外出先でも温かいごはんが食べたい!そんな願いを叶えてくれる保温弁当箱はとても魅力的ですよね。
しかし、温かいが故に夏場の食中毒を心配される方もおられるのではないでしょうか。
この記事では、保温弁当箱を使用したことによる食中毒発症リスクや、実際の症状、食中毒にならないための対策をご説明します。
保温弁当箱は普通の弁当箱に比べて食中毒発症リスクが高い?
親御さんの中には、お子さんにお弁当を持たせる機会のある方は多いのではないでしょうか。
そんな方は「夏場の食中毒」と聞くと不安になりますよね。
結論から言うと保温弁当で食中毒発症リスクが高くなるのか、という答えは「NO」です。
しかし、間違った使用方法だと食中毒になる可能性もあるため、ここでは食中毒になる条件も合わせて説明していきます。
そもそも食中毒ってどんな病気?
食中毒とは、食中毒の元となる細菌やウイルスがついた食物を食べることで発症します。
発症することで下記のような症状が見られ、最悪の場合命に関わる恐ろしい病気です。
・吐き気
・腹痛
・下痢
・嘔吐
・発熱
・下痢
保温弁当箱で食中毒をおこす主な細菌・ウイルスとその特徴は!?
・サルモネラ菌
十分に加熱処理していない卵・肉・魚が原因。乾燥に強く、熱に弱い特徴がある。
・黄色(おうしょく)ブドウ球菌
人の皮膚や口に存在している菌で、手についている菌が食べ物に付着することが原因。この菌が作る毒素は熱に強く、一度毒素が出来てしまうと加熱しても食中毒を防ぐ事は出来ない。
・ノロウイルス
カキなどの二枚貝を非加熱で食べた場合や、ウイルスに汚染された井戸水などを摂取することが原因。熱に弱く、85℃以上で1分間以上加熱が必要。
・カンピロバクター
十分に加熱処理が行われていない肉や、飲料水・生野菜が原因。乾燥に弱く、加熱すれば菌は死滅する。
などがあります。加熱処理で死滅出来たり、そうではない菌もあり対策も様々ですが、共通して気を付けるべき事はあります。
それは「付けない、増やさない、やっつける」の3原則を守ることです。
食中毒をおこす細菌やウイルスはどんな環境で活動しやすいの?
・35~40℃の環境
・弁当箱内の湿度が高い
・水気が多い
上記の条件がそろう事で、食中毒リスクはグッと上がります。
そのため、保温弁当箱でもこの条件にならないように、使用することが大切になっていきます。
保温弁当箱で食中毒をおこさないためにどうやって使ったらいいの?
・35~40℃の環境
・弁当箱内の湿度が高い
・水気が多い
この条件を揃えないために注意することをご説明します。
保温弁当箱にはアツアツのごはんやスープを入れる
菌やウイルスは温度が下がると繁殖しやすくなるため、(できれば出来立て)アツアツの状態で入れることで、高温を保ち繁殖しにくい環境となります。
ごはんやスープが容器に詰める前に冷めてしまったら、再加熱や電子レンジで温め直しましょう。
保温弁当箱をお湯で温める
保温弁当箱を事前にお湯で温めておくことで、保温機能は更に保たれ安全な状態を作りやすくなります。
「お湯って何度?」と思われる方もおられるかもしれませんが、熱湯をいれても容器が破損することはありません。
おかずは水分少なめでしっかり冷やす
おかずを入れる容器は普通容器である事が多いため、その場合はしっかり冷やす事が重要です。
20℃以下が好ましいですので、おかず容器には、保冷剤を使用しましょう。
「冷ます時間がない!」という方には、保冷剤を使用したり、冷蔵庫を使用して急速に冷ます方法もオススメします。
詰める時の手指は清潔に!
人の手を介して細菌やウイルスが食べ物に付着することがあります。
加熱後の食材にはなるべく素手で触れないようにして、弁当箱に詰めていきましょう。
手洗いはもちろん、アルコール消毒を家庭でも取り入れていきたいですね。
保温弁当箱の注意事項は守ろう!
商品を買った時についてくる使用方法や注意事項がまとめられた取り扱い説明書を、買ってすぐに捨ててはいませんか?
はい、私は捨てていました(笑)。
でもあれって実はとても大事な事を、とても分かりやすくまとめられているんですよね。
容器の規定容量を守る事・保温可能時間・保温温度など書いてあります。
容量を守るだけで、保温時間は保たれます。
そして今から保温弁当箱の購入を検討されている方は、保温時間の長い機能の良いものの購入をオススメします。
夏に保温弁当箱で食中毒⁉その原因や安全な使用方法をご紹介!のまとめ
季節問わず温かいごはんが食べられる保温弁当箱は需要も高く、ぜひ使ってみたいものですよね。
夏は特に食中毒の心配があり、不安に思われる方も多いと思いますが、使用方法と食中毒の元になる細菌やウイルスを繁殖させないポイントを押さえておくだけで、快適なお弁当ライフになるでしょう。
今回の記事を下記にまとめておきます。
・保温弁当箱だからといって特別食中毒の危険性が高いわけではない!
・アツアツで入れて、菌やウイルスの繁殖しにくいお弁当にしよう!
・手指の清潔がとっても大事!
・食材には素手で触れないようにしよう!
・(普通容器に入れる)おかずは冷まして、保冷剤で保存!
正しい使い方とたったひと手間で、グッと食中毒リスクは下げられます。夏場でも安全に美味しいお弁当を食べるために、この記事があなたの参考になれば幸いです。