はちみつといえば、甘くて美味しいのに栄養価が高いスーパーフードの印象はありませんか?
砂糖やみりんの代用にもなり非常に汎用性が高いのですが、食べ過ぎると何かしらの弊害はあります。
今回は胃に悪いといわれている理由とはちみつの魅力をお話しします。
Contents
はちみつは胃に悪いっていわれるのは本当?
結論から言いますと、はちみつは食べすぎるとお腹が緩くなり腹痛や下痢の原因になります。
しかし適量であれば、グルコン酸という成分が微量に入っているので、そのグルコン酸が腸内細菌の働きを良くし、便通を改善する効果があります。
便通に良い成分が入っている食べ物って、摂り過ぎるとお腹が緩くなりがちですよね。
はちみつに限らず、食べ過ぎず、適量摂取を心がけましょう。
はちみつの賢い食べ方&使い方
はちみつはフルーツやヨーグルトにかけたり、ドリンクに溶かしたりするだけでなく、料理にだって大活躍。
使うときのちょっとしたコツや注意を知っていれば、料理の腕前も上がります!
塗ったり漬けるだけで肉や魚の臭みも消えて、柔らかく仕上げてくれる
魚や肉など、臭みが気になる食材にもはちみつはピッタリ。
はちみつの成分がアンモニアと結合して揮発を抑えるため、食材の独特の臭みを抑えてくれます。
また表面に塗ると、肉を柔らかくジューシーにしてくれる効果があります。
特にパサつきがちな鶏むね肉などをジューシーに仕上げてくれるのが、この方法。
はちみつの成分は肉に浸透しやすく、また肉の収縮を抑える効果があるので、肉が固くなりません。
もちろん肉汁を逃がさないので、パサつかずジューシーに仕上がります。
あの調味料のかわりにもなりとってもヘルシー⁈
はちみつは味噌、ヨーグルト、しょうゆ、酒、チーズなど発酵食品との相性が抜群です。
発酵食品と一緒に調理をすれば相乗効果で風味がより一層増して、味にも深みが出ます。
またみりんや砂糖の代わりに使えばテリや艶などがアップし、香ばしさも出ます。
生姜焼きや鶏の照り焼きなど、焼く料理にもはちみつは威力を発揮します。
はちみつの糖分は焦げやすい性質のため、表面を香ばしく焼き上げたり、照りや艶を簡単につけられます。
もちろん煮物にもはちみつの特性は生かせるので筑前煮など、煮物の甘さづけにもはちみつを使いましょう!
はちみつと一緒に煮込むと素材の風味が引き出され、おいしく楽しめます。
「なんか味が足りないな…」と感じたら、仕上げに少量のはちみつを。コクと深みが生まれて、味が決まりますよ。
簡単!はちみつでオシャレな保存食
混ぜるだけできる保存食です♪
ナッツやドライフルーツなどに、混ぜたり漬けたりするだけで完成。オシャレな保存食を紹介します。
ナッツのはちみつ漬け
- 好みのナッツ(くるみ、アーモンド、ヘーゼルナッツ、カシューナッツなど)…適量
- はちみつ…適量
【作り方】
130℃のオーブンで25分ほど空焼きして冷ます。
これを清潔な瓶に入れて、ナッツが完全に浸かるまではちみつを入れる。(数日後ぐらいから美味しくなります)
ハニーショコラ
- ココアパウダー(無糖)…30g
- はちみつ…90g
【作り方】
はちみつにココアパウダーを茶こしでふるって加える。
泡立て器などでペースト状になるまで混ぜて、清潔な瓶に漬ける。
※保存期間は3ヶ月ほどになります。
朝食にオススメ!ハニースムージ
今から紹介するハニースムージーの作り方も、とっても簡単!
なぜなら材料はすべて合わせて、ミキサーにかけるだけだから(笑)
野菜も果物も摂れるうえに、意外とお腹が膨れるので、朝ごはんにピッタリだと思います。
春菊・オレンジ・りんごのグリーンスムージー
- 春菊(葉っぱのみ)…30g
- りんご…1/2個
- オレンジ…1/3個
- はちみつ…小さじ2
- 水…300ml
ラズベリーとブルーベリーのミルクスムージー
- ラズベリー(冷凍)…80g
- ブルーベリー(冷凍)…60g
- レモン果汁…大さじ1
- はちみつ…大さじ1
- アーモンドミルク…200ml
小松菜・梨・バナナのグリーンスムージー
- 小松菜(葉っぱのみ)…50g
- 梨(皮ごと)…1/2個
- バナナ(皮むく)…1本
- はちみつ…小さじ2
- 水…300ml
はちみつはなぜ体に良いの?
