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焼酎の甲類・乙類で体に良いのはどっち?2つの違いはなに?

飲み会ではまずビール。

幹事になったら「次は焼酎?」「麦が良い?芋にする?」と聞きます。

さらに「ロックの人!」「お湯割りが良い人!」「水割りは?」と続きますね。

みんなに愛される焼酎だけど、何も知らずに飲んでいます。

好みはいろいろあるけど、そもそも焼酎ってどう作られているんだろう?

パッケージをしげしげ眺めてみれば「本格焼酎」とか「甲類」とか書いてあります。

「本格焼酎」は本格的で、そうでないものは本格的でないってこと?

体に良いのは「乙類」と聞いたことあるけど、どうして?

 

飲みすぎは体に良くないのはわかるけど、適量なら気分も上がります。

楽しく飲んで、体にも良いなら最高です。

焼酎の不思議をまとめてみました。

体に良い飲み方をして、人生を楽しみましょう!

 

焼酎の甲類と乙類で体にいいのはどっち?乙類の方が良いかも!

 

焼酎甲類は何かで割って飲むので、味のバラエティが楽しめます。

すっきりとした味わいのために、ついつい飲みすぎることは否定できません。

調子に乗って飲んでしまうことは、正直ありますね。

「今日はたくさん飲んでも酔わないな!良いぞ!」なんてグイグイ飲んでしまうこと、あるのです。

翌日、二日酔いで苦しんだ経験は誰でもありそうです。

それに対して焼酎乙類(本格焼酎)はグイグイとは飲まない人が多いので、酔いにくいのかもしれません。

おかずをつまみながら、ゆっくりと風味を味わって飲む。

大人な感じですね。

 

焼酎はどんなお酒?甲類と乙類の違いについて解説!

焼酎は「蒸留酒」です

と聞いて「ああ、そうなんだ」とはなりませんよね。

「蒸留酒」って聞いたことあるけど、何だろう?

答え!

水とアルコールの沸点の差を利用して作ります。

水が気体になるのは100°、アルコールが気体になるのは78.3°。

100°に達しない温度でアルコールを気体に変えます。

それを冷却して液体に戻ったものを集めます。

すると、どうなるか。

このやり方で抽出したアルコールは度数(純度)が高くなります。

このことを「蒸留」といいます。

「蒸留」で抽出された液体を「蒸留酒」といいます。

 

これって、中学校理科で実験したやつだ!もちろん、お酒ではないけど。

懐かしいなあ!と、勝手に盛り上がっています。

 

焼酎甲類とは何だろう?

焼酎甲類は「連続式蒸留」で作られたお酒です。

えっ!?

「蒸留」はわかったけど、「連続式」?

 

要するに、連続で何度も蒸留を繰り返すのです。

するとどうなるのかって?

雑味が取れてクリアな味わいになるのです。

明治以降に取り入れられた、比較的新しい蒸留方法です。

大量生産に向いているので、安く提供できます。

しかも、糖質がゼロになるということです。

ジュースやコーラ、お茶とも割ることができて、味や香りをさまざまに楽しめます。

口当たりが良いので飲みすぎに注意ですね。

アルコール度数は36°未満とされています。

「ホワイトリカー」や「ホワイトリカー1」と呼ばれることが多いそうです。

色がついているウイスキーが「ブラウンリカー」と呼ばれるから、といわれます。

なるほど!

果実酒を作る時、活躍する「ホワイトリカー」ですね。

 

焼酎乙類とは何だろう?

焼酎甲類は「連続式蒸留」で作られるのでしたね。

それに対して焼酎乙類は「単式蒸留」で作られます。

伝統的に使われてきた蒸留方法です。

蒸留は1回だけなので、使われる原料の個性や癖が現れやすいといわれます。

焼酎そのものの味を楽しめるように、ロックやお湯割り、水割りでいただきます。

大量生産に向かないので、値段が高くなる傾向があります。

アルコール度は45°以下となっており、甲類よりアルコール度数が高いです。

糖質などの成分を多く含んでいるので悪酔いしにくいといわれます。

 

焼酎はなぜ「甲」「乙」で呼ぶの?

税法上の区分で「甲」「乙」となっています。

酒税法ができたのが戦争が終わる5年前の昭和15年ですから、なんとなくわかる気がします。

成績も甲・乙・丙・丁だったそうですから。

ただ、成績は甲が立派でしょうが、お酒は関係ありません。

単に、数字の1・2・3…の感覚です。

しかし、焼酎製造メーカーは「乙」のイメージが良くないのでは、と心配しました。

誤解を招くことを恐れたのですね。

そこで「本格焼酎」という表記を要望し、昭和46年に認められたそうです。

「本格焼酎」は乙類のことだったのですね。

 

ではなぜ、「連続式蒸留」の焼酎が「甲」で、単式蒸留の焼酎が「乙」になったのでしょうか。

 

いろいろな説があります。

①生産量の多い方を「甲」にした説

「連続式蒸留」は大量生産に向いていますからね。

②税率の高い方を「甲」にした説

「連続式蒸留」は大量生産に向いていて、大手メーカーが作っています。

「単式蒸留」は中小企業が作っていることが多いので、中小業者を保護する意味で税率を低くしたようです。

 

諸説あるようですが、根拠は定かではありません。

 

