60歳の定年退職を間近に控えて、59歳で早期退職するのが良いという噂を聞いたことありませんか?
定年を迎える最後の日までしっかり勤めきるのが当たり前だと思っていても、保険や年金の話が絡んできて金銭面で損をすると聞いたら不安に思ってしまいますよね。
59歳で退職するか悩んでいるあなたへ、確認しておきべきデメリットをまとめました。このデメリットさえ押さえておけば、円満に退職して楽しい第2の人生をスタートできます!
Contents
59歳で退職するデメリットとは?確認しておくべきこと3つ
59歳で退職することには、3つのデメリットがあります。
- 安定した収入がなくなる
- 退職金が減る可能性がある
- 年金が減る可能性がある
それぞれのデメリットについて詳しく解説します。
安定した収入がなくなる
59歳で退職して失業保険を受給したとしても、支給される手当の日額は、会社に勤めていた時の賃金の日額より少ないです。
退職金はもらえますが、毎月の安定した収入がなくなることに不安を覚えるのであれば、定年退職まで働くのをオススメします。
そして定年退職後、年金がもらえる65歳になるまでも安定した収入を得たいと思った時は「再雇用制度」を利用しましょう。
再雇用制度=定年退職者のうち希望した人全員と再び労働契約を結ぶ制度
再雇用先は自社以外にグループ会社も対象となるため、定年退職前と同じ仕事内容ではない場合があったり、賃金が下がることがあったりしますが、馴染みがある会社で引き続き働ける楽しさがあります。
特別な技術が必要な仕事をしていた人に対しては、「後輩の育成」に期待する会社が多く、高い給料で再雇用してくれることもありますよ!
そして希望すれば65歳まで働き続けられるため、月々の安定した収入が期待できます。
退職金が減る可能性がある
会社によって退職金の規定はさまざまですが、「定年退職まで働ききった社員」と「それ以外で退職した社員」で金額に差をつけている会社が多いです。
会社的には「定年退職までお疲れさまでした。ありがとうございました。」の気持ちをこめて、定年退職まで働ききった社員の退職金額に差をつけてねぎらうのは当然のことと言えるでしょう。
59歳まで頑張って働いてきたのに、単なる「退職した社員」の扱いとなるのは少しもったいない気もしますね。
年金が減る可能性がある
年金は「老齢基礎年金」と「老齢厚生年金」の2種類で構成されています。59歳で退職してしまうと老齢厚生年金が減る可能性があるのです。
老齢厚生年金は、年金をもらい始めるまでの平均の給料と加入月数で年金額が決まります。59歳で退職すれば、その早期退職した分の数か月分が減ってしまうので、もちろん年金額は減ります。
しかし「減額」の文字に踊らされてはいけませんよ!年金は約40年間かけてあなたが積み重ねてきたものです。そのうちの数か月が原因で大幅に減額されることは、ほぼ無いと言えます。
年金の減額は退職金額に比べて、そこまで深刻に思い悩まなくて良いと思います。
59歳で退職するメリットとは?
59歳で早期退職するメリットはあまりありませんが、「会社都合」で早期退職を決めた場合は2つのメリットがあります。
- 退職金が割り増しされる場合がある
- 失業保険が最短1週間で受け取り始めることができる
早期退職をすると決めた時に使える制度は2つあります。
ひとつめは「早期退職制度」。会社の組織を整えたり社員の第2の人生の幅を広げるのを目的として導入されている制度です。
ふたつめは「希望退職制度」といって、会社内の人員整理を主な目的として退職者を募る制度です。
「希望退職制度」は会社側が希望者を募っている時にしか使えません。また、あなたが希望退職者に応募する資格があるか確認しなければなりません。
そして1番注意しなければならないことは…
「会社都合で退職」として扱ってもらえるのは、「希望退職制度」だけだということです。
どちらの制度も退職金が割り増しされることがほとんどですが、失業保険は「会社都合」でないとすぐに給付されません。会社都合での退職だと、最短1週間で失業保険を受給できますが、自己都合退職だと3か月は給付されないので、気をつけましょう。
それから「早期退職」の最大のメリットは
自由な時間を手に入れることができる
ことです!趣味を見つけたり、家でゆっくりしたり、旅に出たりと、自由の楽しみ方はさまざまですね。
長い間、一生懸命働いた自分へのご褒美として、のんびりと息抜きをしましょう!