なんといっても栄養成分が豊富なことです。
その数はなんと300種類ともいわれています。
特に多いのがビタミンやミネラルです。
なぜならミツバチが採集する花の蜜や花粉には、たんぱく質、ビタミン、カルシウム、カリウム、鉄などが多く含まれているからです。
これらを聞くと、はちみつが優れた健康食品なのがわかりますね。
その①すぐに体に吸収され素早くエネルギーになる
ごはんやパンまた砂糖のような糖質は、消化器から出るさまざまな酵素を使ってブドウ糖と果糖に分解してから消化吸収し、エネルギーとして使われます。
一方で、はちみつはミツバチがそれらをすでに分解し、それ以上消化する必要のないブドウ糖と果糖が主成分になります。
そのため胃腸への負担が軽く、ビタミンやカルシウムの浪費もないため、体へ素早く吸収されます。
脳への素早い栄養源にもなり、また運動中のエネルギー補給にも効果的です
その②砂糖より低カロリーかつ甘味も強い!ダイエットの味方
はちみつの甘味度は砂糖(上白糖)の約1.3倍になります。
もともとの重量も異なるため、同じ甘みをつけたい場合は、はちみつは砂糖の約半分の使用量で済みます。
栄養バランスを整えながらカロリー制限ができる、ダイエットの強い味方です!
その③抗菌力が高いので炎症を防いでくれる
現代では甘味料に使われることが多いはちみつですが、古くは薬として使用されてきました。
はちみつの代表的な薬効は抗菌力。
はちみつは糖度80%と非常に糖度が高く、水分が少ないため、菌や微生物が発生しにくく常温保管をしても腐らないので、安心して食べることができます。
さらに凄いのは、はちみつが水分を吸収すると酵素によって、過酸化水素が発生します。
はちみつを傷口などに塗ると、空気中や体液の水分を吸って過酸化水素が発生します。
それがとても強い殺菌作用を発揮してくれるのです。
この抗菌力は口内炎や喉の痛みといった痛みを抑えたり、皮膚の炎症を抑えてくれる効果も期待できます。
とはいえ傷がなかなか治らなければ、病院へ行って診断をしてもらいましょう
知ってる?マヌカハニーとは
マヌカハニーは、圧倒的な抗菌と殺菌力でとても人気があります。
名前だけなら聞いたことがある人も多いと思いますが、詳しく知らない人もいますよね。
マヌカとはニュージーランドの原住民、マオリ族の万能薬として使用していました。
マヌカはニュージーランドにしかない木のことです。
もともとマヌカの木に薬効があることは知られていましたが、その花蜜から採れるはちみつ「マヌカハニー」にも大腸菌や胃潰瘍の原因となるピロリ菌を抑制し、抗菌と殺菌効果があることがわかりました。
その後の研究でマヌカハニーには特有の成分があることがわかり、その評判がすぐに広がりました。
いまや世界中で愛用されているはちみつです。
またマヌカハニーの瓶を見ていると、UMFやMGOなどの表示がされています。
効能が数値化されている、珍しいはちみつです。
はてな
UMFとは…マヌカハニーの抗菌活性力を示すために生まれた指標。「ユニーク・マヌカ・ファクタ」と呼ばれ、アルファベットの頭文字をとったもの。
MGOとは…他のはちみつには含まれないマヌカハニー特有の抗菌成分が「メチルグリオキサール」であることが発見されました。数値が高いほどMGOの含有量が高いのが特徴。
はちみつ選びのポイント3選
楽しみ方は無限にありますが、実は1匹のミツバチが一生かけて集めるはちみつの量は、わずかティースプーンに1杯ほどです。
そんな希少なはちみつですが、色や形状の違い、樹木や草花など採れる花の違いによって分類されます。
たとえば色が濃いものがあれば、薄いものがあります。
また形状もサラサラしたリキッド状のものがあれば、トロトロの結晶状のものとさまざまです。
どれを選んだら良いかわからない場合は、難しく考えずに自分好みのものを選ぶと良いと思います。
純粋はちみつをチョイス
純粋はちみつから匂いや色を取り除いた「精製はちみつ」や水あめなどを加えた「加糖はちみつ」ではなく、「純粋はちみつ」とラベルに書かれた商品を選びましょう。
本来はちみつとは天然に作られたもので、一切の加工がされていない「純粋はちみつ」のことです。
しかし日本では、はちみつから匂いや色を取り除いた「精製はちみつ」や「加糖はちみつ」がはちみつとして流通しています。
それら2つのはちみつと「純粋はちみつ」では、味わいや香りが全く異なります。もちろん栄養価も雲泥の差があります。
ぜひ信頼できるお店か専門店で購入することをオススメしたいです。
香りや味はお好みで選んだら良い
基本的に色の薄いものは風味がまろやか、色の濃いものは風味が濃厚でミネラルも豊富です。
またブドウ糖が多く花粉が多く含まれているのは、結晶化しやすい特徴があります。
ブドウ糖が少ないものはサラサラです。香りや味わい、舌触りなどでお好みのものを選びましょう。
迷ったらアカシアやれんげをチョイス
やっぱりどうしても悩んだら、アカシアやれんげ、フルーツ系のものを選ぶと良いですね。
クセが少なく、どんな用途でも使いやすいので、重宝します。
特にフルーツ系は果物のイメージ通りの香りのはちみつが多くあり、親しみやすい味わいとマイルドな甘さがあります。
フルーツ系で代表格はみかん、りんご、リュウガンあたりになります。
はちみつの種類って?代表的なはちみつを紹介!
