大学生にとって、自分が就職できるかどうかは気になることの一つですよね。
就活をしていく中で「文学部は就職できない」なんてことを聞いたことがあると思います。
なぜ、文学部が就職できないと言われるのか。
その理由などを解説していきます。
就職できない学部は文学部って本当?その理由は?
文系の私立大学に進んでも就職できないって本当ですか?今、高2でとりあえず関関同立のどれかの文系学部に行けたらいいなって思ってるんですけど、文系は就職できないって聞きました。 それって、本当にどこも取ってくれるところが無いってことですか? それとも、大企業に限っての話ですか?教えて下さい。
引用 Yahoo知恵袋
最初に言っておきますが、厳密に言えば、就職できない学部なんてものはありません。
しかし、一般的に文学部は就職しにくいと言われています。
その理由は3つあります。
文学部は大学で学ぶことがビジネスとは無関係だから
文学部が就職しにくい理由の1つめは、「大学で学ぶことがビジネスと無関係である」ことです。
文学部は、文学や歴史について学びます。
それを社会に出て、営業や企画管理などでどう役立てるか、と言われると…ちょっと難しいですよね。
就職活動においても、企業は文学部に対して「ビジネス感覚がない」と考えていることが多いそうです。
反対に、同じ文系の学部でも法学部や経済学部はビジネスに直結する専門知識を学ぶため、
就職でも有利に働くことがあります。
ビジネスと無関係だと思われないためにはどうする?
文学部で学ぶことだけでは、就活を有利にすすめることは難しいでしょう。
では、どうするかというと、文学部以外で学ぶことにビジネスと直結することを取り入れるといいでしょう。
たとえば、簿記やTOEICなど即戦力として使える資格を取ったり、秘書検定のようなビジネス系の検定を受験したりすることです。
また、将来就きたい仕事がどんな職種かが分かっている人は、その職種のバイトをすると、就活でいい武器になります。
文学部は就職への関心が薄い
文学部が就職しにくい理由の2つめは、「就職への関心が薄い」ことです。
なぜなら、学問の内容がビジネスに関係のない分野ばかりだからです。
文学部で主に学ぶ文学や歴史という内容は今日のビジネスに直結しませんよね。
そのため、就職という現実的な世界から離れてしまい、他の学部と比べても就職にあまり関心がない学生が多い傾向にあります。
就職への関心が薄いと思われないためにはどうする?
企業も文学部生は就職への関心が薄いと思っているところが多いです。
なので、それを逆手にとって、「私は文学部だけど就職に関心があります。」ということをアピールすると、
他の文学部生とは違う、と企業に思わせることができます。
具体的な方法としては、できるだけ早く自分が就きたい職種を決め、その職種についてよく調べることです。
経済新聞で調べるのもいいですし、インターンシップに参加するのもいいですね。
文学部は教授と企業のコネがない
文学部が就職しにくい理由の3つ目は、「教授と企業のコネがない」ことです。
https://twitter.com/moro_pcss/status/249510426566602752?s=20
企業とコネのある教授のゼミに入ると、就職も裏ルートによって有利になることもあるそうです。
しかし、文学部にはそういった企業とコネのある教授は少ないです。
そのため、正規ルートでの就職しか方法がないため、その分不利になります。
教授と企業のコネがない!どうすればいい?
文学部は教授と企業のコネがある場合が少ないため、その分不利になると説明しました。
ですが、大学全体で考えても、教授のコネで就職する人はごくわずかです。
しかも、教授も優秀な人にしかコネを使って就職を斡旋しないでしょうから、特に重く考える必要はないと思います。
教授にコネを使ってもらえるような人は、普通に就活をしても余裕で内定をもらえるくらい優秀だと思います。
文学部は具体的に何を学んできたかを言えない
文学部が就職しにくい理由の4つ目は「具体的に何を学んできたかを言えない」ことです。
就職での面接で「大学ではなにを学んでいますか?」と聞かれる機会が多くあります。
しかし、文学部は文学や歴史など抽象的なことを学ぶため、「具体的に」と言われると上手く説明できません。
「自分でも何を学んでいるのかわからない。」という人も多いのではないでしょうか。
自分でも何を学んできたか分からない場合はどうする?
