突然ですが、皆さんはスーパーで買った惣菜や、テイクアウトで持ち帰った丼物など
どれも発泡スチロールの容器に入っているのにもかかわらず、
そのまま電子レンジでチン、してはいませんか?
せっかく買ってきた食べ物、お腹も空いているし一刻も早く食べたいから、容器ごと丸ごと電子レンジに入れて温めてスタート♪
時間短縮になるし、食器の洗い物も減らせるし、なんと簡単便利なことでしょう。
特に忙しい時はとてもありがたいですよね!
私もこんな流れで、あまり考えもせず発泡スチロールの容器をそのまま電子レンジで温めていたのですが、実はこれが、危険な行動だったことがわかりました!
今回は正しい温め方も合わせてお伝えします。
Contents
発泡スチロールは電子レンジでチンできないの?
発泡スチロールでできているコンビニ弁当の容器は温めていいの?
あれ?そういえばコンビニで売っているお弁当。
発泡スチロールの容器に入っていますよね!
コンビニの店員さんも電子レンジで温めてくれてるけど大丈夫なの?
そうです。コンビニで売っているお弁当が入っている容器。
あちらも紛れもなく発泡スチロールです。
店員さんもサービスで電子レンジで温めてくれるどころか、お弁当自体にも親切に温め時間が表示されていますよね!
やっぱり発泡スチロールって、温めても平気なんじゃないの~?
コンビニのお弁当がなぜ容器ごと電子レンジで温めてられるのかというと、
ポリプロピレン(PP)といって、熱に強い素材で作られた発泡スチロールだから可能なのです。
そうです。発泡スチロールといっても色々な素材があるのです。
発泡スチロールの素材は大きく3種類に分かれる
ということで、発泡スチロールの素材にはどんなものがあるのか見ていきましょう。
大きく3種類に分けられています。
ポリプロピレン(PP)
特徴 | 手触りがふんわりとしている |
引用 (シグマ機器株式会社) |
主な使用用途 | コンビニ弁当の容器など | |
耐熱温度 | 100℃〜140℃ |
ポリスチレン(PS)
特徴 | 手触りがパリっとしている |
引用 (シグマ機器株式会社) |
主な使用用途 | 食品トレイなど | |
耐熱温度 | 70℃〜90℃ |
ポリエチレン(PE-LD)
特徴 | 柔らかい |
引用 (シグマ機器株式会社) |
主な使用用途 | 果物を保護する網状の包みなど | |
耐熱温度 | 70℃〜110℃ |
このように、発泡スチロールの素材によって、特徴や耐熱温度が大きく異なるのです。
コンビニ弁当の容器として使用されることが多いポリプロピレン(PP)は耐熱温度が高く、
逆に食品トレイとして使用されることが多いポリスチレン(PS)は耐熱温度が低いことがわかります。
だからコンビニ弁当の容器は温めても平気だったんだね!
耐熱温度が低い食器トレイを電子レンジで温めるとどんな危険な事が起こるか、具体的に危険な理由をあげていきます。
発泡スチロールを電子レンジでチンして温めるのが危険な理由
先ほどお伝えしたとおり、発泡スチロールには耐熱温度が高い素材と低い素材のものがあることがわかりました。実際にはどんな危険があるのでしょうか?
発泡スチロールは電子レンジで温めると溶けるから
耐熱温度が低いポリスチレン(PS)は、耐熱温度は70℃〜90℃と電子レンジで温めると溶け出す危険があるのです。
電子レンジはマイクロ波を出して食品内部の水分を振動させ、その摩擦熱で温める仕組みです。
水分を含まない発泡スチロール自体は熱くならないのですが、電子レンジで温められた食品は食材にもよりますが100℃近くまで温まるものもあるため、
その温まった食品の熱で発泡スチロールが溶けてしまう可能性があるのです。
発泡スチロールが溶けたらせっかく温めた食べ物にくっついて台無しになっちゃうかも
発泡スチロールが溶けると食材に化学物質が付く可能性があるから
こうして誤って溶かしてしまった発泡スチロールは化学物質が含まれています。
微量であれ化学物質が食品に付いてしまう可能性も心配されます。
しかし発泡スチロールから溶け出す化学物質は人体に無害とされており、万が一体内に入ったとしても、そのまま排泄されるそうです。
だからといって大量に摂取するようなことがあれば体に良くないものでしょうし、
やはりできる限り溶けた発泡スチロールを口にするような事は避けたほうがいいでしょう。
発泡スチロールを温めすぎると火災の心配もあるから
わあ!怖い!!
発泡スチロール自体は有害ではないことが分かりましたが、電子レンジで温めすぎたことによって溶けた発泡スチロールが縮んだり歪んだりすることにより
火災の原因になる可能性もあります。
また溶けた発泡スチロールから出る煙は二酸化炭素を含んでおり、二酸化炭素中毒を引き起こす可能性もあります。
こうした理由により、発泡スチロールを電子レンジでチンすることはやはり危険な行為と言えます。
思いもよらぬ事故に繋がる可能性もあるので、絶対にやめましょう!
ココがポイント
発泡スチロールの容器を見分ける際は 〇 ポリプロピレン(PP)=電子レンジ可 ✕ ポリスチレン(PS)=電子レンジ不可 と、覚えておこう!
発泡スチロールを温めてしまった場合の対処方法
発泡スチロールの容器を電子レンジで温めると、素材によっては溶けてしまう可能性があるのでやめたほうがいいのですが、
「ついつい、やってしまった〜!」
なんてことありますよね。
人間はそういうものです。私はよくあります。
では何が困るのでしょうか?
発泡スチロールを温めて失敗すると清掃しなければならない!
