夏の暑さが落ち着き、秋の訪れを感じる頃になると、クリスマスローズを栽培するのにぴったりな季節の到来です。
とても種類が多いクリスマスローズは、花によって可憐にもゴージャスにもなるので、人気を集めている品種になります。
種類が多いクリスマスローズの中で、どんな品種を選ぶのが良いのでしょうか。
初心者でも栽培しやすいクリスマスローズの種類をご紹介します。初心者でも失敗しない選び方や育て方のポイントについても解説します。
クリスマスローズの種類おすすめ6選
【H.ニゲル】代表的な品種
白くて肉厚な花びらを持つH.ニゲルは、クリスマスローズの代表的な品種です。
清楚で可憐な印象を与える品種で、シンボルツリーの株元に植えても、鉢植えで栽培しても清らかな風情を演出してくれます。
他のクリスマスローズと比べても少し早い時期に咲くことが多いので、上手に栽培すれば、クリスマスやお正月にキレイな花を見せてくれるかもしれません。
H.ニゲルはクリスマスローズの原種なので、夏の暑さに弱い特性があります。クリスマスローズの栽培が初心者ならば、原種をより強く進化させたメリクロン(組織培養)商品を選ぶのがおすすめです。
【ピンクフロスト】アンティークカラーが魅力
ピンクフロストは、咲き始めはクリーム色をしており、咲き終わりには冬の寒さを受けて濃いピンクへと変化していきます。
一つの時期で花の色の変化を楽しむことができる珍しい種類になります。
咲き始めと咲き終わりで色が異なるので、大きな鉢に複数株植えて栽培すれば、さまざまな色が混在する鉢植えを作ることができるでしょう。
病気などに強いメリクロン商品もあるので、初心者でも気負わずに栽培することができます。
【プチドール】ベランダ栽培にもぴったり
クリスマスローズの代表格であるH.ニゲルに比べると花が小ぶりで和の雰囲気も感じるのがプチドールです。
白、ピンク、グリーンと花の色が豊富にある中から選べる点も人気の理由でしょう。
他のクリスマスローズと比較しても、大きな大輪にならないので、ベランダ栽培などにも最適な種類です。
【ウィンターシンフォニー】ふっくらとした形が特徴
ふっくらとした花を咲かせるのがウィンターシンフォニーです。
何重にも重なる花びらが肉厚で、ゴージャスな一面と清楚な一面を合わせ持つ種類です。
クリスマスローズに力を入れている園芸店でしか購入することができない点は、希少性を高めてより高貴な印象を与えてくれるでしょう。
【オーレア交配】鮮やかな黄色が目を引く
オーレアとは黄金を意味し、その名の通り、蛍光色のような鮮やかな黄色の花びらが特徴の種類です。
黄色の絵の具を混ぜたような花を咲かせるので、冬の庭を明るく華やかにしてくれるでしょう。
鉢植えで栽培するなら、黄色と相性の良いテラコッタカラーの鉢を選ぶのがおすすめです。
【氷の薔薇】圧倒的な存在を放つ
クリスマスローズの中でも、病気などに強く、大きく成長するのが特徴の種類です。
背も高く伸びてくれるので、大きな花が絶え間なく庭を彩ってくれます。
庭植えはもちろん、鉢植えでも栽培することは可能です。ただし、鉢植えの場合は10号以上の大きな鉢を用意すると良いでしょう。
存在感がありゴージャスな印象を与えてくれるクリスマスローズの栽培に挑戦してみませんか。
クリスマスローズの選び方
健康な株を選ぶ
クリスマスローズに限らず、花の栽培を失敗しないためには健康な株を選ぶことが大切です。
初心者がクリスマスローズを枯らせてしまう原因には、育て方ではなく最初から弱っている株を購入してしまっていた、ということが少なくありません。
園芸に長けている人やプロなら、あえて弱った株を購入しキレイに咲かせてみせることも可能ですが初心者ではうまくいきません。
根がしっかりと張っている、葉が見るからに活き活きしているものを選ぶようにしましょう。
実際にポットを盛ってみて、スカスカしているようであれば既に弱っているかもしれないので、根が張りポットを持ってみても固くなっているものがおすすめです。
強い品種を選ぶ
初心者には、強い品種がどれかも分からない方も多いですよね。
そんなときは、花がすでに咲き始めている開花株を購入することがおすすめです。
咲く花の色がイメージしやすい点もおすすめの理由でしょう。
初心者でも失敗しづらく育てやすい品種を選ぶなら、メリクロン商品もおすすめです。
病気などに強い遺伝子で作られているため、苗から栽培してもキレイな花を咲かせてくれるでしょう。
クリスマスローズの育て方
水やり
クリスマスローズを庭植えしている場合は、ほとんど水やりをする必要はありません。夏場などに何日も雨が降らない日が続いたときだけ水やりをしましょう。
鉢植えの場合は、時期によって水やりの仕方を変える必要があります。
生育期である10~5月は鉢上の土が乾いたらたっぷりと水やりをしますが、冬場は夕方に水やりをするとそのまま朝方に凍結してしまう恐れがあるので、晴れた日の午前中にやるのがおすすめです。
6~9月は乾燥気味に育てるのがポイントです。高温多湿な気候になるので、根腐りしないように注意しましょう。
肥料
クリスマスローズの肥料として最適なのは、暖効性の化成肥料です。10~11月頃、生育が始まる頃に与えるのがポイントです。
鉢植えの場合は、10~5月の生育期に水やりなどで肥料が流されてしまう可能性があるため、リン酸分の多い肥料で補ってあげると良いでしょう。
花が咲き終わったら、暖効性の化成肥料を与えてあげます。
クリスマスローズは肥料を与えすぎてしまうと、病気になりやすかったり花付きが悪くなったりするので、量を調整することが大切です。
葉が黄色く変色する様子が見られたら、肥料過多だと判断できるので、むやみやたらと肥料を与えないようにしましょう。
害虫対策
花や葉、茎が褐色に変化している、葉に穴が開いているなどの症状が見られたら、害虫被害に遭っていると判断しましょう。
放っておくと株自体が弱ってしまい花が咲かなくなったり、病気になってしまう可能性があるので注意が必要です。
褐色や穴の開いた葉を見つけたら、その葉をきちんと取り除いてあげることで防ぐことができます。
病害虫に効くスプレーなども園芸店で購入することができるので、活用するのもおすすめです。
クリスマスローズの種類についてのまとめ
可憐で清楚な印象を与えてくれるクリスマスローズは、人気の花の一つです。
- お気に入りの花色を見つける
- 育てやすい強い種類を選ぶ
- 健康な株で栽培する
これらが初心者でも気負わずにクリスマスローズを栽培するポイントです。
栽培が始まったら水やり、肥料、害虫に注意し、キレイな花が咲くまで手入れしましょう。
ウエルカムフラワーとして玄関先に置いたり植えたりするにも最適な種類なので、お気に入りの花色を見つけて栽培してみませんか。