ人もいるでしょう。
どうして呼び方が違うのでしょうか。
呼び方によって形などに違いはあるのでしょうか。
調べてみたところ、チャックで有名なYKK株式会社の公式サイトに、以下のような解説がありました。
1891年に米国ホイットコム・ジャドソン氏が、靴ヒモを結ぶ不便さを解決しようと考えたものがファスナーの起源とされています。
1921年に米国のメーカーが、閉める時の「シューッ」という擬音の「Zip」からファスナーを「ジッパー」と命名し、その呼び名も浸透しました。
日本では、1927年に尾道で「巾着(きんちゃく)」からもじって、ファスナーを「チャック印」として販売したところ評判になり、「チャック」という名前が定着しました。
つまり、この3つは同じものなのです。
「チャック」「ファスナー」「ジッパー」は呼び方が違うだけで同じものだということがわかりました。
しかも「チャック」が「巾着」から生まれた言葉とは驚きですね!
【チャックの直し方】ペンチがあれば閉まらなくなったチャックを直せます!
上の画像のように、閉めたはずなのにチャックが噛み合わなくて閉まらなくなってしまうこともありますよね。
このような場合は、ペンチがあれば自分で直すことができます!
なぜ閉まらなくなってしまうのかというと、スライダーの胴体の下(裏)の部分が、使っていくうちに開いてしまうからです。
これをペンチで締めて元の状態に戻してあげれば、またちゃんとチャックが閉まるようになりますよ。
ペンチを使ったチャックの直し方
①チャックが閉まっているところまでチャックを戻す
(引っかかって戻らない場合は、ペンチでエレメントの両側を挟んで噛み合わせていくと、チャックが戻るようになります)
②スライダーをペンチで挟み、胴体の上と下の面が並行になるように少しずつ締めていく
(締めすぎもスライダーが動かなくなる原因になるので、少しずつ調節しましょう)
③チャックを開け閉めして直っているかどうか確認する
無理に力を入れると破損する恐れがあるので気をつけてくださいね。
【チャックの直し方】リップクリームがあれば滑りの悪いチャックを直せます!
チャックの滑りが悪く、開け閉めする時に引っかかってしまう場合は、リップクリームがあれば自分で直すことができます!
※リップクリームは無色のものを使いましょう。色付きのものは、服に色がついてしまう恐れがあります。
リップクリームを使ったチャックの直し方
①リップクリームを綿棒に取る
②エレメントの部分に薄く塗る
③スライダーを開け閉めして油分を馴染ませる
錆びたり壊れたりしていなければ、これでチャックの滑りが良くなるはずです。
もしリップクリームがなければ、油分が多く含まれているものであれば代用OKです。
他にどんなものが使えるのかは以下をご覧ください。
・ワセリン
・ミシン油
・サラダ油
など
ミシン油やサラダ油は、スライダーやエレメントに直接1滴垂らしてもOKです。
ただ、服に付いてシミになってしまう可能性もあるので、綿棒に含ませて塗っていく方が安心かと思います。
【チャックの直し方】生地を噛んでしまったときは生地をゆっくり引っ張れば直せます!
画像のように、チャックが生地を噛んでスライダーが動かない場合は、道具なしで直すことができます。
生地を少し引っ張りながらスライダーをゆっくり逆方向に戻してみましょう。
ほとんどの場合はこれで直ります。
「生地を引っ張ってもとれない!」というときは、マイナスドライバーなどを生地とスライダーの間に差し込んで隙間を作ると、取りやすくなるようです。
強く引っ張ると生地を傷めてしまいますので、ゆっくり適度な力で引っ張るようにしてくださいね。
【チャックの直し方】フォークがあれば大丈夫!直し方を徹底解説!のまとめ
まとめ
・フォークがあればチャックの金具が外れても自分で直せる
・チャックはパーツごとに「スライダー」「エレメント」「テープ」などの名前がある
・スライダーは部分ごとに「引手」「柱」「胴体」などの名前がある
・チャックの素材は、大きく分けて「金属」「樹脂(コイル)」「ビスロン」の3種類
・「チャック」「ファスナー」「ジッパー」は呼び方が違うだけで全て同じもの
・ペンチがあれば閉まらなくなったチャックを自分で直せる
・リップクリームがあれば滑りの悪いチャックを自分で直せる
・チャックが生地を噛んでしまった場合は、生地をゆっくり引っ張れば道具なしで自分で直せる
フォークやペンチ、リップクリームなどを使ったチャックの直し方をご紹介しました。
どれも家にひとつはありそうな身近なものを使っているので、急にチャックが壊れても安心ですね。
もしチャックが壊れたら、修理に出したり捨てたりする前に、ぜひ1度ご紹介した方法を試してみてくださいね!