発泡スチロールの容器自体は、最悪の場合溶けるかもしれませんが食品には無害だということもお伝えしたとおり。
それでは間違えて発泡スチロールを温めてしまって溶けた時、何が困るのかというと
ズバリ!電子レンジ内の清掃です!
温められて溶け、付着した発泡スチロールの汚れはなかなか簡単に取ることができず、
そのまま放置しておくと焦げ付いたり故障の原因にもなってしまいます。
もし汚れを付けてしまったら早めに清掃しましょう!
電子レンジ内に付着した発泡スチロールの清掃方法
重曹水を使った清掃方法
【用意するもの】 重曹、タオル、水 step step
1重曹大さじ1を、1カップの水に入れて沸騰するまで熱し、重曹水を作ります
2重曹水を少し冷ましてからタオルに染み込ませ、汚れが付いたところを拭き取ります
また、発泡スチロールは柑橘類の皮に含まれるリモネンという成分や、アセトン、ベンゼン、トルエンといった成分に溶けやすいそうです。
ただ、こうした溶剤は強い臭いがしたり、電子レンジ内を傷めてしまう可能性もあるので、
もし使用するのであれば少量ずつ、使い終わったあとは溶剤が残らないようよく拭き取りましょう。
また焦げ付き汚れに効くメラミンスポンジや住宅用合成洗剤の使用は、
電子レンジ内に傷が付いて故障の原因になるためできる限り避けたほうがいいです。
電子レンジ内で発泡スチロールが溶けて汚れてしまった際の清掃方法をお伝えしましたが、やはり1番いいのは最初から汚さないように使用することですよね!
ということで、発泡スチロールの容器を使わずに電子レンジでチンする方法をご紹介します。
発泡スチロールの容器を使わない正しい温め方 -吉野家の牛丼をチンしてみた-
耐熱性のある容器に移し替える
ここまでくると当然の話にはなりますが、
発泡スチロールの容器を使わない=耐熱性のある容器に移し替える
ということになります。それではどんな容器に入れ替えるといいのでしょう。
電子レンジで使用できる容器
〇 プラスチック容器
〇 シリコン容器
〇 陶器、磁器(グラタン皿など)
〇 ガラス容器
ココに注意
・「電子レンジ使用可」と表示がされているものを使用する ・耐熱温度の表示がされていて、耐熱温度が140℃以上となっているものを使用する
電子レンジで使用できない容器
✕ 金属製の容器
✕ 木製の容器
✕ 紙類
ちなみに器に食品を移し替え、温める前にラップで覆う方も多いと思いますが、実はラップも耐熱温度140℃以上のものでなければ溶け出す危険があります。 ラップを使用する際は商品の表示内容をよく確認しましょう。
テイクアウトしてきた吉野家の牛丼の温め方
引用 (吉野家公式ホームページ)
それではもっと具体的にあの人気商品吉野家の牛丼のオススメの温め方をお伝え致します。
まず、容器の表示を確認してみましょう。
少し見づらいかもしれませんが、中央の『プラ』と書いてある文字の下に発泡スチロールの素材記号が書いてあります。
あ!ポリスチレン(PS)になってる!
ということは、こちらは電子レンジ使用不可の容器となります。
そうなると耐熱性のある容器に移し替えが必要になりますね!
私はズボラ主婦代表選手なので、なるべく洗い物を少なく済ませたい。なのでこんな方法を編み出しました!
step
1牛肉は蓋の上で待機させる
牛肉をよけるために、他のお皿を使ってしまうと、そこで洗い物+1です。使えるものは使いますよ〜!
step
2ご飯を耐熱性のある容器(丼)に移し替える
お箸を使って移し替えてもいいのですが、容器と丼をくっつけて、180度くるんと回転!これだけでOK。
step
3蓋の上で待機中の牛肉を元に戻す
お待たせいたしました、牛肉様。準備が整いましたのでご飯の上にお戻り下さい
step
4ラップをかける
ラップはかけたほうが水分が保たれ、ふっくらして美味しいです。
そして、電子レンジで温めること2分ほどチン!(温まり具合によって調整しましょう。)
出来上がり!
やってみたらとっても簡単でした!そして美味しく頂きました♪
買ってきた食品をわざわざ耐熱性のある容器に移し替えて温めるのは、食器類の洗い物も増えるし、やや手間ではありますが。
しかし万が一、非耐熱性の発泡スチロール容器で温め溶けたりしたら、電子レンジの清掃が必要になったり、
最悪の場合火災の原因にもなります。
それに比べたら耐熱性のある容器に移し替えたほうがリスクも少なく、安心して美味しく食べることができます。
必ず耐熱性の容器に入れて温めることを心がけましょう。
オススメ
余談になりますが、今回こちらの記事を作成するにあたって吉野家の牛丼をテイクアウトしました。 注文してからあんなに早く商品を頂けるとは知らず感動してしまいました。 そして言うまでもなく美味しい!スマホから予約までできちゃいますのでオススメさせていただきます。
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発泡スチロールの容器を温め溶かしてよごしてしまった際は重曹水での清掃が効果的
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発泡スチロールの容器を使わない、食品の正しい温め方
最近では当たり前のように使用されている、発泡スチロールの容器。
調理しなくても出来上がっている美味しい惣菜や丼物などが手軽に購入でき食べることができて、忙しい私たちにはとてもありがたい商品です。
ただ、コンビニ弁当のようにそのまま電子レンジでチンして、食事をすることができる発泡スチロールの容器もあれば、
耐熱温度が低いために、温めると食品や電子レンジをダメにしてしまうかもしれない素材の発泡スチロール容器もあることがわかりました。
ついつい手を抜きたくなってしまうのですが、安全に美味しく食べることができるように、
発泡スチロール容器を電子レンジでチンする際は電子レンジ対応可能な素材かどうかしっかり確認して利用しましょう!