近年黄砂の飛来がよく問題になりますよね。
昔はあまり聞かなかったのですが、いつから黄砂が飛ぶようになったかご存じですか?
実は思ったよりずっと昔より黄砂は人々の生活を脅かしていたようです。
黄砂のいつからの疑問3つにお答えいたします。
黄砂はニュースでよく見るし、車が砂まみれになっている様子も見たことがあるけど、そういったものなのかはよく知らないなぁ
そんな君のために今回は黄砂について3つのいつからに注目して解説しよう!
黄砂っていつからあるの?昔はなかったの?
近年にわかに問題視されるようになってきた黄砂ですが、昔はなかったという人もいます。
実際、黄砂は近年の問題なのでしょうか?
黄砂は白亜紀から存在していた!
実は近年の調査で、黄砂は太古の昔から存在していたことがわかっているんだ。
約7000万年前の白亜紀の堆積物の中から黄砂が発見されたことで、黄砂は少なくとも白亜紀にはすでに発生していたことがわかっています。
「白亜紀」とは、およそ1億4,550万年前からおよそ6,600万年前までのおよそ7,950万年間をしめす時代名です。
日本では地層調査で、少なくとも7万年前には飛来していたことがわかっています。
想像もつかないような太古の昔から黄砂が発生していたんです。
そんな昔から黄砂はあったのね!知らなかった!
朧月夜って実は黄砂の風景からできた!
7万年前から日本に飛来していた黄砂ですが、日本の記録にもたびたび登場します。
古くから四季折々の景色を表現する言葉が多い日本においては黄砂についても言葉も残っています。
例えば、春の季語として知られている「朧月夜」や「春霞」などは、黄砂が飛来して霞がかかった景色を表現した言葉だと言われています。
朧月夜(おぼろづきよ)は春の夜に月がほのかに霞んでみえる情景を表した言葉。 春霞(はるがすみ)は春に霧や靄などで景色がぼやけて見える情景を表した言葉。
『吾妻鏡』 には「文永3年丙寅の2月1日 乙丑 陰、雨降る 晩泥交りの雨降る。希代の怪異なり。」という表現があり、この泥交じりの雨が黄砂によるものだといわれています。
『吾妻鏡』 とは鎌倉時代の歴史書。 1180年源頼政挙兵から1266年6代将軍宗尊親王帰京までを日記調に示している鎌倉時代の歴史書のこと。
そのほか「泥雨」「紅雪」「黄雪」などの黄砂に関する記述がいくつか存在します。
黄砂についてもっと知ろう
春になると黒い車などに黄色い砂が積もることがありますよね。
黄砂は毎年話題になりますが、黄砂についてどれくらい知っていますか?
実はよくわからないの。黄砂っていったい何なのかな?砂ってあるけどんな砂なの?
そもそも黄砂って何?
黄砂とは砂漠から巻き上げられた砂塵が風によって運ばれ、日本に飛来し降下したものです。
住民の生活に重大な障害を及ぼすことのある、自然現象のひとつです。
田畑に降り注いだり人家や車などを覆ってしまうこともあります。
粒子の多い砂のため水で洗い流さずふき取ろうとすると、細かな傷をつけてしまったりするので苦手な方も多いことでしょう。
黄砂は年々増加傾向にあり以下の点が問題視されています。 ・交通への障害 ・健康被害
どこから飛んできているの?
黄砂は中国やモンゴルに位置する乾燥地域で巻き上げられた砂塵が原因とされているよ。
黄砂の主な発生場所とされている3つの乾燥地帯をご紹介します。
ゴビ砂漠
中国内のモンゴル自治区からモンゴルにかけて広がる広大な砂漠です。
世界4番目の大きさを誇ります。
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タクラマカン砂漠
中国の新疆ウイグル自治区にあり、山脈と高原に囲まれた砂漠地帯です。
大部分が砂丘に覆われており、砂砂漠としては世界最大級の砂漠ともいわれています。
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黄土高原
中華人民共和国を流れる黄河の上流および中流域に広がる広大な高原です。
黄土高原は開墾などによって地表を覆う緑が失われたことで、洪水に見舞われ土砂が谷に流入、谷がどんどん拡大することで出来上がったものです。
引用:中国国際放送局公式HP
黄砂っていつからいつまで飛散しているの?
話題の黄砂ですが砂漠は季節で発生するものではないので、砂はいつでも飛散する可能性がありますよね?
