ニュース、買い物、ビジネスの身近な話題をここに

これちょっと気になる

FAXを廃止できない理由が今話題!そのワケとFAX事情に迫る!!

日常生活でほぼ目にすることがなくなったFAX

しかし、ここ最近FAXの廃止が話題になっているのをご存じでしたか?

なぜ今更FAXを廃止できない理由が話題になっているのか?そしてFAXを廃止できない理由とは何なのか?気になるワケを調査していきたいと思います❗

 

 

今FAXを廃止できない理由が話題になっているのはなぜ?

若者はもしかしたらその存在を知らないのではないか?と思えるほど需要がなくなったように見えるFAX。

私もFAXを仕事で使っていたのはかれこれ10年以上前になります💦

「郵送・またはFAXも可」なんていう表記を見なくはありませんが、ほとんどがメールやLINE等の連絡ツールで済んでしまうので、ここ数年は自宅のFAX機能を全く使っていません。

自分の仕事や生活の中に全く必要なくなったFAXのこと自体、考えることもありませんでした。

そんなFAXについて廃止できない理由が今話題になっているワケは、とある方針の発表とその行方にありました。

 

中央省庁でのFAX利用の原則廃止の方針

河野太郎行政改革担当相は6月15日、霞が関の中央省庁でのFAX利用を当月末で原則廃止する方針を公表しました。

実はFAX廃止については2020年の段階で既に話が持ち上がっていました。

コロナ禍で急速に進んだ業務のテレワーク化

今まで仕事は職場で行うものとされていた働き方の形に大きな変化が現れました。

慣れないテレワークに不都合が起こる業種も多い中、「こんな仕事もテレワーク化できるんだ」「会議も自宅から参加できて思った以上にスムーズだ」とテレワークに切り替えることによる利点を見出した企業も多くありました。

各企業やフリーランスの人々が新たな働き方を見出す中、その波に乗れずにいたのが中央省庁、国の中心機関です。

その理由がFAXであると考えた行政改革推進本部事務局は、「惰性でやっているものはもうやめて、メールに切り替える」という方針を発表しました。

FAXを受け取る担当者は出社しなければならない、それではテレワーク化が進まない。

という考えに基づき、脱ハンコに続けとテレワークの阻害要因の一つであるFAXの廃止を打ち出したのです。

その後に廃止が難しい例外について以下の5項目を決めました。

FAX廃止の例外

  • 自然災害などの非常時
  • 国民・事業者からの申請などの受付・送付
  • セキュリティーの確保が必要な場合
  • 民事裁判手続きに関する業務・手続
  • 新聞記事のクリッピングサービス(記事の切り抜きの提供)における利用

理にかなっているように思われたFAX廃止の方針でしたが、身内からの多くのマイナス意見によって頓挫することとなります・・・

 

FAX廃止に対する猛烈抗議による計画の頓挫

テレワークを霞が関にも!!と意気込んで打ち出したFAX廃止の方針でしたが、あっけなく事実上の頓挫という結末を迎えました。

その原因はなんと身内である各省庁からの役400件の反論💦

方針の発表が6月15日でFAX廃止の断念の報道がなされたのが7月7日。

相当な勢いで猛烈な反論があったのでしょうね😅

FAX廃止反対派の主な理由はこちら↓

FAX廃止反対の理由

  • セキュリティーを確保する新システムが必要
  • 通信環境が十分でない
  • 危機管理上、複数の回線確保が必要

この理由を見て、皆さんはどう思われますか?

私はFAX廃止云々よりも、日本の中心の省庁は大丈夫だろうかと少し心配になりました・・・

ここに上がっていることを理由にFAXを廃止できないとするのであれば、通信環境が十分でないのにメールやインターネットのやり取りは問題ないの?危機管理、現状は大丈夫なのですか⁇と少し心配になります💦

デジタル化を推進する方向の政府や行政が、このような不安を抱えている状況でFAXだけを廃止したところで、メールやデータの安全な管理や使用はできるのでしょうか?

こんな行政改革推進本部と各省庁とのやり取りが明るみになったことで、日常では忘れられかけていたFAX、それを廃止できない理由が話題となったのでした。

 

 

FAXを廃止できない理由とは?

