夕食において、つい余りがちな煮物ですが、この残った煮物を皆さんはどうしてますか?
もし次の日にお弁当がある場合、夕食に残った煮物もおかずとして入れたいですよね。しかしここで、次のような疑問が出てきます。
- 翌日のお弁当にいれたいけど、食中毒は大丈夫かな?
- カバンに煮物のお汁が漏れたら、臭いも付いて大変そう…
- お弁当箱からお汁が漏れないような、何かいい方法はないかな?
前日の夕飯の煮物ですから、このように食中毒や汁漏れも心配ですよね。
今日は、そんな夕食に残った煮物について疑問やお悩み、お弁当に入れるときの注意点についてお答えします。
夕食に残った煮物はお弁当に入れても大丈夫?注意点は?
結論として、夕食に残った煮物はお弁当に入れても大丈夫です!
夕食に残った煮物は、冷蔵保存だと4日ほど日持ちします。
ただし、肉じゃがなど水分の多いものはあまり好ましくありません。
我が家も1度だけ、夕食に残った煮物のおかずをお弁当に入れて汁漏れした事があります。夫からは「汁漏れは大変だから入れないでね」と言われてしまいました。
結婚して23年。ほぼ毎日お弁当を作っていますが、メニューを考えずに済むので、残ったおかずはやっぱりお弁当に入れたい!!「じゃあ、どうすればいいの?!」
大丈夫です!!
汁漏れしないよう工夫するだけ! 余分な水分があると、併せて食中毒の心配も出てきます。少しの工夫で、同時にこの悩みは解決できます。
まずは食中毒について見ていきましょう。
食中毒とは?
食中毒とは、例えば細菌やウイルスの付着したものを食べたり、毒キノコやフグの毒を食べた場合に発生します。
食中毒の原因となる菌は25℃の環境を好みます。菌が付着したまま口に入れると、食中毒の原因となりかねません。
免疫力が弱っていると、さらにリスクが高くなります。特にこれからの季節は気になりますよね。
食中毒の症状
細菌ならカンピロバクター・サルモネラ菌、ウイルスならノロウイルスが有名ですね。
食中毒にかかった時の症状は、嘔吐・吐き気・下痢等、場合によっては発熱もあります。
食中毒の対処方法
食中毒はやはり「自然に治るのを待つ」しかありません。
2~3日で治る事が多いですが、重症の場合は入院になる事もあります。
食中毒にならないための注意点
一番大切なことは「調理をする前に手をしっかりと洗う」です!また、素手を使って調理することも避けましょう。
おかずを入れる時の注意点
- 直接手でふれない
- きれいなトングや菜箸を使う
- おかずの水分をしっかりと切る
持ち運びには保冷剤やバッグを利用する
食中毒を避けるためには、10℃以下になると増殖は抑えることができます。我が家の夫と娘も毎日お弁当を持っていきますが、いくつか保冷剤を保冷バッグに入れています。
鰹節を利用する
鰹節などをおかずの下に引いておきます。そうするとかつお節が汁を吸ってくれるのであまり気にならないかもしれません。
最後にその鰹節は食べる事もできます。ただし夏場はあまりおすすめはしません。
フライパンで炒める
我が家では夕食に残った煮物等は、汁気を飛ばすためにフライパンで炒めます。
バターかマーガリンで焼くとコクが出てアレンジレシピともなります。汁漏れはほぼこれで失敗しません。
腐りにくくする調味料ってある?
お酢・わさび・生姜・梅干しなど、抗菌作用の強い調味料や食材で味付けをすると、菌の繁殖を抑えることができます。
夕食の残りのおかずではありませんが、こういった腐りにくくする調味料を使う場合、生野菜ではなくピクルスやマリネにするといいですよ。
作り置きをするなら
作り置きのおかずが冷蔵で保存できる期間は、酢を使ったマリネやしっかりと煮込んだ煮物は4日程度が目安です。
作り置きおかずの注意点
- しっかりと加熱する(食中毒の原因となる菌は熱に弱い)
- 中まで火を通して死滅させる
- 調理後は水分と粗熱をとってから早めに冷蔵庫に入れる
注意
注意!!冷凍したおかずを凍ったままお弁当にいれて保冷剤代わりにするのは注意が必要です。⇒煮詰めて水分を飛ばしできるだけ水分を出さないようにしましょう。
どんな煮物だとお弁当に入れても大丈夫?
