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情報収集衛星光学7号機は何ができる?打ち上げの目的について!

鹿児島県の種子島宇宙センターから情報収集衛星「光学7号」が打ち上げられました。
情報収集衛星って耳慣れない言葉ですし、「光学7号」ということは、5号とか6号とかも
あったんでしょう。では今回の「光学7号」というのはどんなことができる衛星なんでしょう。気になるところをまとめてみました。

情報収集衛星光学7号機は何ができる

まず、情報収集衛星というのは、どんな事ができる衛星なのかについてですが、

日本の内閣官房が、安全保障や大規模災害への対応、その他の内閣の重要政策に関する画像情報収集を行うために運用している事実上の偵察衛星である。
出典:ウィキペディア

とされています。日本が、国を上げて打ち上げに取り組むような重要な衛星です。
英語ではInformation Gathering Satelliteと呼ばれ、略称は”IGS”となっています。

情報収集衛星「光学7号」はこんなことができます。

実は情報収集衛星というのは、2つの衛星が一緒になって運用されるようになっており、
1つ目は光学衛星、2つ目はレーダー衛星と呼ばれています。今回打ち上げられた「光学7号」は光学衛星の方に分類されます。

光学7号の光学衛星としての機能は?

いわゆる、超高性能のデジタルカメラが搭載されている衛星と考えるられるものです。
光学センサーを搭載して、画像を撮影する機能を受け持ちます。文字通り、超高性能のデジタルカメラのようなものですので、昼間の映像の撮影を受け持ちます。

デジタルカメラで言う解像度は衛星の世界では、分解能と呼ばれ、光学衛星の分解能は30cm級と言われています。概ね、宇宙から撮影して、車の車種が判別できるくらいの性能になります。

海外の専門家の間では「宇宙空間から地上にある自動車の形状を識別できるのはもちろん、自動車のフロントガラスやリアガラスの形まで識別できるだろう」と評価されています。

一般に、解像度が1メートル以下の性能があれば、軍事用で活用できるとされており、

世界一解像度が高い衛星は、アメリカの偵察衛星で「キーホール」と言う名前の衛星です。

なんと、宇宙から10センチ程度の大きさのものが識別できるといいますから、素晴らしいと言うか、恐ろしいものです。

今回の「光学7号」も、世界一とは言われないにしても、世界レベルの光学衛星であるということは間違いありません。日本の場合は、軍事用に利用することはありませんが、多種多様な用途で活用されることになります。

情報収集衛星光学7号機の打ち上げ目的について

内閣府衛星情報センターによると、情報収集衛星の目的というのは、「外交・防衛等の安全保障及び大規模災害等への対応等の危機管理のために必要な情報の収集」とされており、「作成した成果物は、官邸及び利用省庁に配付され、情勢判断や政策決定に活用されている。」とされています。

確かに、最近は大規模災害が大変多く、活躍の場は、よくも悪くも広がる一方なのですが、災害等への危機管理以外にも、やはり安全保障上の観点から利用されることも多くなっています。

あまり日本の場合は、軍事目的といった言い方で案内されることはないのですが、日本は島国だから国境がないと言われますが、実際は、国境付近での海上では、違法操業を行う漁船があったり、不法に領海内に踏み込んでくる外国の船も数多くあります。

残念ながら、ロシア、韓国、中国といった国々と、いくつか国境問題を抱えているというのも周知の事実であって、このあたりの監視にも当然活用されていくことになるのでしょう。

情報収集衛星光学7号機は何ができるについてのまとめ

つい、ロケットを見ると、下町ロケットを思い出しますが、製造や打ち上げの現場では、ドラマさながらの白熱した開発や、打ち上げ作業があったことだろうと思います。

今回の情報収集衛星「光学7号」概ね任期は5年~6年と言われ、任期が完了すると、大気圏に突入して処分されるといったことになるようです。

実は「光学7号機」、2013年から開発が始まっているといいますから、結構な期間、開発が続いて、ようやく打ち上げにこぎつけたということのようです。

打ち上げも成功に終わったようですし、無事、衛星としての役目を全うし、関係者の皆様のご苦労が報われることを祈念いたします。