しいたけは賞味期限が書いていません。いつまでなら美味しく食べられるのでしょうか。
また、傷んでいるかどうかは何で判断すれば良いのでしょうか。
傷んでいるかどうかの見分け方、どのくらいで使い切ればいいのか、長持ちさせる良い保存法はあるのか等を見ていきましょう。
しいたけが黒くなった!これって食べられる?
結論からお伝えすると、黒くなったしいたけは食べられません。
黒くなったしいたけは食べずに廃棄しましょう。
しいたけが黒くなる原因は酸化による腐敗です。賞味期限が切れて品質が落ちている証拠です。
しいたけは日持ちがしにくいので、購入したら適切な方法で保存し早めに食べきりましょう。
しいたけの裏に黒いカスのようなものが!これって食べられる?
裏側のひだにカスのようなものが付いている場合がありますが、これは拭けば食べられます。
裏側のひだのカスのようなものは小さな虫の可能性が高いです。
そしてその小さな虫はハエの幼虫である可能性が高いです。
仮に気付かず食べてしまっても人体に有害ではありません。
しいたけに有害な物質を残すこともないので、拭いて取り除けば問題なく食べられます。
原木栽培は野外で行われるため、虫がついていることがあります。野生のしいたけも同じ理由で虫がついていることがあります。
菌床栽培の場合は比較的虫はつきにくいです。
ナメクジがついているしいたけには注意
ナメクジがついている場合はそのしいたけは廃棄した方が良いです。
ナメクジには寄生虫が寄生している可能性があります。
その寄生虫は人間の脊椎や脳で炎症を引き起こし、食べると健康を害する恐れがあります。
ナメクジを取り除いても這った跡に寄生虫が残ることもあります。
食べると危険ですので、食べないようにしましょう。
しいたけが黄色や茶色になった!これって食べられる?
黄色や茶色に変色したしいたけはまだ食べられます。
ただし、香りは落ちてきているので、素材の味を楽しむ料理ではなく食材として使うのがオススメです。
しいたけは鮮度が落ちてすぐに黒くなるわけではありません。
最初は傘の裏が黄色く変色し、その後さらに劣化すると茶色く変色します。
白から黄色、黄色から茶色、茶色から黒とだんだん変色していきます。
茶色あたりまでは食べられますが、出来るだけ早めに食べきってしまいましょう。
しいたけが青色や緑色になった!これって食べられる?
青や緑っぽい変色や斑点が出たものは食べられません。
この状態は青カビが発生している可能性が高いです。
青色や緑色のさらさらした青カビは人体に悪影響を与える可能性があります。
具体的には、感染症やアレルギー反応による呼吸障害を引き起こす可能性があるのです。
ですので、このような状態になったしいたけは食べないようにしましょう。
しいたけが白っぽくなった!これって食べられる?
しいたけの傘の表面に白っぽいフワフワしたものが発生していることがありますが、これは食べられます。
白っぽくフワフワしていて見た目は白カビのようですが、これは「気中菌糸」と呼ばれるものです。
「気中菌糸」は白カビではなくしいたけの一部であるため問題なく食べることができます。気になる人は調理前に拭いてください。
ただ、この「気中菌糸」はしいたけ本体の栄養を使って伸びています。
「気中菌糸」がみられるようになったしいたけは、本体の力が弱り傷みやすい状態となっています。
「気中菌糸」が見られたら、出来るだけ早めに食べきってしまいましょう。
他の判断方法でしいたけが傷んでいるかチェック
他にもしいたけが傷んでいて食べられないことを判断する方法はあります。
ふにゃふにゃ・ぶよぶよといった感触があり、表面にぬめりが生じている。酸っぱいにおいやアンモニア臭がする。
このような状態になったしいたけは食べないようにしましょう。
傷んだしいたけを食べてしまった場合、下痢や食あたりの症状が出る場合があります。
症状が改善されない場合や、ひどい場合には病院を受診してください。
しいたけの賞味期限【常温・冷蔵・冷凍】
しいたけに賞味期限はかかれていません。ですが、保存方法別に賞味期限は存在します。
正しい保存方法を知れば賞味期限を延ばすことができます。
ここでは常温・冷蔵・冷凍の場合の賞味期限と、その際におすすめな保存の仕方をご紹介します。
