1歳は、前歯が生えそろう時期。この頃には、子どもが手を使ってパンをかじりとれるようになるので、子どもがパンを好きになる時期でもありますよね。
厚生労働省によると、離乳初期、中期、後期、完了期と段階を踏むにつれ、親が子どもにパンを与える率が高くなっており、1歳から1歳3か月の離乳完了期には、多くの親がパンを子どもに与えた経験があるようです。
しかし、1歳の子どもが市販のパンを食べる場合、どういったものがいいんだろうか、と悩んでいるお父さん、お母さんがいらっしゃるのではないでしょうか。
世の中には多くのパンの種類が多くあるので、何を子どもに食べさせたらよいか悩みますよね。
今回の記事では、そんな方向けに、1歳向けのおすすめの市販パン(食パン・ロールパン)をご紹介します。
1歳児向けのおすすめの市販のパン
ここでは、有名なパン会社のPascoの製品に絞って、おすすめのパンをご紹介したいと思います。
なお、Pascoは、健康への影響を考え、2006年から、パンやお菓子に使用するマーガリンやショートニングといった油脂を、トランス脂肪酸の含有量が少ないものへと徐々に切り替えているそうです。
食パン
食パンは、ご飯と同じく主食に該当します。食パンを主食にした献立の場合、1歳児向けの食べる量の目安としては、マイナビによると、1食あたり約50g(8枚切り1枚程度)が目安となっています。
以下は、CMでもお馴染みの食パンですよね。Pascoの食パンは、バター入りのマーガリンが含まれていますが、脂質としては比較的抑えられている食パンになります。
- 超熟(角食)
引用:Pasco
Pasco によると、
- 8枚スライス1枚あたり、123kcal、脂質1.9グラム、炭水化物22.7グラム
- 原材料:小麦粉(国内製造)、砂糖、バター入りマーガリン、パン酵母、食塩、米粉、醸造酢、(一部に小麦・乳成分を含む)
となっています。
- 超熟 山型
画像引用:Pasco
Pascoによると、
- 8枚スライス1枚あたり、119kcal、脂質1.6グラム、炭水化物22.5グラム、食塩相当量0.5グラム
- 原材料:小麦粉(国内製造)、砂糖、バター入りマーガリン、パン酵母、食塩、でんぷん、米粉、醸造酢、(一部に小麦・乳成分を含む)
となっています。
ロールパン
ロールパンは、離乳食の後期から食べることができます。食パンも子どもは好きですが、まん丸のロールパンも好きな子どもは多いですよね。
- 超熟ロール
Pasco によると、
- 1個あたり、108kcal、脂質2.6グラム、炭水化物18.2グラム、食塩相当量0.5グラム、食塩相当量0.3グラム
- 原材料:小麦粉(国内製造)、砂糖、マーガリン、乳等を主要原料とする食品、でんぷん、バター、パン酵母、加工油脂、食塩、小麦たんぱく、醸造酢、米粉、(一部に小麦・乳成分・大豆を含む)
となっています。
- 超熟ロールレーズン
引用:Pasco
Pascoによると、
- 1個あたり、115kcal、脂質2.2グラム、炭水化物20.6グラム、食塩相当量0.3グラム
- 原材料:小麦粉(国内製造)、洋酒漬レーズン、砂糖、マーガリン、乳等を主要原料とする食品、パン酵母、加工油脂、でんぷん、小麦たんぱく、食塩、米粉、(一部に小麦・乳成分・大豆を含む)
となっています。
食パン、ロールパンともにシンプルな食品となっていますが、脂質の面からいうと、食パンがお勧めですね。
1歳児向けのパンを選ぶ基準は何か?
