寒い季節に嬉しいあっつあつのグラタン。
多くのレシピにパン粉が出てきますが、グラタンにパン粉がなぜ必要なのか、知っていますか?
今回は、グラタンにパン粉が必要な理由やパン粉を加えるタイミング、パン粉を使った美味しいグラタンのレシピを紹介します。
グラタンにパン粉とチーズを掛ける順番はどっちが先
グラタンにパン粉とチーズを掛ける順番ですが、一般的にはまずパン粉をまぶし、その上にチーズをのせることが多いです。
パン粉をまぶした後にチーズをのせることで、チーズがパン粉の上で溶けて香ばしさとサクサクした食感を楽しむことができます。
ですので、パン粉をまぶしてからチーズをのせる順番が一般的です。
ただし、個々のレシピや好みによって異なる場合もあります。
まあ、基本的には、パン粉が先ですね。
グラタンにパン粉が必要なのはなぜ?ないとどうなる?
皆さんは、グラタンを作る際にパン粉をかける派ですか?かけない派ですか?
かける派!我が家は昔からパン粉ありだったけど、そう言えばなんでパン粉っているんだ…?
かけない派!だってパン粉がなくても見た目変わらないし…
昔から世間を賑わせてきた「グラタンにパン粉かけるの、かけないの」論争。
そんな私はかけない派でした(笑)
というより、なぜグラタンにパン粉をかけるのかがよくわからず、今までかけずに作っていました。
見た目が変わらないのなら、そもそもなぜグラタンにパン粉って必要なのでしょうか?
ここでこの論争に終止符を打つべく、グラタンにパン粉が必要な理由を【3】つ説明していきたいと思います。
えっ!グラタンにパン粉が必要な理由って3つもあるの⁈
そうなんです。
実はパン粉って結構大事なのでは⁈と思えてきますよね。
それでは、グラタンにパン粉がなぜ必要なのか、ひとつずつ見ていきましょう。
焼き上がりの見た目と香ばしい香り
皆さんは「グラタン」と聞いたらどんなビジュアルが頭に浮かびますか?
おそらく、こんがりきつね色に焼き上がった香ばしいお料理を想像するのではないかと思います。
それもそのはず。
そもそもグラタンとは、表面に焦げ目をつけた料理のことなんです。
フランスの南東、ドーフィネ地方の郷土料理だったグラタン。
もともとは料理法の一つで、「表面を焦がすように焼きつけた料理」のことをこう呼んだそう。
グラタンという名を背負う責任重大な焼き色。こちらは、皆さんおなじみとろけるチーズと、パン粉が担当してくれているのです!
そして、パン粉が果たす役目は焼き色だけではありません。もうひとつ重要な役目…
それは、香ばしい香りです!
オーブンやトースターでじっくりと焼かれること十数分。まず鼻にパッと飛び込んでくるチーズの濃厚な香り。
続いてやってくる、パン粉の香ばしい香り…
視覚と嗅覚の両方向から食欲を刺激してくれるパン粉。…確かに重要かも。
うーん…想像しただけでたまらん…
サクッ!カリッ!とした食感
コクのあるなめらかなホワイトソースに、上にかかったチーズがとろ〜り。そこに、パン粉が加わるとどうなるでしょう?
そう、サックサクのカリッカリになってしまうわけです!
ホワイトソースとチーズの組み合わせでどちらかと言うとトロトロ寄りだった食感が、パン粉の登場によって一気に【トロトロ】+【サクッとカリッと】に大変身してしまうなんて…
恐るべしパン粉の威力。
もはやパン粉先輩と呼びたくなってきた…(合掌)
水分や油分の吸収
ホワイトソースを作って、チーズとパン粉をかけて、いざオーブンへ!あとは焼き上がりを待つばかり。
…ちょっと待った!
最後のグラタンを焼き上げる工程で、ホワイトソースに含まれる野菜やお肉といった具材から、水分や油分が出てきてしまうんです。
出てきた水分や油分をそのままにしてしまうと、せっかくのグラタンが水っぽくなってしまう原因に。
また、ホワイトソースは水分が多いため焼き色がつきにくいのですが、焼き色がつかないからといって、ずっとオーブンに入れっぱなしにしていると、今度は具の部分が先に焦げてしまいます。
パン粉をかけると、パン粉がホワイトソースや具材の水分や油分を吸収してくれるんですね。
吸収された水分は熱が加わることによって蒸発し、油分はパン粉をムラなくこんがりと焼き上げるための役割を果たしてくれています。
揚げ油の中でフライがいい感じのきつね色に仕上がる様子をイメージしてもらえるとわかりやすいのではないかと思います。
パン粉先輩、グラタンくんをべちゃべちゃの危機から救うヒーローでもあったのね…!
グラタンにパン粉はいつかける?ない時の代用は?
グラタンにパン粉がなぜ必要なのかはわかったけど、一体いつかけたらいいの…?
