誘惑の街、東京。
一歩繁華街に踏み出せば、楽しい事がいっぱい!
友達と夜遅くまでだべったり。
塾や習い事帰りに寄り道したり。
そのくらいなら可愛いものですが、中には吸い込まれるように、東京の夜の街に繰り出す子どもたちもいます。
「補導」というと警察沙汰のように感じて身構えてしまいますが、実はわが子が紙一重のところにいる可能性も。
そして、東京で補導される子には、必ず背景に「理由」があります。
子どものSOS、見逃さずに気づいていますか?
この記事では、東京で補導されないために、補導とは何か、補導される子どもの実態と予防法・対処法等を徹底解説していきます。
特に後半は、子どものSOSポイントや、親側が見直すべきポイントなどまとめていますので必見です。
大切な子どもたちを守るため、ぜひご一読ください。
東京で補導されないために①補導対象年齢は?
東京で補導されないために、大前提として、補導対象年齢を知っておく必要があります。
結論から言いますと、補導対象年齢は20歳未満です。
これは、東京であるか否かに関わらず、全国的な基準になります。
法改正により、2022年4月1日から成人年齢が18歳に引き下げられました。
しかし、警察は「少年警察活動規則」により、20歳未満を補導対象としてパトロールを行っています。
そのため、成人年齢が18歳に引き下げられた現在でも、高校生や20歳未満の大学生は変わらず補導対象となるため、注意が必要です。
東京で補導されないために②補導される時間帯は?
東京で補導されないために、最低限知識として知っておきたいのは、補導される時間帯についてです。
注意
<東京都の補導対象時間>
午後11時〜翌日午前4時
となっています。(参考:東京都青少年の健全な育成に関する条例)
そのため、遅くとも午後10時半過ぎには、家路についていれば問題ありません。
万が一塾の帰りやディズニーランドの帰りなどで午後11時を過ぎてしまい、警察に声をかけられてしまった場合。
その際は、「塾帰りで遅くなりました」「ディズニーランドの帰りです」「親の許可をもらっています」と警察に素直に伝えれば、「気をつけて帰りなさい」で終わる場合もあります。
もし怪しまれたとしても、せいぜい、住所・氏名・連絡先を書かされるくらいなので、やましい事がなければ堂々としていれば大丈夫です。
また、初詣などのイベントや、病院に行くなどの非日常の事態の場合は、補導の対象になりません。
アルバイト等の仕事で移動している場合も、補導の対象にはなりません。
ポイント
<補導の対象にならないこと>
・塾帰り
・ディズニーランド帰り
・イベント帰り
・初詣
・病院への移動
・アルバイト等の仕事での移動
※全て、正当な理由があり、親の了承を得ていることが大切です。
東京で補導されないために③そもそも「補導」の定義とは何か?
東京で補導されないために、そもそも「補導」とは何か、定義を知っておく必要があります。
「補導」とは、非行に走った少年、もしくは非行をする可能性のある少年に対して警察が行う全ての活動のことです。
補導は法律上定められたことではなく、「少年警察活動規則」という警察が独自で制定したルールに基づく警察活動です。
一般的に補導というと、街頭での声掛けを指す事が多いです(街頭補導)。
街頭補導では、道路や公共の場所、繁華街など、少年の非行が起きやすい場所で、適切な指導を行います。
具体的には、対象の少年に対して声掛けや注意をする、身柄を保護する、親や学校に連絡するなどです。
補導には以下の通り、17の項目があります。
・飲酒
・喫煙
・薬物乱用
・粗暴行為
・刃物等所持
・金品不正要求
・金品持ち出し
・性的いたずら
・暴走行為
・家出
・無断外泊
・深夜はいかい
・怠学
・不健全性的行為
・不良交友
・不健全娯楽
・その他(上記の行為以外の非行その他健全育成上支障が生じるおそれのある行為で警視総監又は都道府県警察本部長が指定するもの)
(引用:不良行為少年の補導について(平成20年10月17日付け 警察庁丙少発第33号))
警察が不良少年である、と判定した場合、学校や家庭に連絡が行き、補導歴が残ります。
もし警察から注意されただけで、学校や家庭に連絡が行かない場合、補導歴は記録されません。
未成年者を取り締まることが補導のため、補導歴のデータは、20歳になると破棄されます。
東京で補導されないために④補導と逮捕の違いは?
