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低温殺菌牛乳にデメリットはある!?選ばれる理由はこれだった!

数年前、たまたま大型スーパーで知人に会ったときのこと。

知人は「美味しいのよね、これ。」と低温殺菌牛乳を迷わずカゴへ・・。

その日以来、低温殺菌牛乳のことが気になってしかたがなくなりました。

 

低温殺菌牛乳って低温での殺菌だよね。デメリットはないのかな?

 

 

 

 

低温殺菌牛乳のデメリットとは!?メリットも確認

 

 

 

 

 

 

そもそも低温殺菌牛乳と普通の牛乳の区別はどこでするのでしょう。

それは、その名の通り殺菌するときの温度と方法の違いです。

 

低温殺菌牛乳の低温とは

殺菌方法の違いを明確に見てみましょう。

殺菌方法 概要 殺菌効果
低温保持殺菌(LTLT) 生乳を保持式で63~65℃30分間加熱殺菌する方法 すべての細菌などを死滅させることはできないが、人間に有害な細菌などは死滅するため、冷蔵保管により一定期間は安心して飲むことができる
連続式低温殺菌(LTLT) 生乳を連続的に65~68℃で30分以上加熱殺菌する方法
高温保持殺菌(HTLT) 生乳を保持式で75℃以上で15分以上加熱殺菌する方法
高温短時間殺菌(HTST) 生乳を72℃以上で連続的に15秒以上加熱殺菌する方法
超高温瞬間殺菌(UHT) 生乳を120~150 ℃2~3秒間加熱殺菌する方法。日本で市販されている牛乳の9割以上がこの殺菌方法で処理されている 耐熱性胞子形成菌を死滅させるのはこの方法のみで、低温保持殺菌(LTLT)に比べ1万倍もの高い殺菌能力がある

引用 Find New

上の表は、牛乳の殺菌方法の一覧です。

こんなに細かく分かれているんですね。

通常よく売られている牛乳は、「超高温瞬間殺菌」法です。

一番低温で殺菌する「低温保持殺菌」法が低温殺菌牛乳です。

メモ

 

ちなみに低温殺菌法は、1800年代にフランスの細菌学者パスツールが発明した殺菌方法。

もともとはワインのために沸騰しない温度で温めることによって細菌を死滅させ、腐らないようにする技術を開発したのです。

「パスチャラゼーション」とも呼ばれています。

引用 Wikipedia

 

低温殺菌牛乳のデメリット

まずは、気になるデメリットです。

ココがダメ

消費期限が短い

超高温瞬間殺菌以外の殺菌方法では、「すべての細菌などを死滅させることはできない」となっていますね。

ということから、消費期限が短くなります

もちろんどの殺菌方法でも人間に有害な細菌などは死滅しています

一般的な牛乳(超高温瞬間殺菌)の賞味期限が製造してから1週間~2週間なのに対し、低温殺菌牛乳4日~7日くらいです。

開封してしまったら、低温殺菌牛乳はなるべく早く飲んだほうが良いです。

ただし、超高温瞬間殺菌法で製造される一般的な牛乳は、殺菌力が強いだけに搾乳されてから何日か経っている生乳を使うこともあるようです。

 

 

 

 

ココがダメ

売っているところが少ない

どこにでも売っている牛乳ではありません。

コンビニには、まずありません。

スーパーでも置いてないところが結構あります。

たまたま近くに売っているお店がない限り、すぐに手に入れることができないんです。

 

 

 

 

 

ココがダメ

 価格が高め

賞味期限が短いということで、大量生産&大量流通には向いてないのです。

逆に言えば、超高温瞬間殺菌はそれをかなえるのに都合がよいということです。

牛に手をかけ飼料にこだわればこだわるほど価格は上がるのは当然かもしれませんね。

 

 

 

 

低温殺菌牛乳のメリット

メリットもちゃんと把握しておきましょう。

ココがおすすめ

とにかく美味しい

甘みが強く、臭みがなくてスッキリとした味わいです。

低温殺菌での製法は、もともと生菌が少ない質の良い牛乳が使われます。

鮮度が命なので搾乳してすぐ処理をして出荷されます。

生乳の美味しさを届けたいという業者さんが作っています。

 

 

 

 

ココがおすすめ

自家製モッツァレラチーズができる

一般的な牛乳では、熱による変性を受けやすい水溶性カルシウムが本来の形で存在していません。

このためモッツァレラチーズを作ろうとしてもちゃんとできません。

低温殺菌牛乳では、自家製で簡単に市販を超える風味のモッツァレラチーズができます。

ビックリするほど美味しいですよ

 

