この記事では、ブルーチーズの青カビがなぜ食べても大丈夫なのか、そして健康に良いとされる4つの効果についてまとめています。
独特の臭みがあるブルーチーズの美味しい食べ方も紹介しています。ぜひ最後まで読んでみてください!
Contents
ブルーチーズは体に悪い?じつは健康にいい効果がたくさん!
ブルーチーズは体に悪い?そんなことはありません。
チーズの中でも特に健康に良い効果がたくさんあるので、積極的に食事に取り入れてほしい食材です。
血管が硬くなるのを防ぐ
ブルーチーズは、血管が硬くなるのを防ぐ効果があります。
血管は、平滑筋という筋肉でできていて、加齢に伴いほかの筋肉と同様に固くなっていきます。
ブルーチーズに含まれる成分「ラクトトリペプチド」は血管を柔らかくする働きを持ち、加齢による血管の硬化を防いでくれます。
ラクトトリペプチドは、乳酸菌の1つである「プロテアーゼ」というたんぱく質分解酵素により、乳たんぱく質が分解されてできる成分です。
血管が硬くなると、血圧が上がる原因になり、不整脈などの心臓の病気になる危険性が高まります。
ブルーチーズには、血管が加齢とともに固くなるのを防いで、若い血管を保ってくれるのです。
血中コレステロールを減らす
ブルーチーズには、血液中のコレステロールを減らしてくれるという嬉しい効果もあります。
青カビに含まれる酵素「リパーゼ」が、乳脂肪を分解し、脂肪をたまりにくくしてくれるのです。コレステロールが低下するので、肥満予防にも効果的ですね。
リパーゼの他にも、「リノール酸」「オレイン酸」など、コレステロールを減らすのに効果的な働きをする「遊離脂肪酸」という酵素がたくさん含まれています。
ブルーチーズは乳製品ですので、脂肪分をたくさん摂ってしまうと思われがちですが、脂肪分を分解する働きのある成分も多いのです。
認知症の防止
ブルーチーズには、認知症を予防する効果もあります。
「βラクトリン」という成分が、脳の認知機能を改善してくれます。βラクトリンは、脳内の老廃物を除去する成分「ミクログリア」へ働きかけてくれます。
脳の認知機能は、理解力や判断力などのことで、健康的な生活を送るために欠かせない機能です。
たとえば、見通しを立ててその後の予定を決めたり、時間の流れや段取りを考えて行動できたりするのは、脳の認知機能がしっかりと働いているからです。
認知機能
認知とは理解・判断・論理などの知的機能を指し、精神医学的には知能に類似した意味であり、心理学では知覚を中心とした概念です。
引用 e-ヘルスネット
普段から何気なく行っている、天気予報を見て服装を決めることや、外出時に戸締りをしたかどうかを思い出せることなども、認知機能の働きによるものです。
認知機能は、ミクログリアの働きが衰えることで、加齢とともに低下します。
ブルーチーズのβラクトリンはミクログリアの機能が低下するのを防いでくれるのです。
美容効果
ブルーチーズは、健康的できれいな肌や髪を作ってくれます。
抗酸化力が強く、アンチエイジング効果があります。抗酸化力とは、活性酸素の働きを抑える力のことです。
活性酸素とは
呼吸によって体内に取り込まれた酸素の一部が、通常よりも活性化された状態になることをいいます。ヒトを含めた哺乳類では、取り込んだ酸素の数%が活性酸素に変化すると考えられています。活性酸素は、体内の代謝過程において様々な成分と反応し、過剰になると細胞傷害をもたらします。
引用 e-ヘルスネット
必要以上に活発になった酸素が体内の成分に反応して悪さをし、細胞の老化を早めてしまいます。
抗酸化作用があるブルーチーズを食べることで、細胞の老化を止めてくれるのです。
また、ビタミンB2、ビタミンA、たんぱく質など、健康な肌や髪に欠かせない栄養素も多く含んでいるので、美容効果が期待できます。
ブルーチーズの青カビはどうして食べられるの?
ブルーチーズと聞いて、まず思い浮かべるのは、青カビが生えていることではないでしょうか。
カビが生えた食材は、腐敗が進み、鼻にツンと来るような刺激臭がありますが、なぜブルーチーズはの青カビは食べられるのか不思議ですよね。
青カビの正体と、チーズに生えるカビについて解説していきます。
ブルーチーズの青カビの正体
私たちは、ブルーチーズに生えているカビを「青カビ」と呼んでいますが、生物学用語では「アオカビ」と呼ばれています。
その名前の通り、カビが青みのある水色に見えることに由来します。
ブルーチーズの青カビは、じつは他のチーズや食材に生えるカビとは違います。
毒性の弱いカビで、ブルーチーズの熟成が進むにつれて毒性が分解されます。
ブルーチーズの青カビは、自然に生えるものではなく、製造段階で青カビを混ぜて繁殖させて作られます。
ブルーチーズの断面にはたくさんの穴がありますよね。これは、青カビが繁殖するために必要な空気を含ませるために、製造の過程で開けられた穴です。
ブルーチーズの青カビが増えることで、毒性が強くなることはありません。
しかし、クセのある風味や独特の臭みは変化します。匂いが強くなり、食べにくいブルーチーズになってしまいます。
ブルーチーズの白カビは食べると危険!