主に草花、樹木の花、果実の花、ハーブの花、ナッツ系の花があるのでご紹介していきます。
草花のはちみつ
花の香りが持つ個性が楽しめるはちみつです。
優しい味わいでクセがないものが多いので、そのまま楽しむこともできますし、飲み物やお菓子に入れるなどさまざまな場面で楽しめます。
れんげ | クローバー | ひまわり |
クセが少なく、日本のはちみつの王様といわれることもあります。ビギナーにはオススメのはちみつです。 | 世界的にもっとも生産され、親しまれているはちみつ。産地により多少異なりますが結晶化しやすいのが特徴。 | 「ひまわり」を思わせる黄色が特徴です。酸味が少なく、こっくり濃厚なはちみつ。クセは少なく、優しい風味がします。 |
樹木の花のはちみつ
草木の香りよりもしっかりした味わいを持つものが多いのが特徴です。甘味は控えめでかすかに樹の香りや風味を感じるものもあります。
マヌカ | アカシア | ユーカリ |
ニュージーランドにしかない木の花から採れるはちみつで、昔から薬として使用されてきました。 キャラメルを思わせるコクのある風味で少しスパイシーさを感じます。 ピロリ菌を抑えるともいわれています。 |
日本では人気の高いはちみつです。結晶化がしにくいのが特徴です。 マイルドな甘さと素直な味わいで好き嫌いのないはちみつです。 お菓子や料理、ドリンクに幅広く使われます。 |
ハーブのような香りが特徴のはちみつです。 殺菌、消炎作用があるといわれ、のどの炎症に有効です。 お菓子や料理にも使われますが、ハーブティーやホットドリンクにもオススメです。 |
果実の花のはちみつ
果実のイメージに通じる香りのはちみつが多く、親しみやすい味わいとマイルドな甘さ、クセの少ない風味が人気です。
りんご | みかん |
見た目は濃い目の黄色ですが、風味は色のイメージほど強くありません。りんごのような味と香り、優しい甘さが特徴です。 かすかな風味を感じるフルーティーなはちみつです。 |
みかんの果実を思わせるややオレンジがかった澄んだ色でフレッシュでさわやかなフルーティーな香り。 切れの良い甘さとほのかな酸味のあるやわらかな風味が特徴の上品なはちみつです。 |
ハーブの花のはちみつ
ハーブや香辛料として使用される食物の花から採られ、薬草としての効果ははちみつにもあります。
香りや風味にも個性があり、香りを生かした料理やお菓子にオススメです。
タイム | ローズマリー | ラベンダー |
マイルドな味わい。強く刺激のある芳香と風味で、重量感のある甘さが特徴です。 咳止めや胃腸の殺菌効果も! |
やや酸味のあるさわやかな香りと、ホッとするような上品な甘さが特徴です。 後味にかすかにハーブの余韻が残ります。 |
ロマンティックなラベンダーの花の香りと力強い味わいが特徴の個性的なはちみつです。鎮静効果があるので睡眠前にオススメです。 |
ナッツ系の花のはちみつ
それぞれのナッツを思わせる個性豊かで、濃厚な色と香りがあり、個性はやや強め。好みは分かれますが、その強いクセが人気です。
栗 | アーモンド |
独特の強い香りで、栗特有の渋みと香ばしさがあるクセの強いはちみつ。色もブラウン寄りでミネラルを豊富に含みます。 乳製品やスパイスの効いたお菓子や料理にも合います。 |
半透明のこげ茶色のはちみつ。非常に香ばしい香りでコクのある風味が特徴です。 フランスでは老化防止や免疫力アップの作用があるとされています。 |
はちみつの注意点
「はちみつ」は本来、天然に作られたもので一切、加工がされていない「純粋はちみつ」のことです。
ただ流通されているものの中で「純粋はちみつ」と表記されていても、比較的、安価で販売してされているはちみつもあります。
もちろん企業努力によるところもありますが、なかには香りや風味、栄養成分が損なわれているものがあったりします。
これははちみつを保管している間に、固まってしまった結晶を溶かすために、必要以上に加熱をしたり、ミツバチが本来、水分を飛ばして濃縮するところを、早い時期に収穫し、人為的に加熱して水分を飛ばして糖度を上げている場合もあります。
はちみつは60℃以上になるとほとんどの栄養成分が損なわれ、揮発性なので、香りは飛び風味も落ちてしまいます。
加工加熱については表記義務がないので、信頼できる専門店などで純粋はちみつを選びましょう。
食物アレルギーの人は要注意!
