コバエは春頃から増え始め、梅雨の時期に急激に増加し秋頃まで生息します。
コバエは産卵から約【10】日程で成虫になります。メスは【1】日に約【80】個の卵を産み【1】ヶ月後には【1000】匹以上になります。
想像しただけで恐ろしいですね。
そんなコバエにも種類があり発生しやすい場所があります。
これまでいろんな対策や殺虫剤を買って効き目がなかったりあったりしませんでしたか?
効かなかった場合は、そのコバエの種類に対しての適切な対処方法でなかった可能性があります。
この記事では、コバエの種類別の発生源や対策方法、侵入経路と対策方法、その他、人間への害についてご紹介しています。
コバエの種類が違えばもちろん対処する方法も変わってきます。
コバエ対策でお困りの方はぜひ最後までご覧ください。
コバエの種類と見分け方
キッチンやお風呂場などに小さなハエがいると不快感がありますよね。
小さなハエを見つけたら「コバエ」と呼んでいませんか?
実は「コバエ」はいくつかの総称で、コバエのいる場所や大きさにによって種類が違ってくるんです。
コバエは主に4種類に分かれます。コバエの種類別に特徴や発生しやすい場所を下表にまとめました。
家にコバエがいたら下表を参考に観察してみて下さい。
コバエの種類 | 特徴 | 発生しやすい場所 |
キノコバエ
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全体的に黒っぽく細長い体型。
大きさは【2】mm程度。 梅雨の時期に発生しやすい。 |
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ショウジョウバエ |
国内でよくみられるコバエで寿命は約【1】ヶ月。
全体的に丸みのあるフォルムをしていて、目が赤いのが特徴。 大きさは【2~3】mm程度。 |
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ノミバエ |
夏に発生することが多く、背筋が曲がったように丸いフォルムで足が長い。
ショウジョウバエと似ているが、あまり飛ばず動きが早いのが特徴。 食品類に卵を産み付けることがある。 大きさは【2~3】mm程度。 |
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チョウバエ |
全体的に黒っぽく羽が大きいのが特徴。
【5】mm程度と大きい。 暗くて水の多い場所を好み清潔な水では繁殖できない。 【5~6】月に発生しやすい。夜行性のため昼間はトイレの壁などで静止している。 |
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画像:引用 アース製薬
コバエを知る|害虫を知る|アース害虫駆除なんでも事典 (earth.jp)
コバエの発生源と見つけ方の詳細
上記の表で台所やお風呂場などの大まかな場所をご紹介しましたが、台所やお風呂場のどころから発生するのか疑問に残ると思われます。
ここでは、発生源の詳細についてご紹介していきます。
キノコバエ
キノコバエは、腐葉土や有機用土など湿り気のある土を使用している観葉植物の周辺に発生することが多いです。
環境面としては、日当たりや水はけの悪い鉢植えがあると発生しやすい傾向にあります。
ショウジョウバエ
ショウジョウバエは、生ごみや食べ残しが発生源であることが多く、台所やキッチン、ゴミ箱周辺で見かけることの多いコバエです。
また、放置したぬか床や飲み残しのアルコールにも発生します。
ノミバエ
ノミバエは、主に生ごみや動物の排泄物から発生することが多く台所やペット用トイレで見かけます。
その他にドリップ後のコーヒーかすや腐敗した根や葉、動物の巣や死骸などからも発生します。
チョウバエ
チョウバエは、暗くて水の多い場所を好むことから、ぬめりやヘドロがあるお風呂場の排水溝やキッチン、トイレなどの水回りで多く発生します。
お風呂場でコバエを発見することが多い場合は、排水口の他に浴室カバー裏が発生源であることもあります。
また、家近くのマンホールで発生したチョウバエが室内に侵入することもあります。
コバエはどこから入ってくる?
コバエの種類や発生源は分かりましたが、そもそもどこから侵入してくるのでしょうか?
