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ノーサイドゲーム 君嶋GMの名言をビジネス面から考える

社会人ラグビーをテーマにした異色の?小説というかTVドラマ、

池井戸潤氏原作のノーサイドゲーム。日曜劇場のTVドラマがあんまり

面白いので、原作も購入してあっという間に読んでしまいました。

池井戸潤氏は元銀行員でいらっしゃるので、小説の設定が、

フィクションと現実のうまい中間を狙ってきていて、どの作品を読んでも

とっても現実にありそうな話が多いので、大変面白い。

今回の、ノーサードゲームでは、TVでは大泉洋が演じる君嶋GMは、

GMになる前は、経営戦略室勤務、切れ者サラリーマンとして描かれています。

TVドラマだと、あっという間に流れていってしまうビジネス面から見た名言を

小説の原作を題材にまとめてみました。

ラグビー部の赤字予算の構造的問題

トキワ自動車ラグビー部アストロズの年間予算はTVドラマでは14億円という

言葉が連呼されますが、小説版では16億円になっています。

ここで2億円の差が出たのは、大して問題では無いのですが、君嶋GMの指摘は

こんなコメントに現れます。

「赤字というのは、入ってくるカネよりも、出ていくカネの方が大きいということだ。

仮に16億円の経費がかかっても、それを上回る収入があれば、何の問題もない」

そう、確かにそのとおりなんです。

実際のビジネスに置き換えると、こんなことが考えられるはずです。

 

新規事業を始めることになりました。

目標は新たな稼ぎ頭の構築

といったことが目標になったとします。

というか、そういう目標を念頭に置いて新規事業を検討する機会は、

決して少なくは無いはずです。

ここで、目標となる新たな稼ぎ頭の構築というのは、簡単に言うと、

既存のビジネス以外に、稼ぐ方法を考えろということになるのですが、

この、稼ぐというのは、結構くせ者な言葉になってきます。

この稼ぐが、どこかで、売上を上げるという言葉に置き換えられてしまう。

そんな経験はありませんでしょうか。

ここで、目標が売上を上げるに置き換えられてしまうと、ラグビー部のような

状況になりかねません。

経費はいくら使っても構わない、ともかく売上が上がっていればいい。

という乱暴な話になってきます。

儲けるということは、売上を上げることではなく、利益を上げることです。

売上を上げて、そこから、広告宣伝費、人件費、等々、各種費用を差し引き、

手元にいくらお金が残るのか、そこが一番大事なポイントで。

売上を上げるのは、それだけが目標になると、だんだん危険な話になってくる

というのは、頭の片隅に置いておいたほうが良いことでしょう。

そう、君嶋GMの言葉を言い換えると、入ってくるお金より、出ていくお金が

大きいと、それは赤字になるのです。

監督人事についての君嶋GMの名言

「成功に導く経営者は、複数の事業を立ち上げ、どれも軌道にのせ発展させる。一方で失敗する経営者の多くは失敗を繰り返す。」

アストロズの監督人事の場面での小説版での記載です。

TV番だと、「成功する監督は勝ちグセを持っている」といった表現をされていましたが。

この場面では、思わずそうだよなあと思いました。

ラグビーもそうですが、高校野球も、ブラスバンドも、実績のある指導者というのは

どこに行ってもそれなりの実績をあげてしまいます。前の学校ではうまく行ったけど

次の学校ではうまくいきませんでしたという話は、あまり聞かないのでは無いでしょうか。

経営者についても同じようなことが言えるのかと思いますが、いちばん有名な例は

日本航空を再生させた稲盛和夫氏とか、随分古い話になりますが、メザシの土光さんと

呼ばれた土光敏夫氏も勝ち方を知っている経営者ということになるでしょう。

監督人事と比較されていた新規事業、こいつは経営者であれば必ず取り組むようですが、

多くの場合失敗します。

余談ですが、経営コンサルタントの大前研一氏によると、日本の大企業による

新規事業の成功確率はたったの5%と言われています。

大半の新規事業は失敗するのです。でも、なぜか、絶対成功する前提で進めてしまう

新規事業というのは結構多くて、引くに引けなくて困ってしまうというのは、

多くの企業でも見られる現実のような気がします。

ノーサイド・ゲームでは、天から降ってきたように、柴門監督が見つかるわけですが、

経営者の場合、ラグビーの監督のように数年ですげ替えるわけにもいかないですし、

無能な経営者というか、失敗し続ける経営者というのは、罪づくりなものです、

何が必要かって、勝ち方を学んでくださいということでしょう。

仕事が終わって、高い飲み屋に通っている場合じゃないでしょう、そこの社長さん!

心して、勉強していただきたいものです。

ハナからトップを狙わなければ売り上げなんか出せない、勝てるものも勝てないんだ。君たちのその目標がすでに負け犬なんだよ!

君嶋GMがアストロズのメンバーに向けて、怒涛の演説をする場面ですが、

なんでもそうですが、1番と2番って、全然違うんですよね。

2番じゃ駄目なんですか?という民主党時代のやり取りがありましたが、

スポーツの世界だけでなく、ビジネスの世界でも、2番じゃだめです。

1番じゃないと。。。

これ、トップブランドの企業と、2位以降の企業で、市場での戦い方に

明確に違いがあるのは、マーケティングの特にポジショニングの話を

語るときに出てくる話です。

トップブランドの戦い方は、一言でいうと、市場を制覇する!

です。他の企業なんて気にしていないで、シェアをどんどん広げて、

2位以下を駆逐してしまおうというのが、トップブランド企業の、王者の戦略です。

 

対して、2位以下がどのような戦略を取ることになるかというと、

差別化戦略という話になるのですが、結構、シビアな話になってきます。

どう、差別化するかという点ですが、価格を安くする。

ええ、利幅が減りますね。たくさん売らないといけないですね。

だから、2位以下の企業は厳しくなるんです。

後発なので、付加価値をつける。。。

うん、いいですね、付加価値、で、どんな付加価値をつけるの?

その付加価値って、トップブランドの企業にすぐ真似されちゃうんじゃないの?

とか、だから、2番じゃ駄目なんです。1番じゃないと。

 

目標の持ち方という点では、大リーグのイチロー選手の目標設定も

有名な話です。

彼は、小学生の頃抱いていた夢は、プロ野球選手になることではありません。

大リーグで活躍することだったそうです。

そう、目標の持ち方って大事です。私は見習う前に歳をとってしまったような気がします。

これからの若者には、高い夢と理想を掲げてもらいたいものです。

 

 

 

 

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