では黄砂はいつ飛散するのでしょうか。
春に花粉の飛来とともに報道されることから、黄砂は春のみ飛来するものと思っている人も多いですが、実際には年間を通して飛来しているんです。
日本には春から梅雨にかけて多く飛散している
年間通して黄砂は日本に飛来していますが、3月、4月、5月は特に日本列島まで飛来する回数や、黄砂の量が多い時期と言われています。
春に黄砂の飛来量が多いのは、主に偏西風の影響です。
中国の砂漠で上に巻き上げられた砂塵が、強い偏西風に乗って東に流されます。
そして海を越えて日本までたどり着き地上に落ちてくるんです。
月別黄砂観測日数平年値
ご覧の通り3月~5月の間に観測日が集中していることがわかります。
真夏の7月~9月は観測されていませんが、秋から冬にかけても黄砂が観測されている日があるのがわかると思います。
ニュースによく見る春だけでなく、秋や冬でも黄砂に注意する必要があるんだね!
黄砂の情報を入手しよう
黄砂の飛来情報はネットで確認することが出来るんですよ!
気象庁や環境省などリアルタイムで黄砂の飛散を確認することのできるサイトが沢山あります。
黄砂飛散予測を確認することができるのでこれを活用しましょう。
黄砂が最もひどい場所は?
黄砂は基本中国近辺の砂漠地帯から飛来しているものです。
やはり、中国に近い西日本、特に九州あたりが最も黄砂の被害が多い地域となります。
偏西風の風向きによっては、北海道や東北などにも大量に黄砂が降りそそぎます。
関東は中国から遠いうえ山脈の壁の影響もあり、黄砂は他の地域は少ないです。
全国どこでも黄砂が飛んでくると思ったほうがよさそうだね。
黄砂っていつから問題になったの?
最近は黄砂がいい意味でも悪い意味でも注目を集めていますよね。
PM2.5の影響などもあって大気汚染物質への興味が深くなっています。
花粉と同じ時期に飛んでくるため、注目度が高いですね。
黄砂っていつから問題になったのか
気象庁では黄砂を1967年から観測し続けています。
年別黄砂観測日数
一か所まとまって観測日数が多い数年間があります。
2000年代の黄砂の大量飛散が原因で一気に黄砂に対して国内での関心が高まりました。
しかし最もひどい年でも年間40日未満と知ると、気にしすぎるほどのことではないかなと思いますね。
黄砂と地球温暖化
地球温暖化に注目が集まると同時に、世界でも黄砂に対しても興味が高まってきました。
黄砂は地球温暖化と深くかかわっています。
黄砂の飛来日数や量の増加が、地球温暖化に影響を受けていると考えられているからです。
黄砂の発生場所である砂漠の拡大は、重度の環境破壊と地球温暖化の影響です。
近年に黄砂発生元の砂漠はどんどん拡大し続けています。
そのため黄砂対策として、砂漠近辺の環境保全、植林活動などが行われています。
黄砂のよる影響
黄砂自体は日本にとっては大きな災害ではありません。
砂漠近隣の地域のように砂嵐が襲ってくるわけではないですし、前が見えなくなるほどの砂が飛来することはまずありません。
しかし、黄砂は空気中の様々な物質が吸着した状態で降ってくるといわれています。
大気汚染物質や花粉など様々な物質を吸着した黄砂を吸い込んでしまうと、アレルギーや呼吸器官の炎症などを引き起こす可能性があります。
吸い込まないよう不織布の使い捨てマスクを着用するなど対策が必要です。
参考記事 黄砂が飛来すると外に干している洗濯ものや車などに付着してしまい困った方も多いはず! そういったときの対策方法などはこちらの記事でご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください! 今日は布団干しても大丈夫?黄砂の時期の干し方と対策を教えます! 黄砂時期の洗車はガソリンスタンドに任せるべき?おすすめの洗車方法
黄砂っていつから?実は太古の昔から日本に飛来していた【驚愕】まとめ
ポイント → 黄砂は約7000万年前の白亜紀から発生している → 日本では7万年前から飛来している。 → 一年中いつでも発生している。 → 日本列島には主に春(3月~5月)に飛来する。 → 日本では2000年の黄砂の大量飛散で注目度が高まった。 → 地球温暖化の関係などで、世界でも注目されている。
花粉と同時に日本に飛来する黄砂は、最近注目されている自然災害の一つです。
余り被害がないので危険視されていませんでしたが、昨今は大気汚染の影響で少しずつ危険性が増してきているように思いいます。
被害にあわないために対策をすることが必要です。
対策するには黄砂について詳しく知る必要があります。
今回の記事では黄砂のいつからの疑問3つにお答えしました。
これを期に黄砂や環境破壊について理解を深めてみてください。
やるべきことが見つかるはずです。