いくつかの侵入経路と対策方法をご紹介していきます。
破れた網戸または網目の粗い網戸
網戸をコバエが通れない網目の細いものに交換しましょう。
一般的な網戸の網目は一辺あたり【1.15】mmで【18】メッシュと呼ばれています。
コバエ対策には、網目が一辺あたり【0.84】mmの【24】メッシュ以上の物がおすすめです。
また壊れている個所は修理しましょう。
窓や網戸の隙間
ベランダなど窓の近くに観葉植物を置かれている方は、キノコバエなどが観葉植物の土で繁殖し窓や網戸などの隙間から寝室に侵入するケースがあります。
しっかり網戸や窓を閉めても隙間ができてしまう場合は【100】均などの隙間テープを使って隙間を塞ぎましょう。
また、窓の場合は防虫シートを張ったり、窓の屋外麺や網戸にスプレーを掛け寄せ付けないようにするのも一つの方法です。
その他、吊り下げ式のコバエ対策商品を掛けておくのもおすすめです。
エアコンのドレンホースや換気扇
エアコンなどのドレンホースの先端や換気扇や換気口からコバエが侵入するケースもあります。
ドレンホースの先端には使わなくなったストッキングを被せて侵入を防ぎましょう。ストッキングは網目が細かいためコバエだけでなくゴキブリの侵入対策にもなります。コバエ対策だけでなくゴキブリ対策もしたい方におすすめです。
換気扇や換気口には、網目の細かい金網ネットを被せて侵入を防ぎましょう。
コバエの種類別対策方法
侵入経路は分かったけど、既に家の中に入られてしまった!という方に種類別のコバエの対策方法をご紹介していきます。
ここでご紹介するのは、「家でできる種類別対策方法」と「コバエの種類別の対策商品」です。
最後までご覧くださいね。
家でできる対策方法とは
家で行うコバエトラップはコバエが好むお酢や麵つゆなどを容器に入れ、台所用洗剤を数滴たらすだけで簡単にが作れます。
容器は白色や透明などの明るい色にすると光の反射でコバエが寄ってきやすくなりますよ。
プリンやゼリーの容器が透明なのでおすすめです。
作ったコバエトラップは【1】週間を目安に破棄しましょう。
トラップにかかったコバエが腐敗し別のコバエが卵を産みつけてしまう可能性があるためです。
また、トラップの中身を捨てる際は、配管やトイレに流さないようにしてください。流した配管などからコバエが発生する可能性があります。
捨てる時は、不要な布またはティッシュにしみこませ容器ごとビニール袋に入れてゴミに出すことをおすすめします。
コバエの対策はしたいけど、できるだけ物やお金を掛けたくない方、家でできる方法があるなら知りたいと興味がある方はぜひご覧下さい。
キノコバエ対策
キノコバエは有機用土を使用している、または日当たりや風通しの悪い環境下にある観葉植物に発生しやすいため
- 観葉植物に有機肥料を使わない
- 土の表面を無機質の用土にする(表面【5】cm)
- 土をハイドロボールに変える
- 水を与えすぎない
- 観葉植物を日当たりと風通しを良い場所に移す
などがあげられます。
水やりに関しては、しっかり乾いてから水やりをすることで、コバエ対策や植物の根腐れを予防することができます。
また水やりによって溜まった鉢皿の水も発生源になるため、定期的に鉢皿を洗って清潔な状態を保ちましょう。
その他、水の代わりに米のとぎ汁を与えている方もいると思いますが、米のとぎ汁は有機物であるためコバエが発生しやすい要素の一つですので注意が必要です。
ショウジョウバエ対策
ショウジョウバエには麺つゆを使います。
【用意するもの】
- 水:【100】ml
- 麺つゆ:【15】cc(大さじ【1】)
- 台所用洗剤:2~3滴
上記を混ぜたら完成です。
ただし、麵つゆのストレートタイプは水は不要です。
台所用洗剤はオレンジなど柑橘系の香りの物であれば、より効果が高まります。
完成した物はゴミ箱や三角コーナーの近くに置いてお試し下さい。
