朝起きると「足がだるい・・・」なんてつらい思いをされた事がないでしょうか。朝から足がだるいと気持ちも下がり、起き上がるのも億劫になります。
スポーツやアウトドアで体を動かしたことによる足のだるさもあれば、普段からの疲労が蓄積しだるさという症状になって表れているなど、原因は様々です。
また、疲労だけではなく血流が滞り、慢性的にだる重さを感じることもあります。
今回はその原因と、病院へ行った方がいい症状、すっきり朝から活動出来るような対策をご紹介します!
これから夏にかけて、足を出す機会も増えると思います。今のうちに対策をして、楽しい夏を過ごしましょう!
Contents
朝起きると足がだるい・・・その原因は疲れ?血行不良?
運動などをしたわけではないのに足がだるい・重いと感じる場合は日々の疲労の蓄積が原因に考えられます。疲労が蓄積すると、ふくらはぎの筋肉が硬くなり、体の下部に溜まった血液を心臓に送り返せない状態になっています。
ここで、ふくらはぎの筋肉が「第二の心臓」と言われているのをご存じでしょうか?心臓から遠い部分の足に溜まった血液は、心臓のポンプ機能だけではなく、ふくらはぎの筋肉ポンプを使い重力に逆らい心臓に送り返しているのです。
このためふくらはぎの筋肉は第二の心臓と呼ばれるようになりました。
朝起きると足がだるい原因①疲労の蓄積
疲労によりふくらはぎの筋肉がこわばり硬くなると、このポンプ機能がうまく働かなくなり、心臓に送り返すはずだった血液や老廃物が蓄積して、だるさや重さを感じるようになります。
朝起きると足がだるい原因②血流の乱れ「うっ滞」
足の重だるさが慢性的になってくると、それは「うっ滞」という状態かもしれません。
「うっ滞」とは、足に酸素や栄養分が十分に供給されないことで、ふくらはぎの筋肉組織が本来の能力が果たせず、血流が滞り溜まっている状態を指します。
これは筋肉疲労が蓄積することで、血液の逆流を防いでいる静脈弁に強い負荷がかかり、血液が逆流しうっ滞を起こすことが原因となります。
症状としては
- かゆみ
- 赤茶色の紫斑(赤血球が血管から染み出すため)
というものがあります。
朝起きると足がだるい原因③下肢静脈瘤
うっ滞が慢性化すると下肢静脈瘤発症の可能性が高くなるため、下肢静脈瘤についてもご紹介します。
下肢静脈瘤は下肢(足)の静脈弁がうっ滞による負荷が原因で、破壊されたり機能しなくなることが原因で、血流が滞り下肢血管が太くなり蛇行する病気です。
症状としては
- 皮膚表面のボコボコ
- 足の浮腫み
- だるさ
というものがあります。
下肢静脈瘤は女性に多く発症する傾向にあり、妊娠や出産をきっかけに発症する方もおられます。
下肢静脈瘤はそれが原因で命に関わる疾患ではありません。しかし、放置しておいても治りません。治そうと思えば病院へ行く必要があります。
朝起きると足がだるい!どんな対策法があるの?
先に、足のだるさの原因や、だるさを放置しておくとリスクの高まる病気などもご紹介しました。
では、これを防ぐ方法はあるのでしょうか?それはズバリ「疲れを溜めない」ことです!
そんなことを言っても、大人になると疲れを感じないことの方が難しいですし、子育て中の方だと疲れを取るのも難しいですよね^^;
そんな時間の無い方にも出来る、簡単な方法や下肢ストレッチをご紹介します!
