冬になるとよく見かけるキャベツのような植物。あれはキャベツではなく「葉牡丹」という植物です。
小さいころ、よく近所で見かけたので食べられのるか疑問でした。
葉牡丹は食べられるのかということや、キャベツと似ている理由についてまとめました。
葉牡丹はキャベツにそっくり!?よく見かけるけど食べられるの?
葉牡丹の葉に毒は無いので食べられますが、あまり美味しいものではありません。
キャベツと似ていると言われていますが、キャベツよりも硬くて食べにくいです。
どうしても食べる場合は、生のままでは硬すぎるので炒めたり油で揚げたりすると良いそうです。
食べる時の注意点
もし葉牡丹の葉を食べるのであれば、農薬に気を付ける必要があります。
園芸用に育てられたものには、農薬が残っていることがあります。
食べるものとして育てられた野菜とは異なり、園芸用の植物には食品の安全性を目的とした農薬規制がありません。
そのため、園芸用の葉牡丹の葉には多くの農薬が付いている可能性があります。
安心して食べるには、自分で種から買って育てるのが良さそうですね。
葉牡丹は観賞用のキャベツ!?なぜキャベツに似ている?
引用:花うるる HP
花キャベツとも呼ばれるように、この植物はキャベツとよく似ています。葉牡丹とキャベツが似ている理由はルーツが同じだからです。
葉牡丹のルーツや歴史についてまとめました。
葉牡丹のルーツ
葉牡丹のルーツはブラシカ・オレラセアというケールのような植物です。
ちなみに葉牡丹とキャベツの学名は、ブラシカ・オレラセアです。
生物の学名は、ひとつの生物に対してひとつ付けられます。
葉牡丹とキャベツは同じ植物なので、学名も同じということになります。
葉牡丹と同じルーツの野菜
葉牡丹と同じルーツの野菜は、キャベツ以外にもたくさんあります。
まず、このケールの葉を食べるように改良したものがキャベツ、キャベツを改良したのが葉牡丹です。
蕾を食べるように改良したものがブロッコリー、ブロッコリーを改良してカリフラワーが作られました。
さらに、葉の脇芽を食べるように改良したものが芽キャベツです。また、茎を食べるように改良したものが西洋野菜のコールラビです。
葉牡丹には、キャベツの他にも様々な仲間がいるんですね。
葉牡丹の歴史
葉牡丹のもとになった野菜はヨーロッパが原産で、日本へは江戸時代に食用として渡来しました。
そのあと園芸用に改良され、現在では街でよく見かけるようになりました。
改良された理由
改良された理由は、江戸時代の日本人はその野菜を食べることに関心が無かったからです。
しかし江戸時代の日本は園芸が盛んで、さまざまな園芸植物が作られていたため、観賞用に改良しました。
日本での改良が進んだため古典園芸観葉植物という肩書きもあります。
どのように改良されたのか
葉牡丹は葉の見た目を華やかにするなど観賞用として改良されました。
葉牡丹は食用として渡来しましたが、品種改良が進むうちに葉が固くなり、食用には適さなくなっていきました。
キャベツよりも葉が硬いのは品種改良したからだったんですね。
世界の葉牡丹
明治時代になると葉牡丹は世界に紹介され、世界各国の花壇で栽培されるようになりました。
ちなみに葉牡丹は英語で観賞用のキャベツという意味の「オーナメンタル キャベジ」と言われています。
日本では縁起がいいものとされ、園芸用として家庭で育てるだけでなく、正月飾りにも使われています。
葉牡丹とは?アブラナみたいな花を咲かせる!?
引用:植物ずかん HP
葉牡丹はキャベツに似ているため、花というよりは葉をイメージされる方が多いと思います。
しかし春にはアブラナのような黄色い花を咲かせます。
また、葉牡丹は葉の色や形も種類によって様々です。そんな色も形も鮮やかな葉牡丹についてまとめました。
葉牡丹とは
葉牡丹はアブラナ科の植物なので、春にはアブラナのような黄色い花を咲かせます。
冬になると、公園や家の軒先など街のいたるところで見かけると思います。
そのため春に黄色の花を咲かせますが、どちらかといえば冬に色付く葉を鑑賞する植物です。
色は紫や白で、形は丸いのからギザギザのものまでいろいろな種類の葉牡丹があります。
色が鮮やかなので家の花壇にあると、華やかになりますよね。
なぜ葉牡丹?
葉牡丹はボタンと似ているので、この名前が付けられました。
葉牡丹は葉ボタンです。つまり、花ではなく葉を観賞するものということです。
ボタンとは、ボタン科のボタンの花のことで、色とりどりの葉がボタン(牡丹)の花に似ていることからその名が付けられました。葉牡丹の葉がボタンの花に似ていることから葉牡丹といわれています。
葉牡丹の種類
葉牡丹は品種改良によって多くの種類があります。結球の違いや葉の縮れ方によって大きく3つに分けられます。
それぞれに寄せ植え向きのものや切り花向きのものなど、大きさも色もそれぞれ違うものがあります。
丸葉系
江戸時代から東京で改良されてきた東京丸葉系と、戦後に大阪地方で作り出された大阪丸葉系があります。
東京丸葉系は最も古い歴史のある葉牡丹の系統です。
やや草丈が高くキャベツのように葉が丸いのが特徴で、江戸葉牡丹とも呼ばれています。
大阪丸葉系は葉の縁が緩やかに波打ち、色彩が鮮やかなのが特徴です。
ちりめん(縮れ葉)系
縮葉ケールとの交配によって、明治時代に名古屋で誕生しました。
葉の縁が縮れてちりめん状に細かく波打ち、華やかな印象があります。名古屋系、フリル系と呼ばれることもあります。
切れ葉系
葉が長く、切れ込み方によってさんご系、くじゃく系などがあります。
このほかにも、光沢とメタリックな質感が特徴のプラチナケールという新タイプがあります。
外葉を外すとバラのように見えるフレアホワイトといった、新感覚の葉牡丹もあります。
葉牡丹はキャベツにそっくり!?よく見かけるけど食べられるの? まとめ
引用:みんなの趣味の園芸 HP
- 葉牡丹の葉は食べられるが美味しくはない
- 食べる時は農薬に注意が必要
- 葉牡丹とキャベツはルーツが同じ
- 江戸時代に観賞用に改良され、葉牡丹になった
- 葉牡丹はアブラナ科の植物で、ボタンの花に似ているから葉牡丹と名付けられた
私が小さい時に祖父母の家にあったので、てっきりキャベツを育てているのかと思っていました。
葉牡丹とキャベツはルーツが同じですが、違うところもたくさんあるんですね。