みなさんはもののけ姫を見たことはありますか?
スタジオジブリ長編アニメ映画の有名な作品の1つですよね。
今回はもののけ姫という作品に登場する魅了的なキャラクターの1つ、こだまが一体何者なのか作品を通して解説していきます。
こだまは大きくなるとトトロになる説は本当?
なぜ、こだまは大きくなるとトトロになるという説が出てるのでしょうか。
それを紐解くにはもののけ姫のラストシーンが大きく関わってきます。
もののけ姫のラストシーンはシシ神が首を取られ、デイダラボッチになったとき森に大量の液体が降り注ぎました。
それは森を死滅させていき、こだまたちにも降りかかりました。
樹木が死んでしまうとこだまも死んでしまうということを意味しています。
このシーンでほぼこだまは死んでしまうのですが森の中に新しい芽が出た時、こだまが一匹帰ってくるのです。
そのこだまは森の再生を意味しています。
そして、
この一匹がのちにトトロになるとされています。
その理由に
二木さんたっての希望で、チビ一匹でいいから、こだまがのこのこ歩いてるやつ入れてくれっていうね。
それがトトロに変化したって(笑)
耳が生えていたってことにすれば、そうすると首尾一貫するんです。なんだか、わけわかんないけど(笑)
『「もののけ姫」はこうして生まれた。』(2001年)
と宮崎駿監督は語っています。
アニメーターの二木さんの
「この物語はやるせないので、この最後のこだまがのちにトトロになったことにしましょう。」
と言ったそうなんです。
それが採用され、物語の希望となるよう設定されたそうです。
こだまは森の再生の象徴であり、のちに大きくなるとトトロになるという設定も加わることでもののけ姫の物語に希望をもたらしているのではないでしょうか。
もののけ姫のこだまは木々に宿る精霊だった?!なぜおんぶ姿がかわいいの?
もののけ姫に出てくる、森の中にいる白い小さい人間みたいな形をしているものは一体何なんでしょうか?
もののけ姫の時代背景から紐解くことができそうです。こだまの正体を確認していきましょう。
こだまって一体何者なんだろう?
もののけ姫の舞台は日本の中世、室町時代です。
室町時代の人々はあらゆるものに神が宿ると考えられていた時代です。
古来から木々に宿る精霊や精霊が宿った樹木のことを木霊(こだま)と呼んでいました。
さらに、山などで大きな声を出すと反響して返ってくるやまびこはこだまが答えた声だとされていました。
これからも、もののけ姫でのこだまは樹木に宿る精霊、木霊だと考えられます。
もののけ姫でのこだまとは?
こだまとは、アシタカが「これがお前たちの母親か立派な樹だ」と言っています。
このことから、こだまは木から生まれた子供、精霊だと考えられます。
こだまは白い半透明で人のような体と顔をしています。自分の意思で身を膨らますことができます。
樹木が死んでしまうと、樹木の精霊であるこだまも死んでしまいます。
こだまが生きている森は、まだ長い時間をかけて「再生」している森のことです。
もののけ姫はこだまを通して命の尊さを表現しているのではないでしょうか。
また、こだまとして樹木の精霊を具現化することで環境破壊の残酷さを表しているとも考えられます。
こだまにはモデルがいるとされ、屋久島の木霊の森だとしています。
スタジオジブリのスタッフが森に何かが見えると言ってデザインしたそうです。
それは命の重さを伝えるために樹木に宿る精霊をビジュアル化することで、森の豊かさを表現するためにもこだまは活躍しているといえるでしょう。
こだまのおんぶ姿がかわいい理由
こだまのおんぶ姿がかわいいと言われています。
こだまがおんぶするシーンはアシタカが怪我をしている人を必死で背負っている時にこだまがおんぶしているところをアシタカが見つけます。
その姿を見てアシタカが勇気つけられているのではと言われています。
また、おんぶされているこだまが笑っているのもかわいいと思われている理由の1つだと思います。
確かにこだまが沢山いる光景は不気味に感じる人も多いかもしれませんが、笑ってこちらを振り返ってくれたら愛着も湧くかもしれませんね。
こだまが首をカラカラと振る理由
こだまが首を振るとカラカラと音を鳴らします。
最初の一匹が音を鳴らすと他のこだまたちも一斉にカラカラと首を鳴らし始めます。
そのため、何らかの異変などに敏感で森中に合図しているのではと考えられています。
また、下記のような説もありますので一緒にみていきましょう。
・呼吸音?…こだまの首と頭の間に空間があり、振ることで空気の入れ替えをしていると考えられています。
ですが、呼吸を首を振ることでするのか、頭を振ることでするのか、そもそも呼吸をするのかはわかっていません。
・言葉?…カタカタと音を鳴らすことで通話、言葉を発している?首を振ることで会話をしているのではと考えられています。
・習性?…自分の存在を示すために鳴いている?