補導は事情聴取のために警察署への任意同行を求められることはありますが、強制的に身柄を確保されることはありません。
繰り返しますが、補導は法律上定められたことではなく、「少年警察活動規則」という警察が独自で制定したルールに基づく警察活動です。
逮捕は、警察や検察官が罪を犯した疑いがある人(被疑者)の身柄を拘束し、短時間であれ、その状態を強制的に継続することです。刑事訴訟法に基づき、厳格な要件、時間制限の元、実行されます。
身柄を確保された被疑者は警察署に連行され、留置場に身柄を置かれます。
逮捕後72時間は家族との面会も許されません。
東京で補導されないために⑤補導歴と非行歴の違いは?
非行歴とは大抵、「少年法第三条」に当たるようなことで、「家庭裁判所に送致された経験」になります。
「少年法第三条」には、次のようにあります。
・第三条 次に掲げる少年は、これを家庭裁判所の審判に付する。
一 罪を犯した少年
二 十四歳に満たないで刑罰法令に触れる行為をした少年
三 次に掲げる事由があって、その性格又は環境に照して、将来、罪を犯し、又は刑罰法令に触れる行為をする虞のある少年
イ 保護者の正当な監督に服しない性癖のあること。
ロ 正当な理由がなく家庭に寄り附かないこと。
ハ 犯罪性のある人若しくは不道徳な人と交際し、又はいかがわしい場所に出入すること。
ニ 自己又は他人の徳性を害する行為をする性癖のあること。
「家庭裁判所に何回送致されたか」が非行歴で、一生ついて回ります。
これに対し、補導歴のデータは、未成年者を取り締まることが目的のため、成人に達した時に廃棄されます。
では補導歴は何のためにあるのでしょう?
大抵、未成年が万引きなどの犯罪を犯した際に、過去に補導歴があるかなどを調べます。
補導歴がなく、本人が反省している様子であれば、被害者側に話をつけ、事件化せずに処理して下さることもあるそうです。
その逆に、深夜徘徊などの補導歴が沢山ある場合は、被害届を出して事件化するように相手側に働きかけることもあるようです。
日頃の行いが良いか悪いかによって、警察の判定も変わってくるということですね。
東京で補導されないために⑥子ども側はどのような対策が必要か?
東京で補導されないようにするには、子ども側はどのような対策が必要なのでしょうか?
ポイント
・夜遅くに出歩かない
・危険な繁華街に近づかない
・悪い友達とつるまない
補導を避けたいなら、この3つは最低限守りたいポイントになります。
東京の街は夜でも活気があり、気がつけば夜も更けていた、という時もあるかもしれません。
しかし、「危険」から身を遠ざける、これができるだけでも、人生の智慧です。
また、補導を避ける、という意味では、警察官が立ち寄りやすいゲームセンター、カラオケ、パチンコ店などに近づかないという方法もあります。
ただし、バレなければ良い、と補導の抜け穴を見つけた所で、不健全な活動をしていればいつかは補導の対象になります。
東京で補導されないために、子ども側に必要な対策は、1番はルールを守る事です。
20歳未満は、午後23時〜午前4時の間、東京の繁華街でたむろしたり、悪友とつるまない、という基本ができていれば、補導の対象となる事はありません。
東京で補導されたらどうなる?
東京で補導されたら、補導された本人の氏名・学校名、保護者の氏名・連絡先などが聴取されます。
また、補導先で何をしていたのか、なぜその時間帯に出歩いていたのかなどを質問されます。
警察による聴き取りが終わると保護者へ引き渡されます。
保護者は補導の事情説明を受けた後、普段の少年の生活環境についてなどを質問されます。
東京で補導される子どもの実態①補導される例とは?
