ランチジャーや保温弁当箱って知ってますか?魔法瓶形式の保温機能付きお弁当のことです。
電子レンジがない場所でも温かいお弁当が食べられると特に冬の寒い時期に人気です。
どんぶり型の丼ランチジャーはご飯とおかずが別の容器になっていて親子丼やカレーなど持っていけるのでとっても便利です。
でも、夏のお弁当は保冷剤を入れた方がいいって聞くけど温めたままって大丈夫なの?
そうなんです!使い方を間違うと食中毒を招く恐れが!
正しい使い方を知ってご自分や家族を守りましょう!
Contents
高性能な丼ランチジャー・保温弁当箱でも食中毒の可能性あり!食中毒の原因を知ろう!
いくら高性能の丼ランチジャーを利用しても、間違った方法で調理・保存してしまうと食中毒になる可能性は格段に上がります。
防ぐためにまずは食中毒が起こる原因について知って正しく予防しましょう。
食中毒が起こる時期
食中毒の原因にはいろいろありますが、夏場と冬で種類が違います。
気温が暑く、湿度も高い夏場(6月~8月)は細菌が、低温や乾燥した冬場(11月~3月)ではウイルスが原因となる食中毒が多く発生します。
食中毒の原因①代表的な菌
黄色ブドウ球菌 感染経路:調理する人の手や指に傷があったり、傷口が化膿したりしている場合に、食品を汚染する確率が高くなります。 症状:汚染された食物を食べると、3時間前後で急激におう吐や吐き気、下痢などが起こります。
サルモネラ属菌 感染経路:牛や豚、鶏、猫や犬などの腸の中にいる細菌で、牛・豚・鶏などの食肉、卵などが主な原因食品となるほか、ペットやネズミなどによって、食べ物に菌が付着する場合もあります。 症状:汚染された食べ物を食べてから半日~2日後ぐらいで、激しい胃腸炎、吐き気、おう吐、腹痛、下痢などの症状が現れます。
カンピロバクター 感染経路:牛や豚、鶏、猫や犬などの腸の中にいる細菌です。この細菌が付着した肉を、生で食べたり、加熱不十分で食べたりすることによって、食中毒を発症します。 症状:吐き気や腹痛、水のような下痢が主な症状で、初期症状では、発熱や頭痛、筋肉痛、倦怠感などがみられます。
腸管出血性大腸菌 感性経路:牛や豚などの家畜の腸の中にいる病原大腸菌の一つで、O157やO111などがよく知られています。食肉などに付着し、肉を生で食べたり、加熱不十分な肉を食べたりすることによって食中毒を発症します。 症状:腹痛や水のような下痢、出血性の下痢を引き起こします。乳幼児や高齢者などは重症化し、死に至る場合もあります。
食中毒が起こる原因②代表的なウイルス
ノロウイルス 感染経路:調理者から食品を介して感染する場合が多く、ほかに二枚貝に潜んでいることもあります 症状:大規模化することが多く、年間の食中毒患者数の5割以上を占めています。
丼ランチジャーを使ってるけど食中毒が気になる!夏は大丈夫?
丼ランチジャーってどんなお弁当箱?使いやすいの?
丼ランチジャーとはどんぶり型の保温容器です。
ご飯を詰め込み、その上におかず容器をのせる2段式になっています。
コロンとした形状がかわいく、食べ口が広いので本物の丼物を食べている気分を味わえます。
汁気の多い具を、食べる直前にご飯にかけるので、ご飯が汁気を吸ってべちゃっとしないのがメリットです。
ご飯はもちろん、パスタやうどんなどの麺系も持ち運びできます。
使い勝手の良い丼ランチジャーですが夏のお弁当には不向きな点もあります。
丼ランチジャーが夏に向かない理由「ご飯とおかずの保温容器が一体型」
丼ランチジャーはご飯を詰め込み、その上におかず容器をのせる2段式となっています。
ご飯は保温し、おかずを保温しないというように分けることができません。
おかずはご飯や汁物よりも腐敗しやすいたんぱく質や脂質などが多いので、夏場に温めて持っていくのはリスクが高いです。
これは丼型だけでなくご飯とおかずを別に保温できないタイプのランチジャー全般に言える理由でもあります。
丼ランチジャーを夏に使う方法「保温温度・保温時間を確認する」
それでもやっぱり温かいお弁当が食べたい。
そういう場合は保温・保冷温度や時間がきちんと明記されている丼ランチジャーを購入して利用しましょう。
食中毒の原因になる菌にとって温度というのは重要です。
お弁当内の温度が高温に保たれていれば菌の繁殖を抑えることができます。
しかし性能が低くて保温温度がどんどん下がってくるものだと、夏場では菌の繁殖の適正温度になってしまい、お弁当の中で培養しているのに等しくなってしまいます。
菌は25~40℃の間で一番繁殖し、65℃以上で多くの菌は死滅します。
また、保冷温度や時間もきちんと記載してある物でしたら、温かいお弁当でなく冷製パスタなど冷たいお弁当を持ち運ぶのに利用するのもよいでしょう。
保温・保冷どちらの場合も朝作ってからお昼食べるまでの時間、菌の増殖温度以上を保ってくれる物を使用しましょう。
保温温度・保温時間の記載のある丼ランチジャーを選ぼう
ちなみに昔買った丼ランチジャーは、ちゃんとした知識もなく、安いからという理由で選んだものでした。
冬しか使ってなかったのですが、保温力がなくてお昼に食べるころには人肌程度の温度に・・・
安物買いの銭失いって私のことを言うんだと落ち込みました。
