離乳食中のミルクってどう調整して良いのか分からないから、大体のマニュアルが欲しい!というお母さんの声にお答えして様々な方の体験談をもとに、マニュアル化してみました。
私も現在、育児に奮闘中です。上手にミルクを卒業できるよう頑張りましょう!
【月齢別】離乳食中のミルクの減らし方マニュアル
では早速、月齢に合わせてミルク(母乳)の減らし方をみていきましょう。
月齢 | 栄養対比(離乳食:ミルク) | 母乳 | ミルク | 体重目安 |
5〜6ヶ月 | 1:9〜2:8 | 欲しがった分だけ | 200mlを1日5回程度 | 7.5kg |
7〜8ヶ月 | 3:7〜4:6 | 欲しがった分だけ | 200mlを1日3回程度 | 8〜8.5kg |
9〜11ヶ月 | 5:5〜6:4 | 欲しがった分だけ | 200mlを1日2回程度 | 8.5〜9kg |
12〜18ヶ月 | 7:3〜8:2 | 徐々に減らしていく | 徐々に減らしていく、200mlを1日2回まで | 9〜12kg |
目安が分かったところで、月齢ごとに細かく説明していきます。
【生後5〜6ヶ月】のミルクの減らし方
この頃は大体の子が離乳食をスタートさせる時期。1回食からのスタートで、量もまだまだ少ないので、とても食事だけで栄養を摂れる状態ではありません。
離乳食の全体量も100g以下で離乳食とミルクの栄養対比は1:9〜2:8です。この頃は赤ちゃんがお腹を空かせて欲しがっている時に母乳やミルクをあげても問題ありません。
ミルクの量の目安としては【200ml程度を1日5回】です。多くてもこの量は超えないように調整しましょう。
この時期の赤ちゃんの体重の目安は【大体7.5kg】です。母子手帳の成長曲線を確認して、体重が増えすぎているなと思った場合は、ミルクの量を若干減らしても良いでしょう。
月齢 | 5ヶ月〜6ヶ月 |
栄養対比(離乳食:ミルク) | 1:9〜2:8 |
母乳 | 欲しがった分だけ |
ミルク | 200mlを1日5回程度 |
体重目安 | 7.5kg |
【生後7〜8ヶ月】のミルクの減らし方
この頃になると、裏ごしだった離乳食もみじん切りになり、2回食へと進んでいる赤ちゃんも多いのではないでしょうか。おかゆも7倍かゆから5倍かゆへ近づいていきます。1回の量も150gまで増えている子もいるでしょう。
離乳食とミルクの栄養対比は3:7〜4:6です。まだまだ栄養のメインはミルクなので、母乳やミルクは離乳食後にあげるようにしましょう。
母乳は変わらず離乳食後であれば欲しがっている時にあげましょう。ミルクの量の目安は【200mlを1日3回程度】です。4時間以上時間をあけてあげるようにしましょう。
この時期の赤ちゃんの体重目安は【大体8〜8.5kg】です。
月齢 | 7ヶ月〜8ヶ月 |
栄養対比(離乳食:ミルク) | 3:7〜4:6 |
母乳 | 欲しがった分だけ |
ミルク | 200mlを1日3回程度 |
体重目安 | 8〜8.5kg |
【生後9〜11ヶ月】のミルクの減らし方
この頃になると、2回だった食事が3回になり、1日の食事のリズムが整ってきます。
1回の食事の量も200gまでになる赤ちゃんもおり、1人前の量が食べられるようになってきます。おかゆも5倍かゆから軟飯に近づいていきます。
しかしまだ離乳食とミルクの栄養対比は5:5〜6:4です。離乳食をよく食べるからミルクはいらないかな、と思いがちですがまだまだミルクは必要な時期です。
母乳はこれまで通り、赤ちゃんが欲しがるタイミングで大丈夫です。
完全母乳で育てているお子さんの場合、特に9ヶ月以降は鉄分が不足しやすくなってきます。栄養不足が心配な場合は、この頃からフォローアップミルクをおすすめされることもあります。
ミルクの量の目安は【200mlを1日2回程度】です。朝食の数時間前、夕食の数時間後、で調整するお母さんも多いようです。
完全ミルクで育てているお子さんの場合は、育児用ミルクに鉄分やカルシウムが含まれているので、基本的にフォローアップミルクを足す必要はありません。
この時期の赤ちゃんの体重目安は【大体8.5kg〜9kg】です。
月齢 | 9ヶ月〜11ヶ月 |