先ほど紹介した通り、補導には17の項目がありますが、特に多く見受けられる補導例を取り上げてみましょう。
深夜徘徊
東京都青少年の健全な育成に関する条例第15条により、20歳未満の深夜徘徊(午後11時~午前4時)は、補導の対象となります。
東京で補導される可能性として、1番高いのは深夜徘徊と言われています。
警察は、未成年らしき人物が深夜徘徊をしているのを見かけたら、当然ながら声をかけます。
特に、カラオケ・ゲームセンター・パチンコ屋などの商業施設は警察の見回りポイントとなります。
万引き
深夜徘徊の次に、青少年の補導対象として多く挙げられるのは「万引き」です。
悪い友達とゲーム感覚でやってしまった、とか、ちょっとした出来心で……と言い訳をする子がいたとしても、犯罪は犯罪。「万引き」は刑法第235条の窃盗罪に当たります。
万引きはより悪質な非行への入り口とも言われており、放置すると非行が急速に進む危険性があります。
少年法により、14歳未満であれば逮捕はされず、補導され注意を受けて終わることもあります。
14歳以上の場合は、「犯罪少年」として逮捕されます。
法を犯した場合には、就職活動などで「前科者」として扱われてしまいます。
たった一度の出来心によって、損をするのは自分自身です。
一時の衝動に負ける事なく、長い人生を生きる上で賢い選択をしていけると良いですね。
その他ータバコの所持、飲酒、不純異性交遊、薬物所持など
深夜徘徊をすると、必然的に不良グループとつるむ機会が増え、タバコや飲酒などをする羽目になりがちです。
また、不純異性交遊や、深刻な場合は薬物所持・使用の可能性まで考えられます。
不良行為が犯罪レベルまで深刻化する前に、歯止めをかけたいものですね。
※この記事では主に深夜徘徊・万引きを取り上げましたが、日中に学校をサボっていてゲームセンター等に入り浸り、補導される、というケースもあります。 日中だろうが夜間だろうが、未成年が年齢に相応しくない不健全な場所に入り浸る、という事自体が補導の対象なのですね。
東京で補導される子どもの実態②補導の理由
東京で補導されるような子どもは、大抵の場合、夜の街に繰り出すことが常習化しており、そこには必ず「理由」があります。
注意 <補導行為をする理由> ・楽しいから ・ストレス発散 ・プレッシャーから解放されたい ・現実逃避 ・孤独 ・衝動
これらの理由を詳しく見ていきましょう。
楽しいから――刺激やスリルを求める心
仲間と一緒につるむ事が単純に楽しいから。
特に、東京の深夜の街は刺激的で、スリルがあるから、という理由で深夜徘徊を繰り返し、補導される事があります。
警察に捕まらないゲームを楽しんでいるかのような感覚もあり、一種の反抗期です。
日常に満たされない思いがあるのでしょう。
大人になりたいけどなりきれない学生が、少し背伸びをして大人ぶりたいのかもしれません。
深夜徘徊よりも一歩犯罪に踏み入れたケースとしてメジャーな「万引き」。
「万引き」で補導される場合なども、仲間とゲーム感覚で軽い気持ちで始め、背徳感やスリルを楽しんでいるケースが多いです。
善悪の概念や良心よりも、刺激を求める心が勝っており、異常心理に陥っていると考えられます。
ストレス発散
家庭環境などに問題があり、家庭から逃げたいがために、東京の夜の繁華街に繰り出して、補導される場合があります。
例えば、家庭内で両親が激しい喧嘩をしており、それらの状況にストレスを感じつつ、親に言い出すことが出来ないために、非行に走るというケースも見受けられます。
また、受験のストレスを発散するために万引きをして楽しむ、という学生もいるくらいですので、心理的な要因が大きく関係していることが分かります。
プレッシャーから解放されたい
受験のプレッシャーから逃げたい、親の監視下から離れたい、という理由で深夜徘徊をし、補導される子がいます。
東京の夜の街に出ると、プレッシャーから解放されたような高揚感を感じるそうです。
ただし、日常生活に戻ると、再びプレッシャーを感じるため、一度快感を覚えてしまった夜の街通いが止まらなくなる傾向にあります。
万引きで捕まった中学生の中には、「警察に捕まることで、親の敷いたレールから外れたかった」と証言する子も。
受験戦争の過熱した東京ならではの闇を感じますね。
現実逃避
ストレスやプレッシャーとも関連しているのですが、現実から逃げ出したい、という思いが強い時、非日常の空間を求めて、東京の夜の繁華街で徘徊します。
日常からかけ離れればかけ離れるほど、辛さを忘れられる、と思っている状態です。
一度異常な刺激を受けてしまうと、麻薬のように常習性が抜けず、深夜徘徊を続け、補導されることがあります。
孤独
行き場をなくした子たちが、居場所や出会いを探すために、ふらふらと東京の夜の街に足を踏み入れ、補導されることが多いそうです。
煌びやかな夜の世界は、ただそこにいるだけで自由を感じられた、という子もいます。