 

 

 

ココがおすすめ

栄養素が損なわれない

超高温瞬間殺菌(通常の牛乳の殺菌法)では、カルシウムと同様にタンパク質の変性が起こりやすくなります。

とはいえ、タンパク質が熱変性で固くなってもアミノ酸などの成分が損なわれることはないので問題ないとのことです。

よく卵と同様に考えればよいという例が出ています。

ですが、ビタミンCやビタミンB類は熱に弱いので、高温殺菌でだいぶ失われてしまいます。

 

 

 

 

 

低温殺菌牛乳と一般的な牛乳の比較

低温殺菌牛乳のメリットとデメリットを知るために、一般的な牛乳と比較してみました。

  低温殺菌牛乳 一般的な牛乳
消費期限 △(4日~7日) ◎(1週間~2週間)
買いやすさ
美味しさ(飲みやすさ)
栄養

どちらか一方に決めるというよりは、フレキシブルな使いわけをしてもいいかもしれませんね。

 

 

 

 

ここで私からの提案があります。

①低温殺菌牛乳を「牛乳嫌い」な方に一度勧めてみてほしいと思っています。

牛乳の栄養価についてカルシウムが豊富なことは、みなさんご存じだと思います。

特に成長期に欠かせないとされていますよね。

三大栄養素と言われるたんぱく質炭水化物脂質もバランス良く含んでいます。

また、ミネラルやビタミンも豊富です。

うちの子は牛乳嫌いでしたが、「低温殺菌牛乳」は美味しく飲めるようです。

普通の牛乳との違いは、牛乳嫌いな人ほど感じると思います。

高温加熱による臭みがないことや、後味がスッキリしていることに感動します。

 

②お菓子やスイーツ作りに使ってみてください。

手作りのお菓子では、素材の味次第で美味しさにぐっと差が出ますね。

生乳に近い低温殺菌牛乳の味わいを生かしたレシピが堪能できます。

後の項でご紹介しますが、プリンやモッツァレラチーズも是非作ってみてくださいね。

 

③品質にこだわる方は、低温殺菌牛乳がお勧めです。

低温殺菌牛乳のほとんどが牛の生育環境から飼料にもこだわって作られています。

牛にも自然環境にも優しいコンセプトです。

生乳本来の味を届けることに日夜努力している酪農家さんの牛乳なんです。

 

 

 

こんな方におすすめ

  • 牛乳が好きではない方
  • お菓子やスイーツ作りをする方
  • 品質にこだわる方

 

いろいろな牛乳の種類

スーパーなどの売り場には、いろいろな牛乳が置いてありますね。

その違いも簡単に見てみましょう。

 

生乳の種類

  1. 牛乳
    原料が生乳100%で、均質化(ホモジナイズ)処理をしたのち加熱殺菌したもの
  2. 成分調整牛乳
    生乳から乳脂肪分や水分、ミネラルなどの一部を除去して成分濃度を調整したもの
  3. 低脂肪牛乳
    乳脂肪分を減じて、0.5%以上1.5%以下の間調整したもの
  4. 無脂肪牛乳
    乳脂肪分量を0.5%未満まで減らせたもの

 

 

 

 

 

 

引用 Jミルク

どうやら成分の乳脂肪分で分けているようですね。

その他にも気になる名称のついたものがあります。

そちらについてご紹介しますね。

 

特別牛乳

  • 特別に許可を受けた施設(全国で4か所の牧場)で作られている
  • 一般の牛乳よりも成分的に濃厚 (乳脂肪分3.3%以上、無脂乳固形分8.5%以上)
  • 通常、低温殺菌するが無殺菌でも販売が許可されている

 

ノンホモ牛乳

  • ホモジナイズ処理されていない
  • より自然な状態に近い
  • 静置しておくと上部にクリーム状の脂肪分の層ができる
  • 低温殺菌のもの、高温殺菌のものがある

※「ホモジナイズ」とは、牛乳の中の脂肪球を小さく砕いて均質化する処理です。

牛乳の脂肪球は、もともとの大きさが不揃いです。

均一にして効率よく殺菌処理を行ったり安定した品質を保つ目的から、一般的に「ホモジナイズ」処理が行われます。

 

 

 

 

 

低温殺菌牛乳の売っている場所!どこで買える!?

