温かくても冷たくてもおいしい、香ばしさが特徴のほうじ茶。
ほうじ茶が体に悪いというのは本当なのでしょうか?
体に悪いというのはほうじ茶を焙煎するときに発生する物質が関係しているようです。
ほうじ茶が体に悪いと言われている理由と、メリットや注意点をご紹介します!
ほうじ茶が体に悪いと言われる理由があった?!
ほうじ茶には発がん性物質のアクリルアミドが含まれており、体に悪いと言われることがあります。
発がん性と聞くととても怖いですよね。体に悪いと言われてしまうのも少し納得です。
このアクリルアミドというのは、食品は加熱時に発生するようです。ほうじ茶や緑茶に関しては焙煎時に発生すると言われています。
アクリルアミドとはどのような物質ですか。
- アクリルアミドは主に紙力増強剤、合成樹脂、合成繊維、排水中等の沈殿物凝集剤、土壌改良剤、接着剤、塗料、土壌安定剤らの原料として用いられている化合物ですが、2002年4月にスウェーデン政府より、炭水化物を多く含むイモ等を焼く、又は揚げることにより、 食品中にもアクリルアミドが生成されるという発表がありました。
- その後、世界各国で研究が進み、炭水化物を多く含む食品を高温( 120 ℃以上)で加熱調理することにより、食品中のアミノ酸の一種であるアスパラギンがブドウ糖、果糖などの還元糖と反応してアクリルアミドに変化することが分かりました。
アクリルアミドの発がん性はどの程度ですか。
- 国際がん研究機関( IARC : International Agency for Research on Cancer )による発がん性分類において、人に対する発がん性の証拠は不十分だが、動物実験における発がん性の証拠は十分にあることから、アクリルアミドは2A(人に対しておそらく発がん性がある)に分類されています。(参考)国際がん研究機関 (IARC )による発がん性分類(平成 28 年 8月 時点)
分類 評価内容 例 1 人に対して発がん性がある コールタール、アスベスト、喫煙、カドミウム、ディーゼルエンジンの排気ガス等 2A 人に対しておそらく発がん性がある アクリルアミド、クレオソト(木材の防腐剤)等 2B 人に対して発がん性を示す可能性がある クロロホルム、わらび等 3 人に対する発がん性については分類できない カフェイン、コーヒー、お茶、コレステロール等 4 人に対しておそらく発がん性がない カプロラクタム(ナイロンの原料) 私たちは、どのような食品からアクリルアミドを摂取していますか。アクリルアミド濃度が高い食品は食べない方がよいですか。
- 食品安全委員会の評価によれば、日本人のアクリルアミド平均摂取量における食品グループ別の摂取割合については、高温調理した野菜(炒めたもやし、フライドポテト、炒めたたまねぎ、炒めたれんこん、炒めたキャベツ等。56%)、飲料(コーヒー、緑茶・ウーロン茶、麦茶等。17%)、菓子類・糖類(ポテトスナック、小麦系菓子類、米菓類等。16%)、穀類(パン類等。5.3%)及びその他の食品(ルウ等。6.2%)と推定されています。
- アクリルアミドの摂取量を控えるために、特定の食品の摂取を控えるなどの偏った食生活を送った場合や食品の加熱を控えた場合は、人体に必要な栄養成分を十分に摂取できなくなるおそれや、食中毒のリスクが高まる可能性があります。大切なのは、十分な果実、野菜を含む様々な食品をバランスよく取り、揚げ物や脂肪分が多い食品の過度な摂取を控えることです。バランスの良い食生活を送ることで、アクリルアミドを多く含む食品の摂取量も大きくならないので、食品全体から摂取されるアクリルアミドの量も抑えることになります。
引用:厚生労働省
厚生労働省の説明を見てみると、絶対にやめましょうということではないようです。
もちろん気になる方は控えた方がいいと思いますが、個人的には過剰摂取しないように気をつける程度でもいいのではないかという印象でした。
ほうじ茶を飲むときのメリット!体に良い成分をご紹介!
