86ーエイティシックスーは2021年にアニメ化された、ライトノベル(小説)が原作の物語です。
86ーエイティシックスーのアニメは完結していません。原作も同様、完結していないので全ては語れませんが、原作やアニメを見た人それぞれ評価が分かれるようです。
それは戦争と人種差別、ある意味人間の本質を描いた内容で、戦争という現実に救いがないように思えるからなのかもしれません。
個人的には「面白い」と言って良いのか考えてしまうのですが、それでもぜひみなさんに見ていただききたい作品です。原作も是非、完結を迎えるまで読んでほしいです!
今回は86ーエイティシックスーの魅力や引き込まれていく理由、原作のどこまでがアニメ化されたのか?
アニメは今後、続編はあるのか?アニメ放送分のネタバレ交えて調べてみました。
Contents
86ーエイティシックスーの原作は完結していない!アニメについても紹介!
86ーエイティシックスーとは、安里アサトさん原作のライトノベル。
完結はしておらず、2022年2月に最新刊11巻が発売、次刊の12巻は2022年11月10日に発売が決定しています。
2016年、株式会社KADOKAWAのアスキー・メディアワークス局が主催する第23回電撃小説大賞の大賞を受賞し話題になりました。
2018年には、宝島社が発行するライトノベルのガイドブック「このライトノベルがすごい!」の文庫部門で新作1位&総合2位に選ばれました。
86ーエイティシックスーアニメの放送していた時期は?
第1期は2021年4月より6月まで
第2期は2021年10月より12月まで
最終話22話、23話のみ2022年3月
TOKYO MX、BS11、群馬テレビ、とちぎテレビにて放送。
アニメはいったん終了していますが、原作も継続して刊行しており完結ではありません。
86ーエイティシックスー音楽について
https://youtu.be/SiJm6LdYQj0
澤野弘之さんが担当。
ガンダムや進撃の巨人などアニメから朝ドラのオーニングなどいろんなジャンルの音楽を作り上げる、今や日本の音楽界になくてはならない人なのではないかと思ってしまうほどすごいお方。
とてもかっこいい曲です。
86ーエイティシックスー視聴するには
Blu-ray、DVDも発売されています。
他、視聴方法は動画配信サービスでも見ることができます!
U-NEXT
FOD
Hulu
ABEMA
Amazonプライム
dアニメストア
私はリアルで録画して見ていたのですが
Amazonプライム会員だったのでその後配信でも見ました!
86ーエイティシックスーの背景
イントロダクション
“その戦場に死者はいない”――だが、彼らは確かにあそこで散った。
サンマグノリア共和国。そこは日々、隣国である「帝国」の無人兵器《レギオン》による侵略を受けていた。しかしその攻撃に対して、共和国側も同型兵器の開発に成功し、辛うじて犠牲を出すことなく、その脅威を退けていたのだった。
そう――表向きは。
本当は誰も死んでいないわけではなかった。共和国全85区画の外。《存在しない“第86区”》。そこでは「エイティシックス」の烙印を押された少年少女たちが日夜《有人の無人機として》戦い続けていた――。
死地へ向かう若者たちを率いる少年・シンと、遥か後方から、特殊通信で彼らの指揮を執る“指揮管制官(ハンドラー)”となった少女・レーナ。
二人の激しくも悲しい戦いと、別れの物語が始まる――!
引用:電撃文庫
86ーエイティシックスーについて背景をご紹介します!