文学部で学ぶことは抽象的で、かつビジネスに関係ありません。
また、文学部で学んだことを就活で一生懸命に説明しようとしても採用担当者には響きません。
なので、あえて「文学部で学んだことと御社での仕事は関係がありません!」というスタンスでいきましょう。
そのうえで、文学部で学ぶこと以外、例えば部活動やアルバイトなど、で志望動機になることをアピールしていきましょう。
就職できない人ってどんな人?その特徴を8つご紹介
一般的に文学部は就職しにくい学部だと説明しました。
しかし、文学部以外なら就職しやすいのか、と言うと、そうではありません。
どこの学部にいても就職できない人はいます。
それは、どんな人なのでしょうか。ご紹介していきます。
就活に出遅れた人
就職活動が始まるのは、4年生になる前の春休みからです。
しかし、この時期までのんびり大学生活を満喫していると、就活に出遅れてしまいます。
多くの学生は、就活が始まる前に自己分析や企業研究、インターンシップ、OB・OG訪問などをしています。
早い人なら3年生の4月から始めている人もいるそうです。
こういった、就活がスタートするまえの準備をしっかりしておくことが、内定をとるには大切なのです。
身だしなみが整っていない人
これは、就活だけに限らず、人としてのマナーと言えます。
企業での面接は、採用担当者が30分から1時間くらいの間で、どんな学生なのかを判断します。
限られた時間ですから、どうしても見た目重視にならざるを得ません。
学生が話している内容が完璧でも、身だしなみが整っていなければ台無しになる可能性もあります。
大手や有名企業ばかり受けている人
大手や有名企業ばかり受けている人も就職できない人が多いです。
そもそも、大手や有名企業は応募する人も多いので、その中で自分が頭一つ飛び出るのは至難の業です。
どうしてもその企業でなければいけない理由があるのなら構いませんが、ただ「有名だから」という理由で受けるのはやめましょう。
書類の書き方が間違っている人
応募書類が正しく書けていない人も就職できない人の特徴です。
たとえば、「項目に適した内容が書けていない」「日付の記入や押印ができていない」などです。
こういう人は、企業から「求められたことに答えられない人」「一般常識がない人」と捉えられることもあります。
面接で質問の意図を理解しないで答えている人
面接で質問の意図を理解しないで答えるのも就職できない可能性があります。
面接では、質問の回答内容だけでなく、コミュニケーション能力もみられています。
そこで、質問の意図を理解せずに答えてしまうと、「理解力がない」「人の話を聞かない」と思われてしまいます。
質問の意図が分からなかったり、聞き逃した場合は、適当に答えずに素直に聞き返しましょう。
視野が狭い人
視野が狭い人というのは、仕事に求める条件を絞り込みすぎている人のことです。
仕事の条件を絞り込みすぎると、なかなか条件にあった仕事が見つからず、就職できないという状態になります。
「自分にはこの職種が合っている」と決めつけずに、いろいろな企業を見て、研究することで、
また違った世界を見つけることができるかもしれません。
落ちた理由を深く考えない人
選考に落ちても深く考えずに次へから次へと面接を受けている人も就職できない人の特徴です。
選考に落ちてしまったのには、必ず理由があります。
それを分析しないで、とりあえず面接を受けていても、どこからも内定はもらえません。
今まで提出したエントリーシートや面接の内容など、どこかに悪い点があるのは明らかなので、一度見直してみましょう。
もし、どこが悪いのかわからなければ、就職支援センターや就職サポートを頼ってみましょう。
ネガティブ思考の人
内定がなかなかもらえないと、ネガティブ思考になってしまいますよね。
しかし、ネガティブ思考のまま面接に臨むと、その自身のなさが表れてしまい、上手く自分をアピールできなくなります。
ネガティブ思考に陥ってしまったときは、これをチャンスに就活の方向性を見直して軌道修正するといいかもしれません。
就職できないまま卒業したらどうなるの?既卒者の就活方法は?
