戦国武将の名言と聞いて思い浮かぶのは誰ですか?
武将とは、武士の大将。武道にすぐれた将軍のことを指しますが日本で武将といえば戦国時代が思いつきますね。
今回は日本の有名な武将たちが残した名言、四字熟語をお伝えしていきます。
日本の戦国武将で誰でも思いつくのがあのホトトギスで例えられた三人でしょうか。
五千円札の顔でもあった新渡戸稲造が記した「武士道」で織田信長、豊臣秀吉、徳川家康三人の
それぞれの性格を言い表した狂歌として有名なあの3句。
鳴かぬなら殺してしまえホトトギス(織田信長)
鳴かぬなら鳴かせてみせようホトトギス(豊臣秀吉)
鳴かぬなら鳴くまでまとうホトトギス(徳川家康)
言い得て 妙ですね。
でもこれはご本人たちが残したものではありませんよね。
ただこの3人は有名すぎるので今回は同じ戦国時代に生きた他の武将にスポットを当てたいと思います。
現在日本を代表する俳優お二方が演じられた戦国武将といえば、伊達政宗と武田信玄です。
渡辺謙さんが1987年(昭和62年)に大河ドラマ「独眼竜政宗」で主人公伊達政宗を、
翌年1988年(昭和63年)に中井貴一さんが「武田信玄」を主人公として演じています。
いよいよ伊達政宗と武田信玄の名言をお伝えしていきますよ。
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武将・伊達政宗の名言、「過ぎたるは及ばざるが如し」
伊達政宗の名言は「過ぎたるは及ばざるが如し」です。
伊達の「五常訓」といわれ伊達家処世術の基本とされています。
「仁義礼智信」は儒教の教えですが、それを肯定しつつもそれが過ぎればかえって悪い影響を及ぼすと伝えています。
仁に過ぐれば弱くなる。義に過ぐれば固くなる。礼に過ぐればへつらいとなる。智に過ぐれば嘘をつく。信に過ぐれば損をする。
これを口語訳すると、
愛(仁)に厚くなりすぎれば人を想うあまり強く出れなくなり自分も相手も弱くなる。
正しさや道理を貫きすぎ正義に偏ると、頭が固くなってしまう。
他人を敬い尊重しすぎ礼儀を尽くしすぎると、媚びへつらいになる。
賢さや知識に偏りすぎると、嘘をつくことになる。
相手を信じすぎ信義に厚くなりすぎると、騙されたり裏切られて損をする
つまり、何事も過剰はよくない、過ぎたるは及ばざるが如し、ということですね。
武将・伊達政宗(1567-1636)はどんな人物だったのか
「過ぎたるは及ばざるが如し」という名言を残した武将・伊達政宗はどんな人物だったのでしょう。
伊達政宗は、奥州の雄・暴れん坊としてその名を轟かせた出羽国と陸奥国、伊達氏の第17代当主。
幼少時に患った天然痘の影響で右目を失明したことから「独眼竜」という呼び方でも知られています。
23歳で奥州を制圧し、乱世の時代には勇猛果敢な若き武将として活躍しその後、抜群の行動力で仙台藩を統治しました。
また、政宗の身につけるものは、弦月の兜など(↑イラスト参照)特徴的でセンスの高いものばかりなことからオシャレな男性を「伊達男」と呼ぶようになったという説もあります。
武将武田信玄の名言 その1 「風林火山」
次にご紹介するのは、武田信玄です。
武田信玄といえば、軍旗でも使われていた「風林火山」
これは孫氏の兵法の一文です。
疾き(はやき)こと風の如(ごと)く、除(しず)かなること林の如し、侵椋(しんりゃく)すること火の如く、動かざること山の如し。
風のように疾く、陣は敵に気付かれないよう林のように悠然と構えて静かに、攻撃は火のような勢いで、敵の奇策戦術に惑わされることなくどっしり構えて山のように不用意に動かない。
要するに、相手に合わせて臨機応変に動こうということです。
武将 武田信玄の名言 その2 「人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり」
武田信玄の名言で次に有名なのは、「人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり」です。
戦いに勝つために必要なのは、信頼できる人の力である。人の力がなければ城があっても役に立たないと、
人材活用術で知られる信玄ならではの名言です。
また、後半は、人に情けをかければ相手の心に届き、味方になってくれるが、
相手に恨みを持たれれば敵になるという意味であり、適材適所で個人の才能を十分に発揮できる信頼できる人の集団を作ることが大切で、人材こそが城であるという教訓です。
武将・武田信玄(1521~1573)はどんな人物だったのか
「風林火山」「人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり」を残した武将・武田信玄とはどんな人物だったのでしょう。
武田信玄は、甲斐の虎と呼ばれた戦国随一の強さを誇った孤高の武将です。
戦国時代、甲斐国で強固な家臣団を持ち国のために骨肉の情を断ち切り、その統率力で織田信長・徳川家康をも震撼させたと伝えられています。
風林火山の軍旗を用いた(↑イラスト参照)越後の上杉謙信との川中島の戦いが有名です。
信玄は身分を問わず、部下の意見をよく聞き、部下の力を引き出すことに長けていたと言われています。
部下が活躍すると高い評価を与え、モチベーションを高めることに配慮していました。
慕われるリーダーの見本としても名を残しています。
武将・・ではないが西郷隆盛の名言「敬天愛人」
戦国武将ではありませんが、大河ドラマつながりで、2018年鈴木亮平さん主演「せごどん」で話題になった薩摩の英雄、西郷隆盛の四字熟語「敬天愛人」も紹介しますね。
彼はその生涯を通じて天を敬い、人に対し慈愛の心を持つという姿勢でした。
いまなお鹿児島はもとより多くの日本人から慕われている理由です。
武将の名言や四字熟語から現代の私たちが学べることを紹介しますのまとめ
武将の名言や四字熟語についてお伝えしていきました。戦国武将・伊達政宗公、武田信玄公の名言いかがでしたか?
それではまとめていきますね。
・伊達政宗の名言
仁に過ぐれば弱くなる。義に過ぐれば固くなる。礼に過ぐればへつらいとなる。智に過ぐれば嘘をつく。信に過ぐれば損をする。
➡過ぎたるは及ばざるが如し(何事も過剰はよくない)
・武田信玄の名言
風林火山
➡相手に合わせて臨機応変に動こう
人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり
➡戦いに勝つために必要なのは人の力
今の社会にも十分通用する言葉でしたね。500年も前の先人の思いや生き様が言葉となり時を経て未だ受け継がれていることに重み
があります。彼らが残した言葉を胸に生きていきたいですね。