だんだん暖かくなり、外での作業がしやすい季節になりました。
このタイミングで何かお庭に植えたいと考えている人もいるのではないでしょうか。
実がなるザクロは気になるけど、縁起が悪いという噂を聞いたことがある...
いいえ、実は縁起が良い果樹なんです!
今回はザクロについて紹介します!
ザクロは庭木として縁起が悪いと言われる理由は?
ザクロが庭木として縁起が悪いとされることは一部の地域や文化によって異なる見解がありますが、
一般的には日本ではザクロが縁起の悪い木とされることは少ないです。
むしろ、多くの文化でザクロはその豊かな実と多くの種が繁栄や豊穣の象徴とされ、縁起が良い木とされることが一般的です。
しかし、なぜ縁起が悪いとされることもあるのかについては、以下のような説が考えられます:
- 種が多いことに関連した迷信: ザクロの実は種が非常に多いことで知られています。この「種が多い」ことが、何らかの迷信や信仰と結びついて、不吉な象徴とされることがあるかもしれません。例えば、種が多いことから「悩みが多い」といった連想をする文化や地域がある可能性があります。
- 特定の神話や伝説: 一部の文化や宗教の中で、ザクロが特定の神話や伝説において重要な役割を果たすことがあり、それが不吉な象徴とされる場合があります。たとえば、ギリシャ神話におけるペルセフォネの物語では、ザクロの実を食べたことが冥界への縛りつけの原因とされています。
- 文化的な誤解や翻訳: また、文化的な誤解や翻訳の誤りによって、ザクロが縁起が悪いとされるようになった可能性もあります。特定の地域でのみそのような認識が存在する場合、その背景には言語や文化的な要因が影響していることが考えられます。
それにもかかわらず、ザクロは一般的には健康や繁栄の象徴とされ、家庭の庭木や公共の場所でよく植えられています。
花が美しく、実も魅力的で、さまざまな利用価値があるため、庭木としての人気は高いです。
ザクロってどんな植物?
ザクロはミソハギ科ザクロ属の1種の落葉小高木です。
古くから庭木などの観賞用に栽培されていて、果実を食べることができる「実ザクロ」と、花の鑑賞が目的の「花ザクロ」の2つに分けられます。
ザクロの果実は、熟れると中の赤いつぶつぶとした実が破裂して出てきて、そのまま食べることもできますし、ジュースやカクテルで用いられるグレナデンシロップにしたりすることができます。
5月〜6月ごろにはオレンジ色の可愛い花をつけて、9月〜10月ごろになると果実がなるんです。
グレナデンは、フランス語でザクロを意味する言葉らしいですよ
なぜザクロは縁起が悪いとされているのか
これはザクロの外観や鬼子母神(きしもじん)の伝承によって、縁起が悪いという噂が広まったと言われています。
熟れた実の様子が傷口っぽい
ザクロは熟れると中の赤いつぶつぶが出てくるのが印象的ですが、その裂けた実の様子が傷口や血を連想させ不吉であるとする説があります。
確かに初めてザクロを見た時は、ちょっとびっくりしますよね...
鬼子母神が食べたザクロは人間の味!?
仏教で登場する鬼子母神(きしもじん/きしぼじん)が、人間の代わりにザクロを食べた=ザクロは人間の味がするという説があります。
コトバンク によると、
鬼子母神は仏教に登場する女神です。
諸説あるようですが、鬼子母という女性には千人の子供がいて、一番末っ子を愛奴(あいぬ)と名づけして溺愛したそうです。
しかし鬼子母の性格がとても悪くて常に他人の子どもを殺して食べていたため、お釈迦さまはこれを教化しようと末っ子の愛奴を隠しました。
鬼子母は愛奴を探し出すことができず、悲しみに暮れました。そこでお釈迦さまは「千人の中でもたった一人を失うのにこれだけ悲しい思いをするので、ただ一人の子を食われてしまった親の苦しみはいかほどであろうか。」と説いて、愛奴を返しました。
お釈迦さまの言葉に会心した鬼子母は、仏に帰依し、すべての子供を守ると誓願を立て、子育てや、子授け、子供を守護する神「鬼子母神」となりました。
日本の伝承では「どうしても人を食べたくなった時はザクロを食べなさい」と言われたために、ザクロ=人肉の味といった噂が流れたようです。
ただ実際には人肉の味はせず、甘味と酸味がちょうど良い味がしますので安心してください。
実は縁起が良い植物
ザクロには縁起が悪い説もありますが、実は縁起が良い木として重宝されているんです。
ザクロは子孫繁栄をもたらす
果実の中に赤くつぶつぶした実がたくさん入っていることから、子孫繁栄の意味を持っています。
ギリシャや中国では結婚式の席につきものだそうですよ!
