ウイスキーは世界中で作られています。そのため、ウイスキーの定義というのは各国によって微妙に違うことがあります。とはいえ、一般的にはこの条件が揃っていればウイスキーと呼べるという条件が存在します。ここではウイスキーの条件と世界の5大ウイスキーと呼ばれるものを見ていきたいと思います。
Contents
ウイスキーの定義とはどういったことを言うのか？
ウイスキーは世界中で作られていますが、一般的には、次の3つの条件をクリアしていれば、ウイスキーと呼ぶ（定義する）ことができます。
- 条件１：穀物を原料としていること
原料についての定義となりますが、原料は大麦、ライ麦、小麦、オート麦、トウモロコシといった穀物である必要があります。
- 条件２：糖化・発酵・醸造といった工程をおこなっていること
製造工程についての定義になりますが、穀類を発芽などで糖化させ、発酵によってアルコールを生じさせる。そして、そのアルコールを含んだ溶液を蒸留した蒸留酒である必要があります。
- 条件３：木樽熟成をしていること
蒸留して得られた液体ニュースピリッツ（new spirits）を木製の樽に貯蔵し、熟成させる。ウイスキーの琥珀色は樽材成分が溶出したもので、ジンやウォッカなどホワイトスピリッツに対して、ウイスキーは”ブラウンスピリッツ”とも呼ばれます。
以上の条件から、ジンやウォッカは蒸留酒ですが、木樽で熟成させないので、ウイスキーとは呼べません。
同様に、ブランデーは木樽で熟成させますが、原料が果実（ブドウ）なので、ウイスキーには該当しないということになります。
世界の5大ウイスキーについて
世界の5大ウイスキーと呼ばれるウイスキーがあります。
- スコットランドの「スコッチウイスキー」
- アイルランドの「アイリッシュウイスキー」
- アメリカの「アメリカンウイスキー」
- カナダの「カナディアンウイスキー」
- 日本の「ジャパニーズウイスキー」
がそれに当たります。
5大ウイスキーには、それぞれ法的な定義があって、その中でさまざまな種類のウイスキーが生産されています。
日本のウイスキーも5大ウイスキーに入っているというのは、なんだか嬉しいですね。
スコッチウイスキーの特徴について
主な種類 モルトウイスキー、グレーンウイスキー
特徴 ピートを炊くことで生まれるスモーキーな風味が、他に類を見ない個性を生みます。モルトウイスキーに、グレーンウイスキーを混ぜるブレンデットが主流となっています。近年では、ひとつの蒸溜所で造られたモルトウイスキーだけを瓶詰めした、シングルモルトが人気となっています。
アイリッシュウイスキーの特徴について
主な種類 シングルポットスチルウイスキー、モルトウイスキー、グレーンウイスキー
特徴 アイルランドはウイスキー発祥地の一つとなっています。3回蒸留を行う製造法が主流となっていましたが、現在は様々な製法があります。味わいはすっきりと穏やかで、オイリーさも感じられます。
ジャパニーズウイスキーの特徴について
主な種類 モルトウイスキー、グレーンウイスキー
特徴 スコッチウイスキーの流れを汲んでいます。風味はスコッチに近く、加えて優美さや繊細さ、軽やかさがあります。近年、世界的な酒類品評会で、ジャパニーズウイスキーが数々のメダルを獲得しており、世界中の注目が集まっています。
カナディアンウイスキーの特徴について
主な種類 フレーバリングウイスキー、ベースウイスキー
特徴 軽く、味わいはマイルド、クセがなく飲みやすいため、カクテルのベースにも最適となっています。禁酒法時代に、アメリカに輸出をしたのがきっかけで、発展を遂げてきました。
アメリカンウイスキーの特徴について
主な種類 バーボンウイスキー、テネシーウイスキー、コーンウイスキー、ライウイスキー
特徴 最も有名なのはケンタッキー州などで作られるバーボンウイスキーです。バーボン特有の赤銅色と芳ばしさは、内側を焦がした新樽で熟成させることから生まれます。
以上、世界の5大ウイスキーの特徴を簡単にまとめました。
ウイスキーの定義・世界の5大ウイスキーについてのまとめ
もう一度、おさらいをしておきましょう。
ウイスキーの定義とは
- 条件１ 穀物を原料としていること
- 条件２ 糖化・発酵・蒸留を行っていること
- 条件３ 木樽熟成をしていること
世界の５大ウイスキーとは
- スコットランドの「スコッチウイスキー」
- アイルランドの「アイリッシュウイスキー」
- アメリカの「アメリカンウイスキー」
- カナダの「カナディアンウイスキー」
- 日本の「ジャパニーズウイスキー」
のことを言います。
