走り高跳びがなかなか成功しない?成功するためにはポイントを押さえて練習する必要があります。
この記事では、家でできる走り高跳びのトレーニングと、練習で意識したいポイントをまとめました。
意外に家でできるトレーニングもあるんです。ぜひお試しください!
家でできる走り高跳びのトレーニング!跳躍力と体幹がポイント
走り高跳びは、助走が始まってからマットに着地するまで、走る、片足で踏み切る、身体を浮かせてバーを越えるなどの、いろんな動きがあります。
走り高跳びを成功させるコツは、動きを細かく分けることです。
それぞれの動きにあったトレーニングをすることが大切です。
3つの動きに分けて練習しよう
走り高跳びの動きを3つに分けて練習しましょう。
どれも走り高跳びを成功させるのに必要な動きです。
- 助走
- 踏み切り
- 跳躍
この3つが重要なポイントです。
助走
助走は、スタート地点から踏み切り位置までの距離や歩幅が重要です。
背の高さや体重によって個人差が出ますので、何度も調整してみることが必要です。
踏み切りに必要なエネルギーを蓄える動きでもあります。
踏み切った瞬間に、前に進む力や跳躍する力が最大になるように調整するのがポイントです。
踏み切り
踏み切りの足は、どの方向からバーを飛び越えるかによって違います。
右側にあるバーを飛び越える時は左足、左側にあるバーを飛び越える時は右足で踏み切ります。
助走で蓄えたエネルギーを、踏み切りの足にぶつけるような気持ちで飛ぶと、エネルギーを最大限に放出できるので、跳躍力が上がるのです。
踏み切るときに、足の裏全体で地面をとらえることも重要ですね。
跳躍
跳躍は、飛び越えるのではなく、真上に飛ぶイメージを持つことが大切です。
走り高飛びは、飛べるか飛べないかで評価される種目です。
バーよりも少し高く飛ぶことを意識して跳躍力をつけましょう。
家でできるトレーニングでは、跳躍力と体幹を鍛えるに特化して行うのがベストです。
1つずつ紹介していきます。
跳躍力をつけるトレーニング
家でできる跳躍力をつけるトレーニングを2つ紹介します。
家でトレーニングをする場合は、ヨガマットや畳など、滑らず程よくクッション性のあるものの上で行いましょう。
フローリングなど、硬い床でやるのは、手首や足首に負担がかかりやすくなるのでオススメできません。
スクワット
スクワットは、跳躍に必要な太ももとふくらはぎの筋肉を鍛え、股関節の可動域を鍛える効果があります。
バーが高くなるほど足を高く上げなければいけないので、股関節を鍛えることも大切です。
- 両足を肩幅より少し広めに開きます。足先と膝の方向をそろえましょう。
- 両手を胸の前で組む、または頭の後ろに沿えます。
- お尻をゆっくりと真下に落とします。
背中はできるだけ床と垂直に保ちましょう。ゆっくり行うとより負荷がかかります。
スタンディングカーフレイズ
スタンディングカーフレイズは、ふくらはぎの筋肉を鍛えるトレーニングです。
- 壁に手をつき体を軽く支え、少し前傾になるようにすると効果的です。
- 正面ある壁に手をついて立ちます。足は肩幅よりも少し狭い位置にしましょう。
- 前傾姿勢を意識しながら、ゆっくりとつま先立ちになります。
- かかとを一番高い位置で少しキープします。
- ゆっくりとかかとを降ろします。
動作は簡単ですが、使っている筋肉をしっかり意識することが大切です。
この動画の女性は、壁につかまらずに行っていますね。