結局、59歳と60歳どちらで退職したらいいの?
ズバリ!
「会社都合の退職」であれば59歳で退職するのもアリ。
と言えます。しかしどれだけ退職金が割り増しされるかを確認してから決断した方が良いでしょう。
あなたは「はやく自由になりたい」と思っているかもしれません。でも定年退職を迎える最後の日まで働いて、同僚や部下、家族から祝福されるのも、それはそれで嬉しいですよね。
「定年退職」はどの人にとっても、人生での一大イベントだと思います。そのため、後悔しないようにしっかり悩んで、退職の時期を決めてくださいね。
早期退職・定年退職を迎えた人のリアルな声
私の家族に早期退職をした叔母と、定年退職を迎えた父がいるので話を聞いてみました。
長く働いていた百貨店を58歳で早期退職して、起業しました。
少しでも早く自分の会社で製品を取り扱いたいという強い気持ちが早期退職につながりました。
会社員時代に得た人脈を大切にして、商売につなげています。
起業するなら若いうち。会社を持ちたいという夢がある人は、早期退職がオススメです。
叔母の経歴:
大学を卒業後、ホテルのブライダル部門や大手百貨店の宝石売り場で勤務。
58歳で百貨店を早期退職し、宝石や革製品を扱う会社を設立。
60歳で定年退職しました。
退職した会社から再雇用のお話をいただきましたが、ゆっくりしたかったのと、趣味として山登りを始めてみたかったため、お断りしました。
63歳頃までは趣味を探したり、家でダラダラしていましたが、毎日に刺激がないと思って個人事業主になりました。
会社員時代につながりがあった企業や友人を通して、仕事をもらっています。
技術職なので、僕にしかできないことや会社員時代に習得したスキルが活かせるのが楽しいです。
会社を辞めた時は、残りの人生をのんびり生きることしか考えていなかったけれど、身体や頭を動かすことはやっぱり楽しいと感じています。
定年退職の日はたくさんのお祝いの言葉やプレゼントを部署内のみんなからもらってとても嬉しかったのを覚えています。
定年退職の日のことは、忘れられない良い思い出。
父の経歴:
高校を卒業後、大手飲料メーカーで電気工事士・自動販売機調製技能士として42年間勤務。
60歳で定年退職。63歳で個人事業主となり、自販機やホットスナックの機械修理などをしている。
やりたいことがあって、できるだけ若いうちにチャレンジしたいのなら早期退職もアリだという叔母と、定年退職の日が良き思い出だとホッコリしながら話す父の経験談でした。
生き方はひとそれぞれです。第2の人生のことも考えながら、ゆっくり決めていきましょう。
59歳で退職するか悩んだ時に確認しておくべきデメリットとは?のまとめ
59歳で退職するデメリットは3つあります。
逆にメリットは2つあります。
しかし、この2つが適用されるには「会社都合による早期退職」である必要があります。
早期退職には
- 早期退職制度
- 希望退職制度
の2種類がありますが、「会社都合による早期退職」として扱われるのは「希望退職制度」だけです。
会社都合による退職であれば、59歳での早期退職も視野に入れても良いと思いますが、退職金額が大きく変わってくる可能性があるので、しっかりと確認してから決断しましょう。
この記事を読んで、あなたの悩みは少しは解決できましたか?
あなたが納得いくまで仕事をやりきって、ワクワクした気持ちを胸に第2の人生がスタートできるよう、応援しています!