複雑な家庭環境から、親や家族の愛情を得られなかったり、学校などの昼の世界で居場所がないと思う子たちが、孤独を癒すために、夜の街へと紛れていくそうです。
衝動
怒りや悲しみといった突発的な感情をコントロールできない子が、衝動的に東京の深夜の繁華街へ飛び出して行ってしまい、補導されることがあります。
この場合、精神的に脆くなっているので、自分の行動を自分でコントロールすることが出来ません。
時に、「友達の家に泊まる」などと親に嘘をついてまで、夜の街に飛び出し、あてもなく彷徨っている場合があります。
こうした状況が発覚した場合は、1人では解決できない段階まで来ているので、精神科医や心理カウンセラーに頼るなど、何らかの助けを求めてください。
東京で補導される子どもの実態③心理的背景
東京で深夜徘徊、万引き等で補導される子の多くが、背景に家庭環境や人間関係など、大きな心理的葛藤を持っている、ということが分かっています。
ポイント
・家庭問題
・異性問題
・学校での人間関係(いじめ等)
今回はこの3つのポイントを見てきましょう。
家庭問題
そんなことない、我が家は到って健全です、という方もいらっしゃるかもしれません。
もちろん、DVやネグレクト等の明らかな家庭問題から、深夜徘徊の癖が付き、補導に到る子もいれば、そうでない子もいます。
その子の心の中の問題なんです。
その子が家庭の中にいることがストレスであり、苦痛であると感じていれば、家庭環境に問題がある、ということです。
例えば、優秀なお父さんのようになれない葛藤、お母さんの期待に応えられない葛藤、兄弟と比較して愛されていないと感じる葛藤など、感じ方は一人ひとり違います。
もし今、お子様が補導されるような状況になっているとしたら、彼ら、彼女らの心の中に必ず抱えている葛藤があるはず。
いけないことはいけない、と叱りつつ、優しく包み込んであげることで、心のうちをポツリぽつりと吐き出してくれることもあるかもしれません。
異性問題
失恋をしたり、不良の彼氏ができたりすると、東京の夜の街に繰り出すことが増える子もいます。
失恋の場合は、その心の傷を癒すために。
不良の彼氏ができた場合は、相手と共に東京の夜の街で徘徊し、補導の対象になることもあります。
どちらの場合も、異性によって心が揺れている状態です。
傷を癒したい、満たされたい、嫌われたくない、相手への依存心……それらの要因から夜の街を彷徨っていますが、それはその場しのぎの一時的な気晴らし・快楽であり、根本的な解決にはなりません。
その事をぜひ、お伝えいただき、心の向きを変えてあげるお手伝いを、大人側が出来たら良いですね(対処法は、本記事後半をお読みください)。
学校での人間関係
日中、学校でいじめを受けており、逃げるように東京の夜の街で遊んでいる子がいます。
学校内ではビクビクと周りの目を伺って生活しており、深夜徘徊では憂さ晴らしのように別人格になる、という子もいます。
「いじめ」という「心の傷」を深夜徘徊という「刺激」によって紛らわし、麻痺させている状態です。
深夜徘徊をやめさせると同時に、ただちに「いじめ」の解決にまで乗り出さないと、子どもが落ちるところまで落ちてしまう危険な状態です。
「補導」に到る原因となった「いじめ」を解決しないことには、前に進めません。
専門家の協力を仰ぐなどの智慧が必要です。
参考
<非行の専門家――夜回り先生>
夜の街に繰り出す子どもたちに寄り添い、その実態に詳しい夜回り先生こと水谷修氏。
常に子どもに寄り添うスタンスで、「死にたい」以外の子どもたちの罪は許しているので、「補導」する側の警察とスタンスは異なりますが、深夜徘徊・いじめ・非行等の専門家です。
苦しむ子どもたちの様々な実態を知りたい方は参考まで。
東京で補導される子どものSOSポイント①日常生活の異変
東京で補導される子どもの深夜徘徊や万引きは、補導される頃には常習化している、という例も数多く見受けられます。
子どものSOSポイントは、補導前のちょっとした日常生活の異変に表れている事が多いです。
まずは子どもの生活習慣や交友関係を見て、いつもと違う所はないか、見守るというのが親としての勤めかと思います。
注意
<子どものSOSポイント>
・帰宅が夜遅くなる
・理由を言わずに外出することが多くなる
・化粧が濃くなる(女子)/服装が派手になる
・イライラしている、もしくは塞ぎ込むことが増える
・成績が下がる
・学校の人間関係で不調をきたす
・学校を休みがちになる
以上のような日常生活の異変が見られた場合は、子どもの心にも何らかの変化が起きている可能性があるため、注意が必要です。
東京で補導される子どものSOSポイント②乱れ
東京で補導される子どもは、何かが乱れていることが多いです。これらの子どもからのSOSポイントに早めに気づき、対策を取る必要があります。
注意
<子どものSOSポイント>
・生活習慣の乱れ
・服装の乱れ
・部屋の乱れ
・言葉の乱れ①日々のマイナス発言
・言葉の乱れ②嘘をつく
・交友関係の乱れ
「乱れ」について、詳しく解説しておきましょう。
生活習慣の乱れ
