皆さんは、「松かさ」って聞いたことありますか?
私は最初聞いた時、何のことかさっぱりわかりませんでした。
実は意外と身近にある、冬ごろに見かけるあるものなんです。
今日はそんな松かさについて、どんなものなのかやどんな種類があるのかお話ししていきたいと思います。
松かさって何?
松かさとは、一言で言うと「松ぼっくり」のことです!
松ぼっくりは一般的には、松の木になりますが、
ヒノキなどになる実も松ぼっくりと称されることがあります。
松という木の名前の由来は、神様を「待つ」木であるという由来や
「祀る(まつる)」「祭り」からとったという風に言われています。
日本の各地でも松の木が植えられているところってたくさんありますよね。
都会であれば、公園や街路樹なんかでよく見かけることがあるかと思います。
また、海沿いの地域では海風を防ぐために、沿岸沿いに松の木が植えられていることが多いです。
潮風が吹いて農作物や洗濯ものなどが傷んでしまうのを防ぐためですね。
風も強いので、松かさを見る機会は多いのではないでしょうか?
日本三大松原としては、静岡県の三保松原、佐賀県の虹の松原、福井県の気比の松原があります。
こちらもやはり、海沿いの地域となっています。
松かさには、ほかにも漢字表記として松笠・松傘・松毬という風に表記されることもあります。
特に松毬は読むのに、ちょっとした頭のひらめきが必要になりますね。
松ぼっくりは、松の木がつける果実なんです。
あのような見た目ではありますが、果実なんて驚きですよね!
最初はひだが閉じていますが、そこから種子が放出されて皆さんがよくご存じのあの形になり、地面に落ちます。
放出された種子には種子翼という翼のようなものがついており、種子翼を利用して風に乗り遠くへ飛んでいくのです。
なお、英語の「パインアップル・パイナップル」はもともと松の果実のことを指していましたが、
その後現在のパイナップルをあらわす言葉として利用されています。
松かさが取れる時期って?
松かさは植物や晩秋の季語としても使われており、落ちているのを見つけると
もうすぐ冬なんだなーと感じますよね。
松かさは、見る機会は少ないですが、実は一年中実っている果実なんです。
実は最初から茶色なのではなく、4月~6月ごろは緑色の状態で木になっており、
その後だんだんと茶色くなって、木から落ちます。
松かさは大体10月~12月ごろによく落ちているのを見かけますよね。
これは松かさには、水に入れるとひだを閉じ、乾燥するとひだが開くという性質があるためです。
乾燥してひだを開き、種子を飛ばし終わった松かさが風に揺られて落ちているのです。
また、種類によっては山火事を利用して種子を遠くへ飛ばす種類もいるんだそうです。
松かさの種類ってどれくらいあるの?
ここまで松かさとは何かについてお話してきましたが、
松かさにも木によってさまざまな形や大きさがあります。
こちらでは、そのうちのいくつかをご紹介したいと思います。
アカマツ、クロマツ
皆さん一番おなじみがある松かさだと思います。
アカマツの名前の由来は樹皮が赤っぽいため、クロマツの由来は樹皮が黒っぽいためです。
卵型もしくは楕円形で、長さは【4~5cm】ほどのものが一般的です。
実は松かさを形成するのに、【1年半~2年】という長い年月が必要です。
ゴヨウマツ
ゴヨウマツは針状の葉が5枚ずつ束になっていることからその名が付きました。
吾妻五葉松(福島県)、那須五葉松(栃木県)、四国五葉松(愛媛県)が日本三大五葉松として、
生産が盛んにおこなわれています。
松かさが熟すのに【2年ほど】かかります。
大きさは【4cm~7cm】ほどの卵型です。
ダイオウマツ
北アメリカを原産とする松の木です。
その名の通り、大きな松の木であり、その分松かさのサイズも大きいです。
その大きさなんと【20cm~30cm】!
手いっぱいのサイズの松かさが取れるのが特徴です。
シュガーパイン
日本ではあまり見ない種類の松の木ですね。
その名の通り、種子は甘く食用に使われることもあるんだそうです。
世界最大の松であり、松かさもかなりの大きさになります。
なんと、サイズによっては顔より大きくなることも!
松かさの利用方法は?処理方法についても解説!
松かさの利用方法としては、工作に使われるのが特に多いかと思います。
お子さんがいらっしゃる方は、一度はご経験されたことあるのではないでしょうか?
なお、拾ってきた松かさには虫などがついている可能性がありますので、
沸騰した鍋で5分ほど煮てから乾かして利用するといいでしょう。
松ぼっくりを煮ることに抵抗がある場合、電子レンジで1分ほどチンしても大丈夫です。
松かさのリース
市販のリースを購入し、グルーガン等で拾ってきた松かさを取り付けます。
簡単にかわいいリースの出来上がりです。
クリスマスの時期に合わせて、作るのもいいかもしれません。
クリスマスツリーのオーナメント
松かさにつるす用のひもを通せば完成です。
着色したりビーズを貼り付けるなどして、いろいろな色のオーナメントを作ってもかわいいですね。
動物の置物
松かさを動物に見立てて、工作もできます。
是非お子様と一緒に作ってみると楽しいかもしれませんね。
ハリネズミやフクロウなどが主流のようですが、皆さんもインスピレーションを働かせてみてはいかがでしょうか。
松かさは実は食べられる!
あの固い松かさですが、実は食べられます!
といっても、食べられるのは4~6月の画像のような緑の状態の松かさになります。
ロシアではジャムなどにして食べているんだそうです。
松かさはビタミン、ミネラルが非常に豊富で、風邪の時に飲むといいそうです。
香りはいいですが、お味としては若干渋みやえぐみがあります。
お好きな方には好きな味のようです。
皆さんも気になった方はぜひ、作ってみたり購入してみてください。
松かさの種類ってどれくらい?そもそも松かさって何だろう?のまとめ
- 松かさとは松ぼっくりのこと
- 1年じゅう生えている果実だが、落ちているのは10月~12月ごろ
- リースやオーナメントなど様々なものに利用できる
- 緑色の状態の実は食べられる
いかがだったでしょうか?
日頃何気なく見る松かさですが、いろいろな種類があったり、利用用途があるんですね。
私個人的には、松かさが実は食べられるということに大変驚きました。
皆さんも秋には少し下を向いて、松かさを探してみてはいかがでしょうか?