みなさんはほうじ茶飲みますか?
ほうじ茶は体に悪いのか、麦茶と比較しながら気になる成分とうれしい効能まで徹底分析します!
ほうじ茶は体に悪い? 気をつけたい成分
ほうじ茶は、実は緑茶と同じ茶葉からつくられるので「緑茶の一種」なんです。
一方で麦茶は「大麦」を原料としてつくられます。
このように原料がちがうので成分も変わってきます。ほうじ茶の気をつけたい成分について詳しくご紹介します。
カテキン
お茶特有の苦み・渋みのもとが【カテキン】です。
カテキンを一度に大量に摂取すると、カテキン同士がくっつき【タンニン】という成分に変化します。
このタンニンは「酸化」しやすく、胃の中で【タンニン酸】に変化すると、胃を刺激し、胃炎などを引き起こすので注意が必要です。
カテキンは抗酸化作用などもあり、本来は体にいい成分なのですが、大量に摂取すると体に悪影響を与える可能性があるので注意しましょう。
カフェイン
100g当たりのカフェイン量 | |
玉露 | 160mg |
紅茶 | 30mg |
煎茶 | 20mg |
ウーロン茶 | 20mg |
ほうじ茶 | 20mg |
麦茶 | 0mg |
出典:日本食品標準成分表 2015年版(七訂)
麦茶は「ノンカフェイン」ですが、ほうじ茶は緑茶に比べれば少ないですが【カフェイン】が含まれています。カフェインもお茶の苦みの成分です。
カフェインは眠気覚ましや利尿作用がありますが、大量に摂取すると「不整脈」や「不眠症」など体に悪い影響があります。
カルシウムの摂取量が少ない人は「骨粗しょう症リスクの増加」も。
【妊娠中の女性】や【乳幼児】はカフェインの摂取をできるだけ控えましょう。
子どもが大量に摂取すると「子供の脳の発育を邪魔する可能性がある」そうです。
海外の調査では、カフェインの摂取量が多いグループの子どもは「夜中に目が覚める」「体がだるい」と答えた割合が多かったとのこと。
3歳までは【カフェイン】は摂取を控えましょう。
4~6歳は【1日25ミリグラム以下】7~12歳は【50ミリグラム以下】にしましょう。
ほうじ茶は100グラム当たり20ミリグラムなので、4~6歳はほうじ茶1杯程度がいいですね。
アクリルアミド
ほうじ茶は【アクリルアミド】という発がん性のある物質が含まれていることが分かっています。
ほうじ茶は製造する過程で、高温で加熱し焙じます。この工程のときにほうじ茶のアミノ酸と化学反応を起こし発生します。
農林水産省のホームページには
農林水産省が市販の加工食品に含まれているアクリルアミド濃度を調べたところ、アクリルアミドは120℃以上で加熱する工程を含む幅広い加工食品に含まれることが分かりました。アクリルアミドが含まれる食品の例は以下のとおりです。
- ポテトチップス、フライドポテトなどのじゃがいもを揚げたスナック料理
- ビスケットなどの穀類を原材料とする焼き菓子
- コーヒー豆、ほうじ茶葉などの高温で焙煎した食品
家庭で「揚げる」、「焼く」、「炒める」などの調理をしたものに含まれます。例えば、家庭で調理した野菜の炒め物、手作りの焼き菓子、トーストしたパンにもアクリルアミドは含まれています。
アクリルアミドが健康に与える悪影響として、神経毒性と発がん性が懸念されています。
食品安全委員会は、食品からアクリルアミドを摂取することによる日本人の健康影響について評価しました。その結果、神経への悪影響については極めてリスクは低いとする一方、発がんのリスクについては、公衆衛生上の観点から懸念がないとは言えないと判断し、引き続き合理的に達成可能な範囲で、できる限りアクリルアミドの低減に努める必要があると結論しています。
引用:農林水産省
心配になる方も多いと思いますが、農林水産省は、
問5 アクリルアミド濃度が高い食品は食べない方がよいですか?
(答)
いいえ。一番大切なことは、バランスの良い食生活を送っていただくことです。そうすることで、健康の維持に必要な栄養素を必要量とることができます。また、野菜や果物をしっかりとり、塩辛い食品を控えると、がんなどの生活習慣病を予防できます。さらに、バランスの良い食生活を送ると、特定の食品をたくさん食べることにはならないので、その食品からとるアクリルアミドの量が多くならず、食品全体からとる量も低く抑えることができます。
食品からとるアクリルアミドの量を減らそうとして、むやみに食品の加熱をやめたり、加熱した食品の食べる量を減らしたりするのはやめましょう。それによって、健康の維持に必要な栄養素を必要量とることができなくなる可能性があります。また、食品を十分に加熱しないで食べることや生のままで食品を食べる機会を増やすことは、かえって食中毒になる可能性を高めることになりますし、消化を悪くすることもあります。特に加熱調理用と表示されている食肉・食肉加工品や水産物・水産加工品などの食材は、十分に加熱してから食べることが重要です。
引用:農林水産省
このように説明しています。あまり神経質にならずに「バランスの良い食生活」が大事ですね。
ほうじ茶は体に悪い? うれしい成分・効能
今までデメリットについてお伝えしましたが、ほうじ茶にはうれしい成分もたくさんあります!