朝早く起き、時間通りに通学し、帰宅後は宿題などをこなし、早く寝る。
こうした生活習慣が整っている場合、夜遊びなど補導されるような行動は起こしにくいものです。
反対に朝起きるのが遅く、学校も休みがちになり、放課後もどこへ行っているのか分からず、夜遅く帰ってくる……という状況が続いているのであれば、いつか補導されないとも限りません。
お子さんのためにも、家族のためにも、規則正しい生活習慣を心がけていきましょう。
服装の乱れ
「服装の乱れは心の乱れ」という格言もあります。
急激に派手な服装になったり、奇抜な髪型、濃いメイクに挑戦し始めた場合は、お子さんの身の回りに何らかの異変が起こっている印であり、隠れたSOSである可能性が高いです。
もちろん、恋をしたり、単にファッションに目覚めただけの可能性もあるので、あまり否定しすぎては可哀そうですが、「最近どうしたの?」「何かあれば相談にのるよ」と一声かけて、様子を伺うのが良いかもしれません。
部屋の乱れ
服装と同じく、「部屋の乱れは心の乱れ」と指摘する専門家もいます。
心が乱れると部屋が乱れるのか、部屋が乱れているから心が乱れているのか。
どちらが先とは言えませんが、とにかく部屋の乱れには注意が必要です。
人間関係が上手くいかない時、不満が溜まっている時、子どもが反抗的な態度をとっている時等に、部屋は乱れやすいそうです。
反対に、部屋が汚いと集中力が低下し、イライラしやすくなる、という結果も。
子どもの部屋が急に乱れ始めたら、SOSのポイントかもしれません。
言葉の乱れ①日々のマイナス発言
「どうせ私なんて」「何をやっても意味ないし」など、否定的な言葉が増えてきたときには、注意が必要です。
本当に親子関係が断絶し、心を閉ざしてしまった場合には言葉すら発してくれなくなりますが、マイナスな言葉を日常的に吐き続けるような状態では、あまりよい結果は見込めません。
「なぜ、そんな風に思うの?」と興味を持って聞いてあげることで、補導されるような事態は防げる可能性があります。
言葉の乱れ②嘘をつく
今まで素直に何でも話してくれていた子が、明らかに何かを隠すように嘘をついたり、目を合わさなくなる、などの変化が見られた場合は注意が必要です。
特に、「友達の家に泊まる」と言って嘘をつき、実際は東京の夜の街で補導されるようなことをしている、ということも考えられます。
交友関係の乱れ
稀に、親の前ではとてもいい子で、全く補導されるような素振りを見せない、という子がいます。大抵の場合、親の権威が強く、「良い子」を崩せない場合です。
ただ、そのような子の中にも確かに反発の目は育っていることが多いです。
「朱に交われば赤くなる」と言いますが、子どもの交友関係を見てみると、「あれ?」と思うような子と仲がいい場合があります。普段のお子さんであれば関わらなさそうな不良系集団の子と仲が良い場合は、注意が必要です。
ただし、「あんな子と付き合うな!」と親の権利を振りかざして叱ってしまうと、逆効果になることが多いそうです。
交友関係を頭ごなしに否定するのは避け、「何をしても自由だけど、その自由には責任が伴うよ」と言うぐらいが良いかもしれません。
東京で補導されないための予防法ー子どもの見守り方
東京で補導されないためにも、子どもには日々の見守りが重要になってきます。
警察のお世話になる前に、周りの大人の心がけで未然に補導などの事態を防ぐことができれば、それが一番ですよね。
思春期の子どもは何かと繊細で難しいものですが、どのように見守り、声かけをしていくべきなのでしょうか。
プレッシャーをかけすぎない
警察に補導される子の中には、学力的には優等生に当たる子や、親の社会的地位が高い子なども一定の割合でいるそうです。
そんな子たちが補導される度に、警察官が保護者にかける言葉は、「お子さんにあまりプレッシャーをかけすぎないであげてください」だそうです。
例えば、受験へのプレッシャー。親の期待に応えなければ、というプレッシャー。親が知らず知らずのうちに、子どもを追い詰めている可能性があります。
プレッシャーに耐えられなかった子どもが、逃げ場を求めて、夜の街を彷徨ったり、ストレス解消に万引きに走る、という可能性も十分に考えられます。
子どもの様子が変わるほどにプレッシャーをかけている可能性があるならば、しばらく「勉強しなさい」「頑張りなさい」などの言葉を避け、「いつもお疲れ様」程度に緩めてあげるのも良いかもしれません。
「信頼している」という事を伝える
子どもを疑ったり、詮索しようとすると余計隠すのが思春期というもの。
そういう時は「信頼しているからね!」と一声かけるだけの方が、子どもの心に響き、非行を思いとどまることがあります。
ただし、この言葉が効くには、日々の信頼関係や、親子の間の一定の絆が必要になります。
親に支えてもらっていること、愛してもらっていることへの実感や感謝があれば、子どもが道を踏み外す可能性は低いでしょう。
東京で補導されてしまった時の対処法ー子どもへの声かけは?
