代表的な香辛料のひとつである唐辛子。
日常的に料理で使う方もいるのでは?
一般的にスーパーで売られている唐辛子は乾燥されたものです。
日本でよく見かける鷹の爪は唐辛子の品種のひとつです。
こちらも乾燥のものが一般的ですが、生のものを購入することもできます。
でも、生の唐辛子ってどこにでも売ってるの?と
使ったことがない、買ったことがないなんて方も多いでしょう。
唐辛子の旬は7月から10月にかけてです。
それ以外の時期では、スーパーで出回ることが少ないため、手に入れにくいのです。
そんな乾燥唐辛子よりもレアな生唐辛子を、使いこなせないなんてもったいない。
この記事を読んで唐辛子を美味しく活用できようになりましょう!
では、乾燥と生の状態で唐辛子はどう変わるの?という疑問を簡単レシピと共に解説していきます!
唐辛子は生と乾燥で味や辛さの違いはあるの?
生と乾燥の唐辛子の違いとして、やはり一番気になるのは味と辛さの違い。
詳しい解説の前に、まずは唐辛子について簡単に説明します。
乾燥唐辛子には赤唐辛子がほとんどですが、生の唐辛子には緑色の青唐辛子と赤唐辛子があります。
青唐辛子は赤唐辛子が熟される前のものです。
唐辛子は数千もの種類があり、それぞれ辛さの度合いが変わります。
味の違い
生の唐辛子は水分を含んでいるため、乾燥唐辛子に比べて柔らかく風味が豊かです。
食感も生の唐辛子の方が肉厚でパリパリしていて食べごたえがあります。
辛さの違い
肝心の辛さですが、乾燥唐辛子の方が辛いです。
唐辛子が辛い理由は、カプサイシンという成分が含まれているからです。
カプサイシンは唐辛子の胎座、つまりワタの部分に一番多く含まれています。
唐辛子は乾燥させることによって、果実や種にもカプサイシンが広がり辛さが増します。
生の唐辛子は、果実や種ごと食べると乾燥唐辛子に比べて意外と辛くないのです。
唐辛子の生と乾燥で日持ちや保存方法の違いはある?
せっかく手に入れた唐辛子、長く楽しみたいですよね。
生唐辛子の日持ちと保存方法
唐辛子を生の状態で保存するには保存袋などで密閉してから冷蔵庫に入れましょう
水分を含んでいる分、傷みやすく日持ちは冷蔵保存でおよそ1週間程度です。
冷凍保存も可能で、冷蔵保存よりは長持ちします。
しかし冷蔵保存より風味が落ちるため、新鮮なうちに冷凍し早めに使い切るのがいいでしょう。
いずれにしても、水分をよく切ってから保存することで少しでも長く日持ちさせることができます。
色が黒く変色している、カビがはえている、ヌメヌメしている場合は腐っているので使用しないよう注意してください。
乾燥唐辛子の日持ちと保存方法
乾燥唐辛子は、冷蔵庫などに入れる必要はありませんが、湿気から守るため密閉保存しましょう。
乾燥唐辛子の日持ちは半年以上、長ければ一年以上保存が効きます。
唐辛子を乾燥させる方法は、後ほどご紹介します。
唐辛子に含まれる栄養は?
熟される前の青唐辛子はビタミンCやカロテンが豊富に含まれています。
完熟した赤唐辛子はより栄養価が上がります。
ですが、唐辛子は乾燥させると失われる栄養もあるので注意しましょう。
ビタミンC
ビタミンCは美容と健康に不可欠な栄養とされています。
メラニンの生成を抑制する効果があるため、美肌効果や日焼け防止に有効です。
女性には非常に嬉しい効果ですよね。
他にも、ストレスを緩和する作用や、貧血改善や病気に対する抵抗力の向上も期待できますよ。
しかし、唐辛子は乾燥させることによりビタミンCが失われます。
唐辛子で積極的に摂取したい方は生の唐辛子を使う方がいいでしょう。
βカロテン
カロテンには強い抗酸化作用があり、細胞の老化を防ぐ働きでアンチエイジング効果が期待できます。
免疫力を正常に保つ役割もするので健康維持にとても効果的です。
βカロテンも同様、美容や健康維持には欠かせない栄養であることがわかりますね。
カプサイシン
次に、唐辛子のメインの栄養であるカプサイシンの効果です。
辛い料理を食べると汗をかきますよね。テレビ番組の激辛チャレンジでよくみる光景です。
カプサイシンには発汗作用があり、老廃物も排出されるため肌の調子を整えてくれます。
また、代謝の改善と共に発揮される血行促進の作用は、女性の体の悩みに多いむくみや冷え性の改善にもつながります。
カプサイシンの辛さで、胃が適度に刺激されるため、食欲増進効果もあります。
これからの時期、夏バテで食欲がないときにはカプサイシンが多く含まれている唐辛子を使った料理をオススメします。
カプサイシンは脂肪燃焼効果もあり、ダイエット中の方には有益な栄養です。
新陳代謝がよくなるため体脂肪を増やさない効果をもたらしてくれます。
唐辛子には美容と健康を気にする方にはうってつけの食材です!