それでは、どのような煮物がお弁当に入れても大丈夫なのか順番にみていきましょう。
水分が少ない煮物
水分の多い煮物はあまり好ましくありません。お弁当に入れる煮物に適しているのは、水分の出にくい次のようなおかずとなるでしょう。
ごぼうのきんぴら煮
食物繊維が豊富なごぼうを豚肉やニンジンなどとゴマ油で一緒に煮詰めると甘辛くてお弁当にぴったりです。
こんにゃくの煮物
なるべく薄く切ったこんにゃくを甘辛ベースで煮詰めたおかずになります。
かぼちゃの煮物
かぼちゃには腐る原因となるたんぱく質が少ないのと抗菌・抗酸化作用のあるβカロチンを多く含んでいます。ですので雑菌も繁殖しにくいのです。
また冷めるときに味がしみ込むのでお弁当にピッタリな煮物です。
さつまいもの煮物
かぼちゃと同様、しっかりと煮込んだ甘めのおかずはお弁当にも嬉しい一品です。
夕食のおかずには勿論、残った煮物は次の日のお弁当にも入れる事が出来ます。
味付けが濃い煮物
味が濃くて水分が少ないものがお弁当に入れても大丈夫な煮物になります。ポイントとしては、水を入れずにお酒を水分の代わりとして入れる事もできます。
たけのこの煮物
しっかりと煮込めば日持ちは4日ほど持ちます。かつお節を加えて、濃い目の味付けで味をしみ込ませておきます。
これらは全て簡単に作れますので、のちほどレシピもご紹介しますね。
常備煮物としても!お弁当に入れても大丈夫な簡単レシピをご紹介
では、先ほど挙げた煮物のレシピをご紹介します!
ごぼうのきんぴら煮
【材料(2人分)】
ごぼう:160g
豚ひき肉:100g
しょうがのしぼり汁:小さじ1
酒:大さじ1
水:200ml
★削りガツオ:1袋
★しょうゆ・みりん 各大さじ2
★砂糖:小さじ1
片栗粉:大さじ1
水:大さじ2
ごま油:小さじ1
【作り方】
〈下ごしらえする〉
①ごぼうは皮をよく洗って5ミリ幅の斜め薄切りにします。
②酢水(分量外)にさっとつけて、水気をきっておきます。
③ボウルにひき肉を入れ、しょうがのしぼり汁、酒を加えて混ぜます。
〈炒める〉
④鍋にごま油を熱し、ひき肉を中火で炒め、肉の色が変わったらごぼうを加えます。
〈煮汁を減らすちょっとアレンジ〉
⑤★を加え、煮汁が半量以下になるまで中火で煮て、水で溶いた片栗粉を加えてとろみをつけます。
こんにゃくの煮物
【材料(2人分)】
こんにゃく:1枚
ちくわ:2本(好みで)
★しょうゆ:大さじ1
★みりん:大さじ1
★酒:大さじ1
★砂糖:大さじ1
【作り方】
調味料は全て大さじ1で、それぞれ薄切りにした材料をゴマ油でいためて、★を混ぜるだけです。
ちくわとこんにゃくで簡単に作ることができます。鷹の爪を入れてピリ辛にしたり、にんじんなど他の食材を一緒に入れても美味しくなります。
かぼちゃの煮物
【材料(2人分)】
かぼちゃ:300g
水:200ml
昆布(7㎝長さ)1枚
★しょうゆ・みりん:各大さじ1
【作り方】
①かぼちゃは種とわたを取り除き、3~4㎝角に切っておきます。
②鍋に水と昆布、材料をいれて中火にかけます。
③煮立ったら★を加え、かぼちゃが柔らかくなるまで弱火で10分ほど煮て火をとめ、そのまま冷まします。
さつまいもの煮物
【材料(2人分)】
さつまいも:400g
★水:200ml
★砂糖:大さじ4
レモン汁:小さじ1
【作り方】
①さつまいもは1㎝幅の輪切りにし、皮つきのまま水(分量外)にさっとさらして、水気をきっておきます。
②鍋に★を入れて中火にかけ、材料とレモン汁を加えてさつまいもに火が通るまで煮ます。
たけのこの煮物
【材料(2人分)】
たけのこ:400g
ニンジン…小1/2本
豚こま肉…60g
★だし汁…1カップ
★酒、みりん、しょう油:各大さじ1
★砂糖…小さじ1
木の芽…適宜
(あく抜き用)
米ぬか…大さじ3
鷹の爪…1本
【作り方】
①たけのこはあく抜きをします(水煮を使う場合は、③からスタートしてください)
