子育てされている皆さん、自分の子供の頭の良さって何が影響しているかご存知ですか?
遺伝と言われていたり、育った環境やコミュニケーションの密度などで変化があるなど様々な説明がなされていると思います。
その中でも実は、母親の遺伝によって子供の知能が変わるという話もあるんです。
もしそのことが本当であれば自分の子供は大丈夫か不安に思う方もいらっしゃいますよね。
そこで今回は、本当に子供の知能が母親に似るのか。子供の学力は何が影響しているのか、母親との関連性はどうなのか解説していきます。
知能は母親に似る?
まず結論から先にお話しします。
子供の知能は母親に似るというのは本当です。
まず文部科学省の調査で中学校3年生の数学の正答率を調査すると、父親が高卒か大卒かによる正答率の差は【12.4%】。
一方で、母親の正答率の差は【16.7%】と父親の学歴より母親の学歴の方が子供へ影響を与えやすいということが分かっているのです。
さらにアメリカの研究調査で「子供が両親からどのような部分を引き継ぐのか」という内容の調査が行われていました。
その結果、父親からは「大脳辺縁系」という気分や本能を司る部分が引き継がれます。
母親からは「大脳皮質」と呼ばれる記憶・思考・音声・知覚など認識能力を担う部分が引き継がれると言います。
このことからも知性は母親に似るという事が実証されているのです。
では、子供の知能は全て母親の遺伝で決まってしまうのかというとそうでもありません。
やはり、幼少期にどのような環境で育ったのかなどの環境要因も大きく関係しているのも事実です。
知能は男女差がある?秘密は脳の発達の違い
一般的に、男の子より女の子の方が育てやすいと言いますがその原因は男性と女性とで脳の発達が違うからなのです。
例えば左脳に脳卒中が起きた場合、右脳で脳卒中を起こした時よりも言語認知機能が失われやすいと言われています。
これは男女ともに当てはまるわけではないのです。
男性の場合言語性IQの低下はなく、女性のみ言語IQの低下が見られたのです。
この原因は染色体によるものだと研究で判明されており、脳の違いは遺伝子によって組み込まれたものと言えます。
男の子の発達について
男の子は標的認識や空間記憶を司る部位が女の子より4年ほど早く成長するそうです。
また、男の子が数字に強いのは空間認知に使う脳の部位が男女で異なるからなのだそう。
男性は海馬を使い、その働きは動物の置かれた環境と一致するらしく女性と違いすんなり数学に馴染めると言います。
見え方も男女で異なり、男の子は動くものに興味を示しやすくできています。
他にも、基本的に男の子は好意を持ってもらおうという認識が低いので、出された宿題の内容に深い興味を示さないとなかなかやる気が起きません。
つまり男女で学習スタイルが違い、男の子は単純明快な理由なのです。
怒る時も男の子に対しては「ハッキリ面と向かって言いダラダラ引きずらない」事が大事です。
何故なら男の子は大人を喜ばせようという意識が低いので、自分が失敗しても特定の分野に限られたことだと割り切るからなんです。
学力の評価の仕方も、男の子は必要以上に高く評価する傾向にあるようです。
「男の子は、現実を認識させて、上に向けて挑戦させる続け方」が必要だと言えるでしょう。
女の子の発達について
女の子は言語や細かい手先の能力を司る脳の部位が男の子よりも6年早く成長すると言われています。
読み書きを覚えるのが早いのはこれが理由なんです。
反対に、男の子と比較して数字は覚えるのが苦手で脳の使う部位が大脳皮質なので数学を他の認知機能と結びつける必要があるのだとか。
また、女の子は大人を喜ばせようとするので出された宿題を積極的にやるのは大人に褒められたいからという理由が大きいそうです。
失敗した時は拡大解釈してしまうので、怒るときは叱るのではなく励ますやり方で接するようにすると良いでしょう。
学習している時も必要以上に批判的になりがちなので、「励まして自信をつけさせる教え方」が必要だと言えます。
大切なのは、自分の子供は才能がない、言うことを聞かないとネガティブに捉えるのではなく、性別によって脳の発達が違うと理解することです。
知能を高めるにはどうすればいい?幼児教育の始め方
幼児教育とは何か
子育てするにあたって両親が子供に対して重要視しているものの1つに「幼児教育」というのがあると思います。
幼児教育とは「小学校入学前の子供に対して行う教育」のことを言い、知識・技術・思考力・判断力・人間性・表現力などを高める役割があります。
幼児教育は,目先の結果のみを期待しているのではなく,生涯にわたる学習の基礎をつくること,「後伸びする力」を培うことを重視している。
その中でも、具体例として幼稚園があります。
幼稚園では3歳以上の子供を対象に、保育しながら適当な環境を与えることによって心身の発達を助長することを目的とした施設です。
他にも、小学校以降の学習生活の基盤を担う目的があります。
そういった役割などから幼稚園では十分に遊ぶ環境を確保しながらも、生涯にわたる人間形成の基礎を培う教育を行なっているのです。
幼児教育を始めるベストな時期
では、幼児教育をいつ頃から始めようか悩まれる人も多いと思います。