常温保存の生しいたけの賞味期限は1日
常温保存の生しいたけの賞味期限は1日です。菌類であるしいたけはあまり日持ちしません。
しいたけは比較的涼しい20℃以下の温度を好みます。
人間が快適と感じる温度や暑いと感じる温度の場所に放置してしまった場合、大抵の場合常温保存ということになりますね。
人間が快適と感じる温度は夏場で25℃~28℃、冬場で18℃~22℃と言われています。
バーベキューなどで炎天下で数時間置いてあったものなども時間とともにどんどん傷んできています。
こういった場合はその日に使いきってしまいましょう。
冷蔵保存の生しいたけの賞味期限は7日
冷蔵保存の生しいたけの賞味期限は1週間です。
しいたけは比較的涼しい20℃以下の温度を好むので冷蔵庫に入れると傷むのを遅らせることができます。
この場合、保存方法もとても大切です。
- しいたけは洗うと傷みやすくなるため洗わない。
- しいたけは水分に弱いので、水分を拭きとる。
- キッチンペーパーや新聞紙で包み保存する。
- ひだを上に向けて保存する。
- 容器や袋に入れる場合少し呼吸できる隙間を空けておく。
しいたけの湿気を防ぎ、空気に触れないようにすることで劣化速度を遅れさせることができます。
ですが、完全に密封して酸素が少なくなってしまうとしいたけ自身が呼吸できなくなってしまいます。
こうなると腐敗が進んでしまうのです。
しいたけは美味しいですが、扱いが難しい食材ですね。
冷凍保存の生しいたけの賞味期限は1カ月
冷凍保存の生しいたけの賞味期限は1カ月です。
しいたけは冷凍庫に入れるとさらに傷むのを遅らせることができます。
この場合も、保存方法がとても大切です。
- しいたけは洗うと傷みやすくなるため洗わない。
- しいたけは水分に弱いので、水分を拭きとる。
- 石づき・軸・傘に分けて石づきは捨てる。
- 軸はラップに包み、傘と一緒に密封保存袋に入れて保存する。
凍ったしいたけはそのまま調理できるので、使いやすいサイズに切って冷凍すると便利です。
また、茹でたり炒めたりして調理したしいたけも冷凍保存できます。
冷凍保存の良さはこれだけではありません。冷凍保存することによって旨味が上がるのです。
このことはしいたけのアミノ酸を調べた実験でも証明されています。
アミノ酸は20数種あり、種類によって旨味、甘味、苦味、酸味と味が異なります。
生のしいたけの方に多い
旨味に関わるグルタミン酸
甘味に関わるスレオニン
冷凍したしいたけの方に多い
旨味に関わるアスパラギン酸
甘味に関わるアラニン
苦みに関わるバリン
苦みに関わるロイシン
苦みに関わるイソロイシン
生のしいたけと冷凍したしいたけのアミノ酸を比較してこのような結果になっています。
難しい名前がたくさん並んでいますね(笑)
名前はさておき、冷凍したしいたけの方が味や香りを強く感じるということが証明されています。
しいたけを美味しく調理するポイント
ここまではしいたけの食べられるかどうかの状態の判断の仕方や保存方法についてお話してきました。
ここからはしいたけを調理する上で大切なポイントをお伝えしていきいます。切り方や調理の仕方ひとつで仕上がりが変わりますよ。
しいたけを美味しくするには水で洗わない
しいたけは水分に弱く、洗うと傷みやすくなります。水では絶対に洗わないようにしましょう。
また、洗うと風味や旨味も流れ出てしまいます。
汚れが気になる場合も、洗わずにキッチンペーパーや濡れ布巾などで優しくふき取って使うようにしましょう。
しいたけは表面積が広くなるようにする
しいたけの傘は表面積が広くなるように切ると味染みがよくなり美味しく仕上がります。
傘を切る時に包丁を斜めに入れると良いですよ。傘をそのまま調理する場合は、十文字などの飾り切りをすると良いですね。
軸はそのまま使うのも美味しいですが、手で割くと味染みがよくなり美味しく仕上がります。
もしかしてしいたけの軸捨てていませんか!?
もしかしてしいたけの軸捨てていませんか!?
しいたけの軸には縦に繊維が入っているので、食べにくいと捨てている方もいると思います。
ただ、なんとなく軸は食べないものだと思って捨てている方も多いと思います。
そんな方にはぜひ一度しいたけの軸を味わってみていただきたい!