食物アレルギーがある人は、その食物の花から採れたはちみつでアレルギー症状を起こす可能性があります。
特に蕎麦やりんごのアレルギーがある人は気をつけたほうが良いですね。
またはちみつには花粉が入っているので「花粉症だけど食べて大丈夫?」と思われる方もいます。
花粉症は風の力で運ばれるので、その影響で発症します。
それに対してはちみつに含まれる花粉はミツバチの酵素などで分解されているので、ほとんど影響はありません。
赤ちゃんには与えない!
天然のはちみつのなかに、食中毒を引き起こす原因菌の一種の「ボツリヌス菌」の胞子が含まれていることがあります。
成人している場合は、そのボツリヌス菌が体内に入っても胃酸や腸内細菌などの免疫力で問題ありません。
しかし一歳未満の乳児は消化器官や腸内細菌が未発達のため、ボツリヌス菌をガードできず、まれに「乳児ボツリヌス症」を発症するおそれがあります。
万が一のことを起こさないためにも、一歳未満の乳児には、はちみつを与えないようにしましょう。
賞味期限は2年が目安
一般的に販売されているはちみつの賞味期限は、2年と設定されていることが多いです。
はちみつは糖度が高く殺菌力も強いので、保存状態が良ければ何年でも食べることができるといわれています。
しかし保存状態が悪かったり、水分が入ってしまったり、また加熱を繰り返してしまうと、賞味期限内でも風味が損なわれます。
おいしいうちに食べるなら2年を目安にしましょう。
はちみつの保存は高温多湿は避けよう
賞味期限でも少し触れましたが、はちみつを保存する場合は、直射日光が当たらない涼しい場所でしっかりと蓋を閉めて常温で保存をしましょう。
はちみつは吸湿性が高いので、湿気の多い場所は避けたほうが良いです。
またはちみつは15度以下になると白く結晶する性質があります。
冷凍庫で保存すると結晶化が進みやすくなってしまうので、常温保存が基本になります。
食べすぎ注意!目安は○○グラム
はちみつの1日の摂取量の目安ですが、100gは食べても大丈夫といわれています(約294kcal)。
栄養豊富とはいえ、一度に大量に摂取してしまうとカロリーオーバーになり、肥満の原因になることも。
また美容や健康維持として食べる場合には、毎食後大さじ1程度が目安です。
消化吸収の良い朝や就寝前に食べると、成長ホルモンを促進したり、脂肪燃焼効果を高めたりするのでオススメです。
はちみつが胃に悪いと言われる原因は?実は意外な理由だった!! まとめ
- はちみつは食べすぎると下痢や腹痛の原因になる
- 草木や樹木、ハーブなどから取れるはちみつがあり、味や風味も個性がある
- はちみつは非常に栄養価が高く体に良い
- 一歳未満の子供にははちみつを与えてはいけない
- 賞味期限は2年程度だが保管状態のよっては風味などが落ちたりするので注意しよう
- 保管方法は冷蔵庫でなく常温保管で
- 砂糖よりカロリーが低いとはいえ食べ過ぎは太る原因になるので気をつけよう
はちみつは甘くて美味しいうえに体にも良いので、いろんなシチュエーションで出番がある一方、食べすぎてしまうので気をつけたいところですよね。
私もヨーグルトやパンにかけるだけでしたが、煮物の味付けとかにも使ってみようと思いました。
ありがとうございました♪