ベストは3歳頃までです。
理由として脳の発達スピードが関係しているのですが、「スキャモンの発育曲線」が有名な例として挙げられます。
人間の脳は3歳までに【約80%】、6歳までに【約90%】が完成すると言われています。
脳は津液細胞同士を繋ぐシナプスを形成することで情報の伝達が速くなり、脳が発達するとされています。
そしてこのシナプスは3歳頃に1番多くなり成長が盛んになるのです。
このことを踏まえると頭が良い子供に育てるためには3歳までの関わりや教育が重要だと言えます。
どのように日常の中で多くの刺激を与え、脳の機能を高められるかが大事なポイントになります。
因みに生後3ヶ月以降は視覚、生後6ヶ月以降は感覚が磨かれ、1歳以降になると経験と失敗を繰り返すことによって徐々に学習能力が高まってきます。
なので年齢に合わせて刺激を与えることをおすすめします。
3歳までは右脳優位な時期なので、長期記憶力を伸ばすと生活・ビジネス・勉強など幅広いシーンで適切な判断を下し高い思考力が身につきやすくなります。
しかし、幼児教育は3歳以降でも遅くありません。
シナプスの形成は3歳が最も盛んですが、以降も脳の成長は続き12歳頃に成長のピークを迎えます。
時間はかかりますが4歳以降でも努力次第で優れた能力を身につけることが可能です。
4歳以降は物事を熟考し理解する左脳優位に変わります。小学校入学を視野に入れた幼児教育を行うと学習の土台作りに役立ちます。
幼児教育のポイント
- 子供の発達に合わせた内容か
- 子供は楽しんでいるか
- ゆとりを持って取り組めているか
幼児教育の目的は学習の土台を築くことなので、ここを意識し年齢ごとに脳の発達にあったカリキュラムを組むことが大事になります。
脳機能がまだ未熟な状態で難しい内容を詰め込んでしまうと理解できず知識をつける事ができません。
逆に子供に苦手意識を与えることになるので、脳の発達に合わせた教育を行うようにしましょう。
また、幼児教育を行うにあたって「楽しむ」ということは重要なポイントになります。
実際に取り組むのは子供なので、負担になっていないか親が配慮する必要があります。
もし子供が興味がなかったり強要してしまうと意欲や集中力が低下する原因になりかねます。
結果、苦手意識が生まれ物事への興味関心が薄い子供に育ってしまいます。
脳にいい刺激を与えるには、子供が楽しみつつ興味を持って取り組むことが何よりも重要なのです。
なので子供の様子をしっかり観察しながら幼児教育を取り入れ、意思疎通が取れるようになったら本人に直接聞くのも良いかもしれません。
もう1つ、幼児教育を成功させるために大事なポイントが親が子供に対してゆとりを持って関わっているかです。
脳の成長において心は深く関係しているので、ママ・パパとの良好な関係が成長には不可欠です。
親がストレスを感じてしまっては子供もストレスを感じてしまい、本末転倒なのであれこれと無理せずゆとりを持って取り組むよう心がけましょう。
参考として、幼児が集中できる時間は「年齢+1分程度」だと言われています。小学生の場合は15分程度です。
このことからも分かるように長時間行っても集中力が切れて効率が悪くなるだけなので、1度に長時間行うのは避けて隙間時間に取り組む程度にしましょう。
幼児教育のやり方
幼児教室に通って学ぶ
幼児教室は幅広い種類の専門的な分野をプロから学ぶ事ができます。
「知育」「語学」「スポーツ」「音楽」などがあり、教室によって様々な特徴があります。
また、他の子供と一緒に遊んだりフラッシュカードやモンテッソーリなどの有名な教育メゾットを取り入れるケースもあります。
幼児教室ではこのような学びを通じて、子供の協調性・社会性・知育などを高めることを目的としています。
自宅で教育教材やオンライン教材を利用して学ぶ
幼児教育に関心を持つママが多いことは企業の調査でも判明しており、知育玩具や工作キットなど様々な教育教材が販売されています。
最近では、デジタル化が進んでいるためパソコンやタブレット・スマホなどを利用してオンライン上で幼児教育を行うサービスもあります。
これらは子供の集中力が低下しやすいのがデメリットですが、幼児教室と比較しリーズナブルな価格で利用できるのが魅力的なポイントです。
知能が母親に似るのは本当?子供の学力と母親の関連性まとめ
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子供の知能は母親の遺伝に似るが、他にも環境などの要因で発達が変わる
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男女で脳の発達の違いがあるので、特徴を理解し育てる必要がある
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幼児教育は3歳までが重要!様々な教材を利用しよう
子供の知能は遺伝、環境だけでなくやはり親との関わりが1番大事だと言うことが分かりますね。
自分の子供のことを理解し、愛情を持って接することで子供の心も大きく育ち脳も発達していきます。
この記事を読んで自分の子供との関わり方の参考になると嬉しいです。