霞が関でのFAX廃止は上記の理由で猛抗議が起きた末に頓挫しました。

ですが、FAXを今でも使用しているのは中央省庁だけではありません。

一般家庭用のFAX一体型の電話機やプリンターもいまだに販売されていますし、FAXが欠かせない業種が存在するのも事実。

インターネットの普及、ペーパーレス社会に移行していく中で、国の機関だけに限らずFAXを廃止できない理由にはどのようなことが考えられるのか見ていきたいと思います❗

 

大がかりな業務の見直しの必要性

FAXを廃止するとなると、今FAXを使っている業種ではそれに代わる新たなシステムの導入や社員への教育が必要になります。

大がかりな業務の見直しにはそれなりの時間と労力、それに費用が必要なため、切り替えるのに踏みとどまってしまう会社が多いのです。

従来のやり方のままの方が混乱も起きずコストもかからないから楽、ということですね。

確かに大幅な改革には通常の業務+αのことが必要になってきます。

このような理由を掲げてFAXを廃止できないとする業種や企業の場合、ある程度強制力のある指示でFAXの廃止を促さない限り、ズルズルとFAXの使用は続いていくのかもしれません。

 

顧客や取引先がFAXを利用している

自社がFAX廃止に踏み切ってシステムや体制を整えたところで、顧客や取引先がFAXでのやり取りしか受け付けられない状態であれば当然FAXを完全廃止することはできません。

社内でのやり取りの範囲内での改革となってしまいます💦

顧客や取引先に打診はできても強制はできないので、難しいところです。

システムを構築するのも、社内にできる人材がいなければ外部に委託することになります。

個人経営の会社などに切り替えをお願いするとしてもそこまでの費用の面倒は見られないはずですので、なかなか頭の痛い問題ですね。

 

業界層の上部にいまだにはびこるFAX文化

これは生活してきた時代の違いというか、世代間ギャップも関係あるかと思います。

手書きの書類や直接の営業の積み重ねでキャリアを重ねてきた世代にとっては、FAXに代わる新たなシステムに慣れることは簡単ではありません。

私もパソコンやアプリに関して疎いので、仕事で一般的には簡単とされているパソコン作業が急に必要になると本当に時間がかかるしパニックになります😢なので気持ちはすごくわかります。

上に「そんな面倒なことは知らん!!今のままでいいだろう💢」と言われれば、下は従うしかないというのが現状のようです。

 

電話やメールにはないメリット

FAXは紙に書いて送信機にセット、番号を入力してポン!で届き、受信したら印刷して終わり。

簡単で楽ですし、電話では残せない指示を目に見える形で残せるというメリットがあります。

ササっと図形のメモ書きで指示したい時などもそのまま送ればよく、スキャナーに取り込んでPDF化してメールに添付、なんてことより確かに手間も時間もかかりません。

急を要するけれど言葉や文字だけで確実に伝えるのは難しい、という場合にもFAXであれば伝えやすく、現場仕事などでは今でも使われているのです。

 

IT機器がない環境で利用が可能

スマホやパソコン、インターネット環境がなくてもFAXの送受信ができる電話機などが備え付けてあれば利用できるという点もFAXが廃止されない理由の一つ。

また、社員の数に比べてプリンターの少ない会社で書類がいまだに紙ベースの場合、メールのデータをプリントアウトするのにプリンター渋滞が起こることもあるそうです。

FAXであれば受信してそのまま印刷されて出てきますから、そういう事態は確かに避けることができます。

逆に言えば、デジタル化やテレワーク化が進んでいてほとんど紙でのやり取りがない会社であればFAXの必要性はほぼないという事になります。

FAXの廃止を推し進めるのであれば、インターネット環境の整備は必須になってきます。

徐々に進む世代交代の流れによって今までの慣習から離れることができれば、切り替えができる業種や企業も増えていくのかもしれませんね。

 

FAXありきの業種の存在

紙ベースの書類が多い業種に私たちの生活と密接に関わる重要な機関が含まれていることもFAXを廃止できない理由の一つです。

これについては次に見ていきたいと思います。

データ化してメールに添付、システムに打ち込んでデータ管理、そんなことしている暇はない‼といった緊急を要する業務の多い業種だと、とりあえずFAXしておくのでまとめや統計はそちらでお願いしたい・・・というものも多いようです。

ですが、FAX送信、受信、データ入力という工程を踏むことが統計や分析を遅らせ、緊急の事態への対応が遅れたり連絡の行き違いで対応できず重大な問題につながることもあります。

 

 

FAXを今でも必要としている業種とは!?