子育ての神、鬼子母神がザクロを持っている
先ほど縁起が悪い例で登場した鬼子母神。元々は人肉を食べたくなった時にと、渡したザクロですが、現在は子育ての神として祀られていることもあって、ザクロ自体も縁起が良いものとされています。
ちなみに、仏教では「吉祥果(きちじょうか)」という呼び方をするそうです。
良い兆しを持つ果実だなんて、とてもありがたい名前ですね。
ザクロを育てるメリットとデメリット
ここまでザクロは縁起が良い庭木であることについてご紹介しました。
では実際に育てようと思った時に、注意するべき点はあるのでしょうか?
ザクロを購入した方のリアルな声を参考にしながら、メリットとデメリットをご紹介します!
ザクロを育てるメリット
ザクロを育てるメリットとは、次の2つです。
ザクロは丈夫!
なんとザクロの寿命は100年!
ザクロは高温多湿にも強く、病気や害虫などの心配があまりない丈夫な性質を持った樹木です。
様々な口コミを見たのですが「ほったらかしでも結構育つ」というコメントが多くありました。
ずっとお手入れし続けなくても良いのは助かりますね
花より団子?
鮮やかなオレンジ色の花も魅力的ですが、なんといっても果実を食べられるのはメリットなのではないでしょうか。
古来より「女性の果実」と呼ばれたザクロは、次のような効果が期待されています。
ザクロの健康効果
女性ホルモンの分泌を促す効果
美肌・美白効果
ダイエット効果
感染症を予防・改善する効果
ストレスをやわらげる効果
丈夫な体をつくる効果
高血圧や動脈硬化を予防・改善する効果
むくみを予防・改善する効果
下痢を予防・改善する効果
引用 わかさ生活HP
どれもこれも、とってもありがたい効果ですね!
そのまま果実を食べても良いですし、ザクロジュースやザクロシロップにするとより食べやすくなりそうです。
ザクロを育てるデメリット
一方で次のようなデメリットもあります。
実がなるまでに時間がかかる
実がなるまでにおよそ5年かかると言われています。果実の採集が目的の場合は、気長に育てた方が良さそうですね。
ポイント
種だけではなく、1年生や3年生といったある程度成長した苗も販売されています。早く収穫をしたい方はぜひ活用してみてください。
剪定しにくい
引用 植木ペディア
庭木全体に日光や風を確保するために、枝を切除して整えることを「剪定(せんてい)」と言います。
これはザクロにも必要な作業になるのですが、ザクロは高さ2m以上に成長する上に枝に小さなトゲがあるので作業が少し大変そうです。
剪定をする時は安全に十分考慮してくださいね。
ザクロ以外の庭木でも運気UPを目指そう
ザクロの他にも縁起が良いとされる果樹はたくさんあります。
今回は、実をつける果樹の中で縁起が良いとされている種類をご紹介します!
桃
引用 GREEN ROCKET
桃は中国では不老不死や長寿を願う霊力のある木とされてきました。
日本でも桃太郎が鬼退治をするように、邪気を払う魔除けの木として好まれています。
ナンテン
冬になると赤く小さな実をつけるナンテン。鳥が啄んでいるのを見ると「冬がきたな〜」と思います。
このナンテンは「難を転じて福となす」に通じる、厄除けや魔除けに人気の庭木です。
日本では古来からお正月飾などにも使われています。
注意ポイント
実はそのまま食べることができないので、あくまで観賞用として植えてくださいね。
ヒイラギ
ヒイラギには、日本や台湾が原産の「ヒイラギ」とクリスマスリースやツリーによく飾られる「セイヨウヒイラギ」の2種類が有名です。
ヒイラギは黒い実をつけ、昔から「邪気を寄せ付けない」という縁起の良い植物を言われてきました。
節分で「柊鰯(ひいらぎいわし)」と呼ばれる魔除けを見たことはありませんか?柊のトゲが鬼の目を刺して、鰯の臭いで鬼を追い払うそうです。
鬼だけではなく、子供たちもびっくりしそう
セイヨウヒイラギは、ナンテンと同じような赤く小さな実をつけます。海外では「家庭の幸せ」という花言葉で、とても縁起が良いとされています。
キンカン
漢字では「金柑」と書き、「金冠」と掛けられることがあるミカン科の樹木です。
原産地は中国で、「金」部分からは富を、たくさん実をつける様子からは子孫繁栄を願うそうです。
お正月のおせちに入っていることもありますね。
おばあちゃんが作ってくれるキンカンの甘露煮が大好物です
オリーブ
イタリア、スペイン、ギリシャ、トルコなど地中海地方が原産と言われているオリーブ。形も色合いも可愛らしいですよね。
平和や家庭円満、夫婦円満のシンボルとして世界各国で愛されています。
また、オリーブは葉っぱが尖っていることから「邪気を払う」効果があるとされています。
注意ポイント
オリーブの実はそのまま食べることができず、渋抜きなどが必要なため注意してくださいね。
ザクロは庭木にすると縁起が悪いの?運気UPにおすすめの庭木5選 まとめ
いかがでしたでしょうか!
これからお庭に果樹を植えたい時は、ぜひ参考にしてみてくださいね!
ザクロについてもっと詳しく知りたい方はこちらも読んでみてくださいね。