慣れてきたら、このように何もつかまらずに行うのもおすすめです。
前傾姿勢を取れなくなってしまいますが、体全体のバランスを取りながら行うので、体幹も同時に鍛えることができます。
体幹を鍛えるトレーニング
走り高跳びを成功させるには、体幹を鍛えることも重要です。
踏み切りの時に、片方の足で全体の体重を受け止めたり、バーを越える瞬間の体の使い方を覚えたりするために必要なトレーニングです。
バーピージャンプ
走り高跳びは、空中でバランスを取り、バーに引っ掛からないような体勢を作ることも大切です。
バーピージャンプは、ジャンプと着地を繰り返すのですが、その間に、床に手をついて下半身を動かすので、身体の重心が何回も上下に移動します。
体幹が鍛えられていないと、重心の早い移動に追いつくことができず、バランスを崩してしまいます。
- 直立した状態からスタートです。しゃがんで手をついたら、両足を後ろに飛ぶようにして下げます。
- 両足を戻したら、その流れを止めず、立ち上がって真上にジャンプします。
- ジャンプと同時に頭の上で手を叩きます。
- 着地して戻ったら、1に戻り、これらの動きを繰り返します。
1回だけなら簡単なのですが、体幹をしっかりと鍛えるために、素早く数回繰り返しましょう。
消費カロリーの多い全身運動なので、すぐに息が切れるはずです。回数とインターバルの休憩時間を調整して行います。
この動画では、頭の上で手を叩いていません。初めは手を叩く動作はなくても良いです。
手を叩く動作を入れることで、身体の重みが移動する範囲が広がり、より負荷をかけて行うことができます。
プランク
プランクは、ここ数年の家トレブームで知られるようになりました。動く必要はなく、ポーズをキープするだけで体幹を鍛えられます。
一見簡単そうに見えますが、正しい姿勢でしっかり行うと、かなりきついです。
- 両肘から先を床につけ、両足を後ろに下げます。
- つま先を立てて、腰を浮かせます。
- このポーズをキープします。
効果的に行うためのポイントは3つです。
ポイント
- 背中は真っすぐにします。頭から、背中、足、かかとまでが一直線になるように意識しましょう。
- 呼吸は止めないようにしましょう。吐く時の息は、細く長く吐くのがコツです。
- 肩がすくんで首の付け根や肩甲骨の間が落ちないようにしましょう。背中はできるだけ平らに保ちます。
プランクは、脇腹と背中の筋肉、体幹が鍛えられます。
簡単なポーズですが、腰への負担が少ないトレーニングです。
助走のリズムを覚える
走り高跳びの踏み切りの瞬間にエネルギーを最大にするためには、助走の歩幅の調整や体重移動を上手く行う必要があります。
踏み切り直前でタイミングがあわず失速してしまう場合は、助走の練習が足りないかもしれません。
身長や足の長さにもよりますが、助走の歩数は10歩前後にしましょう。
最後の2~3歩に体重とエネルギーをぎゅっと集めるイメージで、だんだんと早くなるように走ります。
スタートから踏み切りまでの自分の足音をよく聞いて、リズムを覚えましょう。
他の人に助走を見てもらい、足の動きにあわせて「タン・タン・タ・ターン」と言ってもらうとよくわかります。
飛びやすく、バーを越える瞬間に体の位置が一番高くなるような助走のリズムを見つけましょう。
筋トレ以外に家でできる走り高跳びのトレーニング
跳躍力や体幹を鍛えることがでるトレーニングは他にもあります。
家族に手伝ってもらいながらやってみましょう!
