今年は冷夏だとか猛暑だとか…ただ、確実にいえることは数年前に比べると平均気温は上がっているということ。
つまり冷夏にしろ猛暑にしろ、暑い夏がもうそこまで迫っております。
というか、まだ7月が始まったばかりでこの暑さ。暑い夏が始まってますね。
なのにこの物価高。電気代が高騰するばかり…。エアコンつけるのにも少しためらいますよね。
暑い夏を少しでも涼しく過ごすために活躍する冷却機器といえば扇風機とエアコンですが、それ以外にも今注目を集めている「スポットクーラー」と「冷風機」はご存知でしょうか。
今回はこの2つについて調べてみました。どちらがお財布にも地球にも優しく使いやすいのでしょうか。
この夏を乗り切るのに役立つかも!最後まで読んでみてくださいね。
Contents
スポットクーラーと冷風機の比較(仕組み)
夏場に活躍する冷却機器といえば、エアコンと扇風機ですよね。それを小さくして簡単に手軽に使用できるようになった、あるいはより冷却できるようになったものとして「スポットクーラー」と「冷風機」が注目されています。
この2つは具体的にはどういった仕組みで空気を冷やしてくれるのでしょうか。まずは、どんなものなのか詳しく見ていきましょう。
※2つとも工場などで使用できる大型のものもありますが、今回は一般家庭で使用可能な小型の機器に注目したいと思います。
小さなエアコン「スポットクーラー」
基本的には一般的はエアコンと同じように、本体内部にある熱交換機器を使って、熱い空気を冷たい空気に換えて送り出してくれる空調機器です。
コンパクトで移動可能なモデルもあるので、工事不要・設置場所を選ばない小さなエアコンといったところでしょうか。
エアコンは室外機と一対になっていることからもわかるように、取り込んだ熱い空気をダクトを通して室外に排出します。
スポットクーラーは一体型なので熱い空気は排気口から排出されます。同じ室内に排出されてしまえばせっかくの冷風も意味がありません。ですが、専用のホースを使えば室外に排出できるように設置可能です。
冷たい風が出る扇風機「冷風機」
液体が蒸発する際に空気中の熱を奪う働きがあります。この奪われた熱エネルギーのことを「気化熱」というのですが、この「気化熱」を利用し、冷たい風を周りに送り出す機器です。
具体的には水を含ませたフィルターにファンで風を当て、気化熱によって作られた冷たい風を周りに送り出します。
要するに、冷たい風を起こす扇風機のようなものですね。スポットクーラーのように排熱の心配はありません。
ただし、締め切った場所では水を利用するので湿度が上がり、余計にジメジメと感じてしまう可能性があります。設置場所や設置方法に工夫し湿度上昇をうまくかわす必要があります。
スポットクーラーと冷風機をいろんな面で比較してみました
仕組みでの違いは何となく分かったかと思います。
でも他に気になる面もいっぱいありますよね。価格、電気代、手軽さなどなど色々比べてみました。
価格帯
スポットクーラーは数万円台。大きさや機能にもよりますが、だいたい3万~5万円くらいでしょうか。
普通のエアコン程度のものもありますが、それを買うならエアコンを買います(私は)。
冷風機は数千円~2万円前後。かなり手が出しやすい価格帯ですね。
電気代
いろいろな条件下では結果が変わる可能性もありますが、単純に消費電力だけで見るとランニングコスト面では冷風機に軍配が上がります。
工事
どちらも工事は不要です。購入後すぐに使用開始できます。
ただし、スポットクーラーは排気・排水するために窓パネルやダクトの設置が必要になります。専門の業者に依頼するほどではなく自身で設置可能です。
手間や手入れ
スポットクーラーの場合、空気を冷やすためにドレン水というものが溜まります。定期的にドレン水を手動で捨てる手間がかかります。ノンドレン方式というこのドレン水を排出しない仕組みのものもあります。
※ノンドレン方式=機器内部で空気交換時に溜まったドレン水を蒸発させ、排気と一緒に排出する仕組み