混和焼酎もあるよ

単式蒸留と連続式蒸留のものを混ぜたものです。

味わいのある単式のものと、飲みやすい連続式のものを混ぜて、両方のメリットをゲットできます。

スーパーの棚にもたくさんの「混和焼酎」が並んでいますね。

 

 

 

焼酎の原料の種類といろいろな決まり

焼酎甲類の原料は主に「糖蜜」といって、サトウキビの搾りかすです。なかにはトウモロコシを原料とするものもあるようです。

焼酎乙類の原料で代表的なものは「米」「麦」「トウモロコシ」「さつま芋」「そば」でしょう。他にもたくさんありますが、酒税法に記載されているのは数十種類あるそうですよ。

ただ、酒税法で以下のような細かい決まりがあります。

①原料に糖を含むものを使用できない。

例えば、ぶどう酒を蒸留すればブランデーと重なるからダメ。リンゴ酒を蒸留すればカルヴァドスと重なるからダメ、という具合です。

②原料に発芽した穀類を使用できない。

例えば、「麦芽」を使うとウィスキーと重なるからダメ、です。

③白樺の炭などでろ過できない。

ウォッカと重なるからダメ、です。

④アルコール度数は連続式蒸留なら36度未満、単式蒸留なら45度以下と決められています。

 

細かいですね。しかし、これで他の蒸留酒との区別をしっかり行えます。

線引きをして、それぞれのお酒を守っている、と思います。

 

 

蒸留しないお酒もある?

 

焼酎は「蒸留酒」でしたね。

では「蒸留しないお酒」もあるのでしょうか。

 

はい、あります。蒸留しないお酒は「醸造酒」といいます。

ビール、ワイン、日本酒…などです。

原料を酵母によってアルコール発酵させて作ります。

蒸留せずにアルコール発酵させたままの状態で飲まれます。

蒸留酒よりアルコール度数が低いですね。

 

プリン体は体に悪い?!

 

「プリン体ゼロ」と書いてあるお酒を見ます。

「プリン体」とは体に悪いものなのでしょうか。

 

「プリン体」とは生命を維持するために必要なエネルギー源を構成する物質です。

「プリン体」は代謝されて尿酸になります。

尿酸が体内に蓄積されると痛風をおこします。

いかにも痛そうな名前の痛風は、尿酸が関節の中で結晶になって、関節に強い痛みをおこします。

「プリン体」が多く含まれるのは、動物の内臓やビールなどです。

アルコールは「プリン体」を含み、体内の「プリン体」分解を進めます。

「プリン体」が分解されるときに増加する乳酸は尿酸の排出を邪魔します。

その結果、尿酸が溜まり、血清尿酸値が上がりやすくなるそうです。

 

「プリン体ゼロ」でも、飲みすぎれば良くないでしょうね。

 

酒税法に引っかかる!?

 

我が家では5月の末から「梅仕事」が始まります。

老木ですが、梅の木がたくさんの実をつけてくれます。

小さな梅は「梅干し」と「カリカリ梅」に。

大きな梅は「梅干し」「梅みそ」「梅シロップ」「酢漬け」「梅酒」に。

焼酎に漬けた梅酒が美味しい!

漬けて1年たつとまろやかな味になり、炭酸水で割って飲みます。冬はホットも美味しい!

 

このようなお酒も「酒類製造免許」を持った人が作ることになっています。

免許を持たない場合、アルコール度数20度以上の酒を使用することが決められています。

ここ、要注意です。20度に満たないお酒を使ったら酒税法違反になってしまいます。

 

家庭で梅酒を作って飲むことは昔からしていたと思うし、気にもしていませんでしたが、けっこうすったもんだの歴史があります。

昭和36年に、ある人が家庭での梅酒づくりの随筆を新聞に投稿して酒税法をめぐる騒動が発生しました。

当時の酒税法に違反したのですね。この騒動により法改正が行われ、家庭で梅酒などを作ることが可能になったのだそうです。

その後も、様々な出来事があり1998年に規制緩和計画が出た、というから驚きです。

そんな、新しいことなんですね。そして、そんなに揉めることなんですね。

 

お店で提供する時は、税務署への届け出と20度以上の蒸留酒を用いるように決まっています。

提供するのは良いけど、お土産として販売はできません

もちろん、家庭でも同じです。

自分で作った梅酒を家族で飲むのは良いけど、売ることはできません。

 

良かった!これからも梅酒づくりを楽しめそうです。

 

 

焼酎の甲類・乙類で体に良いのはどっち?2つの違いはなに?のまとめ

  • 焼酎は「蒸留酒」で「甲類」「乙類」「混和」がある。
  • 焼酎「甲類」は「連続式蒸留」で作られ、大量生産に向いている。
  • 焼酎「乙類」は「単式蒸留」で作られ、「本格焼酎」ともよばれている。
  • 焼酎「甲類」「乙類」両方の良い所をとった「混和焼酎」もある。
  • 体に良いのは「乙類(本格焼酎)」といわれる。
  • 原料に使っていいものは細かく酒税法で決まっている。
  • 蒸留しないお酒は「醸造酒」といい、ビールやワイン、日本酒がある。
  • お酒を飲みすぎるとプリン体の影響で尿酸値が上がりやすくなる。
  • 家で梅酒を作るのは良いけど、酒税法上、気をつける点がある。

何事も行き過ぎるのは良くないですね。

ほどほどにお酒を楽しめば自分も周りもハッピー!

健康にも気をつけてお酒と人生を楽しみましょう!!