発泡スチロールの容器に入った食べ物をそのまま電子レンジで温めても大丈夫?
そんな疑問をお持ちの方がいらっしゃるかもしれません。
結論から申しますと、基本的には発泡スチロールの容器を電子レンジで加熱することはNGです。
中には、発泡スチロール製でも温められる容器もあるんじゃ…?と思う方もいらっしゃると思いますが、これには条件があります。
何の表示も無い発泡スチロールの容器は、電子レンジで加熱することが出来ないということを理解しておきましょう。
今回の記事では、そんな発泡スチロールの容器をなぜ加熱してはいけないのか?
また、発泡スチロールの容器でも電子レンジで加熱できる場合についてなど、詳しく解説していきたいと思います。
発泡スチロールはレンジで溶ける?
導入でも述べた通り、基本的に発泡スチロールを電子レンジ内で加熱してはいけないと言われております。
では、なぜ発泡スチロールを電子レンジに入れてはいけないのか?
そんな疑問について、ひとつずつ説明していきます。
発泡スチロールは熱で縮む
まず、よく勘違いされがちなのですが、発泡スチロールが電子レンジの加熱で溶けるということはありません。
とはいえ、発泡スチロールの容器を思わず温めてしまったら、発泡スチロールに穴が開いたという方もいらっしゃると思います。
しかし、これは発泡スチロールが熱で溶けているわけではなく、発泡スチロールが縮んだだけなのです。
縮んだけとは言っても、容器に穴が空いたり変形してしまっては、温めたものを食べる時に困ってしまうので、熱に弱い発泡スチロールの容器は電子レンジに入れてはいけません。
また、発泡スチロールが縮んでいるだけということは、発泡スチロールが溶けて食品と混ざってしまうという心配はありませんので、その辺りについてはご安心ください。
発泡スチロールはプラスチック
そもそも、発泡スチロールはプラスチックの一種となっております。
プラスチックが原料となっている発泡スチロールの容器は、可燃物なので燃えてしまいます。
そのため、発泡スチロールの容器は基本電子レンジで加熱することが出来ません。
しかし、中には電子レンジで温められる発泡スチロールの容器もあるのではと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
実際、発泡スチロール製でも電子レンジで加熱できる容器はあります。
でもこれらの容器は「PP」と呼ばれるポリプロピレン製の容器です。
ポリプロピレン製の容器は、100℃の熱まで耐えることが可能で、容器によれば120℃~140℃まで耐えられるものもあります。
そういった容器は、電子レンジ使用可の表示があると思うので、しっかり表示を確認してから加熱するようにしましょう。
また、容器に表示されている電子レンジのワット数と時間もしっかり守るようにしてください。
発泡スチロールがレンジ内に付着したら
発泡スチロールの容器を電子レンジで加熱してしまうと、縮んで変形してしまった発泡スチロールが電子レンジの中に付着してしまうことがあります。
発泡スチロールにより汚れてしまったレンジ内は、お湯を使って掃除するようにしましょう。
お湯を使った掃除の仕方としては、70℃から80℃のお湯で付着した発泡スチロールを柔らかくして取っていきます。
ポイント
先端にガーゼを巻き、お湯に浸した割り箸で汚れた部分をこするように掃除してください。
発泡スチロールの人体への影響
思わず発泡スチロールの容器を電子レンジで加熱してしまった時、発泡スチロールが燃えたりすることもあります。
そういった疑問について解説していきたいと思います。
発泡スチロールが燃えた時の匂い
発泡スチロールの容器を電子レンジで加熱してしまった時に、発泡スチロールが燃えてしまうことがありますが、燃えた発泡スチロールからは異臭が漂います。
独特な匂いがするので、吸ってしまったら有害なのではないかと思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、発泡スチロールが燃えた時の空気を吸っても、人体に有害な物質では無いのでご安心ください。
発泡スチロールが燃えた時に発生するのは「二酸化炭素」と「水」と「炭素」です。なので、異臭ですが吸っても大丈夫ではあります。
ただ、独特な匂いなので吸ってしまうと食欲がなくなってしまうと思います。
決して発泡スチロールの容器を電子レンジで加熱しないように注意しましょう。
もし発泡スチロールを食べてしまったら
電子レンジで発泡スチロールの容器を加熱してしまい、破損した発泡スチロールの一部が食品に混ざってしまうことがあります。
発泡スチロールの切れ端などを思わず食べてしまった場合、人体に何かしらの悪影響を及ぼすのではないかと考える人もいるのではないでしょうか?
しかし、発泡スチロールはプラスチックの一種であるため、体内の胃酸で溶けることがありません。
なので、発泡スチロールの成分が体内に吸収される恐れも無く、そのまま体外へと排出されていきます。
ごく僅かな発泡スチロールの一部を食べてしまったとしても、特に人体には何の影響もありませんが、あまりにも大きな発泡スチロールを食べてしまったりすると、また話が変わってきます。
発泡スチロールの形によっては体内を傷つけてしまうこともあるので、決して発泡スチロールを食べてしまわないように注意しましょう。
発泡スチロール以外でレンジNGなもの
知らずにそれらの容器を温めてしまうと、大変な目に遭ってしまうので、しっかり把握しておきましょう。
どんなものを電子レンジに入れてはいけないのか、いくつか紹介していきたいと思います。
ペットボトル・缶の飲み物
寒い日に飲み物を温めたいからと言って、ペットボトルや缶に入った飲み物を電子レンジで加熱してはいけません。
電子レンジに対応していないペットボトルや缶は、レンジでそのまま加熱してしまうと爆発してしまうこともあります。
飲み物を温めたいときは、しっかり電子レンジに入れても大丈夫な容器に移してから温めるようにしましょう。
金属の容器
金属で出来た容器を電子レンジで加熱すると、火花が散ってしまい、かなり危険な状態になってしまいます。
アルミホイルを加熱しても、火花が発生してしまうので注意してください。
電子レンジでは、マイクロ波という電磁波により、食品の中の水分を振動させることで熱を生み出します。
金属は、このマイクロ波を浴びることで金属に含まれる電子が放電し、火花を発生させます。
最悪の場合、電子レンジが壊れてしまったり、火災の原因になってしまうこともあるので、加熱する前に容器が電子レンジに対応しているか、しっかり確認するようにしましょう。
紙製の容器
紙製の容器も、電子レンジで加熱すると発火してしまう恐れがあります。
紙袋や紙皿、紙コップなどの紙製容器は、電子レンジの熱に耐えることができません。
こちらも最悪の場合、火災の原因になりかねないので、しっかり注意しましょう。
しかし、中には電子レンジに対応している紙皿なども販売されています。そういった便利な商品を利用してみるのも良いかもしれません。
こちらはおすすめの電子レンジ対応紙皿です。
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引用 Amazon
発泡スチロールはレンジで溶ける?その危険性や人体への影響を解説! まとめ
最後に、今回の記事のまとめをしていきたいと思います。
メモ
- 発泡スチロールは基本的に電子レンジで加熱してはいけない。
- 発泡スチロールは電子レンジの熱で溶けているのではなく、縮んでいる。
- 発泡スチロールが燃えた時の空気は、吸っても人体に有害ではない。
- 破損した発泡スチロールの一部を食べてしまっても、特に人体に悪影響はない。
- 発泡スチロール以外にも、電子レンジで加熱してはいけない容器をしっかり把握しておく。
簡単にまとめるとこんな感じでしょうか。
電子レンジを使用する際には、気を付けなければならないことが沢山あることがわかりました。
うっかりした行動が、電子レンジの故障や火災の原因へと繋がってしまうこともあるので、皆さんも日頃から注意していきましょう。