 

 

 

 

 

まずは、スーパーなどのお店で売っている低温殺菌牛乳のご紹介をします。

お近くのお店で手に入れば、一番手軽で良いですよね。

チェックしてみてください。

 

タカナシ乳業「低温殺菌牛乳」

【通常価格】371円税込(1000ml)

引用 タカナシ乳業

全国のスーパーマーケットの売り場に一番並んでいる商品。

小さな店舗では置いてないかもしれませんが、一般的にこちらは取り扱っている店舗が多く購入しやすいです。

 

ポイント

  • 岩手県葛巻町の酪農家で「愛情を注がれた乳牛」より搾乳された生乳
  • 光による風味の変化を抑えるため、光を通さない遮光容器加工をしている

 

ショッピングサイトで購入もできます。

ただし、送料がかかったり1本では買えないデメリットがあります。

 

成城石井牛乳

【通常価格】339円税込(1000ml)

引用 成城石井

成城石井の店舗に置いてあります。

お近くに「成城石井」があれば便利ですね。

 

ポイント

  • 酪農家を限定して乳質を高く保つ
  • 遺伝子組み換え飼料を使用しない
  • 光の影響を受けにくい遮光性のあるパッケージを採用

 

ライフプレミアム クリーム層のできる 牧場のおいしさそのままの牛乳

【通常価格】463円税込(900ml)

 

引用 ライフ facebook

スーパーのライフが取り扱っている商品です。

瓶入りだと見るからに美味しそうに感じますね。

 

ポイント

  • 岐阜県飛騨地方の6戸の酪農家さんが出荷する生乳のみを使用
  • 遺伝子組み換え飼料を使用しない
  • ビンはリサイクルしているので、店舗に返す

 

あすなろ牛乳

【1000ml 378円】

以前、コーヒーと輸入食材で人気のカルディの限られた店舗で扱っていました。

現在は、ほぼ店舗販売はしていないようです。

ですがオンラインショップでお手頃価格で購入できますので載せておきます。

あすなろファーミング

 

 

価格は各店舗によって多少違いがあります。参考にしてください。

 

 

 

 

 

低温殺菌牛乳は生協で買える!改めて検討もあり!?

 

 

 

 

 

生協では、品質の良いものを宅配で購入できます。

会員になっていれば、低温殺菌牛乳はお馴染みかもしれませんね。

 

CO・OP低温殺菌牛乳 1000ml

引用 CO・OP

【取り扱い地域:関東・甲信越】

信州の生乳を使用し、65℃30分間の殺菌をした成分無調整牛乳です。

 

引用 CO・OP

【取り扱い地域:関西・北陸、九州・沖縄】

生乳を65℃30分間の殺菌で、成分を調整せず、そのままパックしました。阿蘇山麓北部に産地指定した乳牛から搾った生乳を使用しています。

 

いわて奥中山高原の低温殺菌牛乳

 

引用 Pal System

いわて奥中山高原の低温殺菌牛乳。

奥中山の小さなエリアで搾乳・加工しているからこそ実現できたこだわりの牛乳。価格はやや高めですが、それに見合う安心感とおいしさ、そして、ぜいたく感があります。

【取り扱い地域:首都圏中心】

 

コープ自然派

丹波乳業(兵庫)

【氷上ノンホモ低温殺菌牛乳(1000ml/500ml)】

引用 コープ自然派

丹波の4戸の酪農の生乳のみを使用。

ひまわり乳業(高知)

【山地酪農牛乳】

引用 コープ自然派

高知県南国市の斉藤牧場で放牧されている元気な牛たちの牛乳です。

 

【コープ自然派の取り扱い地域:四国、兵庫、大阪、奈良、京都】

 

生協(コープ)の商品を改めて見てみると、魅力的なものがたくさんありました。

コロナ渦以降にネットスーパーも利用するようになりましたが、生協の利用も良いですね。

どんどん進化していると感じます。

 

 

 

 

 

低温殺菌牛乳で作る絶品プリンとチーズの簡単レシピ

 

 

 

 

 

 

生乳に近い低温殺菌牛乳で作ったデザートは、その味わいが更にきわだちます

今までにない感動の美味しさが味わえます!

