最近、デジタル印鑑を目にする機会って増えていませんか?
私は、なかなかにデジタル音痴なので、抵抗を感じてしまってますがリモートワークが増えたりして、必要な場面は増えてきているのかなと思います。
また、ペーパーレス化が進んでいることもあり、パソコン上の書類に捺印できるデジタル印鑑は便利ですよね。
今回はパソコン上で使えるデジタル印鑑について、一体どういうときに使うのか、どういった種類があるのかを解説していきたいと思います。
Contents
デジタル印鑑とは?
印鑑を押すという行為を電子化して電子文書に印鑑を押すことができる、パソコン上の印鑑です。
パソコン上の文書ファイルで印鑑を押すという行為をできるようにするシステムです。
また、2005年にe-文書法が施行されました。パソコン上で書類に印影を貼り付けることで「この書類は人の目で確認されている」と言うことを証明するものとして使われています。
個人の印鑑としても作ることもできますが、企業が仕事効率化のために使用することがまだ多いようです。
デジタル印鑑が普及してきた理由とは?
パソコンやスマホ、タブレットでの仕事をすることが増えたり、リモートワークやフレックスタイムなどの働き方の普及により、データ上で完結できるため、電子印鑑も使うことが増えてきました。
また、紙書類を削減しようとする動きが活発していて、従来通り紙書類を使用しつつも紙書類を電子化する動きが広まっているのもデジタル印鑑が普及してきた理由の一つです。
印鑑も様々な種類が存在している!?解説します!
企業で使用の時の印鑑の種類は?
- 代表者印…会社が法務局に会社設立登記をする際に登録するものです。法的な拘束力を持ち、会社における実印にあたります。
- 会社銀行印…会社や法人などが銀行などで口座開設する時に金融機関へのお届け印として必要な法人銀行印のことです。
- 角印…印鑑を押した印影の形が四角い印鑑。認印として見積もりや請求書に利用されることが多いです。
個人で使用の時の印鑑の種類は?
- 実印…住民登録してある地方自治体に登録している認印に比べて効力が高く土地の売買の取引や住宅の購入時に使えます。
- 銀行印…銀行などで口座開設時に使用できる印鑑のことです。正式に銀行に登録している印鑑のことです。
- 認印…荷物の受け取り時や書類の確認時などに使い、本人が確認を行ったことを示すために使われる印鑑のことです。届出の必要はなく日常的に使います。
デジタル印鑑に適した印鑑とは、認印、日付印、役職印、角印などです。
デジタル印鑑作成時は要注意??デジタル印鑑にも種類がある?
デジタル印鑑には印影の種類が2種類あります。使用することを考えて制作するのが好ましいです。
まず、印鑑を押すことを言う「押印」、紙に押したときに残る跡のこと言う「印影」についてお話しします。
押印と印影とは?デジタル印鑑にした時どんな関係があるの?
まず、押印です。押印とは「確認した・承認した」などの証拠を残すことです。押印自体に法的効力はありません。
押印は自分以外によって記された明記に印鑑を押すことです。ちなみに捺印は自分で明記した書類に印鑑を押すことです。
印影とは朱肉をつけた印鑑を紙に押して、紙に残る朱肉の跡のことを言います。
印影はデジタル印鑑を作るときに必要になります。
この印影は、デジタル印鑑を作るときに「印影データをスキャンしてそのまま画像にしたもの」と「印影データに使用者などの識別情報やタイムスタンプを加えたもの」と2種類あります。
印影データをスキャンして画像にしたデジタル印鑑とは
印影の画像を透過処理して画像データを書面に貼り付ければ簡単にできます。単純にできてしまうので重要書類などに使うのには適していません。
ハンコで言う所の三文判のようなもので、大量生産されているので、なりすましされやすく、実印や認印などには使わないほうがいいでしょう。
印影データに使用者などの識別情報を加えたタイムスタンプとは?
印影をそのままデータ化したデジタル印鑑と電子データである書類が存在した時刻に確実にそのデジタル印鑑が存在することを証明することができるタイムスタンプが埋め込まれています。
タイムスタンプとはいつ、どのようなデータを、誰が、という情報を必要に応じて後日証明できる仕組みのことです。
電子データ上の書類は容易に改ざんできてしまうため、電子データがいつの時点で存在し、それ以降改ざんされずに証拠性を保っていることを第三者に証明することができます。
デジタル印鑑のメリット・デメリットって?デジタルでも法的効力ってあるの?
デジタル印鑑にもメリットやデメリットはあります。新しく何かを導入するときはメリットもあればデメリットもつきものですよね。
デジタル印鑑を導入する際の検討に材料になればと思います。
また、企業で使うときに法的能力などはあるのでしょうか?
