カイエンペッパーとチリパウダーの違いを知っていますか?
色も名前もなんとなく似ているので、同じものだと思っている方も多いと思います。
しかし実際は別のものです。
それぞれの違いや、カイエンペッパーの代用できるものについて分かりやすくまとめました。
カイエンペッパーとチリパウダーの違いは?似てるけど何が違うの?
左がチリパウダー、右がチリペッパー
引用:cookpad HP
カイエンペッパーは赤唐辛子だけを原料とするスパイスです。
チリパウダーは赤唐辛子と数種類のスパイスを合わせたミックススパイスのことです。
チリパウダーよりもカイエンペッパーの方が辛いです。
カイエンペッパーとは
赤唐辛子だけを原料とするスパイスです。
赤色をしていて、独特の香りと強い辛味が特徴です。
そのためカイエンペッパーは料理に辛さを加えたいときに使われ、代表的なのはキムチ・麻婆豆腐・トムヤムクン・チリソースです。
カイエンペッパーという名前について
カイエンペッパーという特定の品種があるわけではありません。
カイエンペッパーは完熟した赤い唐辛子の総称です。
つまりスパイスとして使われるすべての唐辛子は、基本的にカイエンペッパーということになります。
スーパーなどでカイエンペッパーとして販売されている商品はパウダー状のものからホール状のもの、さらには輪切り状のものなど、さまざまなタイプがあります。
カイエンペッパーの名前の由来
カイエンペッパーの名前の由来はいくつかあり、正確な由来は分かっていません。
一般的に言われているのは、起源である南アメリカ大陸のフランス領ギアナの首都カイエンヌからきているということです。
しかしカイエンヌが誕生する以前から、トゥピ語でトウガラシを意味するquiínia(クィーニア)があり、これが訛ったという説もあります。
また、日本では唐辛子の事をカイエンという料理人の方もいるそうです。
カイエンペッパーの効果・効能について
- 血行促進
- 消化促進
- 食欲増進
- 鎮痛作用
カイエンペッパーには、様々な効果や効能があります。
「辛味健胃薬」としての作用があるので、食欲増進効果や新陳代謝アップが期待できます。
【健胃薬】とは、味覚や嗅覚を刺激し、唾液や胃液の分泌を促してくれる生薬です。
- 苦味健胃薬(オウバク、センブリ、ゲンチアナなど)
- 芳香性健胃薬(ケイヒ、トウヒ、ハッカ、ウイキョウ、コウボクなど)
- 芳香性辛味健胃薬(ショウキョウなど)
他にも鉄分やカルシウム、ビタミンなどの栄養成分が豊富に含まれています。
カイエンペッパーにはさまざまな効能があります。
まず、カイエンペッパーに含まれる成分の一つであるカプサイシンは、血行を促進する作用があります。
これにより体温が上昇し、代謝が活発化する効果が期待できます。また、カプサイシンは痛みや炎症を軽減する効果もあります。
さらに、カイエンペッパーには消化促進や食欲増進の効果もあります。
辛味を感じることで唾液や胃液の分泌を促し、消化を助ける効果があります。
また、カイエンペッパーは脂肪の分解を促進する作用もあるため、ダイエット効果が期待できると言われています。
ただし、カイエンペッパーは個人差がありますので、効果の感じ方や副作用の有無は人によって異なる場合があります。
また、摂取量には注意が必要です。大量に摂取すると消化器系に刺激を与える可能性があるため、適量を守るようにしましょう。
カイエンペッパーの効能については、様々な研究が行われていますが、まだ十分な科学的証明はされていません。
したがって、具体的な効果や効能については専門家の指導のもとで摂取することをおすすめします。
チリパウダーとは
赤唐辛子を主体にクミン、オレガノ、パプリカ、ガーリックなど数種類のスパイスを合わせたミックススパイスです。
メキシコ風の料理やアメリカ南部のテクスメクス料理作りに使われます。
代表的なメニューとしては、豆や肉などを煮込んだチリコンカンやタコスが挙げられます。
また、炒め物や煮込み料理、揚げ物、米料理など、いつもの味つけを変えるのにも重宝します。
注意ポイント
唐辛子だけを粉末にしたものを、チリパウダーと表示していることもあります。
もし買うときは、成分表や入っているものをよく見てみるのが良いでしょう。
チリパウダーの効果・効能について
- ダイエット効果
- 活性酸素の発生を抑える
- 細胞の老化を防ぐ
チリパウダーには唐辛子の他にも様々なスパイスが配合されているため、ビタミン類や鉄分などが多く含まれています。
チリパウダーのベースとなる唐辛子には、辛味成分のカプサイシンが含まれています。
このカプサイシンにはエネルギー代謝を高める作用があるので、ダイエットにおすすめです。
また、唐辛子やパプリカにはβ-カロテン、β-クリプトキサンチンが多く含まれています。
そのため活性酸素の発生を抑え、細胞の老化を防ぐ働きが期待できます。
チリパウダーの副作用・アレルギーについて
チリパウダーには副作用やアレルギーはありません。
しかしチリパウダーには様々なスパイスやハーブが入っているため、アレルギー体質の方は買う前に原材料を確かめた方が良いでしょう。
また、食べ過ぎると胃の粘膜を荒らす恐れがあるため、注意が必要です。
カイエンペッパーが家にない!代用できるものはある?