しいたけの軸って実はコリコリしていてすごく美味しいんです。
とは言え、私も最近まで迷うことなく捨てていました。
しいたけ農家の友人がバーベキューでしいたけの軸を焼いて食べていて、初めて食べられることを知りました。
軸を輪切りにして串に刺して焼いて食べていたのです。そして、騙されたと思い食べてみたところとても美味しかったのです。
高級な大きいしいたけの軸はもちろん美味しいです。ですが、普段食べるようなスーパーで100円や200円ほどで売っているしいたけの軸も美味しいです。
- 香りは傘の部分より凝縮されていると言われています。
- 食物繊維の含有量も傘と変わりません。
- しいたけの代表的な栄養素であるビタミンDも傘の部分の6割程度は含まれています。
食べたことがない方は騙されたと思って食べてみてくださいね。
私と同じように軸派になる方もいらっしゃると思います。
原木シイタケの天敵のサルは軸だけかじって傘を捨てるくらいです。
軸と石づきの違いは?どこまでが軸?
軸と石づきは違います。美味しいとお伝えしているのは軸の部分であって、石づきではありません。
石づきは固くて食べられませんのでご注意ください。
石づきは軸の先の少し黒ずんだ部分から先のことを指します。その部分は切り取って捨ててください。
石づきを切り取った部分がしいたけの軸で、そこは旨味がたっぷりで全部食べられます。
輪切りにする、細切りにする、手でほぐすなどして調理してください。
しいたけ以外の大体のきのこは軸の部分も食べますよね
えのきやしめじなどは軸の部分の方をメインで食べたりしますよね
そう考えるとしいたけの軸だけ捨てるのはもったいないですよね
ここからはしいたけの軸のレシピをご紹介します。
しいたけの軸のレシピをご紹介
ここでは、しいたけの軸のレシピをご紹介します。
輪切りにして串に刺して焼くだけでも十分美味しいですが、ぜひ色んな食べ方をしてみてください。
激ウマ椎茸の軸のバター醤油炒め
- 椎茸の軸10枚位
- バター約大さじ2
- 醤油小さじ1
step.1 軸の太い椎茸が手に入ったら、傘と軸を切り離します。
濡らしたキッチンペーパーで軽く汚れを落とします。
step.2 軸の根元は切って捨て、後はさけるチーズの要領で細かくさきます。
step.3 バターで炒めます。
しんなりしたら、醤油をたらします。
中火から弱火で、しんなりからカリッとするまで、炒めます。
材料と、調味料の分量は、適宜でいいとのことです。
低コスト 椎茸軸のヘルシー貝柱風おつまみ
- 椎茸の軸椎茸8~10個分
- オリーブオイル(サラダ油でも)大匙2/3
- お醤油2~3滴
- 塩ひとつまみ
- ブラックペッパー適量
step.1 軸から石づきを切り落とし、1センチ程の長さに切る。
step.2 熱したフライパンにオリーブオイル・軸を入れて軽く焼き色が付く位に。
step.3 お皿に盛りつけてお醤油を垂らし、お好みで塩・ブラックペッパーをふりかけて♪
オリーブオイルをごま油やバターにして作っても美味しいとのことです。
引用 クックパッド【低コスト 椎茸軸のヘルシー貝柱風おつまみ】ページ
しいたけが黒くなった!これは食べられる?食べられないサインは?まとめ
- しいたけが黒くなったら食べられない
- しいたけが茶色や黄色くなっても食べられるが早めに食べ切る
- しいたけが青色や緑色になったら食べられない
- しいたけから伸びている白っぽいフワフワしたものは「気中菌糸」でしいたけの一部
- しいたけから「気中菌糸」が伸びていても食べられるが食べられるが早めに食べ切る
- しいたけがふにゃふにゃ・ぶよぶよといった感触になっており、表面にぬめりが生じていると食べられない
- しいたけから酸っぱいにおいやアンモニア臭がしたら食べられない
- しいたけは日持ちがしにくい
- しいたけは常温では賞味期限は1日
- しいたけは冷蔵では賞味期限は1週間
- しいたけは冷凍では賞味期限は1ヶ月
- しいたけは水洗いしないことで美味しくなる
- しいたけの傘は表面積が広くなるように切ることで美味しくなる
- しいたけの石づきは軸の先の少し黒ずんだ部分から先
- しいたけの軸は美味しい
この記事ではしいたけが傷んでいるかの判断の仕方、保存方法別の賞味期限などをご紹介しました。
しいたけについてしまっているものが何なのか、食べられるのかなどを判断する手助けになればと思います。
しいたけは日持ちがしにくいので、購入したら適切な方法で保存し早めに食べきりましょう。