ブルーチーズの青カビは食べられますが、白いカビが生えているときは注意しましょう。
青カビが増えてもブルーチーズは食べられますが、白カビは食べられないので、生えている部分を切り落とします。
また、カマンベールチーズには、カビのイメージがあまりないかもしれませんが、表面が白いのは、白カビが生えているからなんです。
ブルーチーズやカマンベールチーズのように、製造工程にカビを使っていたり、商品として販売されている時点ですでにできているカビは問題ありません。
ですが、開封後に生えてきたカビには十分に注意してください。
ブルーチーズにはどんな種類がある?特徴は?
チーズは、製造工程によってナチュラルチーズとプロセスチーズの2つの種類に分けられます。
ブルーチーズは2つの種類のチーズのうち、ナチュラルチーズに分類されます。
ナチュラルチーズ
ナチュラルチーズは、生乳や羊の乳を乳酸菌や凝乳酵素で固めて、発酵熟成させたチーズです。
加熱をしないことが特徴で、生きた状態の乳酸菌が入っています。
以下のチーズなどが、ナチュラルチーズに分類されます。
- モッツァレラチーズ
- カマンベールチーズ
- ゴルゴンゾーラ
- ゴーダチーズ
- クリームチーズ
- チェダーチーズ
- パルミジャーノ・レッジャーノ など
モッツァレラチーズは、トマトとバジルと一緒にお皿に盛ってカプレーゼにすると美味しいですよね。
パルミジャーノ・レッジャーノは粉状にして、パスタにたっぷりかけると贅沢感があります。
ナチュラルチーズは、イタリア料理や、バルで出てくる前菜によく使われています。
ここに注意!
ナチュラルチーズは、妊娠している人は食べてはいけません。
加熱していないので、ナチュラルチーズに含まれるリステリア菌に感染する可能性があるからです。
妊娠中にリステリア菌に感染すると、胎内感染する恐れがあり、新生児が敗血症や髄膜炎などを発症する可能性が高まります。
特に外国産のナチュラルチーズは加熱処されていないものが多いので、注意しましょう。
プロセスチーズ
プロセスチーズは、ナチュラルチーズを溶かして乳化剤で固めます。加熱してあることが特徴です。
プロセスチーズに含まれる乳酸菌は、加熱すると死滅しますので、熟成が進むことはありまん。
アーモンド入りのチーズや、ブルーベリーやイチゴなどのフルーツの風味をプラスしたものもあります。
日本の食卓では、ナチュラルチーズよりプロセスチーズのほうが馴染みがありますね。
ナチュラルチーズと比べると、クセが少なく、スライスチーズからキャンディチーズまで形に種類があるので、どんな料理にも使いやすいです。
世界3大ブルーチーズとは?
世界3大ブルーチーズと呼ばれるブルーチーズがあるのはご存じでしょうか?
ブルーチーズとしてよく知られているゴルゴンゾーラ以外にも、代表的なブルーチーズがあります。
ゴルゴンゾーラ
引用 Amazon
ブルーチーズの定番ですね。ゴルゴンゾーラは、ブルーチーズの中では比較的塩分も控えめで、程よいクセがあり、食べやすいです。
ゴルゴンゾーラは、さらに2種類に分けられます。
ドルチェタイプは、青カビは少なくマイルドです。「ドルチェ」はイタリア語で「甘い」という意味があります。
ピカンテタイプは、青カビの独特の鼻を突くような臭いが強いです。「ピカンテ」はイタリア語で「辛い」という意味があります。
ロックフォール
引用 Amazon
ロックフォールは、見た目はゴルゴンゾーラと似ているのですが、使用している材料や生産地に特徴があります。
フランスにある小さな村で作られていて、この村の洞窟の中で熟成されます。
世界3大ブルーチーズの中で唯一、羊の乳で作られていて、この洞窟の中で熟成されたものだけがロックフォールと呼ぶことができます。
熟成する場所が世界で1か所しかないので、かなり貴重なブルーチーズといえますね。
スティルトン
引用 Amazon
スティルトンは、ブルーチーズの独特な匂いが強く、コクがある濃厚なブルーチーズです。エリザベス女王が大好きなブルーチーズだそうです。
側面が茶色で、断面の青カビが大理石のような模様をしていることが特徴です。水分は少なめで、塩味が効いています。
ブルーチーズの美味しい食べ方とレシピを紹介!