また予防策として、飲み残しや食べ残しを食卓やキッチンに放置しない事や容器はきちんと水ですすいでから捨てることや、ごみ箱は蓋付の物を利用することをおすすめします。
その他、コンロの隙間に落ちた食べ物もコバエにとって最適な産卵場所になり得るので定期的に確認することをおすすめします。
ノミバエ対策
ノミバエにはお酢を使います。
【用意するもの】
- お酢
- 水
- 台所用洗剤:2~3滴
お酢と水を【1:1】で容器に入れ台所用洗剤を数滴たらします。
後は混ぜたら完成です。
生ごみの近くやペットを飼われている方はペットのトイレ近くに置いてお試し下さい。
また、予防策として、ペットを飼われている方はこまめに排泄物の片づけやシート交換をしコバエの繁殖を防ぎましょう。
お酢トラップの他にもハッカ油スプレーもノミバエ対策として活用できます。
ハッカ油スプレー
【用意するもの】
・容器:裏面にPEもしくはPPと記載のあるプラスチック容器。またはガラス製容器。
・ハッカ油:【10~20】滴
・精製水:【90】ml
・無水エタノール:【10】ml
全部入れたら容器をくるくる回して混ぜて下さいね。
実はこのハッカ油スプレーはカメムシ対策にもなるんです。
網戸などにサッと掛けるのも良し、直接掛けるのもありです。
コバエだけでなくカメムシ対策にも悩まれている方はぜひお試しください。
スプレーがあまり好きでない方は、ペパーミントやユーカリ、ラベンダー、ローズマリーなどのアロマはノミバエが苦手とする香りですので、リラックスしながらノミバエ対策をされたい方はアロマオイルをおすすめします。
チョウバエ対策
排水口・排水管などの水回りには
- 氷を流して排水管を冷やす
- パイプクリーナーなどで掃除する
- 排水口に【60】℃のお湯を掛ける。
などがあげられます。
お湯はコバエの卵にも効果的ですが、お風呂場などの排水口・排水管の耐熱温度は60℃以下なのでお湯を掛ける際は60℃を超えないよう注意が必要です。
お風呂場やキッチンなどは室内でコバエが発生しやすい場所です。
それは、石鹸カスの汚れや、食べ残しなどの生ごみがあり、換気扇や通気口が備わっているため、エサが豊富なところにコバエが侵入しやすい環境下にあるためです。
お風呂場やキッチンなどのコバエが発生しやすい箇所は、コバエ予防やカビ対策のためにも場所ごとのこまめな掃除を心がけ清潔さを保ちましょう。
石鹼カスの落とし方
石鹼カスには金属石鹸と酸性石鹼の2種類あります。それぞれの特徴や落とし方をご紹介していきますね。
金属石鹸
石鹸の油脂成分が水道水に含まれているカルシウムやマグネシウムと合わさり石鹸カスとなったもので、お風呂場の床や洗面器に白くこびりついている物が金属石鹼にあたります。
金属石鹸はアルカリ性の性質を持っているため、クエン酸などの酸性の洗剤を使い中和することで簡単に落とすことが出来ます。
酸性石鹼
石鹸の油脂成分と皮脂汚れが合わさってできた石鹸カスで、黒っぽくべたべたした汚れの物が酸性石鹼にあたります。
酸性石鹼は、セスキ炭酸ソーダなどのアルカリ性の洗剤を使って簡単に落とすことが出来ます。
コバエの種類別の対策商品
家でできる対策方法を行っても大量発生してしまった場合は、市販のコバエ対策商品で対応しましょう。
下の表にコバエの種類別の対策商品をまとめましたので参考にして下さい。
コバエアースは全種類に対応しているのでおすすめです。また、ごみ箱などにスプレーを事前に掛けておくのも効果的です。
殺虫剤をできるだけ使いたくない方、やワンちゃんなどのペットに届かない場所に設置したい方には、その他に添付した桐灰のハエ取りリボンをおすすめします。
コバエの種類 | 対策用商品 |
ショウジョウバエ | 置くタイプの物は、台所やキッチン、ペット用トイレの近くに設置してみましょう。コバエ取り棒のようなダイレクトに捕獲の有無が分かるものが苦手な方はコバエがホイホイをおすすめします。 |
ノミバエ | |