そもそもパン粉なんてないんですけど…きっとそんな方も少なくないと思います。
こちらでは、パン粉をいつ、どのぐらいかけるべきなのか、パン粉がない時の代用品についてご説明しますね。
パン粉をかけるタイミングと量
グラタンにパン粉っていつかけるの?という疑問にお答えすべく、まずは基本のグラタンの作り方をざっくりとお伝えしながら解説していきます。
グラタンの作り方
具材の下準備をする
具材を炒める
ホワイトソースを作る
耐熱容器に入れる
ここでパン粉!
とろけるチーズ、パン粉の順番でかけます。
焼く
上記のように、グラタンにパン粉をかけるのは、オーブンで焼き上げる直前です。
パン粉の上にチーズを乗せてしまうと、サクサクした食感が損なわれるうえ、チーズから出る油分が吸収されなくなってしまうので、注意してくださいね。
また、かけるパン粉の量ですが、どのレシピを見ても「少々」としか書いてないですよね。
要するに、どれだけかけてもOK!
サックサクが好きな方は、是非ともたーっぷりとかけてくださいね。
パン粉がない時の代用はできる?
今手元にパン粉がない…でもグラタン作り始めちゃった…なんて方も大丈夫。
ちゃんと代用品があります。
パン粉がないという方は、代わりに粉チーズをかけてもグッド。
引用 クラフト公式サイト
粉チーズもパン粉と同じように、こんがりな焼け目と香ばしい香り、サクサクの食感を演出してくれます。
粉チーズはとろけるチーズの代わりにもなりますよ。
とろ〜り感と濃厚さ、どちらも捨てがたい!という方は、【とろけるチーズ→パン粉+粉チーズ】という欲張りコースもおすすめです!
パン粉を使った美味しいグラタンのレシピ5選!
せっかくなら、パン粉を使ってとびきり美味しいグラタンを作りたいですよね!
というわけで、パン粉を使ったグラタンのレシピを【5】つご紹介したいと思います。
王道チキンマカロニグラタン
グラタンと言えば、チキンと玉ねぎとマカロニがたっぷり入ったホワイトソースのグラタンがやっぱり定番。
まずは基本のレシピさえ押さえておけば怖いものなしです。
ホワイトソースは牛乳のみ、調理時間も焼き時間を含めても1時間あればできてしまうので、是非作ってみてくださいね。
白身魚とほうれん草のグラタン
グラタンの具材にはチキンがよく選ばれますが、お魚だってお手のもの。
淡白な白身魚は、乳製品との相性もバッチリです。
シチューで作るホワイトソースで、ちょっぴり和風なお魚グラタン。
グラタンなら、お魚が苦手な方も食べやすそうですね。
ホワイトソースも小麦粉からではなくシチューで作るので、簡単にできるのも嬉しいポイント。
シチューを作りすぎて残ってしまった時などのアレンジレシピとしてもおすすめです!
レンジでパパッと!きのこグラタン
引用 macaroni 【レンジでお夜食】お手軽きのこグラタン
ホワイトソースを作るところから焼き上げるところまですべてレンジにお任せ!なこちらのレシピ。
忙しい時や疲れている時、特別何もないけど凝った料理を作る気力がない時などにもってこいです。
きのこたっぷり栄養満点なグラタン。
最初にオイルとともに熱を加えてサックリさせたパン粉を最後にかけて焼くことで、オーブンがなくてもサクッとカリッとした食感が出せるんですね。
芽キャベツのオイルグラタン
引用 dancyu カリカリサクッと美味しい"芽キャベツのオイルグラタン"
ホワイトソースだけがグラタンじゃない!ということを教えてくれる、こちらのグラタン。
味付けは、塩胡椒のみといたってシンプル。
オリーブオイルとパン粉を楽しむ、芽キャベツのグラタンです。
シンプルだからこそ、芽キャベツ本来の美味しさが引き立つ逸品です。
たまにはグラタンの奥深さを感じられる、個性あふれるグラタンを作ってみてはいかがでしょうか?
スウェーデンの定番じゃがいもグラタン
引用 dancyu 香ばしく濃厚な味わいがたまらない"ヤンソンの誘惑"
変わり種として、スウェーデンの伝統的なグラタン料理「ヤンソンの誘惑」をご紹介。
「ヤンソン」というのは人の名前からきているそうで、料理名からしてなんとも美味しそうですよね。
スウェーデンでは定番の家庭料理で、濃厚かつクリーミーな味わいが楽しめる、じゃがいもとアンチョビのグラタンです。
ヤンソンの誘惑も、ホワイトソースではなく直接生クリームをかけて焼いていきます。
グラタンで世界旅行なんてのも、なかなか悪くないのでは?
グラタンにパン粉をかけるのはなぜ?いらない?いやいや必要です!のまとめ
さて今回は、グラタンにパン粉がなぜ必要なのかについて紹介してきました。
こちらの記事でお伝えした内容をまとめていきたいと思います。
ポイント
たかがグラタン、されどグラタン。
あってもなくても変わらないでしょ〜と思っていたパン粉が、実は脇役どころか主役級に大切な存在であることを、私も初めて知りました。
私と同じく、今までグラタンにパン粉なんてかけたことなかったわ…という方も、次回グラタンを作る際には、是非パン粉バージョンを作ってみてくださいね。
皆さんにとってのグラタンが、もっともっとお気に入りのお料理になってくれることを願っています。