肉や魚を切った後のまな板の除菌や、茶渋や色素沈着してしまった食器の漂白、さらに布巾の消臭などに「キッチンハイター」が役に立ちます。
普段から使用しているという方は多いと思いますが、キッチンハイターを正しく使えていますか?
キッチンハイターを原液のまま使用したり、一晩中つけ置きしたままにしていませんか?
原液のまま使用したり、一晩などの長時間つけ置きする方がきれいになる気がしますが、キッチンハイターは、希釈して使用するもので、一晩中つけ置きしてもそれほどの効果はないんです。
しかしキッチンハイターには優れた除菌・洗浄効果があるので、ウイルスの除菌や、キッチンだけでなく家中の掃除にも使えるんですよ!
この記事では、キッチンハイターの正しい使い方や、キッチン以外での使い方などもご紹介します。
キッチンハイターにつけ置き一晩は効果なし!
引用:花王株式会社公式HP
キッチンハイターはつけ置きするだけで除菌、漂白ができる、という手軽さも助かる商品です。
そのつけ置き時間は長い方が効果がある気がして、私はよく寝る前につけ置きし一晩中していました。
しかし、一晩つけ置きしても、規定通りの時間でも、効果はそんなに変わらないんです!
では、キッチンハイターの正しいつけ置き方法を確認しましょう。
キッチンハイターの正しいつけ置き時間と使い方
キッチンハイターに一晩つけ置きしても、そんなに効果が得られないのは、30分を過ぎるとキッチンハイターの成分が蒸発し、効果がどんどん薄まっていってしまうからです。
さらに、一晩など長時間つけ置きすると、ものによっては傷めてしまうこともあります。
キッチンハイターは、除菌と漂白の場合でつけ置き時間が異なり、つけ置きするものによって作るハイター液の濃度が変わります。
つけ置きする前には、使用後のまな板や食器、布巾などは洗い、汚れは落としておきましょう。
まな板・食器など
まな板、食器、きゅうす、タンブラー、マグカップ、哺乳びん、お弁当箱などを除菌や漂白する場合は、【5Lの水】に【キャップ約2杯分(約50ml)のキッチンハイター】を薄めて使用します。
除菌(消臭)・・・約2分つけ置き
※木製のまな板は5分以上つけ置きしましょう。
漂白(除菌・消臭)・・・約30分つけ置き
※汚れがひどい場合などは、少し長めにつけてみてください。
つけ置きした後は、しっかりと水ですすいでくださいね。
まな板などの大きいものをつけ置きするのが難しい場合は、ハイター液を浸した布巾やキッチンペーパーを貼り付けておくといいですよ。
布巾やおしぼりなど
布巾やおしぼりを除菌、漂白する場合は、【5Lの水】に【キャップ約1.2杯分(約30ml)のキッチンハイター】を薄めて使用します。
除菌(消臭)・・・約2分つけ置き
漂白(除菌・消臭)・・・約30分つけ置き
※汚れがひどい場合などは、少し長めにつけてみてください。
つけ置きした後は、同じくしっかりと水ですすぎましょう。
キッチンハイターの主な成分
まず、キッチンハイターの成分は、次亜塩素酸ナトリウム(塩素系)、界面活性剤(アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム)、水酸化ナトリウム(アルカリ剤)です。
界面活性剤は、台所洗剤にも使われている成分で洗浄効果があり、少しの汚れならキッチンハイターで落とすことができるんです。
キッチンハイターが使えるものと使えないもの
キッチンハイターを使用する前に、使用できるものか、できないものかを確認しましょう。
材質によっては、変色してしまったり、サビてしまったり、布巾などの生地がボロボロになってしまうことがあります。
材質がわからないものは、目立たない場所で確認してみてから使いましょう。
《使えるもの》
- 白物(色・柄のない)のふきん・おしぼり
- プラスチック製品(メラミン除く)
- ステンレス製品
- シリコン製品
- ナイロン製品
- 人工大理石
- 陶器
- ガラス器
- 木・竹製品
《使えないもの》
- 色物・柄物のせんい製品
- 金属製の容器・用具(ステンレス除く)
- メラミン食器
- 漆器
- 天然石の調理器具・設備
- 獣毛のハケ
- 水洗いできない製品や場所
- 食品
- 塩素系は使えないと表示にあるもの
引用:花王株式会社公式HP
シンクの材質によってサビてしまうこともあるので、シンク内に水を溜めてつけ置きすることはやめましょう。
つけ置き後の匂いが気になる場合
水ですすいだ後の匂いが気になる場合は、しっかり乾燥させましょう。
キッチンハイターの成分は揮発性があるので、蒸発することで匂いも取れますよ。
スプレータイプのキッチン泡ハイターも使おう
引用:花王株式会社公式HP
「ハイター」とは、花王株式会社の登録商品名で、塩素系漂白剤のことを言います。
花王が販売しているハイターには様々な種類があり、キッチン用のハイターにも、原液を水で薄めてつけ置きするタイプのキッチンハイターと、スプレータイプでそのままスプレーするだけで使えるキッチン泡ハイターがあります。
キッチンハイターと何が違うの?