東京で子どもが補導されてしまった時。保護者は警察に呼び出され、子どもを引き取ります。
すでに「補導」という事態が起こってしまった後、どのように声かけをするかは、子どもの未来にとっても、重要になってきます。
諭すように叱る
まず、理由や原因をしっかりと聞いた上で、諭すように叱ることが大切です。
怒鳴ったり頭ごなしに否定するのではなく、なぜ、補導されるようなことをしたのかの理由や原因をしっかりと聞き出します。
その上で、何が悪かったのかを本人に理解させ、諭すように叱る必要があります。
万引きなど、犯罪性の高い補導の場合は、たった一度でも犯罪行為は犯罪行為であることを理解させ、心からの反省を促すように努めてください。
「愛している」と伝える
誰かに愛されているという実感があると、人は転落の一歩を踏みとどまることができます。
そして、転落していく子の多くは、自分で自分を愛することができません。ただただ周りに愛を求め続け、出口を求めて彷徨い続けている子もいます。
自分で自分を律することの出来ない状態、どこかに自分の存在意義を探さないと生きていけない状態。
心理学的には「自立・自律できていない状態」と言います。
そんな時はまず、身近な大人の愛情が必要です。
まだ親として同居することが許されている年齢ならば、子どもに愛情をかけて、心の傷を癒すことができれば最善です。
親から愛情が満たされなかった場合、次は異性に愛を求めていきますが、その相手選びが悪かった場合には、子どもはもっと転落していきます。
そうなる前に、親として「愛しているよ」と伝え、後悔のないように子どもに接してあげてください。
東京で補導されてしまった時の対処法②見直すべきポイントとは?
東京で子どもが補導されてしまったら、再度同じことをしないためにも、日々の生活や考え方に見直しをかけていく必要があります。
補導されたときの対処法として、見直すべきポイントとは何でしょうか?
生活習慣のルールを決める
「門限を決める」、「他人の迷惑になるようなことはしない」、「外出時には、いつ、どこで、誰と会うかなどを共有する」など、生活習慣のルールを決める方法があります。
家庭のルールを決めることで、道を踏み外す可能性を家族全員で防ぐ方法です。
ただし、子どもが束縛を嫌がる可能性があるので、本気で更生したい、という本人の意志を最初に確認する必要があります。
「自分中心」の考え方を改めさせる
大人になると言うことは、「自分のことを考える時間を減らしていく」という事です。
「自分が満たされない」「自分がかわいそう」という気持ちを持ち続けていると、いつまで経っても自立したり、更生することはできません。
できれば「自分のこと」を考えている時間を減らし、他の人のことを思いやる時間を増やすことが大切です。
部活や社会貢献活動など、他の人と一緒に何かを達成する機会を作ることもいいですし、他の人のお役に立っている、という実感の持てる活動ができないか、探してみるといいでしょう。
「自由には責任が伴う」という考え方を伝える
中学生以上ともなると、子どもの行動を全て監視し、管理することはできません。
親が監視したり、管理しようとすればするほど、子どもが反発し、親子関係が悪化することもあります。
当然、門限を決めたり、他人の迷惑になるようなことはしない、というルールを決めることはできますが、それでも反抗期の若者は抜け穴を探したり、何かと器用に遊ぶものです。
そういった子への声かけとして有効なのが、「自由には責任が伴う」という考え方です。
「あなたが何をしてもあなたの自由だけど、その結果についてはあなた自身で責任を取らなけらばならないよ」と伝えること。
もし、自分の心が弱く深夜徘徊をやめられず、補導されたり、非行歴のつくような事を繰り返してしまった場合。
社会に出た時に厳しい目で周りから見られたり、希望の就職先に内定が出ないこともあります。
それらもすべて含めて、自分の責任だと分かった上で、それでも補導されるような事を続けますか?ということを、本人に考えさせなければなりません。
中学生・高校生ともなれば、子どもとは言え、一人前に将来についてなど考えることができる年齢です。
子ども扱いせず、一人の人間として誠心誠意向き合うことで、子どもの方も考え方を改め、真っ当な道に戻ってくれる可能性もあります。
東京で補導されてしまった時の対処法③改善すべき親子関係とは?