ブルーチーズには、体にいい4つの効果があることが分かりました。
調べてみると、種類もさまざまで、製造工程や使う材料に特徴のあるチーズであることも分かりましたね。
しかし、どうしても気になってしまうのが、ブルーチーズ独特の匂いです。
ブルーチーズのクセや風味をおさえて、美味しく食べられる簡単なレシピを紹介します。
ブルーチーズとシャインマスカットのピンチョス
ピンチョスには、スペイン語で爪楊枝や串という意味があります。
ブルーチーズは、甘みのあるフルーツとの相性が抜群です。
つくりかた
- ブルーチーズをひとくちサイズに切る。
- シャインマスカットを縦半分に切る。
- 1と2を爪楊枝やピックで刺す。
おすすめのブルーチーズは、ゴルゴンゾーラです。
ゴルゴンゾーラの程よいクセが感じられ、シャインマスカットのフルーティーな甘さが加わることで、食べやすくなります。
ピンチョスを盛り付けるときは、お皿に立てて並べましょう。立食パーティ―で出てくるようなおしゃれさを演出きますよ。
ブルーチーズとハチミツのクアトロフォルマッジ風
クアトロフォルマッジは、ピザの種類の1つで、4種のチーズを使ったピザです。
「クアトロ」は「4つの」を意味するイタリアの言葉です。
手軽にブルーチーズを楽しんでほしいので、このレシピでは食パンを使います。
つくりかた
- ブルーチーズを小さく切る。
- 8枚切りなどの薄い食パンに1をおく。
- ブルーチーズが溶けるまでトースターで焼く。
- ブラックペッパーとハチミツをかける。
ブルーチーズはハチミツの甘さとも相性がよく、ブラックペッパーの辛味を少し足すと、大人な味わいになります。
加熱するので、クセの強いブルーチーズでも美味しいです。
ブルーチーズだけでも十分美味しいですが、モッツァレラチーズやパルミジャーノ・レッジャーノがあればプラスしてみるのもおすすめです。
食パンがない場合は、余った餃子の皮でもいいかもしれませんね。
包んでひとくちサイズにすると、おやつらしい手軽さのあるデザートになります。
ペンネのブルーチーズ焼き
パスタやマカロニとの相性も非常に良いです。
こちらのレシピもトースターで簡単に作れるので、ぜひ試してみてくださいね。
つくりかた
- ペンネを茹でる。
- 1をアルミホイルの上にのせる。
- 2の上に細かく刻んだブルーチーズをかける。
- トースターで焦げ目がつくまで焼く。
トースターで熱したチーズはとても熱いので、食べるときには十分気を付けてください。
ブルーチーズは体に悪い?4つの効果と種類や味わいを徹底調査!まとめ
ブルーチーズの体にいい4つの効果
- ブルーチーズに含まれるラクトトリペプチドが血管を柔らかくし、血圧の上昇などによる心臓の病気を防ぐ
- 青カビに含まれるリパーゼは、乳脂肪を分解し、脂肪をたまりにくくしてくれる
- ブルーチーズのβラクトリンが、脳内の老廃物を除去するミクログリアへ働きかけ、脳の認知機能を改善してくれる
- ブルーチーズは、活性酸素の働きを抑える抗酸化力が強く、細胞の老化を防止し、肌や髪を健康に保ってくれる
- ブルーチーズの青カビは、毒性の弱いカビで、ブルーチーズの熟成が進むにつれて毒性が分解されるので、食べても害がない
- 白カビは、青カビと成分が違って害があるので食べないほうがいい
- チーズには、ナチュラルチーズとプロセスチーズの2つの種類がある
- ナチュラルチーズは、加熱しないことが特徴で、生きた乳酸菌が入っている
- 妊娠している人は、ナチュラルチーズに含まれるリステリア菌に感染する可能性があるので食べてはいけない
- プロセスチーズは、加熱してあることが特徴で、乳酸菌が死滅しているので、熟成が進むことはない
- ゴルゴンゾーラ、ロックフォール 、スティルトンは、世界3大ブルーチーズと言われている
- ブルーチーズは、フルーツやハチミツの甘みと相性が良い
- 甘さのある食材と一緒に食べたり、加熱したりすると独特の匂いが和らぐので食べやすくなる
いかがでしたか?ブルーチーズは、カビが生えているチーズというイメージと、独特の匂いから、食べることを避ける人も多いです。
しかし、その成分は体にいいものが多く、健康のためにも食事に取り入れることをおすすめします。ぜひ試してくださいね!