チョウバエ | ハエ取り棒は台所やトイレなどには置けますが、お風呂場には難しいですよね。そんな時はチョウバエバスターを使いましょう。 チョウバエバスターは、排水口にまき2時間後に水を流すだけでチョウバエの幼虫の駆除や、排水口のぬめりや汚れをきれいに洗浄してくれます。排水口のお手入れが簡単にできるのでおすすめです。 |
キノコバエ |
ベランダや窓の近くに観葉植物を置かれている方は、吊るすタイプのコバエがポットンを窓の近くにつるしておくのをおすすめします。 その他、木酢液という木炭を作る過程でできる液体があります。こちらで紹介している商品は内用液が濃いため植物に直接掛かると葉を痛める恐れがあります。そのため植物にかからないよう注意が必要です。鉢などに散布することをおすすめします。散布頻度は毎日~3日に1回程度です。 |
その他 |
天井から吊るして使うタイプの物です。コバエが好む香りでおびき寄せ粘着剤で捕獲するシンプルな仕組みです。設置に少し手間が掛かる点や、コバエの捕獲の有無がダイレクトに分かります。そのため、見た目の良さを求められる方にはおすすめしません。 しかし、薬剤などを使用していないため、成分が気になる方にはおすすめです。 |
画像:引用 アース製薬
コバエの見分け方と駆除 |コバエの駆除|アース害虫駆除なんでも事典 (earth.jp)
引用 Amazon
・Amazon | 金鳥 業務用チョウバエバスター 25g×10袋 チョウバエ駆除・排水口の洗浄除菌 | 大日本除虫菊 | 排水口・パイプクリーナー
・Amazon | 【まとめ買い】KINCHO コバエがポットン 吊るタイプ コバエ取り 2個入 殺虫成分不使用 ×2個 | 大日本除虫菊 | 防虫剤
コバエ対策商品の選び方
上記の他にもたくさんのコバエ対策商品がありますよね。
ここでは商品を選ぶ際に確認してほしいポイントをご紹介していきます。
裏面の商品説明の効果部分を確認
商品説明欄には、有効期間や成分、対象となるコバエが記載されています。
家でコバエを見つけたら、大きさや飛んでいる場所を確認し、種類と発生源を特定しましょう。
その際は冒頭でご紹介した「コバエの種類と見分け方」の表を参考にして下さいね。
確実に退治したい場合は、トランスフルトリン、フタルスリン、プロフルトリンなどの記載があるものがおすすめです。
注意事項を確認
成分の中には人間やペットに有害なものあります。
注意事項には、子供のおもちゃに薬剤が掛からないようにするなど注意点が書かれているので購入前や使用前に事前に確認しましょう。
コバエが人間に与える害とは?
これまで、コバエの種類や対策方法をご紹介しましたが、「そもそもコバエは不快感はあるものの人間に害を与えるものなのか?」と疑問に感じる方もいると思います。
実際にコバエが媒体となり病原菌を運ぶなどはありません。
しかし、上記で紹介したノミバエは精肉などの食品類に卵を産む事があり、知らずに食べてしまうと腹痛や下痢といった症状が出る「ハエ症」という症状をきたす可能性があります。
健康面で害を与える可能性あるので、しっかり対策をしてコバエの侵入や繁殖を減らしましょう。
コバエの発生源と見つけ方を種類別にご紹介!家でできる対策方法とは?のまとめ
コバエは主にキノコバエ、ショウジョウバエ、ノミバエ、チョウバエの4種類に分かれます。
これらは破れた網戸や窓の隙間、エアコンのドレンホース、通気口から侵入し、台所やお風呂場、トイレなどの水回り、観葉植物の土など住みやすい場所を見つけて卵を産み付けます。
メスは【1】日に約【80】個の卵を産み、約【10】日程で幼虫から成虫へ成長します。そのため【1】ヶ月後には【1000】匹以上になりコバエの大量発生が起こります。
コバエが媒体となり病原菌などを運ぶことはありませんが、食品類に卵を産むコバエもおり知らずに食べてしまうと腹痛や下痢といった症状が出る「ハエ症」をきたす可能性があります。
健康面で害を与える可能性があるため、それぞれの種類や発生源別を知りそれに対応した対策が必要となります。