ほうじ茶の体に悪いと言われる理由をご紹介しましたが、ほうじ茶には体に良い成分もしっかり入っています。そのうちの6つをお伝えします。
カフェイン
ほうじ茶にはカフェインが入っています。ですが、コーヒーなどに比べカフェイン量は少ないとされています。
カフェインはあまり良くないイメージがあるかもしれませんが、飲み過ぎなければメリットもあります。
- デトックス効果(利尿作用)
- 脂肪を分解する効果
- 鎮痛効果
まず、デトックス効果です。カフェインには利尿作用があり、老廃物を排出する効果があります。
さらに脂肪を分解する効果もあるためダイエットや美肌にもいいですよ。
そして鎮静効果もあります。偏頭痛の場合、カフェインを摂ることで痛みが和らぐ場合があります。
私も頭痛持ちなのですが、カフェインを摂ると症状が治まることがあります。
頭痛の種類によっては反対に頭痛を引き起こしてしまうこともあるので頭痛持ちの方は注意してくださいね。
テアニン、ピラジン
次にテアニンとピラジンという成分にはリラックス効果があります。テアニンとはアミノ酸の一種で、睡眠を促進してくれる効果もあります。
ピラジンは香り成分で、アミノ酸と糖が高い温度で加熱されることで生まれます。
ほうじ茶の香ばしい香りはこのピラジンがもとになっているんですね!
飲む際はホットにして飲むと、さらにリラックス効果に繋がるのでおすすめですよ。
カテキン
緑茶などにも多く含まれているカテキンは、ポリフェノールの一種でお茶の苦味のもとになる成分です。
カテキンには抗酸化作用、殺菌効果があります。免疫を高め風邪やインフルエンザにも効果があると言われています。
また、脂肪燃焼効果もあるためダイエットにも最適です。
ビタミンE
ビタミンEは強い抗酸化作用を持つ脂溶性のビタミンで、体内の脂質の酸化を防ぎます。また、動脈硬化や血栓の予防、血圧の低下、LDL(悪玉)コレステロールの減少、細胞膜を健全に保つなどの働きがあり、加齢によって発症しやすい疾患の予防に役立つことから、“若返りのビタミン”とも呼ばれます。
ビタミンEは、紫外線や外的刺激から肌を守り、適度な潤いを保つために必要なバリア機能を安定させます。また、ビタミンEには血行促進作用があり、皮膚の新陳代謝を高め、メラニンの排出を促します。シミ・ソバカスが気になる方も積極的にとりたい栄養素です。
引用:大塚製薬
ビタミンC
ビタミンCには抗酸化作用や免疫力を高める効果があります。
また、ストレスに対する効果やシミ予防効果があるため美肌にもいいとされています。
これだけ効果があるのはとても魅力的です。香ばしい香りも良く、味も美味しいですし積極的に取り入れたいお茶ですよね。
ほうじ茶を飲みすぎるとどんなことが起こる?
上記でもご紹介したように、アクリルアミドが含まれるため過剰摂取はおすすめしません。
その他にもほうじ茶は体にいい成分も含まれていますが、飲みすぎると逆効果になってしまう場合も。
まず、カフェインは摂りすぎてしまうとめまいや震え、不整脈などを引き起こしてしまうことがあります。
そして交感神経を刺激するため自律神経が乱れやすくなります。
そのため自立神経失調症の方などはとくに飲みすぎないことをおすすめします。
妊娠中の場合も、カフェインの摂取量には注意が必要になるためあまり飲みすぎないようにしましょう。
また、カテキンも過剰摂取すると胃腸に負担がかかることがあります。
そのため総合的に考えて、ほうじ茶の飲み過ぎは注意した方がいいでしょう、
ほうじ茶が体に悪いって本当?!飲むと時のメリットや注意点もご紹介!のまとめ
- 発がん性物質アクリルアミドが発生するため、体に悪いと言われることがある
- その他にもカフェインやカテキンなど過剰摂取しない方がいい成分もある
- ほうじ茶にはリラックス効果や抗酸化作用抗菌効果、脂肪燃焼効果や美肌効果も期待できる。
いかがでしたか?ほうじ茶がなぜ体に悪いと言われることがあるのかがわかりましたね。
発がん性が含まれるのはとても怖いですよね。
気になる方は控えた方がいいのでしょうが、香ばしくて美味しいので飲み過ぎに注意しながらうまく取り入れていきたいところです。
ほうじ茶は血行促進効果があり冷え性の方にもおすすめな飲み物ですが、冷たすぎるとやはり体は冷えてしまいます。
そのため冷えが気になる方はなるべく温かいものを飲みましょう!