デイダラボッチやアシタカが治療に向かうシーンなどに大勢のこだまが鳴いています。自分をアピールするために鳴いていたのかも。
もののけ姫ってどんなお話?作品のテーマと共にご紹介
参照(スタジオジブリ公式サイト):https://www.ghibli.jp/info/013409/
もののけ姫は構想に6年、制作に3年かかっています。
自然と人間の関係をテーマとして書き続けてきた宮崎駿監督の集大成的作品と言えます。
自然を破壊していく人間たちの営みとそれに抗う森の生き物たちの戦いを描いた作品です。
もののけ姫ってどんなお話?
主人公・アシタカは、怒りと悲しみによりタタリ神と化した猪神から呪いをかけられてしまいます。
呪いを解くために西方へ旅をするアシタカはやがてタタラの村にたどり着きます。
自分たちの暮らしをより良くするために自然を破壊するエボシ。それに対して怒りの声を上げる森の神々や、そこで暮らすサン。
登場するキャラクターそれぞれがなんらかの問題を抱えており、懸命に生きています。
人間と森の神々の対立を目の前にし、それぞれの思いを知ったアシタカは自然と人間が共存していく術を探そうとする物語です。
作品のテーマ
善と悪を明確に線引きをしない
登場人物それぞれが複雑な事情をかかえている
人間の自然への向き合い方を一方的なエコロジーの観定に止めない
争いや問題は簡単に解決できない
「生きろ」というシンプルなキャッチコピー
これほどたくさんのテーマを一般の映画に詰め込んだ作品はこれまでにありましたでしょうか。
今までの映画では解決できる問題を映画の中で解決し成長していくものがセオリーでした。
ですが、それだと我々が抱えている問題には到底達しない。
だから何度見ても思うことや考えがが違ったり、見終わった終わった後にもやもやした感じが残るのかもしれませんね。
こだまはトトロ⁈年数を重ねるとトトロになるってホント?
参照(スタジオジブリ公式サイト):https://www.ghibli.jp/info/013409/
みなさんはトトロをご存知ですか?
トトロも宮崎駿監督の代表的作品のひとつ「となりのトトロ」に出てくるおばけです。
そう、このトトロがこだまが大きくなった姿だと言われているんです。
なぜ、そう言われるようになったのか気になりますよね?そこんところを解説していきたいと思います。
こだまとトトロ
こだまとトトロって似ているところはあるのでしょうか?
こだまは樹木に宿る精霊。トトロは森に住むおばけ。森の中で存在している点では似ているところはあるのかなとも思います。
また、こだまは白い体で透明になることもあります。
トトロの中でいちばん小さい小トトロも白くて透明になり見えなくなることもあります。
そこに何か、こだまとの関連があるようにも思えます。紐解いていきましょう。
もののけ姫のこだまは一体何者 ?おんぶ姿がかわいい理由を解説!のまとめ
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こだまは森の精霊、木霊である
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もののけ姫でのこだまは、命の尊さ、自然破壊の残酷さを表現しているキャラクター
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アシタカがけが人を背負っている時にこだまもおんぶしている姿が応援しているようでかわいい
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もののけ姫は人間と自然の対立を描いた作品
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こだまは大きくなるとトトロになる
いかがでしたでしょうか。
こだまという存在をもののけ姫の時代背景や作品を通して知ることができました。
また、こだまのおんぶ姿も可愛く、精霊を身近に感じ自然との共存の一歩とすることができるのかもしれません。
もののけ姫という作品を見たことない人もある人も様々な発見ができる作品として観る面白さを知れるのではないでしょうか。