栄養対比(離乳食:ミルク) | 5:5〜6:4 |
母乳 | 欲しがった分だけ |
ミルク | 200mlを1日2回程度 |
体重目安 | 8.5〜9kg |
【生後12〜18ヶ月】のミルクの減らし方
この時期は一般的に離乳食完了時期と言われます。3回の食事に加え、食事の間に1〜2回おやつの時間を作ります。離乳食とミルクの栄養対比は7:3〜8:2になってきます。
今まで起床時や就寝時に母乳やミルクをあげていたという方も、少しずつ減らしていきましょう。その代わりにカルシウム源として牛乳に慣れていくことをおすすめします。出来れば18ヶ月までに1日250mlくらいの牛乳を飲めるようになると良いです。
しかし赤ちゃんには好き嫌いもありますので、3歳までは200mlのミルクを1日2回程度までであればあげても問題ありません。
一般的にはこの離乳食完了時期になると、食事をしっかり食べていれば自然と朝晩の母乳やミルクの量も減ってきて飲まなくなる子が多いです。
体重増加も問題なければ、朝晩の母乳やミルクを牛乳や豆乳、フォローアップミルクに変えていきましょう。この時期の赤ちゃんの体重目安は個人差が大きくなりますが【大体9kg〜12kg】です。
月齢 | 12ヶ月〜18ヶ月 |
栄養対比(離乳食:ミルク) | 7:3〜8:2 |
母乳 | 徐々に減らしていく |
ミルク | 徐々に減らしていく、200mlを1日2回まで |
体重目安 | 9〜12kg |
ここまで月齢に応じてミルクの減らし方を例示してきましたが、これはあくまで目安です。大体のマニュアルがあれば、どれ位で調整すれば良いか分かりやすいですね。
定期検診でなくても自宅で定期的に赤ちゃんの体重を測って成長曲線と比較してみましょう。
私は赤ちゃん用のスケールを持っていませんが、普通の体重計にひとりで乗って、その後赤ちゃんを抱いて乗ってみて、重さの差で大体の赤ちゃんの体重を把握しています。
育児用ミルクとフォローアップミルクの違いって?
育児用ミルクとフォローアップミルクの違いや使い方っていまいちよく分からないですよね。
育児用ミルクとは母乳の代替品で完全栄養食です。これに対し、フォローアップミルクは牛乳の代替品になります。乳幼児に不足しがちなカルシウムや鉄分を補う栄養補助食品としての役割を持ちます。
卒乳したけれど、赤ちゃんが偏食や少食で栄養状態が心配なときに牛乳の代わりにフォローアップミルクを使うようにしましょう。
ちなみに育児用の粉ミルクは1度開封したら、3〜4週間を目処に使い切りましょう。開封してしまうと、酸化してしまい味の劣化や栄養が損なわれてしまいます。
それだけでなく、開封後はダニや細菌の混入は防ぎ切れません。WHOや厚生労働省の発表からも、完全無菌状態は難しいため開封後は極力早く使用することが推奨されています。抵抗力の弱い赤ちゃんがお腹を壊してしまったら大変です。
私はこれを知らずに、生後2ヶ月の時に1缶7,000円もする海外のオーガニックミルクを試しに少し飲ませてみよ〜と安易に開封してしまい、完全母乳だったので結局それ以降一度も飲むことはありませんでした…
でも、賞味期限内で使い切れなかった場合には離乳食で粉ミルクを使うという手もありますよ。
【離乳食初期】かぼちゃのミルクパンがゆ
<材料>
水 40ml
粉ミルク 小さじ1
食パン(耳以外) 約8分の1
<作り方>
食パンは細かくちぎり、すべての材料をお鍋に入れてトロトロになるまで煮込んで裏ごししたかぼちゃを乗せれば完成です。
【離乳食中期】にんじんのミルクがゆ
<材料>
軟飯 90g
にんじん 10g
粉ミルク 小さじ1
<作り方>
にんじんをすりおろし、軟飯が出来上がる5分前ににんじんと粉ミルクを一緒に入れて炊けば完成です。にんじんではなくても、さつまいもなどでも美味しいです。
【離乳食後期】フレンチトースト
<材料>
食パン(耳以外) 約8分の1
メープルシロップ 小さじ2分の1
溶き卵 小さじ2
バター 3g
粉ミルク 小さじ1
<作り方>
食パンを手づかみしやすい形に切って、メープルシロップ、溶き卵、粉ミルクを混ぜ合わせたものに浸す。バターをひいて両面焼いたら出来上がりです。これなら大人も一緒に美味しくいただけそうですね!