作ろうとしているレシピでカイエンペッパーが必要なときは、他の香辛料で代用することが可能です。
料理に辛さを加えることができるカイエンペッパーは、自宅にあると何かと便利なスパイスです。
しかし辛いものを食べる機会が少ない場合、家にカイエンペッパーがないという人もいるでしょう。
そんな時にカイエンペッパーの代用にできるものをまとめました。
【代用できるもの】
- チリペッパー・レッドペッパー
- 鷹の爪
- 一味唐辛子
チリペッパー・レッドペッパー
同じ唐辛子である、チリペッパーやレッドペッパーで代用できます。
味や見た目にもほとんど違いがないため、カイエンペッパーと同じように使えます。
鷹の爪
ペペロンチーノの仕上げとして使われる鷹の爪も、カイエンペッパーの代用品として役立ちます。
鷹の爪はカイエンペッパーと同程度の辛さがあるといわれており、問題なく使用できます。
ちなみに鷹の爪とは唐辛子全般を指すわけではなく、だいたい長さ5~7cm、幅約1cmほどの小ぶりな唐辛子を指すことが多いです。
注意ポイント
唐辛子の辛味成分は油によく溶ける性質がありますが、熱い油に入れると唐辛子が黒く焦げてしまいます。
カレーやスパゲッティ・ペペロンチーノのように、最初にホールの唐辛子を使うときは、油が熱くなる前に入れるのがポイントです。
焦げないように気を付けながら炒め、じっくり辛みを引き出すといいです。
一味唐辛子
一味唐辛子は様々な香辛料がブレンドされておらず、シンプルに辛さを加えられます。
他の代用品と比べて、一味唐辛子は家庭に常備されていることも多く、カイエンペッパーの代用として活躍してくれること間違いなしです。
カイエンペッパー と一味唐辛子の違いについて
カイエンペッパーと一味唐辛子は、両方とも辛味成分を含んだスパイスですが、いくつかの違いがあります。
まず、原料の違いです。カイエンペッパーは、唐辛子の一種であるカイエンチリペッパーから作られます。
一方、一味唐辛子は複数の種類の唐辛子をブレンドして作られます。 次に、辛味の特性です。
カイエンペッパーは辛さの中でも比較的マイルドで、舌に広がる刺激的な辛味が特徴です。
一方、一味唐辛子は辛さと共に独特の風味があり、辛味の奥深さや香りが楽しめます。
また、用途の違いもあります。カイエンペッパーは、主に料理やソースの風味付けやスパイシーな味付けに使用されます。
一方、一味唐辛子は、日本料理によく使われる調味料であり、鍋や焼き肉、天ぷらなど様々な料理に使われます。
これらの違いを考慮して、料理によって使い分けることができます。ただし、両方とも辛さを含んでいるため、
個人の辛さの好みや体質に合わせて使うことが重要です。
似てる名前に注意!チリペッパーやレッドペッパーとは何が違う?
スーパーにはカイエンパウダーと同じような色や名前の調味料がたくさんあります。
それぞれの違いや、なぜ似ている名前がたくさんあるのかについて詳しくまとめました。
チリペッパーやレッドペッパーとは何が違う?
結論からいうと、カイエンペッパー、チリペッパー、レッドペッパーは唐辛子をベースとするスパイスの別名です。
そもそもチリペッパーやレッドペッパーは唐辛子を指す言葉であり、基本的に明確な区分はないとされています。
メーカーによってはチリペッパーやレッドペッパーなどに分類されていることもありますが、あくまでも商品名としての区分だそうです。
似てる名前がたくさんあるのはなぜ?
唐辛子には大きさや辛さが違う種類がたくさんあるからです。
唐辛子は、もともと熱帯アメリカが原産です。
世界中に広まりながら、形、大きさ、辛さが違うものが多く開発されてきました。
こうして広まっていくうちに、地名や形などを表す名前が付けられてきたため、様々な唐辛子の呼び名があります。
パプリカのように甘みの強いものから、ハバネロペッパーのように激辛のものまで色々な唐辛子があります。
唐辛子の一番辛い部分はどこ?
唐辛子の一番辛い部分というのは実の中のワタの部分です。
唐辛子の辛味の正体は、カプサイシンという成分です。
これは唐辛子の実の中央に種子をつけて下がっている、ワタと呼ばれている部分の細胞でつくられます。
実が熟するにつれて、このワタの部分にカプサイシンが蓄積され、辛さが増していきます。
種子にもカプサイシンは含まれてはいますが、ワタの部分に比べると少ないので辛さはあまり感じません。
唐辛子は表面の赤い部分が辛いと思っていましたが、実は中のワタの部分が辛いんですね。
カイエンペッパーとチリパウダーの違いは?似てるけど何が違うの? まとめ
- カイエンペッパーは赤唐辛子だけを原料とするスパイス
- チリパウダーは数種類のスパイスを合わせたミックススパイス
- カイエンペッパー、チリペッパー、レッドペッパーは唐辛子をベースとするスパイス
- カイエンペッパーは料理を辛くしたいときに使える
- カイエンペッパーは鷹の爪や一味唐辛子などで代用できる
カイエンペッパーは料理に少し使うだけで、辛みをプラスできる調味料です。
気になった方は、ぜひスーパーで探してみてくださいね。