おじいちゃんがいつも4月に田植えをしているんだけど、
近所ではGW明けくらいにしているんだ!田植えの時期って違うの?
そうなんです!
実は田植えの時期は地域ごとによって異なります。
地域ごとの田植えの時期を確認していきましょう!
田植えは何月にするの?
地域や米の品種、その年の気候によって田植えの時期は変わってきます。
一般的に、田植えの時期として多いのは
4~6月で特に5月に田植えをすることが多くあります。
4~6月に田植えをすることが多い理由は、
稲は気温が15度を超さないと生育せず、
10度以下になると生育がストップして、枯れてしまうことがあるからです。
稲の生育に気温は重要なんだね!
田植えの時期を地域別にご紹介!メインの品種も
田植えの時期は、南の地方の方が早く、北の地方の方が遅い傾向があります。
1月下旬ごろ
沖縄県の石垣島や離島では1月の下旬に「超早場米」の田植えが行われます。
超早場米の品種としては、ひとめぼれや
沖縄のオリジナル米のちゅらひかりがメインになっています。
超早場米とは? 一般的な稲より、生育期間が短く田植えから収穫までの期間が短い品種のこと
ちゅらひかりは、一般的なお米よりも米粒が小さめだけど、
ひとめぼれと同じくらいおいしくて、炊き立ての香りが最高なんだ!
3月中旬~下旬ごろ
九州地方で田植えが行われます。
沖縄県、鹿児島県、宮崎県、大分県、熊本県、長崎県、佐賀県、福岡県
九州地方ではヒノヒカリ、コシヒカリ、
福岡県のオリジナル米の夢つくしなどがメインになっています。
4月下旬~5月上旬
千葉県、三重県、滋賀県で田植えが行われます。
千葉県
千葉県は全国8位の米どころで、温暖な気候なため
東日本の中で1番早く田植えが始まり、収穫されます。
千葉県では、コシヒカリや千葉県のオリジナル米のふさこがね、
ふさおとめがメインになっています。
引用 ちばのお米のホームページ
三重県
三重県では台風の被害を回避するために、お米の早期栽培が始まりました。
コシヒカリやキヌヒカリ、みえのゆめがメインになっており
三重県のコシヒカリは西日本で一番多い生産量になっています。
滋賀県
滋賀県ではコシヒカリ、キヌヒカリ、みずかがみがメインになっています。
引用 近江米振興協会
5月上旬~下旬ごろ
北海道や東北地方などで田植えが行われます。
北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県
北海道
北海道はお米の生産量が全国2位で、
ななつぼしやゆめぴりかがメインになっています。
引用 北海道米LOVE
東北地方
東北地方で開発されたお米は、ひとめぼれやあきたこまちなど
有名な品種が多くあります。
東北地方の中では、秋田県が全国3位の米どころになっています。
5月中旬~6月下旬ごろ
中部地方、関西地方、中国地方、四国地方、関東地方で田植えが行われます。
新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、
愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、
岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、
埼玉県、東京都、神奈川県、群馬県
新潟県
新潟県は、お米の作付面積、収穫量がともに全国1位の米どころです。
新潟県のお米では、コシヒカリやこしいいぶき、ゆきん子舞がメインになっています。
新潟と言えば!魚沼産のコシヒカリ!おいしいよね~
関西地方
関西地方では、コシヒカリやヒノヒカリ、キノヒカリがメインになっています。
ほかの地方でもコシヒカリがメインのところが多かったよ!
コシヒカリはお米の品種別作付状況で1位の品種なんだよ!
6月中旬~下旬ごろ
九州地方では二毛作を行うことがあります。
二毛作を行う場合は、6月中旬~下旬ごろに田植えを行います。
沖縄県、鹿児島県、宮崎県、大分県、熊本県、長崎県、佐賀県、福岡県
二毛作とは 同じ田や畑で、1年のうちに時期をずらして2度、異なる2種類の農作物を栽培すること。 田の場合、麦や小麦を収穫した後に田植えをする。 最近は田植えの早期化や兼業農家の増加などで、「二毛作」は減少している。
8月上旬ごろ
沖縄では二期作を行うことがあり、その場合8月上旬に2度目の田植えを行います。
二期作とは 同じ田や畑で、同じ農作物を1年に2回栽培すること。 お米の「二期作」は気温が影響するため、沖縄のように1年を通して 昔は「二期作」が多かったが、米余りが問題視され、
暖かいところでしかできない。
最近ではほとんど行われていない。
田植えってそもそも何をするの?