火の通りが早くなるよう、皮ごと先の方を5㎝ほど斜めに切り落とします。身の手前2㎝程度の深さまで縦に切り込みを入れたら、鍋に入れひたひたの水、米ぬか、鷹の爪を入れ火にかけてコトコトと弱めの中火で1時間、やわらかくなるまで煮ます。
切り込みから竹串を刺して入るようになったら火を止め、煮汁に浸したまま冷まします。
②冷めたら、切り込みから開いて、めくれるところまで皮をめくります。さらに、茶色く固い部分を取り除きます。
③ニンジンを一口大に切ります。
④鍋に★とたけのこ、ニンジンを入れて中火にかけます。フタをずらしてのせ、7分ほど煮ます。
⑤豚肉を加え、フタをずらしてのせ、弱めの中火でさらに5分ほど煮ます。
【時短調理】お弁当にもぴったり!5分でできる!夕食に残った煮物を使ったたけのこ料理
春になるとお店に並ぶたけのこは、ご飯や主菜だけではなく副菜でも大活躍。皮つきのたけのこやゆでたけのこはパックされた水煮とは違った独特の良い香りを楽しめますよね。
今回は5分でできる!夕食の残った煮物を使ったたけのこ料理もご紹介。忙しい朝でも素早く作れるのがおすすめのメニューです。
今が旬のたけのこをお弁当にも取り入れて、今だけのおいしさを味わいましょう。
たけのこのおかか炒め
【材料(2人分)】
夕食に残ったたけのこ の煮物:150g
削りがつお :小1袋(約3g)
★ごま油、しょうゆ、みりん、砂糖
【作り方】
① たけのこの先は1cm幅のくし形切り、ほかは1cm厚さの半月切りにします。
②フライパンに、ごま油小さじ2を熱し、たけのこを炒めましょう。
③油がいきわたったら★を加えて混ぜて、削りがつおをまぶしておきます。
うまみ成分が多く含まれている削りがつおが、たけのこのおいしさを引き立てます。ゆでたけのこは加熱済みなので、ごま油でさっと炒める程度で大丈夫です。
たけのこの梅肉あえ
【材料 (2人分)】
夕食に残ったたけのこの煮物:150g
梅肉:適当
★かつお節:多めに
★ポン酢:少量
★みりん:少量
【作り方】
①たけのこを食べやすい大きさに切り、叩いた梅肉に、★を入れて和えるだけです。
②梅の塩気と酸味がたけのこのおいしさを引き出します。少し加えたみりんが隠し味になるでしょう。
たけのこの木の芽和え
【材料(2人分)】
夕食に残ったたけのこの煮物:200g
木の芽適量
★白味噌:大2
★砂糖:小2
★みりん:小2
★はちみつ:小1
【作り方】
①夕食に残ったたけのこを適当な大きさに切っておきます。
②木の芽は、葉っぱをちぎっておきます。
③木の芽を細かく刻んでおきます。
④木の芽に★を入れて、よく混ぜます。
⑤たけのこと和えて混ぜるだけで完成です。
たけのこの天ぷら
【材料 (2人分)】
夕食に残ったたけのこの煮物:200g
天ぷら粉:100g
冷水:160ml
【作り方】
①夕食に残ったたけのこの煮物は味がついているので、水分をふき取り衣が付きやすくなるように筍に小麦粉をまぶします。
②油(分量外)を170度に熱します。
③てんぷら粉と冷水を混ぜて衣を作り、たけのこに衣を付けて揚げます。
※衣の入ったボール等の器は温度が上がらないように氷水で冷やしながらだと、うまくいきます。
夕食に残った煮物はお弁当に入れても大丈夫?注意点と調理方法を解説のまとめ
いかがでしたでしょうか?
夕食に残った煮物はお弁当に入れても大丈夫です。注意する事は、
注意
- 調理前にしっかり手を洗う
- トングを使うなど衛生面に気をつける
- 調理時にしっかり火を通す
- 調理後は水分と粗熱をとってから早めに冷蔵庫に
- 煮物の味は濃い目に味付けをする
つい残ってしまいがちな煮物ですが、夕飯に残った煮物を濃い目の味付けをと水分と飛ばすことで弁当のおかずとして入れられるので便利ですね。
出来るだけ時間をかけずに、夕食に残った煮物を上手にお弁当のおかずに利用してくださいね。