カテキン
先ほどデメリットについてお伝えした「カテキン」ですが、飲みすぎなければ体に良い成分がたくさんあります!
カテキンには【抗酸化作用】と【抗菌効果】があります。とくにうれしいのが抗酸化作用です。
私たちの体の中の【活性酸素】が増えてしまうと「がん」「しわ・シミ」「糖尿病」などの原因になります。
活性酸素から体を守ってくれるのが【抗酸化作用】。私たちの体をまもってくれる成分が「カテキン」なんです!
個人的には「しわ・シミ」に効くなら積極的にとりたいです!! (笑)
麦茶には含まれないカテキン。過剰な摂取は控えて定期的に飲みたいですね!
ピラジン
ピラジンは「ローストしたナッツ」や「チョコレート」に含まれている香りの成分です。
「肉やイモ類を焼いたときの香ばしい香り」にも含まれています。
ほうじ茶の香りには「ピラジン」が緑茶の数倍含まれており、このピラジンが脳に「GABA」と呼ばれる物質を増加させることが分かっています。
「GABA」配合のチョコレートなどが人気ですね。このGABAが【脳をリラックスさせ睡眠の質を上げ高める】ことが分かっています!
「ほうじ茶の香りをかぐとなんだかほっとする」と感じていたのは、このピラジンのおかげだったんですね。
またピラジンには血行の流れを良くする効果もあるので、【冷え性に悩む人】はぜひ飲んでほしいです。
テアニン
テアニンはほうじ茶に含まれるアミノ酸の一種です。ほうじ茶のうまみと甘みのもとになる成分です。
麦茶には含まれていませんし、緑茶にはほうじ茶の100分の1ほどしか含まれていません。
テアニンにも【リラックス効果】【快適な睡眠を促す】さらに【集中力を高める】効果が期待されています。
リラックス効果はほうじ茶が1番! といってもいいのではないでしょうか。
ビタミンC
一般的にビタミンCは熱に弱いといわれますが、ほうじ茶のビタミンCはカテキンに守られているのでたくさん含まれてます。
なんと、【レモンの5倍】です!! 【美肌効果】や【免疫力アップ】などの効果があり、積極的に取り入れたいビタミンC。
ほうじ茶を飲んでキレイを目指しましょう!
ビタミンE
ビタミンEも高い抗酸化作用が期待されています。【若返りのビタミン】とも呼ばれています。
悪玉コレステロールを減少させ、血圧の低下も期待できます。
しかもビタミンCと一緒に摂取すると、効率的に体に吸収されるんだそう! ほうじ茶を飲むだけで体の中から! 外から! キレイになれますね。
クロロフィル
クロロフィルにも【抗酸化作用】が期待され、【整腸】【炎症鎮静作用】などがあります。
特に【美肌効果】があるとされ、クロロフィルが配合された化粧品やサプリもありますね。
ほうじ茶には「ビタミンC・ビタミンE」さらには「クロロフィル」までも入っているなんて、飲まない理由がないですね!
簡単! 緑茶をほうじ茶にしてみよう
緑茶もほうじ茶も同じ茶葉から作られているので、緑茶をフライパンで煎ればりっぱなほうじ茶になります。あまった緑茶があればぜひ試してみてください!
ほうじ茶は体に悪い? 気になる成分とうれしい効能徹底分析! まとめ
- カテキン・カフェインは過剰摂取に気をつけよう
- 3歳まではカフェインは摂取しないようにしよう
- アクリルアミドはあまり神経質にならず、バランスの良い食事を心がけよう
- カテキン・ビタミンEには抗酸化作用
- ピラジン・テアニンにはリラックス効果が
- ビタミンCはレモンの5倍!
ほうじ茶は体に悪いのか調べましたが、過剰摂取をしなければうれしい成分ばかり。
「ほうじ茶の香りって落ち着くなあ」と思っていましたが、リラックス効果が期待される【ピラジン】含まれていたんですね。納得です!
ほうじ茶を飲んで体の中からもキレイを目指しましょう。