東京で補導されてしまった時の対処法として、子ども側の改善点を探るだけでなく、親の側の考え方を改善する必要が出てきます。
どのような点を改善すればよいのか、ポイントを挙げてみましょう。
「価値観の多様性」を認める努力をする
親の場合、「子どもが自分の思い通りにならない」ということが許せず、延々と責め続けたり、厳しく接してしまうことがあります。
特に、高学歴の親の場合、自分のように出来ない子どもに腹が立ってしまうことも。
自分の長所が人を裁く材料になってしまう、残念なパターンです。
例えば、「両親が東大を出ている」ということが子どもにとって必ずしも幸福なことかどうかは分かりません。
子どもを裁くのを少し待って、「人間には違いがあって、世の中には色々な人がいる」ということを考えてみてください。
子どもについても、「自分と同じようにならなくていいのだ」と思うだけで、気が楽になってきます。
子どもにとっても、「多様なものの見方ができるようになり、様々な人間の長所を受け入れることができるようになる」ということは、人間としての成長につながります。
「許す」
相手の罪をいつまでも責め続けていても、お互いにとって不幸なだけです。
「補導」という起きてしまった過去は変えられないものです。
完璧主義の親ほど、子どもの罪や失敗を「許せない」と思ってしまいがちですが、相手が苦しんでいたり、反省しているのであれば、許してあげることも大切。
補導された後に何年も根に持って責めるのでは無く、一定の時間が経ったら、次の人生に向けて気持ちを切り替えていく必要があります。
東京で補導されてしまった後の対処法①立ち直るチャンスを作る
東京で補導されるなどの素行不良を起こしてしまったとしても、まだ未成年。
失敗する権利ぐらいありますし、立ち直るチャンスはいくらでもあります。
補導されてしまった後に、どのように立ち直るチャンスをつくるべきか、対処法をまとめました。
「人生の指針」となるような大人と出会う
親としてもそうありたいものですが、「人生の指針」となるような尊敬できる大人と出会うことで人生が変わった、という元不良の方は数多くいらっしゃいます。
例えば学校の教師、塾の講師、習い事の先生、祖父・祖母、医者、弁護士など。
「この人みたいになりたい!」「こんな人がいるなら頑張りたい!」という夢や目標ができれば、子どもは自然と善き方向へと歩み出します。
体育会系の部活に入る
深夜徘徊や万引きとは程遠いような、体育会系の部活に入るという対処法があります。
ただし、本人がやってみたいと思えるような種目であったり、一緒にやってみたいと思える先生・仲間がいることが必要です。
全国大会など試合を目指すような体育会系の部活であれば、補導などで部のマイナスになるのはもっての外です。
チームのために頑張ろう、という気持ちがあれば、自然と生活が引き締まってくるでしょう。
元不良で力の使い方を知らなかった子が、柔道やレスリングなどに目覚め、強さの使い道を知った、という子も多いです。
転校や引越しで環境を変える
何度注意しても深夜徘徊の癖が止まらず、補導歴がいっこうに減らない、という場合。
子どもにとって、「東京の街」自体が害悪になっている可能性があります。
薬物依存症と同じく、自分一人の力では断ち切れないほどの常習性になっているケースです。
この場合、大きな犯罪に巻き込まれる前に、一度東京などの大都市圏を離れてみる、という対策が考えられます。
もちろん、更生施設などもそのためにあるのですが、まずは犯罪を起こして刑務所などに入る前に、周りの大人ができることを考えたいものです。
大人の仕事の都合などもありますが、田舎の祖父母など、親戚を頼ると言う手もありますし、思い切って留学を勧めるという手もあります。
これ以上、この生活を続けることがこの子にとって良くない、という場合は「離れてみる」というのが最善の策になる場合もあります。
東京で補導されてしまった後の対処法②立ち直った人の例を参考に教訓を見出す
元不良や非行少年と言われた人の中でも、立ち直り、社会で活躍されている方は沢山いらっしゃいます。
その多くが、信頼できる大人に出会い、夢を追いかけるようになった、というのが特徴です。
東京で補導されてしまった後でも、立ち直った人の例を参考にしつつ、人生の教訓を見出していけるといいですね。
不良、非行から立ち直った人の体験談を知るだけでも、人生を前向きに生きていくためのヒントが得られます。
有名な方の著書を数冊、ご紹介しましょう。
大平光代著「だから、あなたも生きぬいて」
弁護士として、少年犯罪を担当とする著者。実は著者自身が、中学生時代の壮絶ないじめをきっかけに自殺を図った後、非行に走り、16歳で暴力団長の妻となる。そこから現在の養父に諭されて立ち直り、司法試験に一発合格するまでの自叙伝。
義家弘介著「ヤンキー母校に生きる」
現在、参議院議員の義家弘介氏の半生を語る自伝。実は元不良で暴行事件を起こし、退学した後、親とも絶縁。児童相談所を経て、全国から不登校児の集まる北海道北星学園余一高校に入ったことで、信頼できる教師に出会い、初めて夢を持つ。
元不良として自身も余一高校に教師として赴任し、自身の経験を元に、生徒に向き合う熱血教師となる。
義家氏の体験談はドラマ「ヤンキー母校に帰る」、映画「不良少年の夢」(主演:松山ケンイチ)などでドラマ・映画化しています。
(その後は教育改革に乗り出し、政治家に転身。)
坪田信貴著「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40挙げて慶応大学に合格した話」
学年ビリの金パツギャルが、1人の教師(著者)との出会いによって変わり、偏差値を40上げて慶應大学に現役合格。
そのサクセスストーリーが書籍で出版されると大きな話題となり、映画「ビリギャル」(有村架純さん主演)として映画化。
ビリギャルのモデル・小林さやかさんはその後、コロンビア大学教育大学院に進学。
(参考:映画「ビリギャル」予告編)
東京で補導されないために!子どもの実態と予防法・対処法を徹底解説!