また、通常のエアコンと同様に定期的にフィルターの掃除が必要です。
冷風機の場合は最初に水を補充しないと使えません。機器内部は湿度が上がるのでこまめに掃除しないとフィルターや内部にカビが発生する原因になります。
冷却機能
スポットクーラーはエアコンと同じ仕組みなのでかなり涼しくなります。「寒いくらい冷える」というクチコミも見かけました。
冷風機は気化熱を利用するので「冷えすぎる」ということがありません。就寝時や、高齢者の方にも使いやすいものかと思います。
静音性
スポットクーラーはエアコンの室外機と一体型になっているようなものなので、どうしても静音性には欠ける部分があります。ここは使うタイミングなどをよく考えて検討したい部分ですね。
冷風機は静音性に優れています。うるさくても扇風機程度でしょうか。就寝時など音が気になるときにもおすすめですが、気になる人には気になる点ですね。
除湿・加湿
スポットクーラーには除湿機能が搭載されたモデルが多くあります。日本のジメジメとした夏や、梅雨の時期などには除湿機能は嬉しいですね。
先述したように冷風機には除湿機能どころか逆に加湿してしまいます。締め切った室内で使用するのは涼しく感じるどころか、逆にジメジメ暑苦しく感じるのであまりお勧めできる使用方法ではありません。
スポットクーラーと冷風機のメリット・デメリットを比較
スポットクーラーも冷風機も良いことばかりではありません。どんなメリットがあってデメリットがあるのかもしっかり比較しましょう。
スポットクーラーのメリット
- 取り付けが簡単
- エアコンの取り付けができない場所にも取り付けられる
- 車内や屋外でも使えるタイプがある
- 除湿ができる
スポットクーラーのデメリット
- 壁付けのクーラーほどではないが重い、大きい
- 設置の手間がかかる
- 熱気の排出先を考えないといけない
- ドレン水を捨てたりこぼれないように受け皿を用意したり少し面倒
- 音が大きい
冷風機のメリット
- 設置が簡単(置くだけ)
- 扇風機より涼しい
- 空気が乾燥しない
- 環境にやさしそう
- 電気代が安い
- 静か
冷風機のデメリット
- 多湿の場所では涼しさを感じない
- 締め切った場所では逆に湿度が上がりジメジメする
- 冷感を感じる場所が限定的(近距離)
- 水を補給する手間がかかる
- 機器の中にカビや雑菌が繁殖しやすい
スポットクーラーどんなものがあるの?
具体的にどういった商品があるのかを実際に使った方のクチコミも一緒に見ていきましょう。
ちなみに商品ページにはスポットクーラーと冷風機のどっちもが書かれていて、メーカーや売り手でもあまり明確に線引きされていないのかもしれません。
ここでは先述したように、内部に熱交換機器があるもの、排水が必要なものを「スポットクーラー」、気化熱を利用しているもの(使用前に水をいれるもの)を「冷風機」として区別して紹介します。
安心の日本製コロナの「どこでもクーラー」CDM-10A3(K)
≪冷風機能≫
周辺温度よりも-10℃の冷風を排出できます。
≪除湿機能≫
1日最大10Lの除湿が可能です。
≪衣類乾燥≫
6畳の部屋で約2キロの洗濯物が約2時間で乾燥可能。
≪そのほか≫
安心の日本製。布製の専用排熱ダクト付き。押し入れ乾燥にも使える。大容量タンクで手動排水回数が少ない。熱交換器に汚れが付きにくい仕様。
・クーラーの除湿でも寒く感じる私にはこれで十分涼しいです。もっと早く買えばよかった。
・クーラーより涼しくはないがクーラーの風が苦手な私にはちょうどよい。
・除湿時は若干室温は上がるが快適にすごせる。
・思っていたより大きい。
・冷風機からの買い替え。比べ物にならないくらい高性能で便利。
・キッチンや脱衣所で使用しているが移動が重い。
アイリスオーヤマのスポットクーラーIPP-2222G
・内部洗浄機能・4.5~7畳対応
≪冷風機能≫
設定可能温度16~30℃
≪除湿機能≫