その名の知れたメーカーのものはちゃんと機能が優れているから、それなりのお値段がするのかと思い知りました。
機能はきちんと確認して購入すべきですね。
引用 Amazon
保温効力: 51度以上(6時間)
保冷効力: 13度(6時間)
引用 Amazon
このように予め温度が記載されている商品を選ぶと安心ですね。
丼ランチジャーだけじゃない!食中毒のリスクを減らそう
菌が原因の食中毒は夏が多いですが、間違った方法でお弁当を調理・保管してしまうと冬でも発生してしまいます。
夏だけでなくどの季節でも正しい調理や管理方法が必要になります。
食中毒を減らす方法①温度管理する
丼ランチジャージだけでなく、全てのお弁当で食中毒のリスクはあります。
ただ、ランチジャーには「保温する」という機能があるため、間違った使い方をしてしまうとさらにリスクが上がってしまう可能性があります。
熱いものはものはより熱く、冷たいものはより冷たく温度をキープする必要があります。
ランチジャーでお弁当を持っていく際は、他のお弁当と気を付けるポイントが違う場合がありますので気を付けましょう。
通常お弁当では粗熱を取って詰めると言われていますが、ランチジャーでは保温する場合は料理は熱々の状態で保温容器に入れることが重要です。
保冷で持って行く場合は逆に冷やした状態で入れます。
料理を入れる前の保温容器の温度も管理しておきましょう。
保温の際は容器を予めお湯で温める、保冷の場合は冷蔵庫に入れて冷やしておくのがいいでしょう。
食中毒を減らす方法②菌を寄せ付けない
料理の基本となるので実行している方も多いとはもいますが、手洗いや調理器具の消毒や殺菌にも気を配りましょう。
手に怪我をしている場合は直接食べ物に触れないように怪我をしたほうの手にはビニール手袋などを付けて調理してください。
調理した料理をお弁当に詰める際にも直接手で触れないように気を付けましょう。
毎日使うものだから容器は洗いやすくて、清潔に保てる構造の物にしましょう。
洗い残しがあるとそこから菌が広がってしまいます。
容器やフタ、ゴムパッキンなど、丸洗いできるタイプがおすすめです。
抗菌加工や、ニオイや汚れが落ちやすいようにコーティング加工されたものも心強いです。
食中毒を減らす方法③入れる食材を工夫する
傷みやすい(生ものなど)おかずは避けます。
また、食材はしっかりと加熱しましょう。
ほとんどの細菌やウイルスは加熱によって死滅しますので、肉や魚、野菜なども加熱して食べれば安全です。
特に肉料理は中心までよく加熱することが大事で、中心部を75℃で1分以上加熱することが目安です。
タレ付きの肉や煮物など、水分が多く含まれるものは、すりごまや削り節・とろろ昆布といった水分を吸いやすい食材を添えたり下に敷きましょう。
梅干しや大葉、ゆかりなど、防腐剤の代わりとなる食材を、お弁当の中に入れるのもおすすめです。
最近では、防腐効果のあると言われている、ワサビ成分を含んだフィルムなどのお弁当の上に載せるだけの便利グッズも販売されています。
ぜひ活用してみましょう。
食中毒を減らす方法④お弁当の保管場所・食べる時間にも気を付ける
お弁当を置いている場所の温度も気を付けましょう。
もちろん直射日光が当たる場所の保管は避けます。
子供のサッカーの試合などではお弁当を入れたリュックを太陽の下に放置しないように注意しましょう。
外回りの営業の仕事などでは車の中などは高温になりやすい場所です。
誰もいなくなったロッカーなども冷房が切れて暑くなる場合もあります。
また、食べる時間帯も重要です。
説明書に記載している保温時間も5~6時間が多く、それ以上の時間がたつと次第に温度がキープできなくなってしまいます。
記載の時間以内に食べるようにしましょう。
また一度フタを開けると温度が下がり、細菌も入りやすいです。
お弁当は残さずに一度で食べきってしまいましょう。
保管場所・食べる時間が上記から外れてしまう場合は残念ながらランチジャーでお弁当を持っていくのは諦める、またはお弁当自体を持って行かずにお昼にお店で購入やレストランで食べてもらったほうがいいかもしれません。
丼ランチジャー正しく使ってる?間違うと食中毒を招くことも!まとめ
- 丼ランチジャーは夏には不利な機能があります。それは「ご飯とおかずの保温容器が一体型」ということ。おかずは悪くなりやすいので温めてお弁当に持っていくには不向き。
- 夏でも丼ランチジャーを利用したい場合は、説明書の保温温度と保温時間を必ず確認すること。菌の繁殖適正温度以上または以下をキープできる物を必ず選ぶ。保冷時間が記載あるものは冷製パスタなど冷たいタイプのお弁当として使える。
- 細菌性の食中毒の可能性は夏が多いが条件がそろえば冬にも起こる。原因を知って予防する。
- 食中毒のリスクを減らす為には「お弁当内の温度管理」「菌を寄せ付けない」「入れる食材の工夫する」「お弁当の保管場所の環境」「お弁当を食べる時間」を気を付けることが大切。
仕事でも学校でもランチの時間はほっとできる大切な時間です。
その時間に持ってきたお弁当が傷んでいた・・・なんて精神的なダメージが大きいです。
まして気づかずに食べてしまったらと思うと恐ろしい・・・。
自分と家族の健康を守るために気を付けていきましょう。