サンマグノリア共和国
もともとサンマグノリア共和国には白色系【アルバ】と呼ばれる人種が多く生活している国で、移民を受け入れ、いろんな人種が生活していました。
ところが、隣国の軍事大国、ギアーデ帝国は完全自律無人戦闘機械【レギオン】を開発し、近隣の国々へ侵攻を開始しました。
共和国は例外なく壊滅的な打撃を受けた後、白系種以外の人種は有色種【コロラータ】と呼称し人種を区別しました。
そして行政区画外を86区とし白系種以外の有色種を強制的に集め、迫害し私財も取り上げて隔離したのです。
86ーエイティシックスー
白系種の人々は、86区に隔離された有色種の人々を「86ーエイティシックスー」と呼んでいます。
人間ではなく「人型の豚」として蔑み、86区には人間は誰もいない区域とされ、共和国は堂々と人種差別を行なっていました。
そしてレギオンの対抗機として共和国も自律式無人戦闘機械【ジャガーノート】を開発し応戦。
しかし実際にはレギオンの無人機とは違い、86ーエイティシックスーを操縦士として操作させ戦場に送り込み、人間ではなく情報処理装置【プロセッサー】として稼働させるものでした。
共和国は86ーエイティシックスーを「人型の豚」と称し人間ではないと蔑んだ挙句、レギオン対抗に使い捨ての部分【パーツ】として利用したのです。
無人機が倒されても人は乗っていない。だから戦死者はいない。戦闘の度に無惨にも86ーエイティシックスーの兵士達の命は失われていく…
そんな非人道的なことが国家ぐるみで行われていました。
ギアーテ帝国とレギオン
ギアーテ帝国が開発した完全自律無人戦闘機械【レギオン】。共和国が手に入れたレギオンの調査より、全てのレギオンは【2年後】に停止すると言われています。
レギオンの中枢処理系には暴走防止の為のシステムが設定されており、その【稼働時間は6年】と推測されました。
そして圧倒的な軍事技術力を持っているギアーテ帝国は【4年前】より管制無線が途絶えていて、すでに崩壊し、滅んでいると推定されています。
帝国を失ったであろうレギオンもそのまま数を減らしているため、共和国ではレギオンが停止すればこの戦争は終わると考えられているのです。
しかしレギオンはその中枢処理系の限界を伸ばすために自らの知能で、殺した人間の脳の構造を取り込み、限界を回避する術を手に入れていました。
共和国軍・軍事指揮統制官レーナ
共和国の軍事指揮統制官【ハンドラー】、ヴラディレーナ・ミリーゼは16歳の少女でありながら、最年少で少佐に昇進を果たしたエリート。
前線より数百キロ離れた大要塞壁群【グラン・ミュール】で86ーエイティシックスーの部隊を指揮しています。
知覚同調【パラレイド】と呼ばれる人間の潜在意識を同調させるデバイスを用いて前線にいる86ーエイティシックスーと聴覚を共有し、遠隔で指揮するのです。
実際に危険な前線に共和国の白系種が赴くことはない…
共和国ではレギオンとの戦闘で戦死者はいないと伝えられています。
実際に戦場に赴くことのない状況と、あと2年すれば戦争は自動的に終わるという認識から、緊張感を持たない白系種の士官達は堕落した毎日を送っています。
レーナは合法的に人種差別をする共和国の現状をよく思っていませんでした。
そんな折、レーナはレギオンとの戦闘が最も激しい防衛拠点で戦う第一戦隊【スピアヘッド戦隊】のハンドラーとして指揮を取ることになります。
「死神」と呼ばれる葬儀屋【アンダーテイカー】シンエイ・ノウゼン
第一戦隊・スピアヘッド戦隊隊長、シンエイ・ノウゼンは「死霊の声」が聞こえる能力者です。
知覚同調【パラレイド】で同調した指揮統制官【ハンドラー】にもその「声」が聞こえます。
レギオンに殺された人間の断末魔の叫び、レギオンに脳を取り込まれた人間の記憶や言葉。そういった声が聞こえるのです。
シンと同調した指揮統制官【ハンドラー】はその声を聞き精神的に病み、自ら命を絶つ者もいました。
そのため「死神」と呼ばれていました。
