「なぜ進学ではなく就職を選ぶのですか?」
面接官に聞かれたら、あなたはどのように答えますか?
元採用担当の私が進学ではなく就職を選んだ理由を聞くワケについて、これまでの経験を踏まえてまとめてみました。
こんな方におすすめ
- 進学ではなく就職を希望している人
- 進学ではなく就職を選んだ理由を聞かれることを想定し面接対策をしたい人
Contents
【就活生の本音】進学ではなく就職を選んだ理由
就活生が進学ではなく就職を選んだ理由の本音を調べてみました。
①専門学科のある高校に進学し、学んだことを活かして就職したいから
ここ数年の普通科卒業生の傾向を見ると、大学・短大進学率は約60%、就職者の割合は約10%で推移。
引用 文部科学省
まず、普通科を卒業して就職する学生の割合は約10%だそうです。
それに対し、工業科や商業科などの専門学科を卒業して就職する学生の割合は約50%です。
専門学科のある高校を選択した時点で、そもそも高校卒業後は就職を目指す学生が多いことがわかります。
②経済的な事情で進学することが難しいから
進学校に通う高校生女子です。進学を諦めたくはなかったのですが、経済的な理由で就職する事になりそうです。今からパソコンなどやって置かなければならない事を教えてください。今からでは遅いですか。
引用 Yahoo!知恵袋
ご家庭の経済的な事情で進学するのが難しい場合もあります。
アルバイトをしたり、奨学金を借りたりし、自分で進学費用を工面する学生もいると思いますが、並大抵の努力ではないでしょう。
③早く自立したいから
自立とは、
他への従属から離れて独り立ちすること。他からの支配や助力を受けずに、存在すること。
引用 goo国語辞書
私の通っていた商業高校では「早く親元から離れて自立したい!」という友人がとても多かったです。1人の友人に理由を聞くと、親が厳しく早く独り立ちして自由になりたいと話してくれました。
自立するには、生活態度など”自分を律する”という意味での自律も求められます。
④進学してまで学びたいことがないから
大学に進学する理由として「やりたいことがないからとりあえず大学に行く」という話をよく耳にしますが、反対に「やりたいことがないから進学する必要がない」と考える人もいるようです。
いずれ社会に出て働くのだから卒業したらさっさと働いてしまおうと考え、就職する人もいます。
【採用側の本音】進学ではなく就職を選んだ理由を聞くワケ
面接官はなぜ進学ではなく就職を選んだ理由を聞くのでしょうか?
①シンプルに気になるから
ひとつは、面接官がシンプルに疑問に感じたことを聞いている可能性があります。
高校生が面接に来たら、親世代の面接官からすると「まだ若いのだから、大学に進学して自分の可能性を広げる方法もあるのではないか」と考える人もいるでしょう。
面接で聞く質問は、必須で聞く質問と面接官がその場で気になることを聞く質問があります。
進学ではなく就職を選んだ理由を聞く質問は必須なのか思いつきなのかはわかりませんが、どちらにせよ採用する側からすると「まだ若いのだから働く以外の選択肢もあるのでは?」と思慮して思わず聞いてしまうのかもしれません。
②働くことに対する姿勢を確認したいから
受け身の姿勢で過ごした学校生活とは違い、社会に出て働く以上自分から動いて仕事を探さなくてはなりません。
面接官は、働くことへの覚悟ができているか確認したいのです。
進学ではなく就職を選んだ理由を聞いた時の反応を見ている!?
面接官から想定外の質問をされるとドキッとしますよね。
「進学ではなく就職を選んだ理由」を心の中ではなんとなく考えていても、面接で返答する用に回答を用意していないといざ聞かれると焦ってしまうものです。
実は、面接官は想定外の質問をされた時の反応をチェックしていることもあります。
いったいなにをチェックしているのでしょうか?
価値観
想定外の質問は回答をあらかじめ用意していないため、思わず本音が出ることもあります。
その本音から、就活生がどんな価値観を持っているのかチェックする面接官もいます。
例えば、就活生が「早くお金を稼ぎたいから」と回答した場合、働くことへのやりがいよりもお金を稼ぐことが大事だと考えている人だと判断される可能性もあります。
もちろん労働の対価としてお金をもらうことは当然ですが、その会社で何を成し遂げたいかなど仕事への熱量も企業側としては確認したいところです。
熱意
想定外の質問をされ、言葉でうまく伝えられなくても一生懸命こたえようとする姿は面接官にも伝わります。その一生懸命さから、働く熱意を感じ取る面接官もいます。
面接だけでなく、どんな場面でも一生懸命な姿は好印象です◎
社風に合うかどうか
価値観や熱意にも通じますが、その会社の社風に合うかどうかも重要なチェックポイントです。
会社には経営理念や方針があり、それに基づき働きます。
会社の方針に賛同し、他の社員ともうまくやれるかどうかは働くうえでとても大切なことです。
進学ではなく就職を選んだ理由から、社風に合う考えの持ち主かどうか見極めるのです。
進学ではなく就職を選んだ理由から考えるあなたの魅力
進学ではなく就職を選ぶ理由から、あなたの魅力を知ることもできます。
理由①早く自立したい
進学ではなく就職を選ぶ理由が早く自立したいからというあなたは、とても責任感が強く、芯がある人です。
自立するということは、独りで立つということ。
親元から離れて独り立ちするのは勇気がいることですが、恐れず挑戦する姿はとてもかっこいいです。
注意したいポイント
注意したいことは、責任感が強いあまりに仕事を抱え込まないことです。
周りの人に頼ることも仕事のひとつであることを忘れないようにしましょう。
理由②働くことが性に合っている
学生時代のアルバイト経験などから自分には働くことが向いていると思ったあなたの魅力は、働くことを楽しいと思えるポジティブさです。
学校を卒業し就職すると、基本的には定年まで働くことになります。
働くことが楽しいと思えるマインドを持っていることは非常に大きな長所です。
注意したいポイント
注意したいことは、仕事が楽しいと思えない時の乗り越え方を探すことをおすすめします。仕事は楽しいことだけではないので、嫌なことがあった時に素早く気持ちを切り替えられるスキルがあると役に立ちます◎
理由③早く働いて社会と繋がりを持ちたい
人は生きているだけで社会の一員として周囲との繋がりを持っていますが、働くことで社会に貢献したいと思うことは素晴らしいことです。
注意したいポイント
注意したいことは、職場以外のコミュニティでの繋がりも持つことをおすすめします。
社会との繋がりは職場だけのことではないので、いろんなコミュニティに属するともっと視野を広げることができますよ。
進学ではなく就職を選んだ理由を聞くのはなぜ?元採用担当が考える まとめ
まとめ
- 就活生が進学ではなく就職したい理由は、学んだことを活かして働きたいから・経済的に進学が難しいから・早く自立したいから・進学してまで学びたいことがないから
- 採用する側が進学ではなく就職したい理由を聞くワケは、シンプルに気になるから・働くことに対する姿勢を確認したいから
- 面接官は、進学ではなく就職したい理由を聞いた時の反応を見ている
- 進学ではなく就職を選んだ理由を深堀ることで、自分の魅力を知ることができる
進学するか就職するか決めることは、今後の人生を左右する大切な選択です。
面接対策の回答を考えるタイミングで、今一度なぜ自分は進学ではなく就職したいのか頭の中で整理しておくと、自分軸で考えた後悔のない選択ができると思います。
少しでもみなさんの参考になると嬉しいです。