メリット
書類作成の効率化し、デジタル印鑑は作成したパソコン内にデータがあるため、印鑑本体の破損や紛失するといったリスクを防ぐことができます。
また、書類を作成したあとに印刷し、印鑑を押すと言う手間も省けます。
デメリット
文書制作ソフトを導入する必要があり、コストの発生やWEB、パソコンの知識は必要となる。
法人企業の場合、契約書を渡す取引先の会社がデジタル印鑑に理解があるかどうかも重要になってきます。
法的効力はあるの?
デジタル印鑑は電子証明書として申請する必要があります。
デジタル印鑑を登録して電子証明書を発行することで、デジタル印鑑も実印と同様に法的効力が認められます。
申請は個人、会社ともに可能です。
法人の場合は、デジタル印鑑の申請により、印鑑証明と同じ法的効力を持った電子証明書をダウンロードするすることも可能になります。
デジタル印鑑は無料で作れる!おすすめフリーソフトをご紹介します
ここまで、デジタル印鑑についてお伝えしてきました。フリーソフトで作れるのは、三文判のような認印で使うレベルのデジタル印鑑です。
デジタル印鑑が作れるフリーソフトをご紹介していきたいと思います。
デジタル印鑑をフリーソフトで作るときのおすすめ3選
●印鑑透過
手持ちの印鑑をスキャンして印影画像を作りたいときにオススメのソフトです。
ちなみに、文字入力または手持ちの認印をスキャンして作る2パターンあり、画像のノイズなどはソフトが処理してくれるため、画像をスキャンしてアップロードするだけでいいんです。
スマホからも作ることができるソフトなので、手持ちの印鑑で楽に作りたいという方にオススメのソフトです。
会社の角印や認印などをスタンプ風のデジタル印鑑をサンプルから簡単に作成できるソフトです。
サンプルがあるため1から印影を作るわけでないので、簡単にできます。
業務でエクセルをよく使う方にオススメのソフトです。
ただ、エクセルにもともと備わってないので新たにインストールする必要はあります。名前の認印の他に日付印なども作れます。
エクセルらしくビジネスに特化した印鑑が作れ、押印の際は右クリックで可能になります。
ソフトをインストールしないでお手持ちのパソコンでデジタル印鑑を作成する方法
手持ちのパソコンで作れれば、費用もかからず簡単に作れますよね。
ただし、押印するためだけの単縦な画像のため真正性にかけ、偽造されやすいのがデメリットではあります。
スキャンしたデータをそのまま偽造され、不正に扱われてしまう可能性もあるので不用意に印影をデータ化しないほうかいいでしょう。
偽造や改ざんがしやすいというデメリットもなくはないので、社内で利用するときは注意が必要です。
使うときは日常的な報告書や社内のみで使う企画書など、リスクが少ない一部の書類ににした方がいいでしょう。
また、もともとパソコン内に入っている形や文字のみのためデザイン性には乏しいと言えます。
オリジナリティーを求める方にはフリーソフトの方がオススメかと思います。
●Windows
紙に押印した印鑑データをエクセルに取り込む→トリミング、透過作業をする→印鑑の大きさを整える
Windowsに搭載されたペイントとエクセルで作ることができます。
まずは、読み込んだ印画をペイントで開き、緑色などに塗りつぶした後、印鑑以外の余白をトリミングし、透過作業をして、大きさを整えれば出来上がりです。
この透過作業はエクセルにあるトリミング作業を利用して、印鑑以外の余白を切り取ることです。
●Mac
デフォルトで入っているKeynoteを使用するのがオススメです。簡易的な画像ソフトで透過作業もほぼワンクリックできるという優れものです。
オンラインツールだと印影が出回ってしまうリスクがありますが、ご自身のパソコンで作成するため、そのような心配がなくなります。
デジタル印鑑とは?無料で作る方法やメリットデメリットを紹介!のまとめ
- デジタル印鑑とは印鑑を押すという行為を電子化して電子文書に印鑑を押すことができる、パソコン上の印鑑のこと。
- デジタル印鑑を登録して電子証明書を発行することで、デジタル印鑑も実印と同様に法的効力が認めらる。
- 「印影データをスキャンしてそのまま画像にしたもの」と「印影データに使用者などの識別情報やタイムスタンプを加えたもの」と2種類ある。
- 印影だけのデジタル印鑑は三文判のようなもので、大量生産されているので、なりすましされやすく、実印や認印などには使わないほうがいい。
- タイムスタンプとはいつ、どのようなデータを、誰が、という情報を必要に応じて後日証明できる仕組みのこと。
- お手持ちのパソコン(Windows・Mac)でもデジタル印鑑は作れる。
いかがでしたでしょうか。デジタル印鑑について解説してきました。
デジタル社会になりつつある現代。会社での使用だけでなく、個人としてもデジタル印鑑が当たり前になる時代がもしかしたらそこまできているかもしれません。
そのときにこの記事が役に立てば幸いです!