シンは戦死した仲間の機体の一部を切り取り、名前を刻んで持っています。
86ーエイティシックスーとして死んでも、記録にも残らない…
生き残る者だけが亡くなった仲間を弔い連れていく事が出来ます。
そうやって行きつくところまで仲間を連れて行こうとしています。
シンが葬儀屋【アンダーテイカー】と呼ばれている所以です。
シンはその戦線を生き抜いてきた優れた能力の持ち主です。そして戦争で戦い続ける理由がありました。
白系種の為でもなく、共和国の為でもない。兄・レイに再び会う為でした。
シンの両親は共和国によって徴兵され戦死しています。
レイはシンにとってかけがえのない家族でしたが、戦争のために両親を亡くしたレイはその悲しみの矛先をシンに向け、首を絞めてしまいます。
弟を殺そうとしてしまったレイは自分を責め、東部戦線で戦死します。
シンはその後、頭部のないレイの遺体を見つけ、レイの脳がレギオンのに取り込まれてしまったことを理解します。
その時から、レギオンに連れ去られたレイを開放する為に、戦いに赴くのでした。
86ーエイティシックスーの魅力とは~アニメ第1期ネタバレ含みます~
86ーエイティシックスーの魅力とは
戦争の悲しさや残酷さを感じながら、私はストーリーに引き込まれどんどんハマっていきました。
果たしてどんな完結を迎えるのか。興味深いです。
私はアニメから86ーエイティシックスーを知ったので原作は後からになりますが、なぜそんなに引き込まれたのかを考えてみました。
アニメの映像が美しい。心動かされる展開と音楽が素晴らしい!
戦争を題材にしたストーリーは数多くある中、アニメは映像がとても美しかったことが大きいです。
そして主要キャラクター一人一人がそれぞれの思いを抱えていて、謎めいた部分などが伏線となり、最終的にその後の展開へつながっていく展開に心を動かされます。
映像に合わせた音楽も素晴らしいことも相乗効果になっています。
リアルな見せ方
戦争に対峙する人々や、直接的に残酷な場面を見せるのでもなく、キャラクターが体験しているであろうリアルな見せ方をしている部分があります。
アニメ第1期でレーナが戦争前線より数百キロ離れた大要塞壁群【グラン・ミュール】から戦隊を指揮している際、多数死傷者が出るシーンです。
はじめ、視聴者側は何が起こっているのか理解し辛いと思います。
レーナは全線で戦っていない為、自分は安全な場所にいます。ゲームのように盤上の兵士を指揮し全滅しないようにコマを進めるのです。
結局自分は何もできないまま戦死する兵士の断末魔の声を聞くだけ。
その後の沈黙に自分は無力であることを認識する…これがレーナの現実なのです。
生き残った兵士に何を言われても、ただただ安全な場所にいる自分に後ろめたさを感じ、自責の念にかられます。
きっとレーナも同じ思いをしていただろうと感じます。これだけもキャラクターの立ち位置や心情を理解するのには十分でした。
サンマグノリア共和国の人種差別と、人間の本質の一部
共和国の身勝手な人種差別。俯瞰して見ればおかしいと誰もが理解すると思います。
それでも人は圧倒的な力と大勢の同意見を前にして迎合してしまう。同様に迎合してしてしまう人は多いのではないでしょうか。かくいう私もそうです。
もちろん自分の意思をそのまま出すことが出来る人もいるでしょうし、全ての人間が迎合するわけではないはずです。
それでも戦争という通常ではない現実を前にして人の意思は弱く、抵抗したり反対意見を述べれば、力に抑えつけられ周りの声に流されていく。
人間の本質の一部が垣間見えます。
そして、レーナと86ーエイティシックスーのスピアヘッド戦隊の兵士たちとの距離感がほんの僅かでも縮まっていく展開に、いつかは会えるかもしれない?と
~アニメ第2期の最後に出会うことになるのですが~期待せずにいられません。
救いがないと思わせて、今後の展開に期待
アニメ第1期の中では【総勢24名】だったスピアヘッド戦隊は【5名】となり、それぞれの思いを胸に、ただ死にゆくだけの戦いを続けていきます。