唐辛子を使った簡単レシピ
調理するための基本知識
生の唐辛子の場合、赤唐辛子は加熱をすることによって辛さが増します。
対して、青唐辛子は加熱をすることによって辛さが和らぎます。
辛さの原因であるカプサイシンは性質上油に溶けやすいため、調理するときは油に漬けたり、炒めることにより辛さが増します。
生唐辛子のオススメ調理法①オーリオピカンテ
生の唐辛子はオイル漬けがオススメです。
オーリオピカンテと呼ばれるものですね。イタリアンでよく使われるオイルです。
オーリオピカンテは唐辛子とニンニクを油に漬けるだけです。
辛さが出てくるのは1週間ほど経ってからなので気長に待ちましょう。
より辛さを引き出したいときは、唐辛子に爪楊枝で穴をあけましょう。
自分好みに合わせた辛さに調節することができます。
漬ける油はイタリアンではオリーブオイルが多いですが、米油を使うほうがクセがなく、いろんな料理に使用しやすいです。
このオーリオピカンテは乾燥唐辛子でも作ることができますが、生の唐辛子で作る方が食感も楽しむことができます。
オーリオピカンテを常備しておくと、簡単にペペロンチーノや炒め物を作ることができます。
生の唐辛子を使っているので、水気はきちんとふき取ってから漬けて、1か月程度で使い切るのが良いでしょう。
生唐辛子のオススメ調理法②ピクルス
もうひとつ、生の唐辛子を使ったオススメの調理法はピクルスにすることです。
唐辛子は、油だけでなく酢とも相性がバツグンです。
ピクルスも漬けるだけなので簡単に作ることができますよ。
ピクルスにするときは他の野菜を一緒にいれると、野菜に唐辛子の風味がいきわたっておいしくなります。
シンプルで簡単に作ることができるのでチャレンジしやすいですね。
乾燥唐辛子の作り方
乾燥唐辛子はどんな料理にも使いやすいためここではオススメの調理方ではなく、
乾燥唐辛子の作り方について紹介します。
といっても難しいものではなく、逆さに吊るして風通しの良い日陰に放置するだけです。
注意点は、乾燥があまいと中身がカビてしまうのでしっかりと乾燥させましょう。
乾燥の期間はおおよそ1か月程度です。
たくさん生の唐辛子を手にいれて使い切れないときにはこの方法で長く楽しみましょう。
生の唐辛子も乾燥唐辛子も、刻まれて細かくなっている状態だとより辛さが増します。
辛さが苦手な方は生の場合、胎座を処理するとより食べやすくなります。
いつでも生の唐辛子を手に入れたい!そんな方は家庭菜園がオススメ
この記事を読んで生の唐辛子がきになるけど手に入らない!って方、ご安心ください。
唐辛子は家庭菜園で育てやすいのです。
スーパーで購入できない場合、唐辛子はあまり手をかけなくても育つため自宅でプランターなどを使って栽培するのもいいでしょう。
家庭菜園のメリットとして採れたて新鮮なのはもちろんですが、葉っぱの収穫もできます。
その葉っぱ部分には唐辛子の実と同様、栄養が豊富に含まれているのです!
唐辛子の葉っぱは佃煮にしたり、炒め物に入れるなどして、美味しく食べることができます。
家庭菜園で育てると実も葉も取れるので自宅にスペースがある方にオススメですよ。
唐辛子の生と乾燥の違いまとめ
・唐辛子は乾燥のほうが辛い。
・保存期間は生の唐辛子で1週間、乾燥唐辛子で半年から一年。
・唐辛子には美容や健康に欠かせない栄養が多く含まれている。
・生の唐辛子は加熱や、油に漬けることで辛さが増す。
・唐辛子は家庭菜園で育てやすい。
以上、唐辛子の生と乾燥の違い、そして調理法について解説しました。
保存方法の違いや簡単レシピを見ての通り、唐辛子の扱いは難しいものではありません。
唐辛子なんて一味や七味でしか使うことがない、なんて方もぜひ乾燥唐辛子や生唐辛子を料理に活用してみてください。
しかし、唐辛子は食べ過ぎると胃腸を刺激してしまい、腹痛や下痢をおこしてしまうので注意してください。
適度に摂取して健康に、おいしく唐辛子を使っていきましょう!