毎年、就職できないまま卒業する人は約10万人ほどいると言われています。
近年では、新型コロナウイルスの影響で、やむを得ず就職できないまま卒業してしまった人も多いですよね。
内定がないまま卒業すると「既卒者」という扱いになり、就活はより厳しくなります。
では、既卒者はどう就活すればいいのでしょう。
まず就活サイトに登録する
まず、外せないのは既卒者用の就活サイトに登録することです。
新卒のときには、マイナビやリクナビなどの就活サイトがありましたが、既卒者になるとそのサイトは使えません。
では、どんなサイトに登録すればいいのでしょうか。おすすめを3つご紹介します。
マイナビジョブ20‘sアドバンス
1つ目は、「マイナビジョブ20‘sアドバンス」です。
大学や大学院を卒業した人で、就職できなかった人向けの就職支援サービスです。
実績として、最短2週間で内定を取った人もいるため、スピーディに就職したい人におすすめです。
JAIC
2つ目は、「JAIC」です。
未経験でも正社員を募集している企業を多く保有しています。
また、独自の就活講座を行っているため、もう一度初めから就活を始める人にもおすすめです。
離職率が低い、残業時間が少ない、福利厚生が充実しているなど、厳しい審査基準をクリアした優良・ホワイト企業のみを紹介してくれるので、安心して就活を進めることができます。
えーかおキャリア
3つ目は、「えーかおキャリア」です。
とにかくサポートが充実していて、求人紹介、面接対策や内定後のキャリアプランまで、二人三脚でサポートしてくれます。
1日で内定を取ったという実績もあるため、早く就職したい人にもおすすめです。
自己分析をやり直す
先ほど、就職できない人の特徴のところでもご紹介しましたが、就活に出遅れると準備がしっかりできないまま就活をすることになります。
自己分析もその一つで、就活に出遅れ、充分に自己分析できないまま就活をしていたため、内定が取れなかった可能性もあります。
そのため、面接に受かるためにも、自分の行きたい企業を見極めるためにも、もう一度自己分析をやり直しましょう。
既卒者だからこそ聞かれる質問に万全の対策をする
既卒者の就活は、新卒と比べてかなり厳しいです。
面接でも「なぜ既卒になってしまったのか。」「卒業後は何をしていたのか。」の2点は必ず聞かれます。
その点について、ウソをつかずにポジティブな内容に変換して、採用担当者にアピールするための対策が必要です。
なぜなら、既卒者には「学生時代に怠けて内定が取れなかったのではないか。」「何か大きな欠点があるのではないか。」というマイナスイメージがあるからです。
マイナスイメージを払拭するのは、なかなか難しいので、質問に対する回答をしっかりと考えておきましょう。
実は筆者も既卒者で就職しました!その経緯をお話しします
ここまでいろいろご紹介しましたが、実は私も就職しないまま大学を卒業した一人です。
私は法学部卒でした。
なぜ、就職しないまま卒業したのかというと、「どうしても法律事務所で働きたかったから」です。
せっかく大学で法律を学んだのなら、法律に関係のある仕事をしたいと思ったのです。
しかし、マイナビやリクナビの求人に法律事務所ってほぼないんです。
いま思うと、先ほどご紹介した就職できない人の特徴である「視野の狭い人」だと思います。
そのため、卒業までに就職できず、卒業したあとも実家にお世話になりながら、チラシのアルバイト募集にあった法律事務所の求人に応募して採用してもらいました。
そのあと、アルバイトから正社員にしてもらい、結婚して退職するまでの5年間、その法律事務所で働きました。
かなり職種にこだわったため、もちろん仕事は楽しかったです。
上司である弁護士からも「君も弁護士になればいいのに。」と褒めてもらえるくらいだったので、結果的には良かったと思っています。
私の話はあまり参考にはならないかもしれませんが、「こういう人もいるんだ。」と思ってもらえたら、と思います。
就職できない学部は文学部って本当!?その理由と対策を解説!のまとめ
- 就職できない学部が文学部だと言われる理由は以下のとおり
- 大学で学ぶことがビジネスとは無関係だから
- 就職への関心が薄いから
- 教授と企業とのコネが少ない
- 具体的に何を学んできたかを言えない
- 就職できない人の特徴は以下のとおり
- 就活に出遅れた人
- 身だしなみが整っていない人
- 大手や有名企業ばかり受けている人
- 書類の書き方が間違っている人
- 面接で質問の意図を理解しないで答えている人
- 視野が狭い人
- 落ちた理由を深く考えない人
- ネガティブ思考の人
- 就職できないまま卒業した人の就活方法は以下のとおり
- 就職サイトに登録する
- 自己分析をやり直す
- 既卒者だからこを聞かれる質問に万全の対策をする
大学というのは、就職するための学校ではなくて、研究者を育てるための学校です。
なので、それを就職に結び付けようとすると、文学部に限らず、どうしても難しいことがあることは確かです。
しかし、就職をあきらめない限りは、意外とあっさり就職できたりします。
なかなか就職できないからといって、ネガティブにならずに前向きに頑張りましょう!