搭乗するジャガーノートも破壊し、レギオンの手の届かない場所へ…レーナとの交信も出来ないエリアへ進んでいくのです。
レーナはシン達と交信が途絶えた後、スピアヘッド戦隊のみんなが生活していた前線へ赴きます。
実際には会うことはなく死んでいった86ーエイティシックスーの少年少女達。
最後手の届かない場所へ旅立ったシン達。誰もいなくなった部屋で一人佇むレーナは何を思うのか。
戦争の為に共和国から家畜と称され差別され、戦うことでしか生きることができず翻弄され、自由もなく、自分たちを迫害した共和国の為に戦わされ死んでいく。
レギオンに殺されてもなお、脳を利用され人としての尊厳もなくして生かされる。
救いのない無慈悲な世界に希望が見えないアニメ第1期のラスト。
あまりに重たく心にのしかかるストーリーなのに、心引きつけられ、今後のレーナやシン達がどんな場所へ向かっていくのかを知りたくなります。
アニメ第2期ではシン達は生きていて、そこでも異端扱いされるのですが…
その先は是非アニメを見ていただきたいと思います!併せて原作も読めば、さらに理解度が深まります。
86ーエイティシックスーのアニメは原作のどこまで?続編はあるの?
86ーエイティシックスーは現在、原作11巻まで発売されていますが、アニメ第1期~第2期までで、原作の3巻までとなっています。
驚くほどまだ序盤な印象ですよね。
アニメ第1期だけでまだ1巻までのペースです。その分、描写や表現が細かくなされ、見る側も感情移入しやすくなっています。
こうなると第3期も制作決定にならないかなあ…と心待ちにしています。
86ーエイティシックスーの第3期はあるのか?
残念ながら続編の第3期が制作されるのか、わかりませんでした。情報が出てこないので今のところ未定のようです。
アニメ制作は収益が出てなんぼですから。
原作とコミックス、業界では「円盤」と呼ばれるBlu-rayやDVD、配信やグッズの売上によって86ーエイティシックスー続編の制作が左右されると思われます。
ファンとしては何が何でも第3期の制作お願いします!!という思いですが、こればっかりはどうしようもありませんね。
【86】原作は完結している?アニメはどこまで?ネタバレ含みます!まとめ
- 86ーエイティシックスー原作は安里アサトさんのライトノベル。完結していません
- 86ーエイティシックスーアニメ放送は2021年4月~2022年3月まで放送
- 86ーエイティシックスー音楽は澤野弘之さんが担当
- 86ーエイティシックスーアニメは動画配信サービスで視聴可能
- 86ーエイティシックスーは戦争と人種差別を背景に繰り広げられる悲しい戦いと別れの物語
- 86ーエイティシックスーとはサンマグノリア共和国によって86区に迫害しされた有色種の人々の呼称
- サンマグノリア共和国は86ーエイティシックスーの人々を「人型の豚」と呼びギアーテ帝国の攻撃に対抗する戦争の部品とし、使い捨てにしながら戦争をやり過ごしていた
- 主人公レーナは共和国の軍事指揮管制官、シンは死霊の声が聞こえる能力者
- 86ーエイティシックスーの魅力は映像とストーリー展開、戦争による人間の本質、救いのない物語
- 86ーエイティシックスーアニメ続編は未定
いかがでしたでしょうか?今回はアニメ第1期までと、第2期へつながるところまでをネタバレ含めてご紹介しました。
評価は人によって分かれるようですが、私はいろんな人に触れてほしい作品だと思っています。
現在進行形でウクライナがロシアに戦争を強いられていますが、
ロシア国民が自国の事を世界からどんなふうに見られているのかを知らないであろう現状を考えると
改めて戦争は人を盲目にし、見なければならない現実を見えなくさせるものだなと感じます。
86ーエイティシックスーの背景はまた別ですが、是非アニメを見て原作を読んでいただきたいと思います。
みなさんの心の中に何か響くものがあれば幸いです。