キッチンハイターとキッチン泡ハイターの成分はほぼ同じです。
キッチン泡ハイターは、薄めずにそのままスプレーして使用するため、成分の濃度が少し薄く作られていて、きれいに泡状で噴出されることが特徴です。
また、除菌や漂白にかかる時間がキッチンハイターとは異なります。
除菌(消臭)・・・約30秒つけ置き
漂白(除菌・消臭)・・・約5分つけ置き
キッチン泡ハイターもキッチンハイターと同じく、つけ置き後は水でよく洗い流して完了です。
除菌や漂白が完了するまでの時間も短く、スプレータイプなので使いやすいですね。
どんなものに使える?
使えるものと使えないものは、キッチンハイターと同じです。
キッチン泡ハイターは、スプレーすると泡状で出てくるため、除菌や漂白したいものにそのままスプレーで吹き付けることができます。
大きいまな板や、三角コーナーには、スプレータイプの方が便利かもしれませんね。
スプレーが飛び散っている可能性もあるので、使用後はシンクの回りもきれいに拭き取りましょう。
キッチンハイターのキッチン以外での使い方
キッチンハイターはキッチンの除菌や漂白だけでなく、キッチン以外での使い方もあるんです。
キッチンハイターに含まれている除菌、漂白成分と、界面活性剤の働きを利用して、家中の除菌や掃除にも使えるんです。
キッチンハイターで除菌や掃除をする時の使い方をご紹介します。
冷蔵庫内の除菌と掃除
意外と忘れがちな冷蔵庫内の除菌や掃除も、キッチンハイターでできます。
- 【5Lの水】に【キャップ約1/2杯分(12.5ml)のキッチンハイター】を薄めます。
- ハイター液につけ置きした布巾などを絞り、冷蔵庫内を拭きます。
- 最後に水拭きをします。
ドアノブや取っ手などのウイルス除菌
ウイルスなどが気になるご時世、キッチンハイターで気になる場所を除菌してみてはいかがでしょう。
- 【1Lの水】に【キャップ0.4杯分(10ml)のキッチンハイター】を目安に薄めます。
- ハイター液を布などに染み込ませて除菌したい場所を拭きます。
- その後は必ずよく水拭きします。
ステンレス製を除く金属製のものには使えないので、注意が必要です。
排水溝掃除
キッチンハイターは、排水溝のヌメリなどにも効果的です。
キッチン泡ハイターは、シンクの除菌や掃除にも使用できるんです。
- 取り外し可能なパーツは全て取り外し、キッチン泡ハイターをそれぞれのパーツと排水溝にスプレーします。
- そのまま5〜10分つけ置きします。
- スプレーした後長時間そのままにすると錆びてしまうこともあるので、最後はしっかり水で流します。
お風呂掃除
お風呂掃除専用の「カビハイター」がありますが、キッチン泡ハイターで代用する使い方です。
- カビなどの汚れが気になるところにキッチン泡ハイターをスプレーし、その上からラップを被せます。
- 5〜10分つけ置きします。
- 最後はしっかりと水で流します。
材質によって変色してしまったりすることがあるので、長時間のつけ置きはやめましょう。
洗濯機掃除
洗濯槽専用の「洗濯槽ハイター」も、キッチンハイターで代用できます。
しかし、洗濯機によっては塩素系漂白剤や台所用漂白剤が使用できない場合もあるので、使用する前に必ず取り扱い説明書を確認しましょう!