田植えってなんとなくわかるけど、実際にはどんなことをしているんだろう?
田植えと聞くと、稲を田んぼに植える作業をイメージしますよね。
実際に田植えをしたことがない方は、田植えの一連の流れを知らない方も
多いのではないでしょうか?
稲が収穫されるまでの工程を見てみましょう。
ここでの工程は、最も主流である
田んぼに稲の苗を植える移植栽培での方法です。
メモ 田んぼに種もみをそのまま植える方法を直播栽培という
苗つくり
田植えをする上で苗つくりは重要です。
選種
稲の種である種もみを塩水に入れかき混ぜ、下に沈んだ種もみだけを使います。
消毒
種もみに病原菌が付いていることがあるので、1~2日消毒液に浸します。
浸種
種もみを水につけて、しっかりと水を吸収させます。
引用 みんなの農業広場
播種
稲の苗床である苗代に土を入れ、種もみをまいて芽が出て、
小さな苗になるまでビニールハウスなどで育てます。
引用 みんなの農業広場
代掻き
田んぼに水を張り、肥料をまきます。
トラクタなどで土を砕き、土の表面を均一にしていく代掻きを行います。
土を落ち着かせるために、代掻きは田植えの3日前には終わらせておきます。
引用 有限会社百津屋商店
田植え
種まきから約20~40日後の、苗の大きさが12~15㎝で本葉が3~5枚になったら田植えをします。
植え付けるときの深さは2~3㎝くらいにして、深くなり過ぎないようにします。
稲の管理
稲の管理はお米の品質に影響します。
中干し
田植えの30日後くらいから稲の根に酸素を与えるために、
田んぼの水を抜き乾かします。
田んぼの表面に亀裂がでるまで7~10日ほど干しておきます。
引用 やまむファーム
間断灌水
中干しのあとは水を入れ、また水を落とすという作業を繰り返し
稲の根に水分と酸素を交互に与えて、根腐れを防ぎながら生育していきます。
落水
稲刈りの15日前くらいになったら水を抜きます。
水の管理だけでなく、除草作業や防虫作業も行います。
稲刈り
穂が黄金色になると収穫のサインです。
最近ではコンバインで稲刈りをすることがほとんどで、
刈取りと脱穀まですることができます。
田植えから収穫までの日数は品種によって異なります。
早生品種 早く育ち、早く収穫できるけれど、他の品種と比べて背丈が低く
収穫量も少ない
中生品種 早生品種と晩生品種の間の品種
晩生品種 育つのがゆっくりで、収穫も遅めだが、
他の品種と比べて背丈が高く、収穫量も多い
引用 やまむファーム
乾燥・もみすり・精米
脱穀まで終わったら、乾燥機に入れ乾燥させた後
もみすりを行い玄米にし、それを精米するとようやく白米の完成です。
白米になるまでには、たくさんの苦労があるんだね!
https://www.youtube.com/watch?v=P_BpqDo1B_4
田植えには何日かかるの?収穫までは何日?
田植えは1日で終わるの?どれくらい時間がかかる?
最近は田植え機を使うことが主流なので、10アールあたり
約20分で田植えをすることができます。
田植えから収穫までは何日かかる?
品種や気候にもよりますが、3か月半~4か月くらいです。
早く刈りすぎると収穫量が少なくなり、遅れると収穫量は増えるけれど、
お米のツヤが悪くなるので収穫時期には注意が必要です。
黄金色の穂が垂れ下がると稲刈りのサインです!
田植えは何月にするの?地域ごとに時期が違うって知ってる?のまとめ
まとめ
お米が私たちの食卓に届くまでには、たくさんの努力があるので
感謝の気持ちを忘れずにいただきたいですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。