甘くてしっとりした生地が特徴的なフランス菓子のフィナンシェ。手土産店などでよく販売されていますよね。
そんなフィナンシェですが、そもそもフィナンシェとは何者なのでしょうか。
今回はフィナンシェの詳しい解説と、その語源について調べていきます!
フィナンシェの語源はお金持ち!?
フィナンシェときくと、とてもおしゃれな響きで素敵な意味があるのでは?と思いがちですが、実はフランス語で「金融家」「お金持ち」を意味する言葉です。
どうしてかわいらしいお菓子の名前にこのような意味が込められたのでしょうか?
なぜフィナンシェという名前になったのか
フィナンシェはパリのサン・ドゥニ通りの菓子職人が考案し、パリ証券取引所周辺の金融街から広まったとされています。
そのため、金融街のビジネスマンが食べやすい形になりました。
また、金の延べ棒や金塊を意識して作られたという説もあります。
フィナンシェという名前も、パリ証券取引所周辺の人達にとって縁起の良いものにするため「お金持ち」「金融家」などといった言葉が語源になりました。
フィナンシェの歴史
現在私たちが食べているようなフィナンシェは、1890年パリのサン・ドゥニ通りのラスネというパティシエが作ったものです。
しかしそれ以前の17世紀頃、肉食厳禁の修道院でアーモンドや卵白、砂糖を使って作られるフィナンシェそっくりのお菓子があったそうです。
そしてその後1835年頃、さらにフィナンシェに近いカヌレ型のバターケーキのようなお菓子が生まれました。
現在のフィナンシェがそれらを元に作られたのかどうかは不明ですが、かなり昔から同じようなお菓子がフランスでは楽しまれていたようです。
さすがスイーツの本場フランスです。
フランスがお菓子の国になった理由
フィナンシェだけでなく、フランスには数えきれないほどたくさん有名なお菓子があります。
フランスがこれほどお菓子の国になったのはなぜなのか。
それは、小麦粉がたくさん作れたこと、貴族がいたことが要因です。
14世紀頃のフランスは開拓が進み、小麦の生産が盛んでした。
その頃から固いパンのようなお菓子が出回り始めたようです。
さらに16世紀頃になると卵や砂糖が広く出回るようになり、貴族向けに甘いお菓子を作る文化が生まれました。
そうしてどんどん進化を続け、フランスは現在のようなお菓子大国になりました。
いつか本場のフランス菓子を食べてみたいものです!
フィナンシェとマドレーヌの違い
フィナンシェはフランス菓子の代表的な存在ですが、同じフランス菓子であるマドレーヌとほぼ同じで違いがよくわからないという声をよく耳にします。
たしかにどちらもバターケーキのようでそっくりです。
フィナンシェとマドレーヌではどんな違いがあるのでしょうか?
2つのフランス菓子を比較してみました!
フィナンシェ | マドレーヌ | |
材料 | 薄力粉、卵(卵白)、焦がしバター、アーモンドプードル | 薄力粉、卵(全卵)、溶かしバター、ベーキングパウダー |
発祥 | フランス | フランス |
由来 | お金持ち、金融家 | 作った女性の名前 |
形 | 金塊 | 貝殻 |
食感 | 外はさっくり、中はしっとり | ふんわり感もありつつしっとり |
こうして比較してみると、たしかに似ている部分もたくさんありますが、それぞれ違った特徴があることがわかります。
みなさんはどちらがお好みだったでしょうか?
甘いもの好きの方はぜひフィナンシェとマドレーヌを食べ比べてみてください!
フィナンシェをおうちで作る方法
フィナンシェは世界的にも広く知られているお菓子ですが、意外とスーパーやコンビニには売っていなかったり、売っていてもお値段が高かったりすることが多いです。
そんなフィナンシェをおうちで好きなだけ食べることができるように手作りレシピをご紹介します!
材料(フィナンシェ9個分)
- 卵白···100g(卵3つ分)
- 無塩発酵バター···90g
- グラニュー糖···70g
- はちみつorメープルシロップ···20g
- 薄力粉···40g
- ベーキングパウダー···2g
- アーモンドプードル···40g
作り方
- はじめにオーブンを180℃に余熱しておく
- 型に無塩バターを塗り、薄力粉をふるい冷蔵庫に入れる
- 無塩バターを中火にかける
- 無塩バターが溶けたら耐熱性のゴムベラで加熱し、茶色く色づいたら火からおろし粗熱をとる
- ボールに、卵白、グラニュー糖、はちみつを加え泡立てないようにかきまぜる
- 粉類をふるいいれ粉っぽさがなくなるまでまぜる
- 先程加熱したバターを入れる
- 型にまぜたものを入れる
- 180℃のオーブンで15分加熱
- 粗熱がとれたら型からはずして完成!
このように、フィナンシェは料理に慣れていない方も簡単に作ることができます。
また、チョコレートを入れたり、ココアや抹茶を入れたりと様々なアレンジができるため、自分好みのフィナンシェを作ることができます。
また、バターを焦がしバターにして入れるとさらに本格的なフィナンシェになるそうです。
お菓子好きの方はぜひ自分好みのフィナンシェを作ってみてください!
フィナンシェの語源はお金持ちという意味!?意外な名前の由来とは まとめ
- フィナンシェの語源はお金持ち、金融家
- フィナンシェはパリのサン・ドゥニ通りで作られ、金融街から世界に広まった
- フィナンシェとマドレーヌは似ているが、全然別物
- フィナンシェはおうちでも簡単に作ることができる
「フィナンシェの語源はもっとおしゃれな意味かと思っていた!」という方も多いのではないでしょうか?
意外な由来がありましたが、美味しいことに変わりはありません。
これからも手土産や、おうちでのお菓子作りなど色々な形でフィナンシェを楽しんでみましょう!