- 縦型洗濯機の場合、水を最高水位まで一杯に溜めます。ドラム式の場合は、水はバケツ1杯程度入れます。
- 【水10L】あたり、【50mlのキッチンハイター】を入れます。
- 洗いコースで5分間回し、そのまま2〜3時間つけ置きします。
- 汚れが浮いてきた場合はネットなどですくいましょう。
- 最後に標準モードで、洗い・すすぎ・脱水をして完了です。
- まだ汚れが残っている時は、もう一回ししましょう。
キッチンハイターは使い方を間違えると危険!
キッチンハイターはその優れた除菌・漂白力の反面、使い方を間違えると危険な場合があります。
必ず使い方を守りましょう。
グローブを着用する
キッチンハイターを使用する時は、キッチン用グローブを着用しましょう。
そして、皮膚や衣類に触れたり、目に入らないように十分注意が必要です。
換気する
キッチンハイターは強い刺激臭があります。その匂いで気分が悪くなったり、頭痛が起こる場合があり危険です。
必ず窓を開ける、換気扇を回すなど、換気しながら使用しましょう。
酸性のものと混ぜない
酸性のものと混ざることによって、有害なガスが発生します。
酸性タイプの商品と一緒に使うことは絶対にやめましょう。
その他にも、お酢、生ゴミ、アルコールなどの酸と混ざっても危険です。
キッチンで使うと混ざる可能性はありそうですよね。十分に注意しましょう。
原液のまま使わない
キッチンハイターは薄めて使う物です。とても強い洗剤なので、必ず規定の濃度に薄めて使いましょう。
熱湯を使わない
キッチンハイターを薄める時に、熱湯を使ってはいけません。
蒸気と一緒にキッチンハイターの成分も蒸発し、吸い込む可能性があり危険です。
スプレー容器に詰め替えない
キッチンハイターをスプレー容器に詰め替えるのはやめましょう。
キッチン泡ハイターとは違い、うまくスプレーされずに飛び散ることがあります。
使い方や用途に合わせて、キッチン泡ハイターを使いましょう。
手指消毒はできない
キッチンハイターはウイルスなどの除菌には効果的ですが、手指には使えません。
皮膚には直接触れないように気をつけましょう。
キッチンハイターにつけ置きを一晩する効果は!?正しい使い方とは?まとめ
- キッチンハイターは徐々に効果が薄まるため、つけ置きを一晩中してもそれほどは効果ない。
- 逆に一晩中つけ置きすることで、素材によっては傷めてしまうことがあるので注意しよう。
- まな板や食器は【5Lの水】に【キャップ約2杯のキッチンハイター】、布巾やおしぼりは【5Lの水】に【キャップ約1.2杯のキッチンハイター】の濃度に薄めて使う。
- 基本的には除菌なら2分、漂白なら30分つけ置きする。
- キッチン泡ハイターも用途に合わせて使用しよう。
- キッチンハイターで、ウイルスの除菌もできる。
- キッチンハイターは家中の掃除にも使える。
- 強力な洗剤なので、使い方を間違えると危険なこともある。取り扱いには注意しよう。
私のように一晩中つけ置きしていたという人も、短い時間で効果があることがわかりましたね。
ウイルスなどの除菌にも効果があるなら、積極的に使いたいですよね。
上手にキッチンハイターを使って、家中を清潔にしてみましょう。