低温殺菌牛乳で絶対に作ってみてほしいレシピをご紹介しますね。

 

 

 

 

牛乳が決め手のあっさりプリン

 

 

 

 

 


引用 クックパッド

低温殺菌牛乳の美味しさを生かしたごまかしのないプリンです。

誰にでも喜ばれる味で、栄養面もGOOです。

お子さんと一緒に作るのも楽しそうですね。

 

自家製モッツァレラチーズ

 

これぞ品質の良い低温殺菌牛乳(生乳)にしかできない技です。

自家製で絶品モッツァレラチーズを手軽に作れるなら、お店ではもう買いませんよね。

なにせ出来たての美味しさが味わえるのですから。

 

 

一度は味わってみたい!【超高級】低温殺菌牛乳

「いつもの牛乳」とはならないかもしれませんが、一度は味わってみたいスペシャルな低温殺菌牛乳をご紹介します。

幸せを感じる牛乳ってあるんですね。

 

 

 

蒜山ジャージー牛乳 低温殺菌牛乳

【1000ml 569円税込】

 

詳しくはコチラ

Yahooショッピング

 

 

しあわせ乳業 四季むかし牛乳

【200ml 210円税込】【720ml 750円税込

 

詳しくはコチラ

 

 

楽天市場

 

宇野牧場 最高峰の牛乳

【900ml 2052円税込】

 

詳しくはコチラ

楽天市場

 

なかほら牧場 なかほら牧場牛乳

【500ml 2本セット 1188円】

 

詳しくはコチラ

楽天市場

 

 

低温殺菌牛乳を選ぶ理由!ちょっと深刻な乳牛のお話

ご紹介してきた低温殺菌牛乳は、一般的に多く流通している牛乳とは違うということをご紹介してきました。

パスツールが開発した頃から近年まで牛乳は低温殺菌主流でした。

欧米では現在もパスチャライズド処理(低温殺菌)が一般的なようです。

日本では1962年以降、学校給食での牛乳の需要が大幅に拡大して大量生産が必要になったようです。

その頃は人口増加がうなぎのぼりの時代でもありました。

120℃~150℃の高温で2~3秒で殺菌する方法は、効率的で大量の生産と流通に好都合

ほとんどの菌を消滅させることもできます。

多くの乳牛は、牛舎につながれたまま草原を歩くこともなく一生を過ごします。

 

 

 

飼料は本来の草ではなく、安価で脂肪分を増やす輸入のトウモロコシを主体とした配合飼料です。

これには当時の政府の意向が影響しています。

その後、新型コロナで学校が休校になるなどの影響で牛乳の消費が急激に落ち込みます。

牛乳廃棄問題がニュースになりましたね。

円安やロシアのウクライナ侵攻で、今度は輸入飼料の価格が高騰。

今まさに「牛乳ショック」と言われる酪農家が窮地に立たされている状態なのです。

そんな中、山地酪農のような乳牛を放牧して草を食べさせて飼育する酪農家さんは貴重です。

低温殺菌牛乳を製造しているところは、ほぼそんな酪農をしています。

ちょっと深刻な話をしてしまいましたが、消費者として牛乳の今と未来について考える良い機会かなと思います。

 

 

 

 

 

低温殺菌牛乳にデメリットはある!?選ばれる理由はこれだった!のまとめ

ポイント

  • 低温殺菌牛乳のデメリットとは!?メリットも確認
    ・牛乳の殺菌方法は5つ
    <デメリット>
    消費期限が短い
    売っているところが少ない
    価格が高め
    <メリット>
    とにかく美味しい
    自家製モッツァレラチーズができる
    栄養素が損なわれない
    ・特別牛乳やノンホモ牛乳とは
  • 低温殺菌牛乳の売っている場所!どこで買える!?
    ・全国のスーパーマーケットで買えるタカナシ乳業「低温殺菌牛乳」
    ・成城石井の「成城石井牛乳」
    ・ライフ「プレミアム クリーム層のできる 牧場のおいしさそのままの牛乳」
    ・オンラインストアで買える「あすなろ牛乳」
  • 低温殺菌牛乳は生協で買える!改めて検討もあり!?
    ・CO・OP低温殺菌牛乳 1000ml
    ・いわて奥中山高原の低温殺菌牛乳
    ・コープ自然派
  • 低温殺菌牛乳で作る絶品プリンとチーズの簡単レシピ
    ・牛乳が決め手のあっさりプリン
    ・自家製モッツァレラチーズ
  • 一度は味わってみたい!【超高級】低温殺菌牛乳
    ・蒜山ジャージー牛乳 低温殺菌牛乳
    ・しあわせ乳業 四季むかし牛乳
    ・宇野牧場 最高峰の牛乳
    ・なかほら牧場 なかほら牧場牛乳
  • 低温殺菌牛乳を選ぶ理由!ちょっと深刻な乳牛のお話

素晴らしい栄養源となってくれる牛乳。

とっても身近だけど、知らないことも結構ありますよね。

私はひたすら美味しい牛乳をずっと飲めることを望んでいます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。