ホットミルクは自律神経を整える効果があるとよく言われますが、果たして本当なのでしょうか?
結論を言うと、本当です。
ただ正確には、「ミルクは自律神経を整える効果につながる」と言う方が正しいです。
ミルクには必須アミノ酸のひとつトリプトファンが含まれていて、このトリプトファンを原料に作られるセロトニンに自律神経を整える効果があるんです。
そしてホットミルクは身体が温まりリラックス効果も得られるので、自律神経を整える効果があると言われるんですね。
ですが、実はミルクの栄養価は加熱しても変わりません。自律神経を整えるトリプトファンを摂る上ではホットミルクでも常温のミルクでも変わらないと言えます。
ではなぜホットミルクなのか?そして自律神経を整えるにはいつミルクを飲めば効果的なのか?調べてみました!
Contents
ホットミルクに自律神経を整える効果があると言われる理由
ホットミルクは昔から体を温め、リラックス効果があると言われています。
これは科学的にも証明されています!金沢工業大学と株式会社明治にて実験を行い、研究結果が発表されています。
金沢工業大学感動デザイン工学研究所(所長:神宮英夫 心理情報学科教授)と(株)明治 食品開発研究所の研究グループは、ホットミルクを飲むと“ホッとする”現象を科学的に確認しました。
この研究成果は本日9月6日(金)午後、「第15回日本感性工学会大会」(会場 東京都杉並区 東京女子大学)で発表されました。
引用:金沢工業大学
ホットミルクには他にもいろんな効果があります。
- 安眠効果
- リラックスすることによりストレスを和らげる効果
- カルシウムによって血圧を下げる効果
- 便秘解消
- 美肌効果・アンチエイジング
そしてミルクには【必須アミノ酸】のひとつ、トリプトファンという成分が含まれています。
トリプトファンは体内に入ると、脳内でセロトニンを作る材料となります。
セロトニンとはしあわせホルモンと呼ばれる脳内ホルモンで、このセロトニンが自律神経のバランスを整える働きをしてくれます。
ホットミルクを飲めば身体を温め、自律神経を整えるセロトニンの原料にもなる。私たちの身体にいろんな効果をもたらしてくれます。
このような理由から、ホットミルクは自律神経を整える効果があると言われているんですね!
トリプトファンをもっと詳しく!
体内でトリプトファンが少なくなるとしあわせホルモンのセロトニンが作られないため、自律神経の乱れを整えることができなくなります。
それなのに…【必須アミノ酸】であるトリプトファンは体内で作ることができません。
つまりトリプトファンは食べ物からしか摂取することができないのです。
トリプトファンは他にもチーズやヨーグルトなどの乳製品、バナナや大豆製品にも含まれています。ミルクだけではないんですね!
セロトニンをもっと詳しく!
セロトニンは心と体をリラックスさせてくれて、気持ちのコントールをする働きがるのでしあわせホルモンと言われます。
セロトニンはトリプトファンから作られますが、実はトリプトファンだけでは作られないのです!
セロトニンはトリプトファンとビタミンB6が結びついて作られます。
体内でセロトニンが作られるために、ホットミルクと一緒にビタミンB6も摂取しましょう!
ビタミンB6はいろんな食べ物に含まれていますが、ホットミルクと一緒に摂ってもらいたい食べ物は大豆やバナナ、抹茶やゴマ、酒かすです。
バランスよく栄養を取ることが大事ですよね。
そしてセロトニンはさらに、睡眠ホルモンのメラトニンという成分を作ります。
セロトニンは身体に日光を浴びたり、運動をすることで活性化して睡眠ホルモンのメラトニンになります。
このメラトニンは睡眠の質をアップしてくれるんです!
日中にたくさんセロトニンが活性化されたら、メラトニンがたくさん作られて、より良い睡眠につながります。
質の良い睡眠は成長ホルモンを分泌し、基礎代謝もアップ!免疫の向上になり自律神経も整います。
ホットミルクを飲んでトリプトファンを摂取
→セロトニンが作られる
→メラトニンが作られる
この一連のが流れができて自律神経が整って、質のいい睡眠がとれるならホットミルクを毎日飲まなくちゃ!という気持ちになりますね。
ホットミルクはいつ飲むのがいいの?
ホットミルクいつ飲めば効果的なのか?