1日に約19Lの除湿が可能。衣類の乾燥にも使えます。
≪送風機能≫
扇風機の代わりに、部屋の換気にも使える。風量は3段階切り替え+オート切り替え可能。
≪内部洗浄機能≫
内部洗浄機能があるのでカビによる嫌な臭いやアレルギーなどのリスクを抑えます。
≪そのほか≫
4.5~7畳用。リモコン付き。便利なノンドレン方式採用。キャスター付き。
・涼しくて満足
・室外機は難しい部屋に設置。音はあるが快適さが勝る。
・移動が大変。今後の軽量化に期待。
・音はうるさいが予想以上に涼しくなる。
マクゼンのスポットクーラー
・ノンドレン方式・リモコン
≪冷風機能≫
設定可能温度 16~32℃(冷風運転のみ)
≪風量調節≫
2段階 強・弱のみ
≪除湿機能≫
1日25Lの除湿が可能
≪そのほか≫
ONOFFタイマー・リモコン付き・キャスター付き・おやすみ設定
・エアコンのように専門業者に頼まなくても自分で設置できた。涼しい。
・音が大きい
・除湿器代わりに購入。除湿機能は高い。そこそこ冷える。音は除湿器くらい。
温風機能あり。年中使えるスポットクーラー「airwill」
・内部洗浄機能・7~10畳
≪冷風機能≫
設定可能温度16~30℃
≪温風機能≫
設定可能温度16~30℃
≪除湿機能≫
1日に約24Lの除湿が可能。衣類乾燥にも使える。
≪送風機能≫
扇風機の代わりに、部屋の換気にも使える。風量は3段階切り替え+オート切り替え可能。
≪そのほか≫
8~10畳対応。ノンドレン方式。リモコン付き。移動に便利なキャスター付き。
・大きい・重い
・扇風機強風時くらい大きな音
・よく冷える
冷風機にはどんなものがあるの?
卓上で使えるものからキャスター付きのタワー型まで様々なタイプがあります。こちらもクチコミも一緒に見ていきましょう。
O2 nano Plasma(オーツーナノプラズマ)冷風扇 (ASU-018MA3)
・断熱材入り2重タンク・風量5段階調節・静音に優れている
・32×15cmの送風口のため広範囲に風を送ることが可能。
・氷が入れられる。保冷剤が付属している。
・氷いれて使用。扇風機よりは涼しく感じる。
・扇風機とあまり変わらず。真夏にこれだけは厳しいかも…。
ここひえ パーソナル卓上冷風機
・卓上で使える小型・吹出口最大-10℃
・圧倒的なランニングコスト力!1ヶ月つけっぱなしにしても約93円?!
・モバイルバッテリーでも使える屋外でも使用可能。
・扇風機よりは涼しい。
・思っていたより吹き出し口が小さい。
・涼しくなる範囲が限定的、メイク中の汗を止めるには良い。
・水を頻繁に補給するのが面倒。
山善FCR-J40(WH)
・冷風送風機能・リモコン、キャスター付き
・大容量水タンク容量2.5Lタンクを開けなくても水残量がわかる。
・思ってたより大き
・エアコン苦手で扇風機より涼しいものを探してた自分にはピッタリ
・期待していたほど涼しくない
スポットクーラーと冷風機を比較してみた!!どっちがいい??まとめ
この夏に大活躍してくれそうなスポットクーラーと冷風機を比較してみました。
スポットクーラーは
- エアコンが設置できない場所にも簡単に設置可能
- 比較的涼しくなる
- 除湿機能もある
ただし、
- 室外機や除湿器並みの音がする
- キャスター付きでも移動は重労働
冷風機は
- エコな空調機器
- 設置感が簡単
- 本体価格も使用時の電気代も良心的!
ただし、
- 締め切った部屋では使えない。
- 涼しく感じる距離は限定的
- 湿度が高いと使えない
でした。
お財布や環境にやさしいのは冷風機ですが、厳しい夏の相棒として選ぶならスポットクーラーに軍配が上がりそうです。
私個人としては除湿ができるというところもポイントが高いので、除湿器代わりにも使えて、エアコンの予備として手元に置いておくのも良いなと思っています。
いかがでしたでしょうか。エアコンや扇風機、今回紹介したスポットクーラーや冷風機をうまく活用して厳しい夏を乗り切りましょう!少しでもお役にたてればうれしいです。