いかがでしたでしょうか?
今回の記事のポイントをまとめると以下の通りです。
○東京で補導されないために①補導対象年齢は?
・補導対象年齢は20歳未満
○東京で補導されないために②補導される時間帯は?
・東京都では、午後11時〜翌日午前4時が補導対象時間
○東京で補導されないために③そもそも「補導」の定義とは何か?
・補導とは、非行に走った少年、もしくは非行をする可能性のある少年に対して警察が行う全ての活動
・街頭補導が主な活動
○東京で補導されないために④補導と逮捕の違いは?
・補導は警察による事情聴取、署への任意同行
・逮捕は刑事訴訟法による強制的な身柄確保
○東京で補導されないために⑤補導歴と非行歴の違いは?
・非行歴とは「家庭裁判所に送致された経験」で一生ついて回る
・補導歴のデータは、20歳になると破棄される
○東京で補導されないために⑥子ども側はどのような対策が必要か?
・夜遅くに出歩かない
・危険な繁華街に近づかない
・悪い友達とつるまない
○東京で補導されたらどうなる?
聴取内容:本人の氏名・学校名、保護者の氏名・連絡先、補導先で何をしていたのか、なぜその時間帯に出歩いていたのか、普段の少年の生活環境についてなど
○東京で補導される子どもの実態①補導される例とは?
・深夜徘徊/万引き
○東京で補導される子どもの実態②補導の理由
・楽しいから/ストレス発散/プレッシャーから解放されたい/現実逃避/孤独/衝動
○東京で補導される子どもの実態③心理的背景
・家庭問題/異性問題/学校での人間関係(いじめ等)
○東京で補導される子どものSOSポイント①日常生活の異変
・帰宅が夜遅くなる/理由を言わずに外出することが多くなる/化粧が濃くなる(女子)/服装が派手になる/イライラしている、もしくは塞ぎ込むことが増える/成績が下がる/学校の人間関係で不調をきたす/学校を休みがちになる
○東京で補導される子どものSOSポイント②乱れ
・生活習慣の乱れ/服装の乱れ/部屋の乱れ/言葉の乱れ①日々のマイナス発言/言葉の乱れ②嘘をつく/交友関係の乱れ
○東京で補導されないための予防法ー子どもの見守り方
・プレッシャーをかけすぎない/「信頼している」という事を伝える
○東京で補導されてしまった時の対処法ー子どもへの声かけは?
・諭すように叱る/「愛している」と伝える
○東京で補導されてしまった時の対処法②見直すべきポイントとは?
・生活習慣のルールを決める/「自分中心」の考え方を改めさせる/「自由には責任が伴う」という考え方を伝える
○東京で補導されてしまった時の対処法③改善すべき親子関係とは?
・「価値観の多様性」を認める努力をする/「許す」
○東京で補導されてしまった後の対処法①立ち直るチャンスを作る
・「人生の指針」となるような大人と出会う/体育会系の部活に入る/転校や引越しで環境を変える
○東京で補導されてしまった後の対処法②立ち直った人の例を参考に教訓を見出す
例:大平光代/義家弘介/小林さやか
東京で子どもが補導されると、びっくりしてしまいますよね。
できれば補導されないに越したことはないし、親としても順風満帆に生きてほしいものです。
でも、失敗のない人生というのも味わいがないものです。
仮に補導されるような事があっても、大人の側も「信頼できる大人」となり、子どもを導いていきたいです。
記事にあるようなポイントで子どもの側の自己変革を促しつつ、立ち直る可能性も信じて、成長を見守っていきたいですね。
この記事が、親側にとっても、子ども側にとっても、「補導」という問題と向き合う一助となりますように。