色々と考えられるFAXを廃止できない理由。

これらの理由からFAXを今でも必要としている業種には、私たちの生活や命と深く関わるものが多いことがわかります。

そのことからも、FAXを日本がなかなか廃止できないでいる理由が見えてきます。

 

役所・行政機関

様々な年代、境遇の人に対応する必要のある地方自治体や行政機関。

幅広い方々との連絡手段を確保するためにFAXを今でも設置して業務にあたっています。

ご年配の方に「メールで送ってくださいね。」というのが難しい場合があるというのは確かに理解できます。

私の話ですが、以前70代の知人から「留守電に入れようと思ったんだけど書いた方が楽だからFAXしたわよ。」と言われて久しぶりに自宅でFAXを受け取ったことがありました(笑)

手書きの文字を見る機会が減っているので受け取った瞬間ほっこりしたのを覚えています✨

役所や、年金事務所、ハローワーク、労働基準監督署、入国管理局などではメール対応が行われておらず、連絡は電話かFAXとなります。

 

医療関係

病院などの医療機関の業務で使われているパソコンはセキュリティの問題・個人情報漏洩のリスクをなくすために基本的にインターネットにつながらないようなシステムになっています。

そのため書類などを外部に送信するのに電子メールでは行えず、FAXの廃止は考えられないのだそう。

患者の情報のデジタル化はかなり進んでいてタブレット端末を駆使して業務にあたっているものの、それはあくまで病院内部のみのネットワークで、FAXで受け取った情報をパソコンに打ち込むという面倒な工程を挟まなければなりません。

ですが、これが外からのサイバー攻撃やウイルスの侵入で人の命に係わる業務が脅かされることを防いでいるのです。

インターネットにつながれていないという事は、閉鎖的である反面、その内側はしっかりと守られるという事でもあるからです。

そして、一刻を争う現場で「受け取った・受け取らない」という問題が起きないように証拠を残す意味合いや、パソコンを開いてメールを確認する手間を省くためなどの理由からも、FAXでのやり取りが安全で使い勝手が良いとして医療機関では引き続き利用さています。

しかし、コロナ対応ではこの「インターネットにつながっていない」という事が患者把握などの遅れに響いてきたのも事実です。

新型コロナウイルス患者の把握は当初、発生届というものを病院が記入し保健所にFAXで送信、保健所がそれをシステムに入力という形で行っていました。

しかし、医療機関からのFAXの滞り、保健所での入力作業が追い付かないなどの混乱で正確な把握ができなくなっていきました。

保健所は医療機関に対し、患者把握のためのシステムへの直接入力を打診しましたが、医療のひっ迫する現場にはそのような余裕はなく、今の状況で医療機関側にシステムの理解や入力を求めることは医療崩壊にもなりかねない⚠という事で、結局FAXでの送信という形のまま今に至ります。

個人情報が守られ、一刻を争う現場の業務がスムーズに行われることが第一優先ですが、今後FAXの廃止を進めていくのであれば、インターネット環境につないだ時の安全性の確保やシステム入力の簡素化などの問題が解決されてからでないと、医療機関のFAX廃止は難しいように思われます。

 

警察

警察は絶対に表に漏れてはいけない情報を扱う機関です。

警察も医療機関と似ていて、情報漏洩を防ぐため外部との電子メールのやり取りができないようになっているそうです。

メールは警察内部でのやり取りのみ可能になっています。

サイバー攻撃やウイルスの侵入は電子メールのやり取りから起こることが多く、内部のデータを守るための対策とも言えます。

そしてより安全な手段として、FAXが使われているわけです。

さらにここで挙げた行政機関、医療機関、警察はお互いに密接な関りがあり、銀行にも同じことが言えます。

FAXが必要な機関同士の結びつきが強いのも、FAXを廃止できない理由であると言えそうです。

 

 

ここで素朴な疑問!FAXの誤送信は起こらないの!?

 

FAXを今でも利用している業種が重要機関に多いことは分かったのですが、一つ疑問に思ったことがあります。

外からの攻撃や侵入は防ぐことができても、間違えて送信してしまった場合は自らばらまくことになるのでは!?