ゴム飛びでバーをまたぐ感覚を覚える
踏み切りの直後にバーより足を高く上げるための練習です。股関節の可動域を広げましょう。
柱や手すりに結び付ける、あるいは人に持ってもらい、ゴム飛びのゴムを腰より少し低めの高さに張ります。
ゴムが踏み切りの足の横に来るように立ちます。そのゴムにできるだけ触れないようにしてまたぎましょう。
バーを越える時の足や股関節の動きを体で覚えましょう。
壁タッチで跳躍力アップ
走り高跳びを成功させるためには、跳躍力も必要です。真上に飛ぶ力を鍛えます。
何か目標になる位置を決めて飛ぶことがポイントです。
決めた位置にジャンプしてタッチします。壁でもよいですし、ぶら下がっている紐でもいいかもしれません。
タッチした勢いで体をぶつけたり、ものを壊したりしないようにしましょう。
助走練習で体重移動の感覚をつかむ
走り高跳びの助走では、歩幅やリズムを覚えることも大切ですが、地面についたときの両足への体重のかかり方を覚えることも大切です。
この練習は、可能であれば家の外で行いましょう。コンクリートなどの固い地面で行います。
バーに向かって助走している時をイメージして、両足の裏に均等に体重がかかっていることを意識しながら走ります。
助走のリズムを覚えているのであれば、自分で「タン・ターン」と言いながら走るとよいです。
走り高跳びのトレーニングで意識することは?
家でできるトレーニング以外にも、走り高跳びを成功させるために意識するとよいことを紹介します。
走り高跳びは、いろいろな動きの要素があるので、総合的に考えながら練習すると、成功に近づくことができます。
踏み切ったあとの手の動き
バーを越えるためには、踏み切った直後に手を振り上げます。
小学校の体育で行う走り高跳びの指導では、一般的にはさみ飛びが採用されています。
両足でバーを挟むようにして飛び越えることが特徴です。バーに対して45度の位置で、直線に助走します。
バーがある方の足で力強く踏み切ったら、その足と同時に反対の腕も高く振り上げます。
踏み切りの瞬間に放出されたエネルギーを体全体で最大限に利用しましょう。
お尻からの跳躍
バーがある方の足を高く振り上げることができても、お尻がバーより低ければ、超えることはできません。
跳躍の時に、上半身を上に持ち上げるのではなく、お尻からグッと持ち上げて飛ぶようにします。
自分の体が一番高い位置にあるとき、お尻が一番下にあることが大切です。
抗重力筋とは?
走り高跳びのトレーニングでは、必要な筋肉を鍛えつつ、身体の軽さが必要であることも意識して行いましょう。
無駄な筋肉はつけないようにすることが大切です。
走り高跳びに特に必要な筋肉を「抗重力筋」といいます。
抗重力筋とは?
重力に対して、立つ、座るなどの姿勢を保つための筋肉のこと。
- お腹の筋肉(腹直筋、腸腰筋)
- 足の筋肉(大腿四頭筋、下腿三頭筋)
- 背中の筋肉(脊柱起立筋、広背筋)
- お尻の筋肉(大臀筋)※「だいでんきん」と読みます
抗重力筋が鍛えられることによって、生まれた時には立てなかった赤ちゃんも立てるようになるのです。
走り高跳びの家でできるトレーニングは?成功させるポイントを紹介!まとめ
- 走り高跳びは助走、踏み切り、跳躍の3つに分けてトレーニングを行うと効果的
- 成功させるコツは、跳躍力と体幹を鍛えること
- 家でできて跳躍力を鍛えるトレーニングは、スクワットとスタンディングカーフレイズ
- 体幹を鍛えるトレーニングは、バーピージャンプとプランク
- 助走は体重の移動とリズムを覚えるのがポイント
- ゴム飛びのゴムをまたぐ練習は股関節の可動域を広げる効果がある
- 壁や高いところにあるものをタッチする練習が家の中でも跳躍力を鍛えるトレーニングになる
- 踏み切ったあとの手を振り上げる力を利用すると、バーを越えられる
- お尻からグッと跳躍することがバーを越えるポイント
- 抗重力筋を意識することで、効果的に筋肉が鍛えられる
- 抗重力筋とは、重力に対して立つ、座るなどの姿勢を保つための筋肉のこと
意外にも家でできるトレーニングは多いんです。ただし、ケガやトレーニングのやりすぎで足首などを痛めないように気をつけましょう。
こっそり練習して、みんなを驚かせましょう!ぜひやってみてくださいね。