今回は中国の龍についてご紹介します。
各国でゆかりのある龍。欧米ではドラゴンと呼ばれ悪魔の象徴とされてますよね。
日本でも神話に出てきたり干支に使われてたり超有名なあのマンガに使われてたりと親近感がありますね。
私自身も辰年で、龍にはかなり親近感を持っています。
ですが、龍についてあまり知らなかったので、調べてみました。
お守りとしても人気ですよね。どんな種類や意味があるのかも含めて見ていきましょう!
Contents
中国の龍の伝説について知っていますか?
古くから神格化され、中国では皇帝の象徴として使われてきた龍。
その起源とは一体どこなのでしょうか。
初めて図に描かれたのは新石器時代と言われており、殷の時代には甲骨文字に「龍」が使用されています。
当初は権力者などの象徴として使われる事はなかったと言いますが、漢王朝を始めた劉邦の出生に秘密がありそうです。
劉邦は鼻が高く、顔が長い「龍顔」を持つと言われており、また母と龍との間に生まれた子だからという伝説があります。
当時は龍顔を持った人相の人は出世すると言われ、劉邦もまた紆余曲折ありながら出世していき
権力と近い存在になったため、これをきっかけに宋の時代には龍が皇帝の象徴になったと言われています。
龍のモチーフになったものは何?
龍は空想上の生き物ですが、そのモデルになった生き物はなんでしょうか?
皆さんが思い浮かべる龍の姿とはどんなものですか?
諸説ありますが、代表的な3つの説をご紹介していきます。
1.ヘビ
長い胴やうろこ、大きく開く口鋭い目などが龍と似ているという点、
また龍と水には深いかかわりがあるため。という説。
実際は四肢や角、大きな口に並んだ歯などはないため、異なってる部分も多いです。
2.ワニ
中国南方に生息する揚子江ワニや長江などに生息していたと言われるマチカネワニが原形という説。
大きな口に並んだ歯、鋭い目、爪を持つ四肢、長いしっぽ、うろこ、水辺で生活していることから
生まれた説ですが、ワニの体は龍ほど長くないですし耳や角もない事など異なる部分もあります。
3.複数の生物の集まり
龍の九つの部位がそれぞれ他の生き物に似ていることからついた説。
角は鹿、耳は牛、頭はラクダ、目はうさぎ、うろこは鯉、
爪はタカ、手のひらは虎、お腹は蜃=しん(蛟:みずち)、うなじは蛇。
3番めの複数の生物の集まりは長い年月をかけて原形ができたんだなって感じですね。
想像してみるとこれぞ龍!っていう形になっていくのではないでしょうか。
中国の龍の種類は?
続いて中国の龍の種類をご紹介していきたいと思います。
青龍/蒼龍(せいりゅう/そうりゅう)
伝説上の神獣、四神のひとつであり東方を表す
季節は春
黄龍(こうりゅう/おうりゅう)
四神のなかでも長とも言われ、中央を表す
それぞれの季節のなかの土用
黒龍(こくりゅう)
邪悪の化身として描かれる事が多く、白龍などの龍とは対照的な関係にあったとされる
一部の地域では黒は北を守るとされ、北方の守護龍とする説もある
白龍(はくりゅう)
天上界の皇帝、天帝に仕えていたとされる
空を飛ぶ速度がずば抜けて速いとされる
西方を表す
赤龍/紅龍(せきりゅう/こうりゅう)
太陽や火山から生まれたとされ、口からは炎を吐き出す
赤は南を意味するため南方を表す
応龍(おうりゅう)
中国の古書「山海経」のなかに出てくる怪物である
龍の1種とされる
また別の古書「述異記」には年老いた応竜は黄龍と呼ばれるとある
六種類の龍がいることがわかりましたね。
応龍だけなんだか仲間外れ感がありますが、
年老いたら応
私は白龍ですかね。空を速く飛んでみたいです。
中国の龍の持つ意味は?
続いては龍のもつ意味を解説していきたいと思います。
おめでたい、縁起物のイメージがありますよね。
中国の春節(旧正月)では龍舞で新年を祝い、中華料理屋の壁などに飾ってあったりしますね。
中華街などで銅鑼を鳴らしながら龍のアクロバティックな舞を見たことある人もいるかもしれません。
龍はさまざまな意味を持っていますが、龍は普段は水中に身を潜めていて水と密接な関係をもち、
雨を降らせると考えられてきました。この事から水神様として崇められてきた背景があり、
春節では雨乞いや厄払い、病気、事故などを回避するために踊られていると言われています。
また、強さ、吉兆、幸運、天の加護など、神秘的なシンボルでもあります。
その中でも興味深いのが、爪の数です。龍の爪が持つ意味を解説していきます。
龍の爪が持つ意味とは?五本の爪は皇帝を表す!
龍には幸運や事故・病気の回避など色々な意味を持つことがわかりましたね。
ところで龍の爪って何本あるか知っていますか?
日本人にはあまり馴染みがないですよね。ですが、中国では大きな意味を持ちます。
昔の中国では爪の本数によって身分を表していました。
一番多い、五本の爪を持つ龍は皇帝を意味しています。
明・清の時代より爪の本数により所有者の地位を意味するようになり、階級によって三本、四本、五本を明確に分けるようになったそうです。
もし、皇帝ではない身分の人が五本の爪の龍を誤って使用してしまった場合、政治犯として罰せられたとか。
ちなみに日本の龍は三本爪や四本爪が多いのだそうですよ。
日本で言うと天皇家が使用されてる菊花紋章のような感じでしょうか。
中国の龍の伝説について知っていますか?についてのまとめ
ここまで龍についてご紹介してきましたが、いかがでしたか?
龍については諸説ありますので、これだ!っていう決まったものはないですが、
ご自身でどのルーツを信じてみるのか探すのもまた楽しいかもしれないですね。
- 龍の起源は劉邦の顔と出生の秘密
- 龍のモチーフは3つの説があり、九つの生物の集合体説が濃厚
- 龍の種類は6種類で季節や方角を表している
- 龍のもつ意味は?五本の爪は皇帝を表す
いまはまだ行けないですが、いけるようになったら中国や台湾を訪れ、
龍の爪を数えて見るのも楽しそうですね。