FAX利用のメリットを重視して使い続けているのだからそんなことは起こらないよう対策が徹底されているのだろうか!?

疑問に思って調べた結果・・・病院や薬局の誤送信によるデータの流出問題、ヒットしまくりでした💦

間違い電話やメール、LINEは日常生活でもあり得ることですもんね。

やはりそうなのかという感じではありました。

情報漏洩を防ぐにはシステムどうこうも大事ですが、最終的には取り扱う側の意識が一番大きいということがよくわかりました。

 

 

FAXを廃止するメリットとは??

FAXを廃止できない理由がこれだけ上がる中、それでも廃止を推し進めるのには理由がある!!

そこで、今度はFAXを廃止するメリットについても触れていきたいと思います。

 

テレワーク化の推進

FAXを廃止できない理由が話題に上った根源である行政改革推進本部が打ち出した方針でも一番のメリットとして挙げられているのが、FAX廃止によるテレワーク化の推進です。

FAXで受信したものを受け取る担当者は出社しなければならない、これがテレワーク化の妨げとなるというわけです。

これについてですが、現在インターネットでFAXを受信・送信できるサービスがいくつか存在しています。

パソコンやスマホのアプリからFAXの送受信ができるため、インターネット環境の整った自宅などから取引先へのFAXの送受信が可能となります。

コンビニでのFAX利用もできますが、いちいちコンビニまで行くのも面倒ですよね。

インターネットFAXを利用することでその手間も省けますし、FAXありきの取引先相手でもテレワークがしやすくなります。

そうなると、FAXの廃止って・・・😲

 

紙コストの削減

従来のFAX受信では紙に印刷されて出てきたものを紙の資料として保管するという流れでした。

環境問題等でペーパーレスも重要視される中で、FAXの廃止も紙の無駄遣いをなくせるメリットがあります。

ただ、FAXに代わるシステムの構築にも相当な費用が掛かる場合があるのだそう💦

長い目で見れば環境問題への配慮にもなり資料のデータ化によってスマートな管理ができるのでメリットが大きいのは確かですが、初期投資はそれなりに必要なのでそういう面でタイミングが難しいこともFAX廃止に踏み込めない原因となるのかもしれません。

 

レスポンスの遅さの改善

会社にFAXが届き、担当者へその資料が渡るまでに時間がかかってしまう、溜まったFAXの中で見落とされてしまった、FAXを利用したことがある方の中にはそんな経験をされた方もいらっしゃるかもしれません。

私も昔FAXを送った際届いていないと言われ、後から「申し訳ありません。別の部署へのFAXの中に紛れ込んでしまっていました。」と言われたことがありました(送信先の番号の記載は1つ💦)

メールだと担当者のパソコンやスマホへの直接のやり取りも可能ですし、自分のデスクにいても外出先でもチェックできるところはFAXより便利な点です。

そして、大量に届いた資料の中の1枚として紛失されてしまう可能性はかなり低くなるのではないかと思われます

 

 

FAXを廃止できない理由が今話題!そのワケとFAX事情に迫る!!のまとめ

FAXを廃止できない理由が今話題となっているのには、政府の行政改革推進本部が打ち出したテレワーク化を推し進めるためのFAX廃止の方針が関係していました。

そして、日常であまり使われなくなったFAXをいまだに廃止できない理由はこのようなものでした。

ポイント

  • FAXに代わるシステムなどの大がかりな業務の見直し
  • FAXを利用する顧客や取引先との関係
  • アナログ世代の上層部のFAX支持
  • インターネット環境のない職場での利便性
  • 危機管理等からFAX必須である業種の存在

世界でもFAXはまだ使われているようですが、日本はまだFAXを使っているのかと揶揄する国があるのも事実です。

また、働き方が変わりつつある今、FAXでの業務の必要性が問われていることも確か。

これから国が追い求めるようなテレワーク化が進んでいくのかどうかは、FAXに代わるシステムへの移行がいかにスムーズに低コストで実現できるようになるかということに懸かっている部分もあるのかもしれません。

これからFAXがどのような形に変わっていくのか、政府の頓挫した計画が実現することはあるのか、動向に注目してみるのも面白いかもしれません✨