コリアンダーという名は聞きなれない方もいると思います。これはタイ語でパクチー、中国語で香菜(シャンツァイ)です。
コリアンダーの効能は素晴らしく、体だけでなく心にも効果があります。
コリアンダーの効能や料理に使う時の注意点についてまとめました。
コリアンダーの効能は?体だけでなく心にも効果があるって本当!?
コリアンダーは、カレーやトムヤムクンなど様々な料理に使われています。
独特な香りが苦手という方もいると思いますが、この香りは体だけでなく心にも効果があります。
しかし、コリアンダーの香りが苦手な方や妊娠中・授乳中の人は使用を避けてください。
コリアンダーの体や心への効能や副作用についてまとめました。
心への効果
- 集中力を高める
- リラックス効果
集中力を高める
コリアンダーの刺激的な香りは、無気力で元気が出ない時などに気分を高揚させてくれます。
そのため、やる気アップや集中力を高めることに役立ちます。
リラックス効果
コリアンダーに含まれる成分のうち、鎮静作用を司るリナロールが半分以上を占めます。
似たような作用をもたらすα-ピネンなども含まれることから、リラックス効果も期待できます。
体への効果
- 胃の健康を保つ
- デトックス効果
- 血糖値の上昇を抑える
- 口臭予防
上記以外でも、ビタミンCやビタミンE、カルシウム、鉄などの栄養素を豊富に含んでいるため美肌効果があります。
また鎮静作用があるため、偏頭痛などの症状緩和にも効果があります。
胃の健康を保つ
コリアンダーは消化器に働きかけるので、胃の健康を保つ効果が期待できます。
胃痛や胃もたれ、便秘や下痢など、胃腸のトラブルを緩和してくれます。
食べ過ぎてしまった時や脂っこいものを食べたときなど、胃のもたれやムカムカを感じたときに、コリアンダー使ったハーブティーを飲むとよいでしょう。
デトックス効果
駆風剤(くふうざい)としての作用が期待できます。駆風剤とは、腸管内に溜まったガスを排出させる作用のある薬剤のことです。
そのため消化を促したり、食欲不振にも効果があるといわれています。
お腹が張りやすい時や便秘対策にも役立てられています。
これらの働きによって体内の老廃物が排出されるため、デトックス効果が期待されます。
血糖値の上昇を抑える
コリアンダーの種子には血糖を抑える効果があるため、糖尿病対策に役立つと言われています。
インスリンの放出を増加させたり、LDLコレステロールを低下させたりする効果があることがわかっています。
口臭予防
胃の中の異常発酵による口臭を防ぐといわれており、口臭予防の薬としても利用されています。
副作用
コリアンダーには心や体に良い効能がたくさんありますが、摂りすぎはよくありません。
コリアンダーの持つキレート作用が強くなるため、人によっては下痢や腹痛になる可能性があります。
また、セリ科のアレルギーがある方も注意が必要です。
コリアンダーはセリ科の植物ですので、アレルギーのある方は食べすぎに気を付けてください。
コリアンダーについて知りたい!料理だけでなくアロマにも使われている!?
コリアンダーやパクチーと聞くと、料理に使われているイメージがあると思います。
コリアンダーには心理的な疲労感を取り去り、気分を前向きにさせる効果があるとして、アロマセラピーにも用いられています。
他にも消化器に働きかける役割もあるため、薬用ハーブとしても利用されています。
現在では料理やアロマとして使われているコリアンダーの原産国や歴史についてまとめました。
コリアンダーとは
コリアンダーは、地中海沿岸部を原産地とするセリ科の植物です。
現在の主な生産地は、ハンガリー、アルゼンチン、アメリカ、メキシコ、インド、インドネシア、マレーシア、イスラエル、イタリア、中国です。
高さは60~120cmほどであり、光沢のある緑色の葉は成長すると裂けて羽のようになります。初夏には淡い紅色や白色の花を咲かせます。
コリアンダーの生の葉や未成熟の実には独特の強い香りがあり、その臭いはカメムシや南京虫にも例えられるほどです。
ちなみに、コリアンダーの語源にもkoris(虫)という言葉が含まれています。
この香りは、乾燥させることによってレモンとセージを合わせたような爽やかな香りへと変化します。
そのため主にコリアンダーの生の葉は、ハーブとして中東・アジア・南米などで幅広く利用されています。
もともとは地中海沿岸部が原産のハーブですが、現在ではタイ料理や中華料理の香味付けに用いられるなど、エスニック料理には欠かせないものとなっています。
また、ヨーロッパではコリアンダーの種子の部分がスパイスとして利用されています。
独特の強い香りを持つ生の葉に比べて、種子には甘くスパイシーな香りがあります。
葉も種子も料理に使われることが多いですが、薬としては種子の方が多く用いられています。
その他にも、コリアンダーは菓子類の風味付けやリキュールの原料としても使われています。
コリアンダーの歴史
コリアンダーは少なくとも3000年以上前にはすでに利用されていたといわれています。
紀元前16世紀の医術書「エーベルス・パピルス」や聖書にコリアンダーが記載されています。
ギリシャ時代に、医学の父といわれたヒポクラテスが、コリアンダーに健胃作用や催眠作用があるとしていたことから、ヨーロッパ中に広まったといわれています。
またヨーロッパの他にも、南米やインド、中国でも、古くからコリアンダーは食用・薬用の両方で用いられていました。
ちなみに、中近東地方の物語集である「千夜一夜物語」の中でもコリアンダーが媚薬として用いられていたという記載があり、17世紀にはフランスでコリアンダーが化粧水の成分として利用されていました。
コリアンダーには体に良い効能がたくさん!カレーなど料理に使うときに注意することは?
スーパーに売られているコリアンダーには葉と種子があります。
にんにく、ミント、レモン、とうがらし、しょうが、ココナッツと相性が良いのでエスニック料理に使われることが多いです。
見た目はもちろん違いますが、使い方も違うので買うときは注意してみてください。
葉
引用:S&B HP
スーパーの野菜コーナーに生の葉が売られているのを見かけると思います。
パクチーもしくは香菜(シャンツァイ)と書いてあります。生の葉は、スーパーではコリアンダーと言わない所が多いみたいですね。
生の葉は独特な香りがするのが特徴で、主に中華料理や東南アジア料理に使われています。香りが強く、葉の色が鮮やかなのが特徴です。
そのため肉・魚料理の臭い消しや、スープ、粥、麺などの薬味として利用されています。
種子
引用:S&B HP
コリアンダーシードやコリアンダーパウダーとして、スーパーの調味料コーナーに置いてあります。
生の葉に比べて香りが強くなく、ほのかに柑橘系の香りや甘みがあります。
味や香りが穏やかなので、使いやすいスパイスです。
カレー粉の原料となるほか、丸ごとピクルスにするなどの利用法もあります。
コリアンダーの効能は?体だけでなく心にも効果があるって本当!? まとめ
- コリアンダーの効能は体だけでなく心にも効果がある
- 疲労を取り除く効果もあるとしてアロマにも使われている
- 料理の薬味としてだけでなく、ハーブとしても親しまれている
- コリアンダはタイ語でパクチー、中国語で香菜(シャンツァイ)
- 葉と種子で使い方が違うため買うときは注意が必要
コリアンダーは料理に使われているイメージでしたが、ハーブティーにして飲むこともできるので、葉の香りが苦手な方でも取り入れやすいですね。