それは朝です!
よく、ホットミルクを寝る前に飲むといいと言われますが、寝る直前に飲むのはあまり良くないのです。
身体が温まってよく眠れる気がしますしね。でも、これは良くないのです。
ホットミルクを飲むタイミングは朝がいい!
ホットミルクからトリプトファンを摂取したら、自律神経を整え、質の良い睡眠が取れるように身体に効果的に働いてくれるようにしたいですよね!
なぜ朝なのか?
それはトリプトファンからセロトニンが作られ、さらにメラトニンになるまでの時間が関係しています。
実はセロトニンはメラトニンになるまでに【14-16時間】かかるのです。
朝ホットミルクを飲んで夜寝るまでにメラトニンが作られると、質の良い睡眠につながるので私たちの身体にそれぞれの効果が発揮できます。
自律神経を整え、質の良い睡眠が取れれば免疫力も上がる。良いことづくめですね。
ホットミルクは寝る前に飲まない方がいいの?
ホットミルクを飲むと、体を温めてリラックス効果があるのでよく眠れるのではないかと考えてしまいますよね。
実は寝る直前にホットミルクを飲むと体が温まりすぎてスムーズに眠ることができないことがあります。
またホットミルクには糖質、脂質が含まれているので、胃に入ると消化しようと内臓が活発に動いてしまいます。
そうすると余計に目が覚めてしまい、眠れなくなってしまいます。
眠気は体が温まっている時よりも、少し体温が下がったくらいのタイミングでやってきます。
ホットミルクを寝る直前に飲むとスムーズに眠ることが出来ないのはそのためです。
ちょうどいい体温で眠気が来るようにするには、寝る1時間前までにホットミルクを飲むのがおすすめです。
温まった身体の体温が緩やかに下がってくることで、ちょうどいい具合に眠気が来ます。
寝る直前じゃなければ胃が動いて目が覚めてしまうこともありませんね。
ホットミルクは朝飲むことでいろんな効果を発揮できますが、夜もタイミングを考えればより良い睡眠につながるので、「NG」ということはありません。
おすすめのホットミルクレシピ
ホットミルクとビタミンB6を一緒に摂ることができるおすすめの飲み方の紹介です!
<きな粉>
大豆製品のきな粉にはビタミンB6が豊富です。ホットミルクに混ぜて飲むだけで簡単です。
<はちみつ>
はちみつは疲労回復の効果があります。そしてトリプトファンも含まれています。夜寝る1時間前までに飲むにはとてもいいと思います。
そして歯磨きは忘れずに…
<バナナ>
バナナにもトリプトファンが含まれているのですが、さらにビタミンB6も含まれているのです!
って、バナナ食べればいいじゃない…?と私も思ってしまいましたが、ホットミルクにつぶしたバナナを入れるととてもおいしいんですよ。
バナナが苦手じゃなければ是非!お試しください。
<酒かす>
酒かすを入れて甘酒風ホットミルクもおいしいです。ただ酒かすだけだと甘みが足りないかもしれません。お砂糖やはちみつを加えて作ると飲みやすいですよ。
<抹茶>
抹茶の粉末を入れてはちみつを入れるとホットグリーンミルクティになりますね。
<ごま>
すりおろしたゴマを入れてもおいしいです。やっぱり甘みは欲しいのではちみつや砂糖を入れるといいですよ。
ホットミルクは自律神経を整える効果があるって本当?まとめ
- ホットミルクは自律神経を整える効果につながるのが本当!
- ホットミルクに含まれるトリプトファンがセロトニンやメラトニンの材料
- しあわせホルモンのセロトニンが自律神経を整える効果がある
- 質のいい睡眠を促してくれるメラトニンはセロトニンから作られる
- 朝ホットミルクを飲めばいろんな効果が得られる
- 寝る1時間前までならホットミルクを飲んでもNGではない
- ホットミルクのおいしい飲み方
いかがでしたか?私は今まで漠然と、ホットミルクは寝る直前に飲むのがいいと思っていました。
質の良い睡眠のためには寝る直前はあまり良くないんですね。
自律神経を整える効果がある、効果につながる、ということも調べてみて初めて知ることが多かったです。
ホットミルクでいろいろアレンジして飲みたくなりました。みなさんもぜひお試しくださいね!