お風呂に浸かる
足のだるさがある方は、「一刻も早く横になって休みたい・・・。」と思ってシャワーで済ませていませんか?結局疲れが取れなくて、また次の日もシャワー、その次の日も・・・。なんて悪循環になりかねません。
手っ取り早く疲れを取るためには、やはりお風呂に浸かる事です。
なぜお風呂に浸かると疲れが取れるのかというと、お風呂のお湯の浸透圧が、下肢に溜まった血液や老廃物を心臓に返えす手助けをしてくれるからです。
すなわち、ふくらはぎの筋肉ポンプの代わりを果たしてくれるのです♪
とは言え「毎日入れる環境じゃない!」という方は、毎日で無くても、3日に1回・1週間に1回でもお風呂に浸かる習慣を目指してみてはいかがでしょうか^^
ふくらはぎのマッサージ
足のだるさを解消し、即効性があるためおすすめなのはふくらはぎのマッサージです。
やり方はとっても簡単です。だるさの原因の下肢に溜まった血液や老廃物を心臓に返すように、下から上へ「気持ちがいい」と感じる強さで揉み上げます。お風呂上りなどの体が温まった状態でするのは最も効果的ですよ。
摩擦が気になる場合は、ボディオイルやクリームを使用して下さいね^^
着圧ソックス・弾性ストッキングの着用
ドラックストアでも販売している着圧ソックス。心地よい締め付けで、気持ちがいいですよね。締め付けることで、下肢に溜まった血液や老廃物を押し返してくれます。
でもこれは実は「弱圧」なんです。締め付けに物足りなさを感じる時は病院やネットでも販売している弾性ストッキングの購入をご検討下さい。「中圧」「強圧」と強さがグンと上がります。その分締め付け感も強いです。
そのため、初めは自己判断で購入せず、整形外科等の病院受診をして弾性ストッキングの購入希望を伝えるのをオススメします^^
足を持ち上げる・ぶらぶら体操
こちらは、寝るときに毛布やクッションで、足を心臓より少し高い位置に上げて寝るだけです。寝ている間に重力が血液や老廃物を、押し返してくれます。
また、寝る前に仰向けになり足を挙げぶらぶらするのも効果的です^^これなら子どもの寝かしつけの最中でも出来ますよね♪
普段から冷えないようにする
こちらは、普段からの気を付けることです。「冷えは万病のもと」という言葉があるように、冷えることで筋肉も硬くなり、血液循環の乱れが起こります。
普段から冷えないように靴下を履いたり、体を温める作用のある白湯やしょうが、カボチャなどの緑黄色野菜を用いて、体の中から温めていきましょう^^
朝起きると足がだるい以外に痛みがある場合は危険!早めの受診の検討を!
これまでは、普段の疲れの蓄積による足のだるさの原因と、その対策をご紹介してきました。
しかし、この足のだるさも、一概に疲労の蓄積によるものだけではなく、ものによっては病気である可能性もあります。
片足だけ熱を持っている状態「蜂窩織炎」
足のだるさの他に発赤し熱を持っている場合、「蜂窩織炎」(ほうかしきえん)という疾患の可能性があります。蜂窩織炎とは、皮膚のすぐ下の組織内に細菌が入り炎症を起こしている状態です。
健康な人が発症する割合は、ごく稀ですが、疲労が蓄積している状態で傷口から細菌が入ると発症する可能性もあります。
放置すると敗血症を引き起こし、最悪の場合死に至る事もありますので、注意が必要です。腫れており、痛い・熱い・赤い時は病院を受診しましょう。
片足の一部分に痛みがある場合「深部静脈血栓症」
片足の一部分に限局した痛みがある場合は、「深部静脈血栓症」が疑われます。深部静脈血栓症とは、ふくらはぎに出来た血のカス(血の塊)が、血管に詰まってしまう病気のことです。
原因は水分が不足していたり、長時間同じ姿勢を取っていることが挙げられます。
飛行機の中の乾燥した空気や、同じ姿勢を保持する必要がある場で発症することが多いため「エコノミークラス症候群」とも呼ばれます。乾燥するオフィスでの長時間のデスクワークは、リスクの高い仕事です。
発生した血の塊が、肺に飛んでしまうと「肺梗塞」、脳に飛んでしまうと「脳梗塞」と命に関わることになりますので、片足のみに持続する痛みがある場合は、受診を検討しましょう。
朝起きると足がだるいのは病気!?原因と対策や受診基準をご紹介!のまとめ
足がだるく辛い思いをされている方への、対処法と病院へ行った方がいい症状をまとめておきます^^
対処法
- お風呂に浸かる
- ふくらはぎをマッサージする
- 着圧ソックス・弾性ストッキングの着用
- 足を持ち挙げる・ぶらぶら体操
- 普段からの冷えの予防
ぜひ一度受診を
- 片足だけ痛い・だるい・赤い・腫れている→「蜂窩織炎」の可能性も
- 片足の一部分だけ限局して痛い・だるい→「深部静脈血栓症(エコノミークラス症候群)」の可能性も
まずは生活習慣の見直しをしてみて下さいね^^