ミルクは減らしてもどうして母乳は欲しがるだけあげていいの?
離乳食中のどの段階でも「母乳は欲しがるだけあげて良いです」とされていますが、母乳は良くてミルクがダメな理由は一体なぜでしょうか?
母乳は88%が水分です。
<母乳の成分表>
水分 | 88.2% |
乳糖 | 7.1% |
脂質 | 3.1% |
たんぱく質 | 1.4% |
ミネラル | 0.2% |
母乳は消化が良く赤ちゃんのお腹の負担になることがないので、欲しがるだけあげて良い、と言われます。
赤ちゃんが欲しがる時に欲しがるだけ飲ませることで、赤ちゃんに必要な量がお母さんの体で作られていきます。お母さんの体って凄いですよね。
私はひとりでお風呂に入っていても全く母乳は出ませんが、赤ちゃんと一緒にお風呂に入ると必ず母乳が垂れてきます。脳にスイッチでもあるんだろうかといつも不思議に思います。
また、母乳中の成分を赤ちゃんが自分で調節していることも分かっています。
それなら欲しがるだけあげても、必要なものだけ届いているので安心できますよね。
また、母乳には免疫物質が含まれているので、母乳を6ヶ月間あげた場合、3歳頃までの感染症のリスクを下げるという報告もあります。特に生後5日目位までの初乳には免疫物質が多く含まれています。
産まれたてはまだ母乳の量が少なく、赤ちゃんも上手に飲めませんが、産院でなるべく赤ちゃんにおっぱいを吸わせてくださいというのはこのためだったんですね。
もし2人目のお子さんが生まれる時には是非参考にしたいですね。
【体験談】離乳食中のミルク卒業方法
赤ちゃんの離乳食が順調に進んでいくと、母乳やミルクをいつ卒業するか、だんだん計画を立てられるようになってきます。
だいたい3回食に進む9ヶ月頃から1歳頃までに卒業する赤ちゃんが多いようです。1歳になると保育園に通うお子さんが多いのもあるかもしれませんね。
実際にこうやって減らしたよ!という事例をいくつか紹介します。
牛乳で割って徐々にミルクを減らした
11ヶ月頃から哺乳瓶をやめて、ストローマグで飲ませるようにして、フォローアップミルクに切り替えました。
その後フォローアップミルクを牛乳で割って、味に慣らせるようにしてミフォローアップミルクの量を徐々に減らしていきました。
その後は更にフォローアップミルクをお茶に変えて、日常的に喉が渇いていそうな時にお茶をあげるようにしたら、自然にやめられました。
食後のミルクの代わりにデザートをあげて減らした
食後のミルクの代わりに腹持ちの良さそうなバナナやりんごをデザートとしてあげていました。
同時に240mlのミルクを毎日20mlずつ減らしていき、160mlまで減らしたところで飲まなくなりました。
好物を多めにあげてミルクを減らした
飽きないように日々違うメニューで試行錯誤し、子どもの好きなものを多めにあげると、食べるのが好きになったようで、自然にミルクを卒業できるようになりました。
気が紛れるように外に連れ出してミルクを減らした
うちの子はご飯とご飯の間にもよくミルクを欲しがったので、気が紛れるようにとにかく外に連れ出しました!
子育てサロンに行ったり、図書館に行ったり、お散歩や買い物に行ったり…行けない日は音の鳴るおもちゃや絵本で気を紛らわせていました。興味のあることが増え、徐々にミルクの量を減らすことができました。
皆さん試行錯誤していますね。興味のあることは人それぞれ、減らし方も人それぞれなので、我が子に合った減らし方が見つかると良いですね♪
「離乳食中のミルクの減らし方を徹底解説【大体の量をマニュアル化】」のまとめ
まとめ
- ミルクの減らし方は成長曲線に合わせて実行していく
- 定期的に赤ちゃんの体重を把握しよう
- フォローアップミルクはあくまで牛乳の代替品
- 食事内容を工夫したり気分転換をして少しずつミルクを減らそう
参考になりましたでしょうか。ミルクが大好きな子も居るので、無理に減らしていく必要はありません。
育児に正解はなく、他の子と比べる必要もありませんので、赤ちゃんの様子をよく観察して、お母さんも赤ちゃんも気持ち良く楽しく減らせていけたら良いですね♪
最後までご覧いただきありがとうございました^^