上記にて、おすすめの市販パンを紹介しましたが、1歳児向けのパンを選ぶ基準としては、「シンプルなパンを選ぶ」ことです。これにつきます。
チーズ、ジャム、バター・マーガリン、塩分がたっぷりと入っている市販のパン、またシンプルな食パンやロールパンにそれらをトッピングすることは、避けてください。下記では、その理由をお伝えします。
チーズ
Pasco によると、溶けるチーズ、プロセスチーズ、クリームチーズは、パンと相性のいいチーズとして人気となっており、良質なタンパク質とカルシウムが豊富な食材でもあります。しかし、塩分・脂質を多く含むため消化しにくい面がある点は注意しましょう。
万が一、チーズ入りのパンを食べさせることになった場合、1歳児には1cmくらいのサイズでチーズを食べるのが良いです。
また、市販のチーズには添加物が含まれている場合があるので、購入する際は、添加物の少ないものを選ぶようにしましょう。加えて、熱が通っていない非加熱のナチュラルチーズも控える方がよいです。
ジャム
市販されているジャムの多くは、砂糖やグラニュー糖など多くの糖類を含んでいるので、注意しましょう。
Pasco によると、1歳児にジャムを与える場合、なるべく低糖のものを選び、小さじ1/2程度を、甘みの少ないパンにつけることをお勧めしています。これは、子どもが砂糖の甘みに慣れるのを避けるためです。
加えて、
初めてジャムを与えるときは、酸味がやさしいいちごジャムがおすすめ。のどに詰まる心配があるので、大きな果肉が入っているタイプは避けましょう。また、洋酒などのアルコール類やシナモンなどのスパイスが入っているジャム類は離乳食には向かないので、パッケージ裏面の表示で確かめましょう
引用:Pasco
とのことです。
また、マイナビによると、ジャムは砂糖を多く含んでいるため、虫歯予防として、食後は歯を磨く・口をゆすぐことをお勧めしています。
バター・マーガリン
バターやマーガリンは脂質が主成分となっているため、カロリー過多を招きやすい材料となっています。
Pasco によると、パンにバターやマーガリンをつける場合は、パン自体に脂質が含まれていることが多いため、1歳以降に与える場合は、少量をつける程度にしましょう。
さらに、最初は上記のおすすめパンのように、脂質量が低いパンを選び、無塩バターを選んでください。有塩バターやマーガリンをつける場合は、メニュー全体の塩分のバランスを調整しましょう。
塩分
ご飯と異なり、パンには脂質が多く含まれていることをご存知の方は多いかと思いますが、食パンは塩分を含んでいることを知っていましたか。マイナビによると、1~2歳の1日の塩分摂取量は3g未満が目標とされています。
総じて、Pascoでは以下のように警告をしています。
赤ちゃんが成長するにつれて食べられるものが増えるのはうれしいですが、チーズやバター・マーガリン、ジャムなど味が濃いものに慣れてしまうと、つけないと食べてくれなくなってしまうことも。パンにつけるときは少量にとどめて、かつ頻度が多くならないように気をつけましょう。赤ちゃんの舌は、まだ刺激に慣れていないので敏感です。基本的にはパンそのものの風味を味わいつつ、たまに変化をつける程度がいいですね。
引用:Pasco
現代では、子どもの肥満が社会問題になっています。食生活の乱れ、運動不足が原因の一つとされています。
1歳児が市販のパンを食べる際の注意点
1歳は離乳食完了期といっても、まだまだ食べ物で事故を招きやすい年頃です。以下の点にはくれぐれも注意をし、事故を防止しましょう。
小さめにカットして窒息予防
マイナビによると、「肉団子くらい」の硬さのものが食べられるようになるのが、1歳児(離乳完了期)となります。耳を除く食パンや外側を除くロールパンはやわらかいので、そのまま食べることができるでしょう。
しかし、小さめにパンをちぎり、水分などを適宜与えながら、多めの一口量とならないように食べさせるようにしましょう。
理由としては、パンが口の中や喉に張り付きやすいため、多くの量を口の中に入れてしまった場合、喉にパンが詰まってしまい窒息につながる危険性があります。
噛みにくい部分を取り除く
マイナビによると、子どもの発育状況によっては、パンの耳等固い部分を食べれる子どもがいるかもしれませんが、もし子どもが噛みにくそうにしている場合は、無理やり与えず、固い部分を取り除いて与えましょう。
1歳児にパンをあげるときの市販品のおすすめは?基準や注意点を解説まとめ
1歳児向けのおすすめの市販のパン
- 食パン(超熟(角食)、超熟 山型)
- ロールパン(超熟ロール 、超熟ロールレーズン)
1歳児向けのパンを選ぶ基準は何か?
- 「シンプルなパンを選ぶ」ことが基準になります。チーズ、ジャム、バター・マーガリン、塩分がたっぷりと入っている市販のパン、またシンプルな食パンやロールパンにそれらをトッピングすることは、避けましょう。
1歳児が市販のパンを食べる際の注意点
- 小さめにカットして窒息予防
- 噛みにくい部分を取り除く
かわいい子どもに、思う存分美味しいパンを食べさせたい気持ちはわかりますが、子どもの健康のために、シンプルなパンを選び、全体のバランスを考えたメニューを与えましょう。